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エイジフレンドリー補助金が不採択になる理由は?2026年度の審査ポイントと再申請対策

エイジフレンドリー補助金へ申請したものの、不採択になった場合、「なぜ通らなかったのか」「もう一度申請できるのか」と悩む事業者もいるでしょう。

2026年度のエイジフレンドリー補助金は、申請すれば必ず交付される制度ではありません。

厚生労働省の案内でも、高年齢労働者の雇用状況や対策・取組計画を審査し、効果が期待できるものに補助金を交付すると明記されています。すべての申請者に交付されるわけではありません。

また、「不採択」と、

  • そもそも補助対象要件を満たしていない
  • 交付決定後の手続き違反で補助金が支払われない

というケースは分けて考える必要があります。

2026年度は、

  • 専門家総合対策コース
  • 熱中症対策コース
  • コラボヘルスコース

の3コースです。複数コースを同時に申請することはできず、申請は原則1年度につき1回です。

この記事では、2026年度の公式情報をもとに、エイジフレンドリー補助金が不採択・対象外になり得る理由、交付決定後でも補助金を受け取れなくなるケース、再申請するときに確認したいポイントを解説します。

目次

エイジフレンドリー補助金が不採択になる主な理由

エイジフレンドリー補助金について、すべての申請に共通する「不採択理由ランキング」が公式に公表されているわけではありません。

そのため、不採択になった理由を推測だけで断定するのは避けるべきです。

一方、2026年度の申請要件やQ&Aからは、申請前に確認すべきポイントを整理できます。

対象事業者の要件を満たしていない

まず確認したいのが、申請者自身が対象事業者に該当するかです。

2026年度のエイジフレンドリー補助金では、原則として中小企業事業者であり、1年以上事業を実施していることなどが求められます。

専門家総合対策コースや熱中症対策コースでは、役員を除く自社の労災保険適用の60歳以上の高年齢労働者が常時1人以上就労していることも重要な要件です。

そのため、

  • 開業・設立から1年未満
  • 中小企業要件を満たしていない
  • 労災保険の適用関係に問題がある
  • 対象となる60歳以上の労働者がいない

といった場合は、申請内容を作り込む以前に対象外となる可能性があります。

高年齢労働者と対策する作業場所が結び付いていない

「会社に60歳以上の従業員が1人いれば、どこの設備改善でも補助対象になる」と考えるのは危険です。

エイジフレンドリー補助金は、高年齢労働者の労働災害防止を目的とする制度です。

そのため、60歳以上の従業員が事務部門にしかいないにもかかわらず、高年齢労働者が作業していない製造現場の設備改善を申請するなど、対象労働者と対策場所の関係が弱いケースでは制度目的との整合性を確認する必要があります。

申請前には、

誰が
↓
どの作業をしていて
↓
どのようなリスクがあり
↓
設備・取組によってどう改善するか

まで整理しておくことが重要です。

申請する設備・取組が補助対象になっていない

高齢者が働きやすくなる設備だからといって、すべてが補助対象になるわけではありません。

申請するコースによって、対象となる取組は異なります。

たとえば専門家総合対策コースでは、高年齢労働者の労働災害防止につながる職場環境改善や身体機能維持・向上などが中心です。

熱中症対策コースは、暑熱環境による熱中症予防のために身体機能の低下を補う装置・装備等が対象となります。

コラボヘルスコースは、労働者の健康保持増進に関する取組が中心です。

「便利だから」「古くなったから」という理由だけではなく、コースの目的と対象経費に該当するかを確認しましょう。

リスクアセスメントと申請する対策が一致していない

2026年度の専門家総合対策コースでは、リスクアセスメントと、その結果を踏まえた労働災害防止対策の関係が重要です。

専門家総合対策コースは、

第1段階
→ 労働安全衛生の専門家によるリスクアセスメント

第2段階
→ リスクアセスメント結果を踏まえた労働災害防止対策

という流れで進みます。

そのため、

導入したい機械を先に決めて、あとから理由を作る

という申請より、

現場のリスクを確認し、その対策として必要な設備・取組を選ぶ

という順番で考えることが重要です。

自社でリスクアセスメントを行う場合も、危険・有害要因と対策内容が論理的につながっているか確認しましょう。

過去に補助を受けた同一の対策を申請している

過去にエイジフレンドリー補助金を利用した事業者でも、再度申請できる場合があります。

ただし、過去に補助を受けたものと同一の対策・取組を再度補助対象にすることはできません。

そのため、

  • 前年度と同じ設備
  • 同一場所への同様の対策
  • 実質的に同じ取組

をもう一度申請しようとしている場合は注意が必要です。

過年度に利用したことがある事業者は、以前の交付決定内容と今回の申請内容を比較しておきましょう。

申請書・添付書類に不足や不整合がある

補助金申請では、取組内容だけでなく書類の整合性も重要です。

2026年度の申請ページでは、コース別に申請様式だけでなく、作成例や注意事項も公開されています。

たとえば、

  • 申請書と見積書で設備名が違う
  • 台数が一致していない
  • 対象労働者の仕事内容が不明確
  • リスクアセスメントと申請設備の関係が読み取れない
  • 必要資料が不足している

といった状態は避けましょう。

申請書だけ完成させるのではなく、添付資料を含めて一つの計画として整合しているか確認することが重要です。

2026年度はコース選びを間違えないことが重要

2026年度のエイジフレンドリー補助金は3コースに整理されています。

申請内容とコースの目的が一致しているか、最初に確認しましょう。

専門家総合対策コースはリスクアセスメントを起点に考える

専門家総合対策コースは、高年齢労働者の労働災害防止に向けて、専門家によるリスクアセスメントや、その結果を踏まえた職場環境改善などを支援します。

2026年度は、第1段階と第2段階に分かれている点が特徴です。

専門家へリスクアセスメントを依頼する場合は、リスクアセスメント関係と労働災害防止対策関係について、それぞれ交付申請・審査・交付決定の手続きがあります。

第1段階が交付されたからといって、第2段階も自動的に交付されるわけではありません。

熱中症対策コースは暑熱環境との関係を明確にする

熱中症対策コースでは、暑熱な環境による熱中症予防対策として、身体機能の低下を補う装置・装備などの導入を申請します。

そのため、

  • 高温環境で作業しているか
  • 対象労働者が実際にその環境で働いているか
  • 申請設備が熱中症リスク低減につながるか

を整理しておく必要があります。

単に「夏が暑い」「冷却設備を導入したい」というだけではなく、対象業務との関係を具体的に示しましょう。

コラボヘルスコースは他の2コースと対象者の考え方が異なる

コラボヘルスコースは、労働者の健康保持増進を目的とした取組を支援するコースです。

専門家総合対策・熱中症対策とは対象要件の考え方が異なるため、「60歳以上の労働者がいないからすべてのコースが使えない」と一括して判断しない方がよいでしょう。

自社がどのコースに該当するか、2026年度のリーフレット・Q&Aで確認することが重要です。

2026年度は複数コースを同時に申請できない

2026年度は、複数コースを併せて申請することはできません。

また、申請は1年度につき1回までです。

たとえば、

転倒防止設備も欲しい
熱中症対策設備も欲しい

という場合でも、専門家総合対策コースと熱中症対策コースを同じ年度にそれぞれ申請する、という進め方はできません。

どのリスクを優先して対策するかを検討してコースを選びましょう。

専門家総合対策コースで確認したい対象外ポイント

2026年度は専門家総合対策コースの仕組みが明確になっています。

不採択・対象外を避けるためには、制度目的と現場のリスクを結び付けることが重要です。

60歳以上の労働者が対象業務へ従事しているか確認する

専門家総合対策コースでは、高年齢労働者の労働災害防止が目的です。

そのため、対象となる60歳以上の労働者が、

  • どの部署で
  • どの作業を担当し
  • どの設備を使い
  • どのような危険にさらされているか

を具体的に確認します。

「会社に60歳以上の社員がいる」という事実だけではなく、申請する対策によってその労働者のリスクが下がることが重要です。

リスクアセスメントで優先度の高い対策を選ぶ

リスクアセスメントでは、職場の危険性・有害性を洗い出し、リスクの大きさや優先順位を判断します。

そこで高いリスクが確認されたものと、補助金で申請する対策が一致していることが重要です。

たとえば転倒リスクが高いにもかかわらず、直接関係しない設備を申請すると、対策の必要性が伝わりにくくなります。

「設備ありき」で申請するのではなく、

リスク
↓
原因
↓
必要な対策
↓
導入設備・取組
↓
期待できる改善

まで一貫させましょう。

過去に補助された同一対策は再度対象にならない

以前この補助金を利用した企業が、別年度に申請すること自体は可能な場合があります。

ただし、過去に補助された同一の対策・取組は対象になりません。

同じ種類の設備を別の場所に導入する場合など、判断が難しいケースは自己判断せず、申請前に事務センターへ確認する方が安全です。

新設した事業場への設備導入は注意する

2026年度の対象事業者には、1年以上事業を実施しているという要件があります。

そのため、新しく設けた事業場・倉庫などへの設備導入については、補助対象になるか慎重に確認する必要があります。

新規開設した場所へ設備を入れることと、既存の作業環境にある高年齢労働者のリスクを改善することでは、制度との関係が異なります。

事業場単位の状況を整理してから申請しましょう。

交付決定後でも補助金が支払われないケース

「採択されたからもう安心」とは限りません。

厚生労働省も、交付決定された計画どおり補助対象となる取組を実施しなかった場合は、補助金を支払えないと案内しています。

交付決定前に発注・契約・購入すると対象外になる

特に注意したいのが発注時期です。

補助金を利用する場合は、原則として交付決定後に発注・購入・施工を行います。

過年度の支払資料でも、交付決定日より前に発注・取組を開始した場合は対象外と明記されています。

「申請書を提出したから注文してよい」と判断しないようにしましょう。

基本的な流れは、

交付申請
↓
審査
↓
交付決定
↓
発注・購入・施工

です。

取組完了前に前払いすると補助金を受け取れない場合がある

設備を発注すると、業者から着手金や前払いを求められることがあります。

しかし、補助対象の取組が完了する前に費用を支払うと、補助金を支払えない取り扱いがあります。

設備業者へ発注する際は、

エイジフレンドリー補助金を利用するため、支払時期に条件がある

ことを事前に伝えておきましょう。

補助対象外の費用を一緒に処理しない

補助対象設備と自社負担分を同じ発注書・請求書などで処理すると、どこまでが補助対象か確認しにくくなります。

過年度の支払関係資料でも、補助対象の発注・納品・請求・支払いは補助対象外のものと分けるよう案内されています。

見積もり段階から、

  • 補助対象設備
  • 補助対象工事
  • 対象外費用

を分けてもらうと、その後の実績報告も進めやすくなります。

交付決定内容と違う設備へ勝手に変更しない

交付決定後に、

在庫がなかったから別製品にした
予定より安い機種へ変更した
台数を変更した

ということも考えられます。

しかし、交付決定された内容と異なる取組を自己判断で進めると、補助金が支払われない可能性があります。

変更が必要になった場合は、購入・施工する前に事務センターへ相談しましょう。

支払請求期限までに手続きを終える

2026年度の支払請求資料の提出期限は、2027年1月31日です。

交付決定が遅い時期になる場合は、

  • 設備納期
  • 工事期間
  • 支払い
  • 必要書類作成

まで含めてスケジュールを考える必要があります。

交付決定されたからといって、期限後まで事業を延ばせるわけではありません。

不採択後に再申請できる?

一度不採択になっただけで、今後すべての申請ができなくなるわけではありません。

ただし、同じ内容をそのまま再提出するのではなく、最新年度の条件と自社の取組を最初から見直すことが重要です。

不採択だったこと自体で次回申請が禁止されるわけではない

過去に不採択となった事業者でも、最新年度の対象条件を満たしていれば申請を検討できます。

重要なのは、

前回落ちたから表現だけ変える

ことではありません。

対象事業者・対象労働者・リスク・取組内容が制度趣旨に合っているかを改めて確認します。

過去に補助を受けた同一対策は再申請できない

一方、過去に補助金の交付を受けた同一の対策・取組を、再び補助してもらうことはできません。

「不採択だった申請」と「すでに補助された取組」は分けて考える必要があります。

以前の申請・交付資料を確認し、今回の対策が重複していないか整理しましょう。

再申請前に2026年度のコースを選び直す

過年度に申請した事業者は、制度変更にも注意が必要です。

2026年度は、

専門家総合対策
熱中症対策
コラボヘルス

の3コースです。

以前利用した年度と同じ制度構成とは限りません。

最新年度のリーフレット・Q&Aを基準に選び直してください。

リスクと設備の関係を再整理する

再申請する場合は、申請書の文章を増やすことより、

なぜこの対策が必要なのか

を明確にすることが重要です。

たとえば、

60歳以上の作業員が重量物を繰り返し持ち上げている
↓
腰部への身体的負担がある
↓
リスクアセスメントで改善優先度が高い
↓
身体負担を軽減する設備を導入する

というように、現場の課題と申請内容を一本につなげます。

再申請前に確認したいチェックポイント

再申請では、申請書の書き方だけを直すのではなく、対象要件から確認し直しましょう。

対象事業者・労災保険・事業年数を確認する

まず、

  • 中小企業事業者に該当するか
  • 1年以上事業を実施しているか
  • 労災保険の適用関係は適切か
  • 必要な対象労働者がいるか

を確認します。

基本要件で対象外なら、申請計画を詳しく作っても交付につながりません。

対象労働者の仕事内容を具体的に整理する

次に、対象となる高年齢労働者について、

  • 年齢
  • 配属先
  • 担当作業
  • 勤務頻度
  • 使用設備
  • 発生しているリスク

を整理します。

「60歳以上の従業員○人」と人数だけ書くのではなく、今回の対策と対象労働者がどのように結び付くかを明確にしましょう。

リスクアセスメントと申請設備を対応させる

専門家総合対策コースでは特に重要です。

リスクアセスメントで確認された課題と、申請する設備・対策を対応させます。

たとえば、

現場の課題対策の考え方
床で滑りやすい転倒リスクを低減する
重量物運搬が多い身体負担を軽減する
段差があるつまずき・転倒を防止する
身体機能低下が懸念される運動指導等を実施する

という形で整理すると、申請内容の不整合を見つけやすくなります。

見積書・写真・記録類を確認する

申請内容によって必要資料は異なります。

2026年度の申請ページには、申請書だけでなく、リスクアセスメントや職場ミーティング記録の記載例も掲載されています。

提出前に、

  • 見積書
  • 現場写真
  • 対象設備資料
  • リスクアセスメント
  • 職場ミーティング記録
  • その他コース別資料

を確認しましょう。

内容が一致していることも重要です。

交付決定前には発注しない

再申請時に焦って「先に設備だけ確保しておこう」と考えるのは避けましょう。

申請中でも交付決定前に発注・購入・施工すると補助対象外となる可能性があります。

再申請時ほど、

申請
↓
審査
↓
交付決定を確認
↓
発注

という順番を徹底してください。

2026年度の申請期限にも注意する

申請内容が正しくても、受付期限を過ぎれば申請できません。

2026年度はコース・段階によって期限が異なります。

原則2026年10月31日まで申請できる

2026年度のエイジフレンドリー補助金の交付申請受付期間は、原則として2026年5月20日から10月31日までです。

熱中症対策コースやコラボヘルスコースについても、この期間内で申請します。

ただし、締切直前まで待つ必要はありません。

専門家によるリスクアセスメントは9月30日まで

専門家総合対策コースの第1段階にあたる、労働安全衛生の専門家を活用したリスクアセスメントの実施申請は、2026年9月30日までに延長されています。

通常の10月31日締切とは異なるため注意してください。

第1段階から専門家へ依頼する予定なら、早めに手続きを進める必要があります。

予算額に達すると期限前でも受付終了する場合がある

2026年度も、交付決定額が予算に達した場合は受付期間中でも申請受付を終了する場合があります。

「10月31日までだから10月に準備すればよい」とは限りません。

特に再申請を検討する場合は、

  • リスクアセスメント
  • 見積取得
  • 職場内での検討
  • 書類作成

に時間がかかります。

制度利用を決めたら早めに準備しましょう。

エイジフレンドリー補助金の不採択後は対象要件から見直そう

エイジフレンドリー補助金は、申請すれば自動的に交付される制度ではありません。

2026年度も、高年齢労働者の雇用状況や対策・取組計画を審査したうえで、効果が期待できるものに補助金が交付されます。

不採択になった場合は、単に申請書の文章を書き換えるのではなく、

①対象事業者の要件を満たしているか
↓
②2026年度の正しいコースを選んでいるか
↓
③対象労働者と対策場所が一致しているか
↓
④リスクアセスメントと対策内容がつながっているか
↓
⑤過去の補助内容と重複していないか
↓
⑥必要書類に不足・不整合がないか

という順番で確認することが重要です。

さらに、交付決定後も注意が必要です。

交付決定前に発注しない
↓
交付決定内容どおりに実施する
↓
取組完了後に支払う
↓
必要資料をそろえる
↓
期限内に支払請求する

という流れを守らなければ、交付決定されても補助金を受け取れない可能性があります。

2026年度は、専門家総合対策・熱中症対策・コラボヘルスの3コースに整理され、複数コースの同時申請はできません。申請も原則1年度につき1回です。

一度不採択になった場合こそ、設備ありきで再申請するのではなく、対象となる労働者のリスクと必要な対策を最初から整理し直すことが重要です。

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