Webマーケティングの手法とポイント|勉強におすすめの資格や書籍も紹介
「Webマーケティングってどんなもの?」 「Webマーケティングを行うときのポイントは?」 商品やサービスの認知度を高めたり購入数を増やすためのWebマーケティングの施策といわれても、何をしたら良いのかわからず困ることもあるでしょう。
この記事ではWebマーケティングの主な手法や、Webマーケティングを始める際のポイントと流れ、役立つツールを紹介しています。
この記事を読むことで施策に必要なツールやサービスを選択し、効率よくWebマーケティングが行えるようになるでしょう。
Webマーケティングを仕事にしたい方、Webマーケティングについて理解を深めたい方はこの記事を参考にしてください。
目次
- 1 そもそもWebマーケティングとは?
- 2 デジタルマーケティングとの違いは?
- 3 Webマーケティングの歴史
- 4 Webマーケティングはなぜ重要?
- 5 Webマーケティングを行うステップ
- 6 Webマーケティングの主な手法
- 7 Webマーケティングの回遊対策
- 8 メールマーケティングに関する用語
- 9 Webマーケティングを始める際のポイントと流れ
- 10 Webマーケティングに役立つツール
- 11 Webマーケティングにおすすめのサービス
- 12 Webマーケティング担当者はどんな仕事?
- 13 Webマーケティング担当者におすすめの資格
- 14 Webマーケティングの勉強におすすめの本
- 15 Webマーケティングの手法について理解しよう
そもそもWebマーケティングとは?
Webマーケティングは様々なWebサイトがある中から多くのユーザーに訪問してもらい、掲載している商品やサービスを購入してもらうための活動のことを言います。
広告やテレビCMなどで集客をし、店頭で商品やサービスを売り込む販売をすべてオンライン上で行うのが大きな特徴です。
デジタルマーケティングとの違いは?
Webマーケティングはデジタルマーケティングの中に包括されます。
デジタルマーケティングはWebページだけでなく、ほかのオンライン上で獲得できるデータを利用します。
主に、スマートフォンのアプリや、Googleなどの位置情報を利用して行われるマーケティングが挙げられるでしょう。
Webマーケティングの歴史
Webマーケティングはインターネットの普及に伴って始まりました。
インターネット自体は1980年代には誕生していますが、広がりを見せるようになったのは1990年代になってからと言われています。
ここからは、1990年代から現代に向かってWebマーケティングがどのように広がってきたのか振り返りましょう。
黎明期のWeb広告
黎明期のWeb広告として代表的なのは、バナー広告です。
アメリカの電話会社であるAT&Tが、オンライン雑誌『HotWired.com』にバナー広告を掲載したのが始まりと言われています。
バナー広告の登場により、Web上での広告は様々な広がりを見せていきます。
検索エンジンによるSEO
インターネットが普及し始めると、Webページが増えるようになり検索エンジンのようなポータルサイトの需要が高まります。
インターネットが普及し始めた頃に登場したYahoo!は、自分のページを検索結果に表示するためには手作業で登録する必要がありましたが、その後Googleがロボット型検索エンジンを開発し、クローラーが情報を集めていく現在の検索エンジンのモデルが誕生しました。
Googleは広告出稿サービスを誕生させ、リスティング広告が始まる時代に突入していきます。
ブログやSNSの発展
2000年代になるとブログサービスやSNSが登場し、個人でも気軽に情報の発信ができるようになりました。
これにより、FacebookやTwitterといった代表的なSNSを利用した、SNSマーケティングが誕生していきます。
スマートフォンの普及
スマートフォンが普及し、インターネットの利用はパソコンに限らずスマートフォンでも閲覧できるようになりました。
総務省の「平成30年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」によると、インターネットの利用時間はスマートフォンを含めたモバイル機器の利用が一番長くなっています。
今後はスマートフォンや、タブレットなどのモバイル機器を介したマーケティングが重要になるでしょう。
出典:「平成30年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書の公表」|総務省 参照:https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01iicp01_02000082.html
Webマーケティングはなぜ重要?
インターネットが普及し始めた1990年代であれば、自社のWebサイトを作るだけで商品やサービスが売れることもありました。
しかし前述したように、現代ではほとんどの人が日常的にインターネットを利用しているため、Webサイトを作っただけではユーザーに見つけてもらうことは困難と言えます。
そのため、ターゲットとするユーザーが何を必要としているのかを理解した上でどのように自社サイトを見つけてもらうのか、どうしたら商品やサービスを購入してもらえるのかを考えること=Webマーケティングが重要になります。
Webマーケティングを行うステップ
Webマーケティングを行うには正しく調査をして、自社の戦略をどのように組み立てるか考えなくてはなりません。
ここからは、Webマーケティングを行うためのステップを3つに分けて紹介していきます。
市場調査
市場調査ではまず自社のサービスや商品を必要とするユーザーが20代女性なのか、小学生の子どもがいるファミリーなのかなど顧客のタイプや人数を把握します。
また、売上目標などの経営指標を決定するために、市場規模がどれくらいあるのかを調査することも重要です。
競合他社の調査
市場調査をもとにターゲットとするユーザーを定めたあとは、競合他社の調査を行います。
自社サービスと同じようなサービスや商品がすでに販売されているのか、競合がどのような商品やサービスを販売しているのかを調査します。
ほかにも、競合調査がどのようにWebで販売活動を行っているのかを知ることも必要です。
自社の強みを把握
競合との差別化ポイントを見つけて、自社商品やサービスしか持っていない強みは何なのかを理解した上でマーケティング施策を打ち出しましょう。
競合との差別化をしっかりしてから集客することで、売り上げアップなどの目標達成の近道になるでしょう。
Webマーケティングの主な手法
市場規模を理解できたら、Webマーケティングを行うための手法を考えましょう。
Webマーケティングを行うための手法には様々なものがあるため、自社の商品やサービス、ターゲット層に合った手法を選ぶことが大切です。
Web広告
Web広告には、掲載場所と内容により種類が複数あります。
画像で掲載するもの、テキストを掲載するもの、特定の検索キーワードで検索したユーザーに後追いで広告を表示するものなど様々です。
ここからは、Web広告の種類について紹介します。
バナー広告
バナー広告はディスプレイ広告の1種です。ディスプレイ広告はWebページに設置している広告枠に画像や動画、GIFを掲載するもので、バナー形式をとっているものが多いため、バナー広告のことをディスプレイ広告と呼ぶこともあります。
バナー広告の掲載方法は2種類で、閲覧しているすべてのユーザーに広告が表示される純広告(予約型)と、ターゲットを絞って表示する運用型の2パターンです。
リスティング広告
ユーザーが検索エンジンでキーワードを入力して検索結果を表示した際、1ページ目の上部と下部に表示される広告をリスティング広告と言います。
検索連動型広告とも呼ばれており、検索結果に「広告」と書かれているのが特徴です。ユーザーがクリックすると広告を出稿している会社が広告費用を支払う仕組みになっています。
アフィリエイト広告
アフィリエイト広告は、アフィリエイターが掲載した広告をユーザーがクリックしたとき、会員登録をしたとき、商品購入まで至ったときなどの条件に応じて、広告費用が払われる仕組みです。
広告主はASP(Affiliate Service Provider)と呼ばれるアフィリエイターと広告主を仲介するサービスを利用することが多いでしょう。アフィリエイターがASPに掲載されている広告の中から広告を選択して、自分のサイトやブログ、SNSで紹介します。
アドネットワーク広告
アドネットワーク広告は、複数のサイトの広告をとりまとめたプラットフォームに掲載することで、ネットワーク上に広告を一斉配信できます。
広告の掲載スピードが大幅に改善されますが、掲載予定のないサイトにも広告が表示されてしまうといったデメリットもあります。アドネットワーク広告の代表的なサイトは、Googleディスプレイ広告(GDN)と、Yahoo広告の2つです。
SNS広告
SNS広告はSNSとよばれるソーシャル・ネットワーキング・サービスに掲載する広告のことです。
代表的なものとしてMeta(FacebookやInstagram)、Twitter、LINEがあります。ターゲティングを細かく設定できるのが魅力で、SNSごとにユーザーの利用層が異なるため、それぞれのプラットフォームに最適な広告を展開できます。
リターゲティング広告
リターゲティング広告は、過去にWebサイトに訪問したことのあるユーザーに対し広告を表示する仕組みです。
一度訪問したサイトの広告が表示されるため、購買行動を高める効果や再度サイトへの訪問を促す役割があります。
チャットボット
チャットボットは、問い合わせのハードルを下げつつ、興味関心を持ってもらうために有効な施策です。
簡単な質問に自動で答える自動応答型と、自動応答と有人応対を組み合わせる半自動型があります。
現在のAI技術では、複雑な文章や質問が長文になってしまうと、正しい回答はできません。
また、複数の質問にも一度に答えることはできません。
決まった質問にしか答えられないため、ユーザーがどのような質問をするのか念入りなシナリオ設計が必要です。
SNS対策
Webマーケティングを行う中で、SNS運用は欠かせない施策でしょう。
SNS対策は、Web広告のように短期間で効果が見込めるものではなく、長期間見据えて運用することが大事です。
自社サイトや商品・サービスのファンを増やして情報を拡散してもらえるようになると費用対効果も見込めるようになるでしょう。
SEO
Web広告のように広告費用をかけるのではなく、検索エンジンに最適なコンテンツをつくり、ユーザーを呼び込む施策をSEOと言います。
SEOの手法は内部対策と外部対策の2つに分かれます。
内部対策は検索エンジンの結果に上位表示されるように、サイト内を整備する施策です。
定期的に良質なコンテンツを追加していくだけでなく、効果的なキーワード選定やレスポンシブ化などを行います。
外部対策は、自社サイト以外で行う施策です。外部サイトに自社サイトのリンクを置いてもらう被リンク対策や、クロール・インデックス対策を行います。
メールマガジン
BtoB、BtoC問わずメールマガジンを配信している会社は多数存在します。
メールマガジンを送付する際にも目標設定が重要で、購買意欲のある顧客リストも常に更新しなくてはなりません。
まずは、メールマガジンを読んでもらうことを目的として、定期的に配信を続けましょう。
ウェビナー開催
BtoBを中心とした業種であれば、ウェビナーを定期的に開催するのも有効な手法です。
ウェビナーを開催しユーザーとオンラインで接する機会を得ることで、リードの獲得だけでなく、リードの育成やファン化にも効果を発揮します。
オフラインのイベントの場合は会場を確保し、設営、受け入れ準備だけでなく、事前の告知など、コストも手間もかかっていました。
ウェビナーであれば、パソコンとWebカメラ、ヘッドセットさえあれば、自宅や会社でも実現できます。
また、ウェビナーを録画しアーカイブ視聴もできるようにすることで、当日参加できないユーザーも気軽に視聴できるなど、リード獲得数も増えるでしょう。
Webマーケティングの回遊対策
様々なマーケティング施策を行いユーザーが自社サイトに訪問してくれるようになったら、少しでも自社サイト内を回遊し長時間滞在してもらえるようにする必要があります。
ここからは、Webマーケティングにおける回遊対策を2つに分けて紹介します。
ランディングページ最適化(LPO)
ランディングページとは、Web広告などから最初にアクセスして訪問するページのことです。
ランディングページ最適化(LPO)とは、作成したランディングページからユーザーが離脱しないように防ぎながら、集客につなげるための対策のことです。
ユーザーは、特にWeb広告から訪問したページの場合、価値を感じなければ記事を読むことなく途中で直帰してしまいます。
一度完成しているLPでも、色調を変更したり操作性の改善を期待して、コンテンツの密度を高めたりすることが重要です。
入力フォーム最適化(EFO)
商品の購入やサービスの資料請求をするために、入力フォームに必要事項を入力している段階で、入力フォームで入力必須項目が多すぎたり、全角・半角を変えないといけないなど、細かく切り替えが発生すると、途中で離脱する人が多くなります。
そのため、入力フォーム最適化(EFO)として、ストレスがなく入力しやすいフォームにするなどの改善が必要です。
メールマーケティングに関する用語
Webマーケティングの手法の中で、チャットボットやメールマガジン、ウェビナー開催はBtoBのビジネス向きであると説明しました。
メールよりもSNSが主流と言われる機会も増えてきましたが、BtoBでもBtoCでも現在においてもメールマガジンが送られてくる件数は増えています。
ここからは、メールマーケティングでよく使われる用語を紹介します。
スコアリング
スコアリングとは情報を得られた顧客を、属性や行動などのポイントを加算して、リード=見込み客なのかなど状況を数値化して表現することです。
スコアリングを施すことで、関心度が近いユーザーをグルーピングしてアプローチできます。
スコアリングをする際の切り口は、属性・興味・活性度に分けて決定します。
顧客が役職者であることや、他社商品をすでに利用した経験がある場合は何点といった形で、リードの重み付けを行います。
検索エンジン
代表的な検索エンジンは、Google、Yahoo!JAPANなどです。SEOを実施してサイトへのアクセスを増やし、リード獲得数を増やすことが重要です。
検索エンジンへのSEOとメールマーケティングは切り離せない関係と言えるでしょう。
エンゲージメント
エンゲージメントとは、企業と顧客であるユーザーの信頼関係やつながりの度合いのことです。
売上アップや自社サービスのファンを増やすには、信頼関係が大事です。
エンゲージメントを高めることはWebマーケティングを行う上での重要な課題の1つです。
マーケティングオートメーション(MA)
マーケティングオートフォーメーションは頭文字を取ってMAと呼ばれており、顧客の管理や営業活動の効率を上げるツールのことです。
見込み客の情報を一元管理して、Web上でどのように行動しているのか履歴を参照するなど、興味関心の度合いを可視化できるツールです。
興味関心を促すようなシナリオメールを送信して購買意欲を高めます。
カスタマージャーニー
カスタマージャーニーは直訳すると、顧客の旅という意味になります。
ターゲットとする顧客のペルソナを作成して、行動や思考・感情の動きを時系列で見える化したものをカスタマージャーニーマップと呼びます。
ペルソナの動きが見えると顧客に対するタッチポイントを判断できるので、適切なタイミングで知りたいと思っている情報を伝えられます。
顧客関係管理システム(CRM)
CRMとは顧客関係管理システムのことで、企業と顧客との関係性を管理するためのものです。
顧客との関係性を良好なものにして継続していくことを意味しますが、それを実現できるツールやシステムそのものを指して紹介されているケースもあります。
従来では営業担当者がそれぞれ顧客を担当してサービスを届けてきました。
時代の移りかわりや、営業担当者の減少、オンライン化に伴う顧客数の増加などにより、適切にアプローチできるような仕組みとしてCRMツールが生まれました。
リード
リードとは見込み客のことを意味しますが、企業によっては考え方が異なっている場合があります。
見込み客だと判断している場合か、見込み客ではないが連絡できる顧客として考えるケースもあります。
この見込み客であるリードを使って様々な施策を行うのが、これから紹介するリードナーチャリング、リードジェネレーション、リードクオリフィケーションです。
リードナーチャリング
リードナーチャリングとは購入に至るまで検討期間が長いBtoBや、BtoCでも金融関連や不動産など検討に時間を要する商材に対し、購入の意欲を高めて将来的な受注につなげるマーケティング手法です。
リードジェネレーションと違うのは、見込み客が有益だと思う情報を提供しながら自社サービスの説明をし、見込み度合いを上げることが目的である点です。
リードジェネレーション
リードジェネレーションとは、リードを獲得するという意味で、マーケティングを行い、見込み客の情報を獲得する方法のことです。
イベントやWebサイト上での問い合わせやテレアポなどの営業活動により、購入する見込みのありそうな顧客情報を獲得します。
リードクオリフィケーション
リードクオリフィケーションとは、リードのリストの中から、購入する可能性の高いユーザーを選別することです。
リードの中でも、商品やサービスに関心がある確度の高いユーザーから順番にコンタクトを取ることで、セールス活動の効率化が図れます。
見込み客を顕在化するには、資料請求やセミナーへの参加を促したり、モニター応募、トライアル体験やサンプル請求、メルマガ登録を促すなど方法はたくさんあります。
Webマーケティングを始める際のポイントと流れ
では、Webマーケティングを始める際はどのようなことに気を就けたら良いのでしょうか。
ここからは、Webマーケティングを始める際のポイントと流れを紹介していきます。施策をバラバラに実施しても効率は良くないので、1つずつ行いましょう。
- マーケティング全体を可視化する
- ペルソナとカスタマージャーニーを把握する
- 基本的なWebサイトを整備する
- 効果的な集客手法を検討する
- 顕在ワードでSEO上位を目指す
- リスティング広告を出す
- 最低限のトラッキングを行う
- Webサイトを改善する
- 顧客へ営業に行く
- 潜在ワードでSEO上位を目指す
- 顧客層を拡大する
- PDCAサイクルで成果を伸ばす
マーケティング全体を可視化する
マーケティング全体を可視化するためには、全体を施策、中間目標、ゴールと3つに分類します。
施策はマーケティングを実施する目的を設定し戦略や施策を決定します。
中間目標は、マーケティングを実施することで得られる効果、来店・訪問や購入・利用、リピート利用を中間目標として設定してください。
最後のゴールは、中間目標を達成して得られる効果です。購入が増えることで売上増につながり収益も増加するので、売上増や収益増はゴールとして設定可能です。
ペルソナとカスタマージャーニーを把握する
マーケティング全体の可視化を終えたら、商品やサービスを購入するユーザーはどのような人なのかを決定しましょう。
ペルソナとは商品やサービスを利用するユーザーのターゲットを深く絞り込んだものです。
ターゲットは年代や性別、家族構成ぐらいの大まかな設定なのに対し、ペルソナは仮名、年齢、性別、家族構成(夫婦2人や子供2人の4人家族など)、趣味、日常生活、使用しているSNSなど1人の人物を特定するところまで深く掘り下げて設定します。
次に設定したペルソナが商品やサービスをどのように購入するのか、行動を予測して書き出しカスタマージャーニーマップを作成しましょう。
基本的なWebサイトを整備する
これまでの段階でペルソナを設定しカスタマージャーニーを把握して、どのような施策を実施するか決定しました。
ペルソナがWebサイトに訪問して商品やサービスを購入するには、Webサイトが整備されている必要があります。
様々な施策を実施しても、Webサイトの情報を閲覧して興味や関心を持ってもらえなければ離脱してしまいます。
商品やサービスの魅力が伝わるようなランディングページや、購入に至るまでストレスのない入力フォームを用意しましょう。
効果的な集客手法を検討する
いよいよ商品やサービスを認知してもらうための集客方法を検討していきます。
集客方法は、先述したWebマーケティングの手法の中から効果が高いものを選択しましょう。
たとえば、商品やサービスを認知してもらう手法としては、SEOやバナー広告とSNSが効果的と言えます。
ほかにも目的に応じて必要な集客手法を検討していきましょう。
顕在ワードでSEO上位を目指す
ペルソナがどのような行動をするのかはカスタマージャーニーで把握しているので、ペルソナのニーズを満たすキーワードで上位表示を目指します。
顕在キーワードは競合他社も対策をしている傾向にあるため、リスティング広告でも出稿すると効果がより高まるでしょう。
顕在ワードで上位表示するのが難しければ、今すぐのニーズを追求するのではなく、これからのユーザーをターゲットにした潜在キーワードで上位表示を目指す方法もあります。
リスティング広告を出す
リスティング広告を出す理由は、ニーズの高いキーワードで認知度を拡大しつつ集客に結びつけるためです。
ターゲットの絞り込みをしてキーワードを選定していきます。
設定したペルソナにクリックしてもらうためのキーワードは、会社名やブランド名などの固有名詞で検索するのか、今すぐ必要とするものであれば、顕在ワードで広告を出稿します。
最低限のトラッキングを行う
トラッキングはユーザーがWebサイトに訪問した際に、属性や行動を取得して追跡することです。
トラッキングを設定しないと、ユーザーがどのページを訪問したのかや、滞在した時間、実際に購入したのかがわかりません。
ユーザーの属性や、滞在時間、コンバージョンにつながっているのかデータを取得できるように設定しておきましょう。
Webサイトを改善する
様々なWebマーケティングの施策を実施すると、Webサイトの改善課題が明確になります。
たとえばページの表示速度が遅くなっているために離脱率が上がったり直帰率が上がってしまうという問題があります。
Googleはサイトの閲覧スピードを上げて、上位表示を目指しましょう。
顧客へ営業に行く
BtoBの業種でWebマーケティングの施策を実施していく中で、リスティング広告などで広告展開したり、ウェビナーを開催していくとリードを獲得できます。
獲得したリードの中で見込みが高い顧客層には、リアルに営業にいくのも1つの手法と言えるでしょう。
潜在ワードでSEO上位を目指す
ユーザーのニーズは、商品やサービスの利用を検討している顕在ニーズと、今すぐ何か行動をおこす訳ではないけれど何かきっかけがあると検討するであろう潜在ニーズに分かれています。
顕在化しているニーズの成約を増やすには、リスティング広告など速効性の高い施策を実施するのが有効です。
ただし顕在ニーズは競合他社との競争も激しいので、潜在ニーズを高めるためにSEOを実施して上位を目指しましょう。
顧客層を拡大する
Webマーケティングの施策を検討する上で、最初にペルソナを決定にカスタマージャーニーマップを作成します。
その際、ターゲットとなる顧客層は年齢や性別、嗜好は細かく分けて組み立てています。
顕在キーワードでの集客やリードの獲得が頭打ちになってきた場合は、顧客層を拡大することも視野にいれて作成していきます。
潜在キーワードの流入数や傾向を分析して組み立てるとよいでしょう。
PDCAサイクルで成果を伸ばす
Webマーケティングの施策を実行する際は、施策を決めて(Plan)、すみやかに実行(Do)して、効果検証(Check)して課題のある部分を調整(Action)することが大事です。
このPDCAのサイクルをスピーディに回し続けることで、成果を伸ばせるでしょう。
Webマーケティングに役立つツール
Webマーケティングを実施するポイントを紹介しましたが、施策を決定するための分析や、実際のサイト作成は手作業で行うのはとても難しいでしょう。
Webマーケティングの手法を実施するためには、ツールを使用することが不可欠です。
ここからは、Webマーケティングに役立つツールを紹介します。
MAツール
MAツールは、マーケティングの活動を自動化したり効率化できるツールのことを指します。
ターゲットユーザー1人ずつの興味や関心にあわせて、効率よくマーケティング活動を展開していくためには、膨大な時間を要していました。
MAツールはターゲットとなる顧客開拓を仕組化し、顧客を獲得できたあと受注につなげるためのフォローアップも自動化できるようになります。
アクセス解析ツール
アクセス解析ツールは、ユーザーがサイトを訪問したとき、どのサイトを経由してきたのかや、サイト内でどのように行動したのかを解析できるツールのことです。
専用のタグをWebサイト内に埋め込みすることで、ユーザーがどのように行動したのかデータを計測できるようになります。
ABテストツール
ABテストツールとは字の通りの意味で、AとBのどちらが良いのかテストするものです。
Webサイトやランディングページにデザインや文言を変更したパターンを2パターン用意します。
2パターンのサイトを同じ条件下で出し分けをして、成約率やページをクリックした数がどのように変化したのか、優劣を判断します。
CMS
CMSはコンテンツ・マネジメント システムのことで、Webサイトを作成するときにHTMLやCSSを書き換えるといった間のかかる作業を省略して、管理画面で記事を書いたり画像を登録して更新できるシステムです。
代表的なCMSはWordPressです。Webサイト内のリンクや新着情報なども自動で変更してくれるので、Webサイトの運営を手軽に行えます。
Webマーケティングにおすすめのサービス
ここからは、Webマーケティングを実施するために欠かせないサービスを2つ紹介します。
どちらもWebマーケティングの施策を実施する中で、役立つサービスであるためどのようなものか理解しておきましょう。
Googleタグマネージャー
Googleタグマネージャーは、すべてのページに設定しなければならない計測タグや広告タグなどを設定できるツールです。
従来はすべてのWebページのHTMLに計測タグを設定する必要があり、時間を要していましたが、タグマネジメントツールにより作業時間が大幅に軽減できるようになりました。
Googleアナリティクス
Googleアナリティクスは、Googleが無料で提供しているアクセス解析ツールです。
Webサイトを登録すると、サイトを訪れたユーザーがどのような行動をしているのか、属性や移動したページやどこから訪れたのかなどを分析します。
GoogleアカウントとWebサイトがあれば手軽に導入できるのがメリットです。
Webマーケティング担当者はどんな仕事?
WebマーケティングとはユーザーにWebサイトに訪問してもらい、掲載されている商品やサービスを購入してもらうための活動です。
様々なWebマーケティング手法を駆使して、最終的には商品やサービスを購入してもらうところまで行うのがWebマーケティング担当者といえるでしょう。
Webマーケティング担当者におすすめの資格
Webマーケティング担当者として仕事をするには、幅広い知識が必要です。
Webマーケティング担当として就職や転職を希望する場合には、資格を取得しておくと有利になる可能性があります。
ここからは、Webマーケティング担当者におすすめの資格を紹介します。
日本マーケティング検定
日本マーケティング検定は、公益社団法人日本マーケティング協会が運営している検定で3級、2級、1級とレベル分けされています。
3級の出題範囲はマーケティングの基本概念や市場環境の質問から、マーケティングの戦略やリサーチについてや消費者行動のことなど多岐にわたる分野から出題されるため、初心者にもおすすめです。
IMA検定
クラウドマネージメント協会が運営しているIMA検定は、Internet Marketing Analystの頭文字を取って名付けられました。
StandardコースとProfessionalコースの2コースあり、Standardコースに合格するとProfessionalコースの受講資格を得られます。
マーケティング・ビジネス実務検定
マーケティング・ビジネス実務検定は国際実務マーケティング協会が運営している検定で、C級、B級、A級の3ランクに分かれています。
C級は定例業務ができるレベルと設定されており、マーケティング・オペレーションの基礎レベルとなっています。A級まですすむと、計数管理のみならず、法務に関する知識も問われます。
Webアナリスト検定
Webアナリスト検定は日本Web協会(JWA)が運営している検定で、アクセス解析でよく使われているGoogleアナリティクスに特化した検定です。
データの分析方法を、集客と回遊とコンバージョンとリピートに分けて理解を深めます。現場ですぐ使えるデータ分析方法の知識を習得できます。
ウェブ解析士
ウェブ解析士は、Webマーケティング全般の知識を習得しつつ、事業戦略を考える上で必要なマーケティングに関わる知識の習得が可能です。
ウェブ解析士、上級ウェブ解析士、ウェブ解析士マスターと3段階に分かれており、ウェブ解析士マスターはウェブ解析士を習得する人に向けた講座を開催できます。
資格取得後は毎年フォローアップ試験に合格して会費を支払うことで資格維持が可能です。毎年テキストの内容が刷新され、常に新しい情報にアップグレードしているのでWebマーケティングの最新知識を得られます。
Webマーケティングの勉強におすすめの本
ここからは、Webマーケティングの勉強におすすめの本を3冊紹介していきます。
どの本も読みやすくわかりやすい文章で書かれているため、Webマーケティング初心者の方にもおすすめです。
「できる逆引き Googleアナリティクス Web解析の現場で使える実践ワザ240」
Webマーケティングではユーザーがどこを経由してサイトに訪れているのかや、どのコンテンツが見られているのか分析が必要です。
こちらの本はWebマーケティングにおすすめのサービスでも紹介しているGoogleアナリティクスについて、現場の事例をもとに解説しています。
本を読んだあとすぐ実践できるのが魅力の1冊です。
「沈黙のWebマーケティング Webマーケッター ボーンの逆襲 ディレクターズ・エディション」
こちらの本は、Webマーケティングを初心者でもわかるように、実際に抱えるであろう課題をマンガ風のストーリーを展開しながら解決していきます。
主人公が様々な課題を解決していくので、実践ですぐ使えるようになっています。
「最小の手間で最大の効果を生む! あたらしいWebマーケティングの教科書」
この本ではWebマーケティングの基本を解説しつつ、コンテンツを魅力的にする手法や、リスティング広告・SEO・ソーシャルメディアといった現在におけるWebマーケティングで必須の知識を紹介しています。
無駄がなく少ない手数で効果が期待できるWebマーケティング戦略を伝えている本です。
Webマーケティングの手法について理解しよう
現在はスマートフォンでも気軽にインターネットが楽しめる時代になり、Webマーケティングの重要性は高まっています。
Webマーケティングの手法もSEOからSNS、リスティング・アドネットワーク・SNSの広告まで幅広くなっています。
この記事ではWebマーケティングがなぜ重要なのか、どのような手法があるのかを解説してきました。
この記事を参考にWebマーケティングを行う目的を明確にして、効率よくWebマーケティングの施策を実施していきましょう。