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早期再就職支援等助成金とは?3コースの対象者・支給額・申請条件を解説

「早期再就職支援助成金」と検索されることがありますが、現在の正式名称は「早期再就職支援等助成金」です。

早期再就職支援等助成金は、事業規模の縮小などにより離職を余儀なくされる労働者の再就職を支援した企業や、対象となる離職者を早期に雇い入れた企業、中途採用を拡大した企業を支援する制度です。

2026年度は「再就職支援コース」「雇入れ支援コース」「中途採用拡大コース」の3コースがあります。

自社から離職する人の転職を支援したい場合は再就職支援コース、他社を離職した対象者を早期に採用したい場合は雇入れ支援コース、中途採用そのものを拡大したい場合は中途採用拡大コースが候補です。

ただし、離職者や中途採用者を雇用すれば自動的に支給されるわけではありません。離職時期、雇用期間、賃金、再就職援助計画など、コースごとに定められた条件を満たす必要があります。

目次

早期再就職支援等助成金とは?

早期再就職支援等助成金は、労働移動を円滑に進めるため、離職者の再就職支援や早期雇入れ、中途採用の拡大に取り組む事業主を支援する助成金です。

企業が「人を送り出す側」なのか、「採用する側」なのかによって利用するコースが変わります。

現在の正式名称は「早期再就職支援等助成金」

現在の正式名称は「早期再就職支援等助成金」です。

過去には労働移動支援助成金などの名称で運用されていた制度が再編され、現在の名称になっています。

そのため、過去の記事では、

  • 労働移動支援助成金
  • 早期再就職支援助成金

などの名称が使われている場合があります。

2026年度の申請では、現在の正式名称と最新のコース内容を基準に確認してください。

2026年度は再就職支援・雇入れ支援・中途採用拡大の3コース

現在利用できる主なコースは次の3つです。

コース主な対象企業主な支援内容
再就職支援コース離職予定者を送り出す企業再就職支援会社への委託、求職活動休暇、職業訓練
雇入れ支援コース対象離職者を早期に採用する企業離職後3か月以内の無期雇用
中途採用拡大コース中途採用を増やす企業中途採用者の雇入れ拡大

以前あったUIJターンコースは2025年度で終了しており、現在の新規申請では利用できません。

失業者本人が受け取る再就職手当とは別制度

早期再就職支援等助成金は、基本的に企業側が受給する雇用関係助成金です。

一方、再就職手当は、雇用保険の基本手当を受給している人が一定の条件を満たして早期に再就職した場合に、本人へ支給される制度です。

名前は似ていますが、

  • 早期再就職支援等助成金:企業向け
  • 再就職手当:求職者本人向け

という違いがあります。

早期再就職支援等助成金はどのコースを選ぶ?

利用するコースは、自社が離職者を送り出す立場なのか、採用する立場なのかで判断すると分かりやすくなります。

離職予定者を送り出す企業は「再就職支援コース」

事業規模の縮小などに伴い、離職を余儀なくされる労働者の再就職を支援する場合は、再就職支援コースが候補です。

対象となる支援には、

  • 再就職支援会社への委託
  • 求職活動のための休暇付与
  • 再就職に必要な職業訓練

などがあります。

単に退職金を支払う制度ではなく、離職後の再就職につながる具体的な支援を行うことが前提です。

離職者を3か月以内に採用する企業は「雇入れ支援コース」

他社を離職した対象者を早期に採用する場合は、雇入れ支援コースを確認します。

主なポイントは、

  • 対象となる離職者である
  • 離職後3か月以内に雇い入れる
  • 期間の定めのない労働者として雇用する
  • 雇入れ後の賃金を前職より一定以上引き上げる

ことです。

通常の中途採用すべてが対象になる制度ではありません。

中途採用全体を拡大する企業は「中途採用拡大コース」

企業全体として中途採用を増やしたい場合は、中途採用拡大コースが候補です。

対象となる企業は、中途採用者の雇用管理制度を整備したうえで、計画的に中途採用を拡大します。

個別の離職者を早期に採用する雇入れ支援コースとは役割が異なります。

UIJターンコースは2025年度で終了している

過去の制度案内では、UIJターンコースを含めた4コースとして紹介されていることがあります。

しかし、UIJターンコースは2025年度で終了しています。

地方への移住採用を行うからといって、現在このコースへ新規申請することはできません。

古い制度一覧をそのまま使用しないようにしてください。

再就職支援コースの対象・支給額

再就職支援コースは、離職を余儀なくされる労働者に対し、企業が再就職支援を行った場合に利用できる制度です。

再就職支援会社への委託だけでなく、休暇や職業訓練にも助成があります。

再就職支援会社への委託・求職活動休暇・職業訓練が対象

主な支援措置は、

  • 再就職支援
  • 休暇付与支援
  • 職業訓練実施支援

の3つです。

再就職支援では、職業紹介事業者などへ再就職支援を委託した費用の一部が対象になります。

休暇付与支援では、対象労働者が求人応募や面接などの求職活動を行うために、有給の休暇を与えた場合に助成されます。

職業訓練実施支援では、新しい仕事へ就くために必要な訓練を受講させた費用や、訓練中の賃金負担を支援します。

中小企業の再就職支援は通常で委託費の1/2を助成

中小企業が再就職支援を民間の職業紹介事業者などへ委託した場合、通常は委託費用の1/2が助成対象となります。

ただし、対象労働者や支援内容によって助成率が異なります。

単に転職サイトの利用料を支払っただけではなく、制度上の再就職支援に該当する委託であることが必要です。

45歳以上や特例区分では助成率が引き上げられる

対象者が45歳以上の場合や、一定の特例に該当する場合は、通常より高い助成率が適用されます。

中小企業では、

  • 通常:委託費の1/2
  • 45歳以上:委託費の2/3
  • 特例:委託費の2/3
  • 特例かつ45歳以上:委託費の4/5

などの区分があります。

対象者の年齢や再就職状況によって支給額が変わるため、契約前に対象区分を確認してください。

求職活動休暇は中小企業で1日8,000円・最大180日

対象労働者に求職活動のための休暇を与え、その期間の賃金を支払った場合は、休暇付与支援を利用できることがあります。

中小企業では、対象労働者1人につき1日8,000円です。

支給対象となる休暇日数には上限があり、最大180日までとなっています。

さらに、離職日の翌日から1か月以内に再就職を実現した場合は、1人あたり10万円が加算されます。

職業訓練は中小企業で委託費の3/4と賃金助成がある

離職予定者に再就職のための職業訓練を受けさせる場合も助成対象になります。

中小企業が外部の教育訓練施設などへ委託する場合は、原則として委託費の3/4が助成されます。

経費助成の上限は訓練時間によって異なり、

  • 10時間以上100時間未満:15万円
  • 100時間以上200時間未満:30万円
  • 200時間以上:50万円

などです。

さらに、訓練期間中に賃金を支払う場合は、1時間あたり960円の賃金助成があります。

雇入れ支援コースの対象・支給額

雇入れ支援コースは、再就職支援の対象となった離職者などを、別の企業が早期に雇用した場合に利用できる制度です。

2026年度は支給額や賃金要件が見直されています。

対象者を離職後3か月以内に無期雇用すると対象になり得る

主な要件の一つが、対象労働者を離職後3か月以内に雇い入れることです。

さらに、雇用形態は期間の定めのない労働者である必要があります。

たとえば、

半年間の有期契約で採用し、その後正社員へ切り替える

という場合は、最初の雇入れ時点で制度要件を満たさない可能性があります。

採用条件を決める前に対象要件を確認しましょう。

2026年度は通常1人30万円・優遇助成40万円

2026年4月8日以降に離職した対象者については、通常助成が1人30万円です。

一定の成長性が認められる事業所など、優遇助成の条件を満たす場合は1人40万円となります。

過去には60万円・90万円などの金額で案内されていた時期がありますが、現在は支給額が変更されています。

雇入れ後の賃金を前職より5%以上引き上げる必要がある

雇入れ支援コースでは、対象者を採用するだけでは足りません。

雇入れ後の賃金を、雇入れ前の賃金と比べて5%以上引き上げる必要があります。

そのため、

前職より条件を下げて採用し、助成金だけ受け取る

という利用はできません。

採用前に前職の賃金を確認し、5%以上の引上げ条件を満たせるか判断してください。

再就職援助計画対象者や一定の特定受給資格者が対象

雇入れ支援コースの対象となるのは、一般的な中途採用者すべてではありません。

主に、

  • 再就職援助計画の対象者
  • 求職活動支援書の対象者
  • 一定の特定受給資格者

などが対象です。

応募者が助成金の対象者かどうかを採用後に確認するのではなく、雇入れ前に必要な証明や条件を確認しておくことが重要です。

中途採用拡大コースの対象・支給額

中途採用拡大コースは、企業が中途採用者の受入れ体制を整え、中途採用そのものを拡大した場合に利用できる制度です。

2026年度は、従来の50万円・100万円といった支給体系から変更されています。

中途採用者の雇用管理制度を整備して採用を拡大する企業が対象

中途採用拡大コースでは、まず中途採用者を適切に受け入れる雇用管理制度を整備します。

そのうえで、中途採用計画に沿って対象者を雇い入れます。

単に求人広告を増やしたり、偶然中途採用者が増えたりしただけでは対象になりません。

制度として中途採用を拡大する取組が求められます。

2026年度は対象者1人20万円・1事業所年20人まで

2026年4月8日以降の制度では、対象となる中途採用者1人につき20万円が支給されます。

1事業所につき、1年度20人までが上限です。

そのため、対象者数によって支給総額が変わります。

以前の「中途採用率を一定以上引き上げれば50万円」「45歳以上を採用すれば100万円」という旧制度とは支給方法が異なります。

対象中途採用者の賃金を前職より5%以上引き上げる

中途採用拡大コースでも、対象者の賃金要件があります。

対象中途採用者について、雇入れ後の賃金を前職より5%以上引き上げる必要があります。

採用人数だけを増やせばよいわけではありません。

中途採用者の処遇改善も制度の重要な条件です。

中途採用計画は採用を始める前に届け出る

中途採用拡大コースでは、計画的に中途採用を進める必要があります。

そのため、対象となる採用を始めてから後追いで計画を作るのではなく、中途採用計画を事前に作成・提出します。

計画期間や提出期限を確認せずに採用を先行すると、対象外になる可能性があります。

早期再就職支援等助成金を受給する主な条件

3コースにはそれぞれ独自の要件がありますが、雇用関係助成金として共通して確認される項目もあります。

制度名だけで対象かどうかを判断せず、事業主と対象労働者の両方を確認しましょう。

雇用保険適用事業主など雇用関係助成金の共通要件を満たす

基本的には、雇用保険の適用事業主であることなどが求められます。

さらに、

  • 労働保険料を適切に納付している
  • 賃金台帳などの法定帳簿を整備している
  • 過去に重大な労働関係法令違反がない
  • 不正受給等による支給制限を受けていない

など、雇用関係助成金に共通する要件も確認されます。

再就職援助計画・求職活動支援書など対象者を確認する

再就職援助計画は、事業規模の縮小などによって離職を余儀なくされる労働者について、再就職支援の内容をまとめる計画です。

対象者によっては、ハローワーク所長の認定を受ける必要があります。

雇入れ支援コースでも、この計画の対象者かどうかが制度利用に関係します。

「退職予定者なら誰でも対象」というわけではありません。

コースごとに雇用期間・賃金・再就職時期の条件を満たす

同じ助成金でも、3コースで確認する条件は異なります。

たとえば雇入れ支援コースでは、

  • 離職後3か月以内
  • 無期雇用
  • 前職比5%以上の賃金上昇

などが重要です。

中途採用拡大コースでは、中途採用計画や対象者数、賃金要件などを確認します。

再就職支援コースでは、支援内容や再就職の時期が支給額に関係します。

自己都合退職者なら一律対象になる制度ではない

通常の自己都合退職者を中途採用したからといって、雇入れ支援コースを利用できるとは限りません。

この制度は、事業規模の縮小等に伴う離職者や、一定の特定受給資格者など、制度上定められた対象者の再就職を支援することが中心です。

一般的な中途採用支援制度と混同しないようにしてください。

早期再就職支援等助成金の申請方法

申請方法はコースによって異なりますが、計画や対象者の確認を先に行い、支援・雇入れを実施した後に支給申請する流れが基本です。

後から制度を知って申請するのではなく、取組前から準備を進めましょう。

1.利用するコースと対象労働者を確認する

最初に、自社がどの立場にあるかを整理します。

  • 離職予定者を支援する → 再就職支援コース
  • 対象離職者を採用する → 雇入れ支援コース
  • 中途採用全体を拡大する → 中途採用拡大コース

そのうえで、対象労働者が制度上の条件を満たしているか確認します。

2.再就職援助計画・中途採用計画など必要な計画を提出する

利用するコースに応じて、必要な計画を作成します。

再就職支援コースでは再就職援助計画や求職活動支援基本計画書などが関係します。

中途採用拡大コースでは、中途採用計画を採用開始前に提出します。

計画提出の時期を誤ると支給対象外になる可能性があります。

3.再就職支援・雇入れ・中途採用を計画どおり実施する

計画を提出した後は、制度上の要件に沿って取組を行います。

再就職支援なら、

  • 職業紹介事業者への委託
  • 求職活動休暇
  • 職業訓練

などを実施します。

雇入れ支援では、対象者を3か月以内に無期雇用し、賃金要件も満たします。

4.申請期限内に必要書類をそろえて支給申請する

取組完了後は、各コースで定められた申請期限内に支給申請します。

必要書類には、

  • 支給申請書
  • 雇用契約書
  • 賃金台帳
  • 出勤簿
  • 再就職援助計画等の関係書類
  • 委託費・訓練費を確認できる書類

などがあります。

コースによって必要書類は異なるため、最新の申請様式を使用してください。

5.労働局・ハローワークの窓口または電子申請を利用する

申請は、管轄の都道府県労働局やハローワーク等の窓口で行います。

対象コースでは電子申請も利用できます。

紙申請を前提に準備する必要はありませんが、電子申請でも提出期限や必要書類は変わりません。

自社が利用しやすい方法を選びましょう。

早期再就職支援等助成金を利用するときの注意点

この制度は近年、名称やコース構成、支給額が変更されています。

過去年度の記事や保存済み資料をそのまま使用しないことが重要です。

2025年度以前の支給額をそのまま使わない

特に注意したいのが、古い支給額です。

過去の情報では、

  • 雇入れ支援60万円・90万円
  • 中途採用拡大50万円・100万円

などが掲載されていることがあります。

2026年度は、

  • 雇入れ支援:30万円・40万円
  • 中途採用拡大:1人20万円

へ変更されています。

申請年度の制度内容を確認してください。

雇入れ支援と中途採用拡大を混同しない

どちらも採用する企業向けですが、目的は異なります。

雇入れ支援コースは、制度対象となる特定の離職者を早期に雇用する制度です。

中途採用拡大コースは、企業全体として中途採用を拡大する制度です。

通常の中途採用者を雇ったから雇入れ支援を使う、といった判断はできません。

再就職援助計画などの手続きを後回しにしない

再就職支援等の対象者を確定するためには、再就職援助計画などの手続きが重要です。

離職させた後や採用後に、

助成金があると知ったので申請したい

と考えても、必要な事前手続きを満たせない場合があります。

離職・採用の方針を決めた段階で制度利用の可否を確認しましょう。

UIJターンコースは現在新規利用できない

過去の資料でUIJターンコースを見つけても、現在は新規利用できません。

2025年度で終了しています。

地方人材の採用を目的としている場合は、現在利用できる別制度を確認する必要があります。

2026年4月8日以降の最新様式・支給要領を確認する

2026年度は雇入れ支援や中途採用拡大の支給内容が変更されています。

古い申請様式では、支給額や要件が現在と異なる可能性があります。

申請前には、

  • 最新パンフレット
  • 支給要領
  • 申請様式
  • 記入例
  • 電子申請の案内

を確認してください。

早期再就職支援等助成金は自社の立場からコースを選ぼう

早期再就職支援等助成金は、離職を余儀なくされる労働者の再就職と、企業による早期雇入れ・中途採用の拡大を支援する制度です。

2026年度は、

  • 再就職支援コース
  • 雇入れ支援コース
  • 中途採用拡大コース

の3コースがあります。

離職予定者を送り出す企業は再就職支援コース、対象となる離職者を3か月以内に採用する企業は雇入れ支援コース、中途採用全体を拡大する企業は中途採用拡大コースを確認すると選びやすくなります。

雇入れ支援コースは、2026年度では通常1人30万円、一定の優遇条件を満たす場合は40万円です。さらに、無期雇用や前職比5%以上の賃金上昇などの条件があります。

中途採用拡大コースは対象者1人につき20万円で、1事業所1年度20人までです。

再就職支援コースでは、再就職支援会社への委託費だけでなく、求職活動休暇や職業訓練も助成対象になります。

ただし、制度を利用するには再就職援助計画や中途採用計画などの手続きが必要です。離職や採用を実施した後では間に合わない場合があります。

過去年度の支給額や終了済みのUIJターンコースに注意し、2026年度の最新要件を確認してから手続きを進めましょう。

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