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Go-Tech補助金で何ができる?研究開発・試作・事業化まで使い道を解説

Go-Tech補助金は、大学・公設試験研究機関などと連携し、新しい技術の研究開発から試作・検証、その成果の事業化まで取り組める制度です。

一方、古くなった設備の単純な更新や、市販のITツールを導入するだけの事業には向いていません。設備や人件費などに補助金を使える場合も、研究開発に必要な経費であることが前提です。

「Go-Tech補助金で何ができるのか」を、対象となる研究開発、使える費用、向いていない使い方まで具体的に整理します。

Go-Tech事業全体の対象者や補助額、申請要件を確認したい場合は、「Go-Tech事業とは?2026年度の補助金額・対象者・申請要件を解説」も参考にしてください。

目次

Go-Tech補助金で何ができる?

Go-Tech補助金では、大学・公設試等と共同で技術課題を解決し、新技術の確立から試作品の開発、事業化まで進められます。

単発の設備導入を支援する制度ではなく、複数年度にわたる研究開発プロジェクトを支援する点が特徴です。

大学・公設試等と新しい技術を研究開発できる

Go-Tech補助金では、中小企業者等が大学や公設試験研究機関などと連携し、新しい技術の研究開発に取り組めます。

たとえば、

  • 従来より高精度な加工技術を開発する
  • 新しい材料の性能を高める
  • AIを活用した新しい情報処理技術を研究する
  • バイオ技術を応用した新製品につながる技術を開発する
  • 新しい測定・計測方法を確立する

といった研究が考えられます。

企業だけでは解決が難しい課題に対して、大学の研究知識や公設試の分析・測定設備などを活用できるのがGo-Techの強みです。

単に外部機関へ試験を依頼するのではなく、それぞれが役割を持つ共同研究として進めます。

新技術を使った試作品を開発・検証できる

Go-Tech補助金では、研究だけでなく、新しく開発した技術を使った試作品の製作や性能検証にも取り組めます。

研究開発では、技術を考案しただけでは実用化できません。

たとえば、

技術を研究する

試作品を作る

性能を測定する

課題を見つける

改良する

という工程を繰り返します。

新しい加工方法を開発した場合も、実際に試作品を作り、精度や耐久性、生産性などを確認する必要があります。

Go-Techはこうした試作・検証まで含めて研究計画を組めるため、まだ量産段階に達していない技術の開発に向いています。

研究成果を製品・サービスとして事業化できる

Go-Tech補助金は、研究だけで終わらせる制度ではありません。研究成果を新しい製品やサービスとして事業化するところまで見据えて取り組みます。

たとえば新しい材料を開発したなら、

材料技術の研究

試作品の製作

性能評価

製品への応用

顧客への提供

までつながる計画が必要です。

研究段階から「技術的に成功するか」だけを見るのではなく、研究後に誰へ何を提供するのかまで考えます。

大学との共同研究そのものが目的ではなく、中小企業者等が研究成果を自社の事業へつなげることが前提です。

研究成果の販路開拓まで取り組める

Go-Techでは、研究成果の事業化に向けた販路開拓にも取り組めます。

ただし、通常の営業活動や広告宣伝に自由に補助金を使えるという意味ではありません。

対象になるのは、研究開発の成果を事業化し、市場へつなげるための取組です。

たとえば、

  • 開発した製品の市場評価
  • 顧客ニーズの確認
  • 研究成果の事業化に必要な取組

などが研究開発プロジェクトの流れに含まれます。

研究→試作→検証→事業化→市場展開

まで一本につながっていることが、Go-Techの使い方を考えるうえで基本となります。

Go-Tech補助金で対象となる研究開発

Go-Tech補助金は製造業だけを対象とした制度ではありません。

ものづくり基盤技術だけでなく、情報処理、バイオ、測定計測など幅広い分野や、先端技術を活用したサービスの高度化につながる研究開発も対象です。

ものづくり基盤技術の高度化に取り組める

Go-Techでは、中小企業が持つものづくり基盤技術をさらに高度化する研究開発に取り組めます。

たとえば既存の加工技術に、

  • 精度
  • 強度
  • 耐久性
  • 生産性
  • 制御性能

などの技術課題があり、研究によってその限界を超える取組です。

ここで注意したいのは、既存設備を新しくすること自体が研究開発ではない点です。

「高性能な加工機へ買い替えれば生産量が増える」というだけでは、Go-Techの研究開発とは性質が異なります。

一方、

現在の技術では実現できない加工精度を達成するため、新しい加工方法を大学と研究し、その検証に専用設備を使う

という計画なら、Go-Techとの相性が高くなります。

情報処理・精密加工・バイオなど幅広い技術分野が対象

Go-Techの研究開発は、特定の製造技術だけに限定されません。

対象となる技術分野には、次のようなものがあります。

  • デザイン開発
  • 情報処理
  • 精密加工
  • 製造環境
  • 接合・実装
  • 立体造形
  • 表面処理
  • 機械制御
  • 複合・新機能材料
  • 材料製造プロセス
  • バイオ
  • 測定計測

たとえばAIを利用する研究でも、「AIを導入すること」が目的ではなく、新しい情報処理技術を研究し、製品やサービスへつなげることが必要です。

バイオや材料分野でも同様に、技術課題と研究内容が明確になっていることが前提となります。

製造業だけでなくサービスの高度化につながる研究も対象

Go-Techは工場を持つ製造業だけの制度ではありません。

先端技術を活用し、サービスの高度化につながる研究開発も対象となります。

たとえば、

  • 新しい情報処理技術を使ったサービス
  • AI・データ解析を活用する新システム
  • 測定技術を活用した新サービス

なども、研究内容が制度の要件に合えば対象候補です。

ただし、市販のクラウドサービスや業務ソフトを導入して効率化するだけでは、Go-Techの研究開発にはなりません。

既存サービスを利用するのではなく、自社が新たな技術を研究・開発する必要があるかが判断基準になります。

Go-Tech補助金は何の費用に使える?

Go-Tech補助金では、研究開発に必要な設備や材料だけでなく、研究を担当する人材の人件費なども対象になります。

設備投資だけを支援する補助金とは異なり、研究活動そのものに必要な費用を幅広く計画できる点が特徴です。

研究・試作に必要な設備備品や消耗品に使える

新技術の研究や試作品開発に必要な設備備品、材料などは補助対象経費として計画できます。

たとえば、

  • 研究・試験用の設備
  • 試作品製作に使用する機器
  • 実験に必要な材料
  • 研究に使用する消耗品

などです。

ただし、「補助金で設備を買いたい」という理由だけでは対象になりません。

設備が、

どの研究に必要なのか
なぜ既存設備では対応できないのか

を研究計画と結び付ける必要があります。

量産設備の単純な追加や老朽設備の更新であれば、ものづくり補助金など別制度の方が適していることもあります。

研究開発を担当する人材の人件費にも使える

Go-Techでは、研究開発に直接従事する人材の人件費も対象経費として計画できます。

これは長期間の技術研究を行う企業にとって大きな特徴です。

研究開発では、

  • 技術者による実験
  • 試作品の設計
  • 性能評価
  • データ分析
  • 改良

など、人が長期間関わる作業が多く発生します。

設備を導入するだけでは研究を進められないため、研究者・技術者が実際に開発へ取り組むための費用も含めて支援する仕組みになっています。

ただし、通常業務に従事する従業員の給与をすべて補助できるという意味ではありません。対象となる範囲は公募要領に沿って整理してください。

研究に必要な謝金・旅費なども対象になる

Go-Techでは、研究開発に必要となる謝金や旅費なども対象経費として計画できます。

共同研究では、企業だけでなく大学・公設試等の研究者や専門家と連携するため、研究に伴ってさまざまな費用が発生します。

研究内容によっては、

  • 専門的な助言
  • 研究打ち合わせ
  • 実験・検証
  • 共同研究先への移動

などが必要です。

ただし、一般的な出張や営業活動に関する旅費まで自由に対象にできるわけではありません。

あくまで補助事業として行う研究開発に必要な経費であることが前提です。

2~3年間の研究開発費を計画できる

2026年度のGo-Tech事業では、2年度または3年度にわたる研究開発を計画できます。

そのため、短期間では完成しない技術でも、

1年目:基礎研究・試作

2年目:性能検証・改良

3年目:事業化に向けた実証

と段階を分けて進められます。

研究内容によって年度ごとに必要な設備、人件費、試作費なども変わるため、複数年度の研究計画と予算を対応させます。

補助上限額や補助率については、「Go-Tech補助金の補助額はいくら?2026年度の上限・補助率を解説」で詳しく確認できます。

Go-Tech補助金でできないこと・向いていない使い方

Go-Tech補助金は、一般的な設備投資やIT導入を幅広く支援する制度ではありません。

研究開発との関係が薄い支出であれば、別の補助制度を検討した方が事業目的に合います。

やりたいことGo-Techとの相性
大学と新しい技術を研究する
試作品を開発して性能を検証する
研究成果を製品化する
研究用の専用設備を導入する
古い設備を同等設備へ更新する
市販の会計ソフトを導入する
既存の省エネ設備へ交換する

実際の対象可否は、研究内容と最新年度の公募要領を基準に判断します。

古い設備を同等設備へ更新するだけの投資には向かない

老朽化した設備を新しい設備へ買い替えるだけなら、Go-Techには向いていません。

Go-Techで設備費を計上する場合は、その設備が研究開発に必要であることが前提です。

たとえば、

Go-Tech向きではない例

古くなった加工機を同等性能の新機種へ交換する

Go-Techを検討できる例

新しい加工技術を研究するため、従来設備ではできない試験を行える装置を導入する

という違いがあります。

設備購入が目的なのか、新技術を確立するための手段なのかを切り分けて考えてください。

市販のITツールを導入するだけではGo-Techの研究開発にならない

会計ソフト、在庫管理、受発注、顧客管理など、一般的な市販ITツールを導入するだけではGo-Techには向きません。

こうした取組は、自社が新しい技術を研究するのではなく、すでに存在するサービスを利用するものだからです。

一方で、

従来にない情報処理技術を開発し、その技術を新サービスへ応用する

のであれば、Go-Techの研究テーマになり得ます。

既存ITツールの導入が目的なら、デジタル化・AI導入補助金など他制度を比較した方が適しています。

省エネ設備へ交換するだけの事業には他制度を検討する

高効率空調や省エネ設備へ交換し、電気代やCO2排出量を削減することだけが目的なら、Go-Techより省エネ関連の補助制度を検討する方が自然です。

Go-Techで求められるのは、新しい技術の研究開発です。

たとえば、

既存ボイラーを高効率製品に交換する

だけなら設備更新です。

一方、

従来にないエネルギー効率を実現する新しい制御技術そのものを研究する

のであれば、研究内容によってはGo-Techの検討対象になります。

同じ「省エネ」でも、既存設備の導入と新技術の研究では制度選択が変わります。

研究開発と関係のない通常の事業経費には使えない

日常的な会社運営に必要な経費を、Go-Tech補助金で幅広くまかなうことはできません。

通常の営業費、一般管理費、研究とは関係のない備品などは、研究開発費とは性質が異なります。

補助対象経費を考えるときは、

この支出がなければ、今回の研究開発を実施できないか

という視点で確認すると整理しやすくなります。

研究計画と直接関係を説明できない費用は、最初から補助金を前提にしない方が安全です。

Go-Tech補助金が向いている研究開発

Go-Tech補助金の制度を理解しただけでは、採択にはつながりません。

実際に申請して通過するためには、戦略的な準備と緻密な計画が不可欠です。

このセクションでは、初めて申請する方にもわかりやすく、成功のための5つのステップを順を追って解説します。

第一ステップ:構想設計

Go-Techは、自社単独では解決できない技術課題があり、大学・公設試等と連携して研究・試作・検証を繰り返す必要がある企業に向いています。

さらに、研究成果を新製品・新サービスとして事業化する計画まで描けることが前提です。

自社だけでは解決できない技術課題がある

高度な技術課題を抱えており、自社の人材や設備だけでは解決が難しい場合はGo-Techと相性があります。

たとえば、

  • 目標とする加工精度に届かない
  • 新材料の性能評価ができない
  • 専門的な分析が必要
  • 新しいアルゴリズムの検証が必要

といった課題です。

単に人手が足りないから外部へ依頼するのではなく、専門的な研究知識や設備が必要な研究であることがGo-Techの共同研究につながります。

大学・公設試等の技術や設備を活用したい

大学や公設試等が持つ研究知識、分析設備、測定技術などを活用する必要がある研究もGo-Techに向いています。

たとえば企業が試作品を製作し、大学が理論研究、公設試が性能評価を担当するなど、役割を分けて研究を進めます。

共同体を作る目的は、参加機関を増やすことではありません。

企業だけでは不足する研究能力を補い、共同で技術課題を解決することが基本です。

試作と検証を繰り返して新技術を確立したい

1回の試作だけでは技術が完成せず、実験と改良を繰り返す必要がある研究はGo-Techと相性があります。

研究開発では、

  • 仮説を立てる
  • 試作する
  • 測定する
  • 問題を分析する
  • 改良する
  • 再度検証する

という工程を繰り返します。

複数年度にわたって研究できるGo-Techなら、技術が実用化できる水準まで段階的に高める計画を組みやすくなります。

研究成果を新製品・新サービスにつなげたい

研究の先に具体的な製品やサービスを想定している企業もGo-Techに向いています。

たとえば新しい加工技術なら、

技術開発そのもの

ではなく、

その技術を使ってどのような製品を作り、どの市場へ提供するか

まで考えます。

研究テーマを決める段階から事業化を意識しておくと、必要な研究内容や試験項目も整理しやすくなります。

Go-Tech補助金が自社に使えるか確認するチェックポイント

自社の計画がGo-Techに向いているかは、「研究が本当に必要か」「大学等と共同する理由があるか」「事業化までつながるか」の3点を中心に判断します。

設備を購入したいだけなら、他制度の方が適していることもあります。

技術的な研究課題が明確か

最初に確認したいのは、解決すべき技術課題が具体的にあるかです。

たとえば、

生産性を上げたい

だけでは、経営課題にとどまります。

一方、

現在の加工方法では精度○○を達成できないため、新しい加工方式を研究する必要がある

という状態なら、技術的な研究課題として整理しやすくなります。

Go-Techを検討する前に、「困っていること」から一歩進めて、何を技術的に解決しなければならないのかを明確にしてください。

単なる設備投資ではなく研究開発が必要か

次に、その課題が市販設備を導入するだけで解決できるかを確認します。

既存の機械やシステムを買えば解決できるなら、Go-Tech以外の設備投資系補助金の方が合う可能性があります。

反対に、

  • 既存設備では目標性能を実現できない
  • 新しい技術を開発する必要がある
  • 試作と性能評価が必要
  • 複数年度で検証する必要がある

なら、Go-Techの研究開発に近づきます。

他制度との違いは、「Go-Tech補助金と他制度を比較|ものづくり補助金・新事業進出補助金・SBIRとの違い」も参考にしてください。

大学・公設試等と共同研究する必要性があるか

Go-Techでは、大学・公設試等との共同研究体制を構築します。

そのため、

大学と組めば申請できる

という考え方ではなく、

なぜ自社だけでは研究できないのか
なぜその研究機関が必要なのか

を説明できる必要があります。

大学の専門知識、公設試の測定技術など、研究機関が担当する役割が明確であれば共同研究の必要性も整理しやすくなります。

対象企業や共同体の条件については、「Go-Tech補助金の対象企業とは?2026年度の中小企業要件・共同体の条件を解説」で確認できます。

研究終了後の事業化まで想定できているか

最後に、研究が成功した後の使い道を考えます。

Go-Techは研究そのものを目的とする制度ではないため、

  • どの製品へ活用するか
  • どのサービスにつなげるか
  • 誰が顧客になるか
  • どのように市場へ展開するか

まで見据える必要があります。

研究後の事業化まで具体的にイメージできているなら、Go-Techとの相性は高くなります。

反対に「とりあえず研究してみたい」という段階では、事業化とのつながりをもう一度整理した方がよいでしょう。

まとめ|Go-Tech補助金は研究・試作・事業化まで取り組める

Go-Tech補助金は、単に費用の一部をまかなう制度ではありません。

「自社の成長にどう活かすか」まで踏み込んで考えることで、初めて真価を発揮します。

Go-Tech補助金では、大学・公設試等と連携して新しい技術を研究し、試作品の開発・検証を行い、その成果を製品やサービスとして事業化するところまで取り組めます。

設備備品や消耗品だけでなく、研究開発に必要な人件費なども対象になるため、複数年度にわたる本格的な研究開発に向いています。

一方で、

  • 老朽設備を新しくするだけ
  • 市販ITツールを導入するだけ
  • 省エネ設備へ交換するだけ
  • 通常の事業経費を補助してもらう

といった使い方は、Go-Techの中心的な目的とは異なります。

自社でGo-Techを検討するなら、技術課題があるか、研究開発が必要か、大学・公設試等と連携する理由があるか、研究成果を事業化できるかを順番に確認してください。

単なる設備投資ではなく、新しい技術を生み出すために試作・検証を重ねる必要があるなら、Go-Techを詳しく検討する価値があります。

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