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個人事業主でも申請できる!障害者雇用に使える助成金制度まとめ

障害のある方と一緒に働きたい──そんな想いを持っていても、「個人事業主だから制度の対象外かもしれない」とためらっていませんか?

実は、障害者雇用に関する助成金制度は、法人だけでなく個人事業主も対象になるケースが多くあります

ハローワークを通じた採用や、職場への配慮、雇用継続のための工夫など、一定の条件を満たせば申請できる制度は多岐にわたります。

この記事では、

障害者雇用助成金の基本と個人事業主が対象となる条件
実際に申請できる代表的な助成金
支援体制や相談先の情報

などをわかりやすく整理しました。

「制度を活用しながら、安心して障害者と共に働ける職場をつくりたい」という前向きな姿勢を後押しする内容となっています。

初めての申請でも大丈夫。まずは基本から確認していきましょう。

目次

そもそも「障害者雇用助成金」とは?

障害者を雇用したいと考えている個人事業主の方にとって、金銭面の支援制度は非常に心強い存在です。

なかでも注目すべきなのが、国や自治体が提供している「障害者雇用助成金」。

雇用に伴う負担を軽減し、安定した雇用環境を整備するための制度ですが、仕組みが複雑でよくわからないという声も少なくありません。

本セクションでは、助成金と補助金の違い、個人事業主でも対象になる条件、申請から支給までの基本的な流れについてわかりやすく解説します。

制度の基本を理解することで、安心して制度活用へと踏み出すきっかけになるでしょう。

◎助成金と補助金の違いを整理

助成金と補助金は、いずれも国や自治体から支給される金銭的支援制度ですが、目的や受給要件に明確な違いがあります

助成金は「要件を満たしていれば原則受給できる」のに対し、補助金は「採択制で審査に通過しないと受け取れない」のが特徴です。

たとえば、「障害者雇用助成金」は厚生労働省系の制度で、雇用保険適用事業所であれば要件を満たすことで比較的確実に支給されるのがポイント。

一方、補助金(例:ものづくり補助金など)は、事業計画の質や採択率によっては受け取れない可能性もあるため、慎重な準備が必要です。

障害者雇用を進めたい個人事業主にとって、助成金は比較的取り組みやすい支援策と言えるでしょう。

関連記事:補助金と助成金の違いを徹底解説!申請の注意点も

個人事業主でも対象になる条件とは?

結論から言えば、個人事業主であっても条件を満たせば障害者雇用助成金の対象になります。
ただし、いくつかの前提があります。

・雇用保険の適用事業所であること
・実際に障害者手帳等を所持している方を雇用すること
・ハローワーク経由での紹介や就労継続支援A型・B型からの雇用などが該当しやすい
・一定期間(例:6か月)継続して雇用する見込みがあること

また、雇用する障害者の職場環境整備や定着支援、特別な配慮を行った場合には、追加の加算措置が適用されるケースもあります。

つまり、「法人じゃないから助成金は無理」とあきらめる必要はありません。
労働保険の適用と雇用契約の実態が整っていれば、個人事業主でも十分対象となる可能性があります。

申請から支給までの基本フロー

障害者雇用助成金の申請には、以下のようなステップが必要です。

1.雇用保険への加入・適用事業所の認定
2.障害者の雇用(ハローワーク紹介または支援機関経由)
3.雇用後、所定の期間(例:6か月)就労が継続したことを確認
4.助成金申請書類の作成・提出(管轄の労働局)
5.審査・確認後に助成金が支給

書類の記載内容には正確性が求められ、タイミングを逃すと申請できない可能性もあります。
そのため、社会保険労務士や地域の就労支援機関に相談しながら進めるのがおすすめです。

また、申請後の審査には1〜3か月程度かかるのが一般的で、スピード感を持って対応するためにも早めの準備が鍵となります。

障害者雇用助成金の活用は、個人事業主にとっても現実的な選択肢

障害者雇用助成金は、個人事業主でも要件を満たせば利用可能な制度であり、雇用に伴う金銭的・制度的な不安を大きく軽減してくれます。
「難しそう」「法人しか無理だと思っていた」と感じていた方も、実際には制度の理解と事前準備で十分対応が可能です。

助成金と補助金の違いをしっかりと押さえ、自社(個人事業)の状況に合った申請条件を確認することで、障害者雇用という選択肢を前向きに検討できるようになるでしょう。

障害者の戦力化を支援する国の制度を正しく理解し、有効に活用することが、継続的で安定した事業運営につながります。
まずは、最寄りのハローワークや専門家への相談から一歩を踏み出してみてください。

【制度別に解説】個人事業主が申請できる代表的な助成金一覧

障害者を雇用したいと考える個人事業主の方にとって、「どんな助成金制度があるのか」「どの制度から手をつけるべきか」は非常に気になるポイントです。

実は、国や自治体が用意する制度の中には個人事業主でも活用できる助成金が複数存在しています。

ここでは、その中でも特に活用されやすい代表的な4つの助成制度を簡単に紹介します。

いずれも障害者雇用を支援する制度であり、雇用直後から継続雇用、さらにはスキルアップや正社員化まで、段階ごとに支援を受けられるのが特徴です。

特定求職者雇用開発助成金(障害者雇用の基本支援)

障害者を新たに雇用する場合に使える基本的な助成制度です。

ハローワークなどの紹介を通じて雇用された障害者を継続的に雇用する事業主に対し、一定の助成金が支給されます。

雇用する障害者の区分(身体・知的・精神など)や雇用形態(フルタイム・パートなど)によって金額や支給回数が異なる点も特徴です。

トライアル雇用助成金(お試し雇用ができる制度)

一定期間の「お試し雇用」を経てから本採用する流れを支援する制度です。

障害者の雇用に不安がある場合でも、まずはトライアル雇用から始められるのが魅力です。

トライアル期間中に支給される助成金によって、事業主の負担を軽減しつつ、本人の適性を見極めることができます。

キャリアアップ助成金(正社員転換支援)

契約社員やパートとして雇用した障害者を正社員に転換した場合に支給される助成金制度です。

特に、長期的な雇用や戦力化を目指す場合には積極的に活用したい制度となります。

雇用形態の変更に伴う給与体系や就業規則の整備なども支援対象に含まれます。

人材開発支援助成金(研修・スキルアップ支援)

雇用後に研修を実施することで支給される助成金です。

OJT(職場内訓練)やOff-JT(外部研修)を行う際の講師謝金や教材費、人件費の一部を国が負担します。

障害者がより安定して業務に取り組めるよう、スキルを高める環境を整備する目的で活用されることが多い制度です。

関連記事:社員の成長を国が支援!人材開発支援助成金でスキルアップを実現する方法

目的に応じて制度を組み合わせて活用しよう

障害者の雇用に関して、個人事業主が活用できる助成金は決して少なくありません。
「まず雇用する」「試験的に雇う」「継続的に育成する」「正社員化する」といった各ステージごとに支援制度が用意されているため、自社のニーズに応じて制度を組み合わせることが重要です。

特に、初めて障害者を雇用する場合には「特定求職者雇用開発助成金」や「トライアル雇用助成金」からのスタートが現実的です。
その後、キャリアアップや研修支援へとつなげていくことで、無理なく長期的な雇用体制を築くことができるでしょう。

【支援強化中】施設整備・職場定着を支援するその他の助成金

障害者を雇用する個人事業主にとって、長期的に安心して働ける環境づくりは大きな課題のひとつです。

特に、職場への定着や、作業環境の整備、サポート体制の確保には、一定のコストと工夫が必要です。

こうした取り組みを後押しするため、国や自治体では複数の助成制度を設け、施設整備や支援人材の雇用をサポートしています。

ここでは、代表的な3つの助成金制度について紹介します。

障害者雇用安定助成金(職場定着支援)

障害のある従業員が継続的に働けるよう、定着支援計画の作成・実施や職場改善への取り組みに対して助成される制度です。

業務の見直し、支援担当者の配置、面談の実施などが対象になり、雇用継続のための具体的な支援活動に取り組む事業主を後押しします。

障害者介助等助成金(サポート人員の雇用支援)

身体・精神などに障害のある従業員が業務を遂行するために、付き添いや介助が必要な場合、その支援人材の人件費を助成する制度です。

業務中のサポートだけでなく、通勤や休憩時間における補助も対象となる場合があります。

作業施設設置・設備費用の補助制度(自治体レベル)

都道府県や市区町村によっては、作業所や職場内のバリアフリー化、設備導入の費用を一部補助する独自制度を設けている地域もあります。

スロープ設置やトイレの改修、福祉機器の購入など、個人事業主の実情に応じた柔軟な支援が期待できます。

「働きやすさ」を整える支援制度も積極活用を

障害者雇用においては、単に採用するだけでなく、安心して働ける環境を整備することが長期雇用の鍵となります。
ここで紹介したような助成金制度を活用することで、費用負担を軽減しながら、より働きやすい職場づくりが可能になります。
地域独自の制度も多いため、事業所の所在地の自治体にも確認をしてみましょう。
より良い雇用環境の構築は、従業員と事業主の双方にとって大きなメリットとなるはずです。

個人事業主が助成金を申請する際の注意点

個人事業主が障害者雇用助成金をはじめとした公的支援を活用する場合、法人とは異なる注意点が存在します。

制度の概要や申請フローを理解していても、「個人事業主ならではの壁」が申請の段階で問題となることも少なくありません。

ここでは、助成金活用を検討する個人事業主が事前に押さえておくべき重要ポイントをわかりやすく解説します。

ハローワーク経由での雇用が原則

障害者雇用に関する助成金の多くは、ハローワーク経由の採用が条件となっています。

たとえば「障害者トライアル雇用助成金」や「特定求職者雇用開発助成金」なども、ハローワークを通じた紹介であることが前提です。

個人事業主が知人経由や自社採用サイトなどを使って直接採用した場合は、助成対象外になる可能性があるため注意が必要です。

求人票の提出や条件整備などをハローワーク側と連携して進めることで、制度の対象として正式に扱われる流れを確保しましょう。

また、求人票の内容(勤務時間・賃金・就業場所など)も審査対象になるため、正確に記載し、障害者に配慮した内容であることが求められます。

勤務実績の証明や記録管理の重要性

個人事業主が従業員を雇用した場合、勤怠管理の仕組みが形式的でないケースも多く見られます。

しかし、助成金の支給申請時には労働日数や時間、業務内容などを明確に証明できる書類の提出が求められます

特に必要となるのは以下のような記録です。

出勤簿やタイムカード
賃金台帳
雇用契約書や業務指示書
業務日報(可能であれば)

個人経営の店舗や作業所などでは、口頭でのやりとりが中心になっていることもありますが、申請審査を通すには書類での裏付けが必須です。

紙ベースでもデジタルでも構いませんが、客観的な証明力のある形で保管するようにしましょう。

税務署との連携と確定申告の扱い

個人事業主の場合、法人とは異なり事業活動の詳細は確定申告書類で確認されます

助成金を申請する際に、「給与支払い実績が確定申告に反映されているか」が審査のひとつの指標となります。

特に注意したいのは、以下のような点です。

・青色申告決算書や収支内訳書に「給与支払」項目があるか
対象労働者に対して源泉徴収・年末調整を行っているか
・税務署への給与支払報告書の提出履歴があるか

助成金は雇用の安定を目的とするものであり、税務処理が曖昧な雇用契約やグレーな支払い体制では申請が通らない可能性が高まります。

日ごろから労務と税務を一体で管理し、記録を残しておくことが成功のカギとなります。

個人事業主こそ制度理解と記録管理がカギ

個人事業主が障害者雇用助成金を申請する際には、「雇用の形式」「勤怠記録の整備」「税務との整合性」という3つの軸を意識することが重要です。
制度の活用にはハードルもありますが、しっかりと準備を重ねることで公的支援を正当に受けることが可能です。

「うちは小規模だから…」と申請を諦める前に、ハローワークや行政窓口、専門家の支援を受けながら整備を進めることをおすすめします。

よくある質問Q&A

障害者雇用助成金を検討する際、多くの個人事業主や中小企業経営者が疑問に感じる点があります。

このセクションでは、現場でよく寄せられる質問をピックアップし、それぞれわかりやすく解説します。

制度の誤解を解消し、スムーズな活用につなげていただければ幸いです。

◎パートタイムでも対象になる?

雇用形態がパートタイムでも、一定の条件を満たしていれば助成対象になります。

たとえば「障害者トライアル雇用助成金」や「障害者雇用安定助成金」などは、所定労働時間が週20時間以上であることを要件としているケースが多く、パートやアルバイトの雇用形態でも対象に含まれます。

ただし、雇用契約の内容(期間・更新の有無・社会保険の加入状況)などにより判断が分かれるため、事前に管轄のハローワークに確認することが重要です。

実際には、フルタイムだけでなくパートタイムの活用も柔軟に認められており、特に短時間勤務を希望する障害者に対する雇用支援策として有効に機能しています。

◎一人でも申請できる?

はい、従業員が1人のみであっても助成金の申請は可能です。

特に個人事業主の場合、「雇用管理制度助成コース」や「特定求職者雇用開発助成金」のような支援制度において、1人の障害者雇用であっても助成対象となるものが複数あります。

また、トライアル雇用や職場適応援助者(ジョブコーチ)支援などの初期支援策は単独雇用者でも利用しやすく設計されているため、積極的に活用することで負担軽減が図れます。

ただし、申請時に「継続雇用の見込み」や「職場環境の整備努力」などが問われる点には注意が必要です。一時的な雇用で終わらせないよう、長期的視点を持つ姿勢が求められます。

◎ハローワーク以外からの採用は対象?

原則として、ハローワークまたは職業紹介事業者を通じた採用が要件です。

特定求職者雇用開発助成金などの制度では、「公共職業安定所(ハローワーク)を通じて雇用されたこと」が支給要件となっているケースがほとんどです。

民間の求人媒体や人脈による直接雇用は対象外となることがあるため、事前に紹介状の発行や求人登録の手続きを行うことが必須です

一方で、「障害者職場支援助成金」など一部の自治体制度では、独自の認定手続きを経て適用されることもあるため、地域の障害者就業・生活支援センターやハローワークに確認することを強くおすすめします。

よくある質問のまとめ

助成金申請にあたり、誤解しやすいポイントをあらかじめ把握しておくことで、スムーズな申請と受給につながります。

・パートでも対象になるが「週20時間以上」が目安
・1名の雇用でも対象になる制度は多い
・採用経路は原則ハローワーク経由が必須

制度ごとに条件は異なるため、気になる場合は事前に管轄の労働局や支援機関に問い合わせることが大切です。
小さな確認を怠ることで助成金が不支給となるケースもあるため、早め早めの準備を心がけましょう。

専門家に相談するべき?迷ったときの相談先一覧

助成金制度は多岐にわたっており、個人事業主がすべての情報を正確に理解して申請するのは決して簡単ではありません。

特に「自分が本当に対象になるのか」「必要書類が揃っているか」など、不安や疑問を抱えるケースも少なくありません。

そうしたときは、専門家や公的機関に早めに相談することが重要です。ここでは、迷ったときに相談できる主な窓口を紹介します。

ハローワーク

最も基本的かつ信頼性の高い相談先が、ハローワーク(公共職業安定所)です。

雇用に関する助成金の多くがハローワークを通じて申請されるため、制度の概要・申請条件・書類作成の注意点など、詳細な説明を受けられます。

また、窓口では事前相談の予約が可能なことが多く、現在の事業形態や雇用状況を説明したうえで、対象となる助成金を提示してもらうことができます。

特に「雇用関係助成金」については、ハローワークの職員が一次審査的なアドバイスをしてくれることもあるため、早期の相談がおすすめです。

地方自治体(福祉・障害者支援課)

自治体によっては、福祉課や障害福祉課が助成金や支援制度の窓口になっているケースもあります。

特に「障害者雇用」や「生活困窮者の就労支援」など、特定の属性に基づいた支援制度に詳しい担当者が常駐しているため、個別の事情に応じた助言が得られる点が魅力です。

また、地域によっては中小企業支援センターや商工会議所と連携して、申請支援のセミナーや個別相談会を開催していることもあるので、自治体の公式サイトなどで最新の情報をチェックしてみましょう。

社会保険労務士・就労支援センター

より複雑なケースや、書類の作成・手続き代行が必要な場合は、社会保険労務士(社労士)に相談するのが適切です。

社労士は助成金申請の実務に精通しており、事前準備からアドバイス、申請書類の整備、提出までを一貫してサポートしてくれることが特徴です。

加えて、「就労支援センター」や「障害者就業・生活支援センター」など、特定支援に特化した機関でも相談が可能です。制度の最新動向や過去の事例に基づく助言を受けることで、申請成功の可能性を高めることができます。

迷ったら、必ず専門家に相談を

助成金は「知らなかった」「確認していなかった」で失敗してしまうケースも多く、タイミングや書類不備によって不支給となるリスクもあります
そのため、早い段階で専門家や窓口に相談し、自社の状況に合った制度を見極めることが最重要です。

とくに初めての申請や、雇用形態が特殊な場合は自己判断せず、公的機関・専門家の力を借りることで安心して進められるでしょう。

障害者雇用と助成金制度を活用し、前向きな職場づくりを始めよう

障害者雇用に関する助成金は、個人事業主にとっても利用可能な制度が数多く整備されています。

特定求職者雇用開発助成金やトライアル雇用助成金など、雇用の初期段階を支える制度から、キャリアアップ助成金や人材開発支援助成金といった定着や育成を後押しする制度まで、段階的な支援が用意されています。

また、障害者雇用安定助成金のように継続的な職場環境づくりを支援する制度や、介助人員の確保・設備導入を補助する制度もあるため、働きやすい環境づくりに取り組む後押しとなるでしょう。

ただし、申請にはハローワーク経由の雇用や勤務実績の管理、税務署との整合性確認など、実務上の注意点も多く存在します。

制度を正しく活用するためには、専門家や行政機関への相談も重要な一歩です。

障害者の方と長期的に安心して働ける職場を目指すことは、事業主自身にとっても大きな成長の機会です。

助成金制度を活用しながら、一歩ずつ着実に、誰もが安心して働ける職場づくりに挑戦してみてはいかがでしょうか。

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