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Go-Tech補助金と他制度を比較|ものづくり補助金・新事業進出補助金・SBIRとの違い

Go-Tech補助金は、大学・公設試験研究機関などと連携して高度な研究開発に取り組む中小企業者等に向いている制度です。

一方、新製品・新サービスの開発に必要な設備投資が中心ならものづくり補助金、新市場への進出が目的なら新事業進出補助金の方が適していることがあります。研究開発型スタートアップなどでは、SBIR制度の対象公募も候補です。

補助上限額だけで制度を選ぶのではなく、「技術を研究する段階なのか」「製品化する段階なのか」「新市場へ展開する段階なのか」を整理すると、自社に合う制度を判断しやすくなります。

目次

Go-Tech補助金と他制度の違いを比較

Go-Tech補助金と他制度の大きな違いは、支援する事業の段階と申請体制です。

Go-Techは研究開発そのものを支援する性格が強く、大学・公設試等と共同体を構成して取り組みます。一方、ものづくり補助金や新事業進出補助金は、企業単独で申請できる制度です。

主な違いを整理すると次のようになります。

比較項目Go-Techものづくり補助金新事業進出補助金SBIR
主な目的高度な研究開発・事業化新製品・新サービス開発新市場・高付加価値事業への進出研究開発・社会実装
向いている段階技術開発製品化・設備投資新事業展開技術シーズ~社会実装
大学等との連携必要原則必須ではない原則必須ではない公募による
単独申請不可可能可能公募による
主な費用研究開発費設備投資等新事業への投資研究開発費等
申請方法e-Rad専用電子申請電子申請公募ごとに異なる

Go-Techは大学・公設試等と行う研究開発を支援する制度

Go-Techは、中小企業者等が大学や公設試験研究機関などと連携して行う研究開発を支援する制度です。

正式には「成長型中小企業等研究開発支援事業」といい、ものづくり基盤技術やサービスの高度化につながる研究開発と、その成果の事業化を目指します。

特徴は、企業1社だけで申請する制度ではないことです。

中小企業者等を中心として2者以上の共同体を構成し、大学・公設試等の研究機関や事業管理機関と役割を分担します。

自社だけでは解決できない技術課題に対し、外部の研究機関と複数年度で取り組みたい企業に向いています。

ものづくり補助金は新製品・新サービス開発の設備投資に向く

ものづくり補助金は、新製品・新サービスを開発するための設備投資を行いたい企業に向いています。

Go-Techとの違いは、研究技術そのものを確立する段階よりも、その技術やアイデアを使って具体的な製品・サービスを開発する段階に適している点です。

たとえば、

  • 新製品を加工するための工作機械を導入する
  • 新しいサービスを提供するためのシステムを構築する
  • 従来できなかった加工を実現する設備を導入する

といった計画が考えられます。

大学との共同研究は原則として必須ではなく、要件を満たせば事業者単独で申請できます。

新事業進出補助金は既存事業と異なる新市場への進出に向く

新事業進出補助金は、既存事業とは異なる新市場や高付加価値事業へ進出したい中小企業等に向いています。

Go-Techが「技術を研究する制度」なのに対し、新事業進出補助金は「新しい事業を立ち上げるための投資」を支援する制度です。

たとえば、既存の製造技術を活用しながら、これまで参入していなかった市場向けの新製品・サービスを展開する計画などが対象候補になります。

研究開発そのものが中心ならGo-Tech、新市場への事業展開が中心なら新事業進出補助金という違いで整理すると分かりやすくなります。

SBIRは研究開発型スタートアップ等も検討したい制度

SBIRは、研究開発型スタートアップなどによる技術開発や社会実装を支援する仕組みです。

Go-Techと同じく研究開発段階で検討できる制度ですが、SBIRは1つの補助金ではありません。国の各省庁や研究開発機関などが、それぞれ研究テーマや技術分野に応じて公募を実施します。

そのため、

  • 研究開発型スタートアップである
  • 新しい技術シーズを持っている
  • 社会課題の解決につながる技術を開発している
  • 国の研究テーマと自社技術が合致している

といった企業は、Go-TechだけでなくSBIR対象公募も確認する価値があります。

Go-Tech補助金とものづくり補助金の違い

Go-Techとものづくり補助金で迷った場合は、「技術そのものを研究するのか」「製品化に必要な設備投資をするのか」で判断します。

両制度とも新しい製品・サービスにつながる取組を支援しますが、支援する段階が異なります。

研究技術そのものを開発するならGo-Tech

まだ技術的な課題が残っており、研究・実験・検証を重ねて技術を確立する必要があるならGo-Techが向いています。

たとえば、

  • 新素材の性能を研究する
  • 新しい加工技術を確立する
  • 既存技術では達成できない精度を目指す
  • 大学の研究設備を使って技術を検証する

といった計画です。

Go-Techでは、研究成果を最終的に事業化することまで求められますが、補助事業の中心は高度な研究開発です。

「まだ製品化より前の技術開発段階」という企業は、Go-Techとの相性が高くなります。

新製品・新サービスに必要な設備投資ならものづくり補助金

開発したい製品やサービスがある程度明確になっており、その実現に設備やシステムが必要ならものづくり補助金が候補です。

たとえば、

新しい加工方法を大学と研究する

ならGo-Tech寄りですが、

すでに確立した加工技術を使って新製品を量産するため、新しい加工機を導入する

ならものづくり補助金寄りです。

両制度を分けるときは、「新しいことをするかどうか」だけで判断しません。

研究によって技術を確立する必要があるか、設備投資によって製品化できる段階かを見ると選びやすくなります。

Go-Techは共同体、ものづくり補助金は単独申請できる

申請体制にも大きな違いがあります。

Go-Techは、中小企業者等を中心として大学・公設試等を含む共同体を構成する必要があります。企業1社だけでは申請できません。

一方、ものづくり補助金は事業者単独で申請できます。

そのため、

自社だけでは解決できない技術課題がある
→Go-Tech

自社の技術・設備で新製品を開発できる
→ものづくり補助金

という判断もできます。

大学との連携体制を用意できるかどうかは、制度選択に大きく影響します。

人件費を含む研究開発費を支援できる点もGo-Techの特徴

Go-Techは、研究開発に直接関わる人件費などを含め、研究活動に必要な幅広い経費を対象としています。

一方、ものづくり補助金では機械装置・システム構築費などの設備投資が中心です。

研究者が長期間にわたり技術開発へ取り組む計画では、単に設備代だけを補助しても研究全体を進められないことがあります。

そのため、

  • 研究者の人件費が大きい
  • 実験や分析を繰り返す
  • 大学や研究機関と検証を続ける
  • 複数年度の研究が必要

といったプロジェクトでは、Go-Techの方が事業内容に合いやすくなります。

Go-Tech補助金と新事業進出補助金の違い

Go-Techと新事業進出補助金は、「研究開発」と「新事業への進出」のどちらが中心かで分けます。

新しい製品を扱う点では似ていても、支援する目的は異なります。

技術的課題の解決を目指すならGo-Tech

既存技術では解決できない課題があり、新しい技術や製造方法を研究する必要があるならGo-Techが候補です。

たとえば、

  • 新材料の特性を研究する
  • 新しい測定方法を開発する
  • 高精度な加工技術を確立する
  • バイオ技術を応用した新技術を研究する

といった取組です。

まだ「商品を売る段階」よりも「技術を確立する段階」に近い企業が対象になります。

新しい市場・事業への進出が目的なら新事業進出補助金

すでに一定の技術や事業基盤があり、それを活用して新しい市場へ参入するなら新事業進出補助金が向いています。

たとえば、既存事業とは異なる顧客層へ新製品を販売するため、新たな設備や施設を導入するといった計画です。

研究開発要素が含まれていても、事業の中心が、

新技術を確立すること

ではなく、

新しい市場で新事業を立ち上げること

なら新事業進出補助金を検討します。

研究開発と事業展開のどちらが中心かで選ぶ

両制度で迷ったら、補助事業終了時に何を実現したいのかを考えると判断しやすくなります。

目標向いている制度
新しい技術を確立するGo-Tech
研究成果を検証するGo-Tech
既存事業と異なる市場へ参入する新事業進出補助金
新市場向けの設備・施設を整備する新事業進出補助金

「新しい事業だから新事業進出補助金」と単純に決めるのではなく、計画の中心が研究か事業展開かを確認してください。

Go-Tech補助金とSBIRの違い

Go-TechとSBIRはどちらも研究開発を支援しますが、制度の仕組みが異なります。

Go-Techは中小企業者等と大学・公設試等による共同研究を基本とし、SBIRは各省庁・研究開発機関の公募テーマに沿って研究開発や社会実装を支援します。

Go-Techは中小企業と大学・公設試等の共同研究が中心

Go-Techでは、中小企業者等が研究開発と事業化の中心となり、大学・公設試等と共同体を構成します。

そのため、

  • 大学の専門知識が必要
  • 公設試の測定・評価設備を使いたい
  • 複数企業・研究機関で技術を開発したい

といった計画に向いています。

自社単独で完結する研究ではなく、複数機関の強みを組み合わせることが制度の前提です。

SBIRは研究開発型スタートアップ等の技術開発・社会実装を支援

SBIRでは、研究開発型スタートアップなどが持つ技術シーズを育て、社会実装につなげる支援が行われます。

公募によって対象技術や研究フェーズは異なりますが、

  • 実現可能性の検証
  • 研究開発
  • 実証
  • 社会実装

といった段階に応じた支援があります。

大学との共同体を組むこと自体が制度全体の共通条件ではありません。

そのため、研究開発型企業やスタートアップが自社技術に合うテーマを探す場合、Go-Techとは別の選択肢になります。

SBIRは公募する省庁・機関や研究フェーズを確認して選ぶ

SBIRを検討するときは、「SBIRなら何でも申請できる」と考えないようにしてください。

SBIRは複数の省庁・機関が実施する研究開発支援を含む仕組みなので、公募ごとに、

  • 技術テーマ
  • 対象企業
  • 研究フェーズ
  • 支援額
  • 研究期間
  • 応募条件

が異なります。

まず自社の研究テーマに合う公募があるかを確認し、そのうえでGo-Techとの違いを比較する必要があります。

Go-Tech補助金を選ぶべき企業

Go-Techは、大学・公設試等と共同で高度な研究開発を行い、その成果を事業化したい中小企業者等に向いています。

単純な設備投資や一般的なIT導入ではなく、技術課題の解決に研究そのものが必要な企業が主な対象です。

大学・公設試等と共同で研究開発したい企業

大学や公設試等が持つ専門知識、研究設備、分析技術などを活用したい企業はGo-Techを検討できます。

たとえば、

  • 大学の研究成果を自社技術と組み合わせる
  • 公設試で性能評価を行う
  • 専門研究者と新材料を開発する

といった共同研究です。

単に外部機関へ試験を依頼するだけではなく、各機関が役割を持って研究開発に参加する体制を作ります。

自社だけでは解決できない技術課題がある企業

Go-Techは、自社の設備や人材だけでは解決しにくい高度な技術課題を抱えている企業にも向いています。

たとえば、

  • 新素材の耐久性を高めたい
  • 加工精度を大幅に向上させたい
  • 新しい測定手法を確立したい
  • AIと既存技術を組み合わせた新システムを開発したい

といった課題です。

外部の研究機関と連携する必要性を説明できる研究テーマほど、Go-Techの制度目的と合わせやすくなります。

複数年度で研究開発に取り組む企業

短期間の設備導入ではなく、2~3年度にわたって研究開発を行う必要がある企業もGo-Techに向いています。

研究では、

基礎検証

試作

改良

性能評価

事業化検証

と複数の段階を踏むことがあります。

一度設備を導入すれば完了する事業とは異なり、時間をかけて技術を確立する研究計画に適しています。

研究成果を製品・サービスとして事業化したい企業

Go-Techは学術研究だけを目的とする制度ではありません。

研究成果を自社の製品やサービスへつなげ、将来的に市場へ提供することを目指します。

そのため、

技術的に面白い研究だから実施する

だけではなく、

この技術を確立し、どの製品・サービスとして販売するか

まで考えられる企業に向いています。

研究開発と事業化が一本の計画としてつながっていることが必要です。

Go-Techより他制度が向いている企業

研究開発そのものが中心でなければ、Go-Tech以外の制度を選んだ方が事業目的に合うことがあります。

特に設備導入、新市場への進出、一般的なIT導入では、他制度を先に検討した方が分かりやすいです。

設備導入が中心ならものづくり補助金を検討する

研究課題はすでに解決しており、新製品・新サービスの開発に必要な設備を導入したいなら、ものづくり補助金が候補です。

たとえば、

  • 新製品の量産用設備
  • 高精度加工設備
  • 新サービス用システム

などです。

大学との共同研究を必要とせず、自社単独で実施したい場合も、ものづくり補助金の方が申請体制を作りやすくなります。

新市場への事業展開が中心なら新事業進出補助金を検討する

研究ではなく、新市場へ進出するための設備・施設・事業基盤を整えたい場合は、新事業進出補助金が候補です。

既存事業で培ったノウハウや技術を使って、

  • 新たな顧客層へ進出する
  • 異なる市場へ商品を展開する
  • 新しい事業分野へ参入する

といった計画に向いています。

技術研究を目的とするGo-Techとは、事業計画の中心が異なります。

研究開発型スタートアップはSBIRの対象公募も確認する

研究開発型スタートアップの場合は、Go-TechだけでなくSBIRの対象公募も確認してください。

特に新技術の実証や社会実装を目指している場合、自社の技術分野に合う研究テーマが公募されていれば選択肢になります。

ただし、公募テーマと自社技術が合わなければ申請できません。

「スタートアップだからSBIR」というより、自社の技術と現在募集されている研究テーマが一致するかで判断します。

一般的なITツール導入だけならGo-Tech以外を検討する

既存の会計ソフト、受発注システム、POS、顧客管理ツールなどを導入するだけなら、Go-Techの研究開発には当たりません。

自社で新しい情報処理技術を研究・開発するのであればGo-Techの対象候補になりますが、一般的な市販ツールの導入とは性質が異なります。

既存ITツールを導入して業務効率化を進める場合は、デジタル化・AI導入補助金など、IT導入を目的とする制度を検討してください。

Go-Tech補助金と他制度を選ぶときの注意点

補助制度は「一番多くもらえるもの」を選ぶのではなく、自社の事業内容に最も合う制度を選ぶ必要があります。

対象要件を満たさない制度へ無理に事業計画を合わせると、研究や事業そのものの目的まで曖昧になります。

補助上限額の大きさだけで制度を選ばない

Go-Techの大型研究開発枠は、3年間で最大3億円まで支援されます。

しかし、通常枠は3年間最大9,750万円であり、大型研究開発枠には一定の研究開発実績など追加要件があります。

そのため、

Go-Techが一番金額が大きいから選ぶ

という考え方は適切ではありません。

研究内容、共同体、研究期間などが制度要件に合っていることが前提です。

補助額の詳細は「Go-Tech補助金の補助額はいくら?2026年度の上限・補助率を解説」も参考にしてください。

同一事業・同一経費への重複補助に注意する

複数の補助制度を同じ事業で検討する場合は、同一経費への重複補助に注意してください。

たとえば、同じ設備代についてGo-Techと別の国の補助金の両方から補助を受ける、といった使い方はできません。

一方で、研究開発とその後の量産化など、時期・事業内容・経費が明確に分かれていれば、別制度を検討できることもあります。

実際に組み合わせる場合は、それぞれの公募要領で重複受給や併用に関する条件を確認してください。

申請方法と共同研究体制を事前に確認する

制度によって申請の仕組みは異なります。

Go-Techでは共同体を作り、事業管理機関がe-Radから申請します。一方、ものづくり補助金は企業単独で申請できます。

つまり、Go-Techは研究テーマが制度に合っていても、

  • 大学・公設試等と連携できない
  • 共同体を構成できない
  • 事業管理機関を決められない

という状態では申請体制を整えられません。

申請書を書き始める前に、制度ごとの申請主体と必要な連携体制を確認しておきます。

Go-Techの具体的な申請方法は「Go-Tech補助金の申請方法とは?e-Radの手順・必要書類を解説」で確認できます。

最新年度の公募要領で対象要件を確認する

補助制度は年度や公募回によって、対象者、補助額、申請枠、対象経費などが変更されます。

過去に利用できた制度でも、現在は募集が終了していたり、別制度へ再編されていたりすることがあります。

そのため、制度を比較するときは、

  • 現在公募されているか
  • 自社が対象者に該当するか
  • 予定している事業が対象か
  • 必要な申請体制を整えられるか
  • 対象経費が合っているか

まで最新年度の公募要領で確認してください。

比較表だけで最終決定するのではなく、自社の事業計画と最新の制度条件を照らし合わせて選ぶ必要があります。

まとめ|Go-Techと他制度は研究開発の段階から選ぶ

Go-Tech補助金と他制度を比較するときは、補助額ではなく「今の事業がどの段階にあるか」で判断すると整理しやすくなります。

技術そのものを大学・公設試等と研究する段階ならGo-Tech、新製品・新サービスのための設備投資ならものづくり補助金、新市場へ進出する段階なら新事業進出補助金が候補です。研究開発型スタートアップでは、技術分野によってSBIRの対象公募も確認できます。

迷ったときは、

技術を研究する
→Go-Tech・SBIR

新製品・新サービスを具体化する
→ものづくり補助金

新市場へ事業を展開する
→新事業進出補助金

という流れで考えると分かりやすくなります。

また、Go-Techは企業単独では申請できません。大学・公設試等との共同研究や事業管理機関を含む体制を構築できるかも判断材料です。

制度内容は年度ごとに変わるため、候補を絞ったあとは最新の公募要領で対象要件や対象経費を確認してください。

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