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エイジフレンドリー補助金とは?2026年度の対象者・補助額・対象経費・申請方法を解説

エイジフレンドリー補助金は、高年齢労働者の労働災害防止や、労働者の健康保持増進につながる取り組みを行う中小企業を支援する制度です。

2026年度は、

  • 専門家総合対策コース
  • 熱中症対策コース
  • コラボヘルスコース

の3コースが設けられています。専門家によるリスクアセスメント、滑りにくい床への改修、手すりや補助機器の導入、熱中症対策、健康教育などが補助対象になる可能性があります。

2026年度の申請受付期間は、原則として2026年5月20日から10月31日までです。

ただし、専門家総合対策コースで外部専門家によるリスクアセスメントを実施する場合は、申請期限が2026年9月30日までに延長されています。予算額に達した場合は、期間途中でも受付終了となる場合があります。

補助率・上限額はコースによって異なります。

コース主な補助内容補助率上限額
専門家総合対策専門家によるリスクアセスメント4/5合計100万円
専門家総合対策リスクアセスメントを踏まえた対策1/2合計100万円
熱中症対策冷却装備・休憩施設など1/2100万円
コラボヘルス健康教育・健康管理など3/430万円

この記事では、2026年度のエイジフレンドリー補助金について、対象事業者、3つのコース、対象経費、補助率・上限額、申請方法、利用時の注意点まで解説します。

目次

エイジフレンドリー補助金とは

エイジフレンドリー補助金は、高年齢労働者が安全に働ける職場環境の整備や、労働者の健康保持増進を支援する補助制度です。

2026年度は、高年齢労働者の労働災害防止対策を強化するため、制度構成も見直されています。

高年齢労働者の労災防止・健康保持を支援する補助金

高年齢労働者は、加齢による身体機能の変化などから、転倒や腰痛などの労働災害リスクが高くなることがあります。

エイジフレンドリー補助金では、

  • 転倒防止
  • 腰痛予防
  • 重量物作業の負担軽減
  • 介助作業の負担軽減
  • 熱中症対策
  • 健康保持増進

などを目的とした取り組みを支援します。

単に設備を新しくするための補助金ではありません。

労働災害のリスク低減や健康保持につながる取り組みであることが重要です。

2026年度は3コースで実施されている

2026年度は、制度が次の3コースに整理されています。

専門家総合対策コース
高年齢労働者の労災リスクを専門家が評価し、その結果に基づいて設備改善や運動指導などを行うコースです。

熱中症対策コース
暑熱環境で働く高年齢労働者の熱中症を防止するため、冷却装備や休憩施設などを導入するコースです。

コラボヘルスコース
健康スコアリングレポートや事業所カルテなどを活用し、健康教育や保健指導などを実施するコースです。

自社が何を改善したいのかによって、選択するコースが変わります。

2026年度の申請期間は5月20日から10月31日まで

2026年度の申請受付期間は、

2026年5月20日~10月31日

です。

ただし、専門家総合対策コースで外部専門家へリスクアセスメントを依頼する場合は、申請期限が9月30日となっています。

当初は8月31日まででしたが、2026年8月に延長されました。

また、予算上限に達した場合は、10月31日より前でも受付を終了する可能性があります。

利用を考えている場合は、期限ぎりぎりではなく早めに準備しましょう。

エイジフレンドリー補助金の対象事業者

エイジフレンドリー補助金は、すべての企業が利用できる制度ではありません。

基本的には、労災保険に加入している中小企業事業者が対象です。

中小企業事業者が対象

対象となる中小企業の基準は、業種によって異なります。

代表的な基準は次のとおりです。

業種常時使用する労働者数資本金・出資額
小売業50人以下5,000万円以下
サービス業100人以下5,000万円以下
卸売業100人以下1億円以下
その他の業種300人以下3億円以下

資本金または労働者数の条件などをもとに中小企業事業者に該当するか確認します。

業種区分によって条件が異なるため、自社の業種を確認したうえで判断しましょう。

原則として1年以上事業を実施している必要がある

2026年度の案内では、専門家総合対策コースや熱中症対策コースについて、1年以上事業を実施している中小企業事業者であることが条件として示されています。

開業したばかりの事業者が、すぐに設備を購入して利用するタイプの補助制度ではありません。

申請前に事業実施期間も確認してください。

専門家総合対策・熱中症対策は60歳以上の労働者が必要

専門家総合対策コースと熱中症対策コースでは、役員を除き、自社の労災保険が適用されている60歳以上の高年齢労働者が常時1人以上就労していることが基本条件です。

さらに、補助対象となる設備や対策を実施する業務に、その高年齢労働者が従事している必要があります。

たとえば、

60歳以上の社員は事務職だけれど、申請する設備は工場作業専用

という場合は、対象性を慎重に確認する必要があります。

コラボヘルスコースは60歳以上という年齢要件がない

コラボヘルスコースは、専門家総合対策・熱中症対策とは対象条件が異なります。

高年齢労働者が所属していなくても対象になる可能性があります。

労災保険適用の労働者が常時1人以上就労していることや、事業主健診情報を医療保険者へ提供していることなどが重要です。

そのため、

60歳以上の社員がいないからエイジフレンドリー補助金は使えない

とは限りません。

健康管理・健康教育が目的であれば、コラボヘルスコースを確認しましょう。

2026年度エイジフレンドリー補助金の3コース

自社がどのコースを選ぶべきかは、「何を改善したいか」で判断すると分かりやすくなります。

やりたいこと主なコース
職場の危険箇所を専門家に調査してもらう専門家総合対策
手すり・床・リフト等を改善する専門家総合対策
転倒・腰痛予防の運動指導を受ける専門家総合対策
冷却服・休憩設備などを導入する熱中症対策
健康教育・保健指導を行うコラボヘルス
健康情報を管理するシステムを導入するコラボヘルス

専門家総合対策コースはリスクアセスメントと職場改善を支援

専門家総合対策コースは、専門家によるリスクアセスメントと、その結果に基づく対策を一体的に支援するコースです。

2026年度では、

第1段階
→ 専門家によるリスクアセスメント

第2段階
→ リスクアセスメント結果を踏まえた設備改善や身体機能維持の取り組み

という流れで実施します。

職場にどのような危険があるのかを先に把握し、必要性の高い対策から実施する仕組みです。

熱中症対策コースは暑熱環境での労災防止を支援

2026年度は熱中症対策が独立したコースとして設けられています。

暑熱作業のある事業場で、高年齢労働者の熱中症リスクを下げるための設備や装備が対象です。

工場、倉庫、建設現場、屋外作業など、暑さによる身体負担が大きい職場で利用を検討できます。

コラボヘルスコースは労働者の健康管理を支援

コラボヘルスとは、事業者と医療保険者が連携して、労働者の健康づくりを進める取り組みです。

健康スコアリングレポートや事業所カルテなどを活用し、

  • 健康教育
  • 禁煙指導
  • メンタルヘルス対策
  • 栄養指導
  • 保健指導
  • 健康データ管理

などを行います。

設備導入よりも、従業員の健康管理・健康教育を改善したい事業者向けです。

専門家総合対策コースの対象経費と補助額

専門家総合対策コースでは、まず職場のリスクを評価し、その結果を踏まえて必要な対策を実施します。

専門家によるリスクアセスメント費用は補助率4/5

外部の労働安全衛生専門家へ依頼し、高年齢労働者の特性に配慮したリスクアセスメントを実施する費用が対象です。

補助率は4/5です。

他の対策より補助率が高く設定されているのは、まず職場の危険要因を客観的に把握し、必要性の高い対策へつなげるためです。

外部専門家によるリスクアセスメントを利用する場合は、2026年度の申請期限が9月30日となっている点にも注意してください。

手すり・床・補助機器などの職場改善は補助率1/2

リスクアセスメントの結果に基づき、

  • 滑りにくい床への改修
  • 手すりの設置
  • 段差対策
  • 重量物取扱作業を補助する機器
  • 介助作業を軽減する機器

などを導入する場合も補助対象になります。

これらの対策部分の補助率は1/2です。

リフトやアシスト機器など高額になりやすい設備についても、職場のリスクとの関係が認められれば補助対象になる可能性があります。

身体機能の維持向上につながる支援も対象

2026年度の専門家総合対策コースでは、設備改善だけでなく、労働者の身体機能維持・向上につながる支援も対象となります。

たとえば、高年齢労働者の転倒や腰痛リスクを減らすため、

  • 身体機能の確認
  • 運動指導
  • 身体機能維持のための取り組み

などを行うケースです。

2025年度まで独立していた運動指導系の取り組みが、2026年度は専門家総合対策へ整理されています。

専門家総合対策コースの上限額は合計100万円

専門家総合対策コースの補助上限額は100万円です。

専門家によるリスクアセスメントと、その結果に基づく対策を両方利用する場合でも、合計の上限が100万円となります。

「リスクアセスメントで100万円+設備で100万円」という計算ではありません。

熱中症対策コースの対象経費と補助額

2026年度に新たに独立した熱中症対策コースでは、暑熱環境による労働災害を防ぐための設備・装備を支援します。

補助率は1/2、上限額は100万円です。

冷却機能付き作業服などが対象になる

対象例としては、

  • 体温を下げる機能のある作業服
  • 冷却機能付きベスト等
  • 身体を冷却する設備・装置

などがあります。

特に屋外作業や高温環境で働く高年齢労働者について、身体的負担を軽減する効果が求められます。

休憩施設の整備も対象になり得る

熱中症リスクが高い暑熱作業のある事業場では、休憩施設の整備も補助対象になります。

単に「夏は暑いから設備を買う」のではなく、

  • どの作業場所が暑熱環境なのか
  • 60歳以上の労働者がそこで働いているか
  • どのように熱中症リスクを低減できるか

を説明できることが重要です。

消耗品などは対象外になる場合がある

熱中症対策に使用するものであっても、飲料や消耗品などすべてが補助対象になるわけではありません。

補助金は設備・装備等による継続的な労災防止対策を中心としています。

購入前に最新のQ&Aや対象経費一覧を確認しましょう。

コラボヘルスコースの対象経費と補助額

コラボヘルスコースは、労働者の健康保持増進を目的とした取り組みを支援します。

補助率は3/4、上限額は30万円です。

健康教育・メンタルヘルス対策などが対象

健康診断結果などを踏まえて、

  • 禁煙指導
  • 健康教育
  • メンタルヘルス対策
  • 栄養指導
  • 保健指導

などを実施する場合に対象となる可能性があります。

ただし、メンタルヘルス対策だけを単独で実施するのではなく、健康スコアリングレポート等に基づく他の健康教育と組み合わせるなどの条件があります。

健康情報を管理するシステム導入も対象になり得る

健康診断結果を電子的に保存・管理し、健康スコアリングレポートや事業所カルテを活用するためのシステム導入も対象になる場合があります。

一方、システムを使用するための一般的なPC購入費は対象外です。

「健康管理のために使うからPCも対象」と考えないよう注意しましょう。

事業主健診情報を保険者へ提供していることが前提

コラボヘルスコースでは、事業主健診情報が医療保険者へ提供されていることが重要な条件です。

申請時には、

  • 健康スコアリングレポート
  • 事業所カルテ
  • 健診結果提供に関する資料

などを求められる場合があります。

設備購入型のコースとは必要書類が異なるため、早めに確認しておきましょう。

エイジフレンドリー補助金の申請方法

エイジフレンドリー補助金は、設備やサービスを購入してから申請する制度ではありません。

申請から交付決定、実施、支払いまでの順序を守る必要があります。

自社に合うコースを選ぶ

最初に、自社が解決したい課題を整理します。

転倒・腰痛・作業負担
→ 専門家総合対策

暑熱環境・熱中症
→ 熱中症対策

健康管理・健康教育
→ コラボヘルス

という形で考えると選びやすくなります。

また、60歳以上の労働者が必要なコースなのかも同時に確認してください。

必要書類を準備して交付申請する

2026年度の申請先は、エイジフレンドリー補助金事務センターです。厚生労働省の公式ページから申請書類やQ&Aを確認できます。

申請時には、

  • 申請書
  • 取組計画
  • 見積書
  • 対象設備の資料
  • 労働者の雇用状況を確認できる資料

など、コースごとに必要な書類を準備します。

コラボヘルスコースでは、健康スコアリングレポートなど追加資料も必要です。

交付決定後に発注・契約する

最も重要な注意点の一つです。

補助金の対象となる取り組みは、交付決定を受けた後に開始する必要があります。

交付決定前に、

  • 設備を発注する
  • 工事を契約する
  • 専門家へ正式依頼する

などを行うと、その経費について補助金を受けられません。

「申請書を出したから購入してよい」という意味ではありません。

必ず交付決定を確認してから進めましょう。

取組完了後に支払請求を行う

設備導入や専門家による支援などが完了した後、必要な書類を提出して補助金の支払請求を行います。

実際の取組内容が、交付決定された計画と一致していることも重要です。

交付決定後に計画内容を勝手に変更すると、補助金が支払われない可能性があります。

エイジフレンドリー補助金を申請するときの注意点

対象になりそうな設備であっても、申請方法や支払い時期を誤ると補助を受けられない場合があります。

交付決定前の発注・購入は補助対象外

申請で最も注意したいのが、交付決定前の着手です。

基本的な流れは、

申請
↓
審査
↓
交付決定
↓
発注・契約
↓
設備導入・取組実施
↓
支払請求

です。

設備の納期が長い場合でも、交付決定前に先に注文しないよう注意してください。

取組完了前の前払いにも注意する

2026年度の公式案内では、交付決定を受けた取組が完了する前に業者へ代金を支払う「前払い」についても、補助金を支払えないとしています。

そのため、

発注時に全額先払いが必要

という契約を予定している場合は注意が必要です。

設備業者との支払条件も申請前に確認しましょう。

複数コースを同時に申請できるとは限らない

エイジフレンドリー補助金では、年度・交付条件により複数コースの取り扱いが決められています。

過年度制度でも複数コースの同時申請は認められていませんでした。2026年度についても、申請前に最新の交付規程・Q&Aを確認し、自社の課題に最も合うコースを選ぶことが重要です。

複数の設備を導入したい場合も、まずコースの対象範囲を確認しましょう。

全ての申請者が補助を受けられるわけではない

エイジフレンドリー補助金では、申請内容や高年齢労働者の雇用状況、取組計画などについて審査があります。

申請要件を満たしただけで自動的に補助金が交付されるわけではありません。

また、コースごとに予算があります。

予算額に達すれば期間途中でも受付が終了する可能性があるため、利用を検討している場合は早めの準備が必要です。

2026年度のエイジフレンドリー補助金は3コースから目的に合ったものを選ぼう

2026年度のエイジフレンドリー補助金は、高年齢労働者の労働災害防止や、労働者の健康保持増進を支援する制度です。

主な3コースは、

職場の危険を専門家に確認し、設備改善や運動指導を行う
→ 専門家総合対策コース

暑熱環境で働く高年齢労働者の熱中症を防止する
→ 熱中症対策コース

健康教育・保健指導・健康管理を進める
→ コラボヘルスコース

です。

補助率と上限額は、

  • 専門家によるリスクアセスメント:4/5
  • リスクアセスメント後の対策:1/2
  • 熱中症対策:1/2
  • コラボヘルス:3/4

で、上限は専門家総合対策・熱中症対策が100万円、コラボヘルスが30万円です。

対象になるか確認するときは、

①中小企業事業者か
↓
②必要な労災保険適用労働者がいるか
↓
③60歳以上の労働者が必要なコースか
↓
④改善したい内容に合うコースを選ぶ
↓
⑤申請・交付決定
↓
⑥交付決定後に発注・実施

という順番で整理しましょう。

2026年度の通常申請期限は10月31日です。

ただし、外部専門家によるリスクアセスメントの申請は9月30日までとなっており、予算上限による早期終了の可能性もあります。

設備を先に購入せず、まず最新の公式Q&Aと必要書類を確認したうえで申請を進めることが重要です。

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