事業復活支援金は、現在は新規申請できません。申請受付だけでなく、給付や差額給付もすでに終了しています。
この制度は、新型コロナウイルス感染症の影響で売上が大きく減少した中小法人や個人事業主、フリーランスなどを支援するために実施されました。対象となったのは、2021年11月から2022年3月までの売上減少です。
当時は、売上減少率が30%以上50%未満の場合と、50%以上の場合で給付上限が異なりました。個人事業主は最大50万円、法人は年間売上高などに応じて最大250万円が支給対象でした。
現在は申請できないため、これから利用を検討する制度ではありません。過去の対象条件や給付額、申請期限、受給後の税務処理などを確認する制度として整理しておきましょう。
事業復活支援金は現在も申請できる?

事業復活支援金は、すでに申請受付が終了しています。
今から新しく申請したり、過去の売上減少を理由に給付を受けたりすることはできません。
事業復活支援金の申請受付はすでに終了している
事業復活支援金の通常申請は、2022年に終了しています。
申請期限は延長後の2022年6月17日でした。
そのため、2026年現在、
- これから申請IDを取得する
- 事前確認を受ける
- 新規で申請する
といった手続きはできません。
過去の記事や申請マニュアルがインターネット上に残っていても、現在利用できる制度ではない点に注意が必要です。
給付も終了しており新規申請はできない
事業復活支援金は、申請受付だけでなく給付も終了しています。
制度終了後も審査中の申請などに対する給付が続いた時期はありましたが、現在は制度としての給付手続きも完了しています。
「受付は終わったが、別の方法なら今から申請できる」という制度ではありません。
約230万件・約1兆7,030億円が給付された
事業復活支援金では、約234万件の申請があり、そのうち約230万件に給付されました。
給付総額は約1兆7,030億円です。
新型コロナウイルス感染症の影響を受けた事業者を対象とする、大規模な給付制度として実施されました。
現在は制度そのものが終了しているため、これらは過去の給付実績として確認する情報です。
事業復活支援金とは?

事業復活支援金は、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた事業者の事業継続や立て直しを支援するために実施された給付金です。
補助対象経費を使った後に精算する一般的な補助金とは異なり、所定の売上減少要件などを満たした事業者に給付される制度でした。
コロナの影響を受けた中小法人・個人事業主等を支援した給付金
主な対象は、
- 中小法人
- 個人事業主
- フリーランス
- 一定の雑所得・給与所得で事業を行う人
などでした。
業種や地域だけで対象を限定する制度ではなく、新型コロナウイルス感染症の影響による売上減少があるかどうかが重要な条件でした。
ただし、単に売上が減っていればよいわけではありません。
コロナの影響を受け、自らの事業判断によらず一定以上売上が減少していることが前提でした。
対象期間は2021年11月~2022年3月
売上減少の対象となった期間は、2021年11月から2022年3月までです。
この5か月間のうち、任意の1か月を「対象月」として選択し、基準月と比較しました。
そのため、
2022年4月以降に売上が落ちた
というケースは、通常の事業復活支援金の対象月にはなりません。
地域・業種を限定せず幅広い事業者が対象だった
事業復活支援金は、飲食店や観光業だけを対象とした制度ではありませんでした。
コロナによる需要減少や供給制約などの影響を受けた幅広い業種が対象になり得ました。
ただし、対象範囲が広いからといって、売上減少の原因を問わない制度ではありません。
たとえば、事業者自身の判断による休業や事業縮小などだけを理由とする売上減少は、制度趣旨と異なります。
事業復活支援金の対象者と売上減少要件

事業復活支援金では、事業者の種類だけでなく、売上減少率が重要でした。
基準月と対象月を比較し、30%以上売上が減少していることが基本条件の一つです。
中小法人・個人事業主・フリーランス等が対象だった
対象となったのは、日本国内で事業を行う中小法人や個人事業主などです。
法人か個人かによって給付上限は異なりました。
フリーランスでも、確定申告や事業収入など所定の要件を満たしていれば対象になり得ました。
一方で、事業実態が確認できない場合や、制度上の対象外に該当する場合は給付されませんでした。
コロナの影響による売上減少であることが必要だった
売上が30%以上減少しただけでは、必ずしも対象ではありません。
事業復活支援金では、新型コロナウイルス感染症の拡大・長期化に伴う需要減少や供給制約などの影響を受けていることが求められました。
たとえば、
- 来店客が減少した
- イベント中止で受注が減った
- 取引先の営業縮小で売上が落ちた
- 原材料や部品が調達できず販売機会が減った
などです。
事業上の通常の売上変動とは区別して判断されました。
基準月比30%以上の売上減少が対象だった
対象月の売上が基準月と比べて30%以上減少していることが必要でした。
減少率は大きく、
- 30%以上50%未満
- 50%以上
の2区分に分けられていました。
30%未満の減少では、通常の給付対象にはなりませんでした。
売上50%以上減少すると支給上限が高く設定された
売上減少率が50%以上の場合は、30%以上50%未満の場合よりも給付上限が高く設定されました。
個人事業主であれば、
- 30%以上50%未満:最大30万円
- 50%以上:最大50万円
です。
法人についても同様に、50%以上の減少区分の方が上限額が高くなっていました。
事業復活支援金はいくら支給された?

給付額は、法人・個人の区分、売上減少率、法人の場合は年間売上高によって変わりました。
「対象なら全員250万円」という制度ではありません。
個人事業主は最大50万円・30%以上50%未満なら最大30万円
個人事業主の場合の上限額は次のとおりでした。
| 売上減少率 | 給付上限 |
| 30%以上50%未満 | 30万円 |
| 50%以上 | 50万円 |
フリーランスなども、対象区分に該当すれば同様の上限で給付されました。
ただし、給付上限額がそのまま全員に支給されたわけではありません。
実際の給付額は所定の計算式によって算定されました。
法人は売上規模と減少率によって上限が異なった
中小法人は、売上減少率だけでなく年間売上高でも上限が変わりました。
代表的な上限額は次のとおりです。
| 年間売上高 | 30%以上50%未満 | 50%以上 |
| 1億円以下 | 60万円 | 100万円 |
| 1億円超5億円以下 | 90万円 | 150万円 |
| 5億円超 | 150万円 | 250万円 |
そのため、「法人なら最大250万円」という説明だけでは不十分です。
最大250万円となるのは、所定の年間売上規模と50%以上の売上減少条件を満たした場合です。
給付額は基準期間と対象月の売上から算定された
実際の給付額は、基準期間の売上と対象月の売上を使って計算されました。
基本的な考え方は、
基準期間の売上高-対象月の売上高×5か月分
です。
この計算結果と、法人・個人ごとに設定された給付上限額を比較して、実際の給付額が決まりました。
最大額が必ず支給される制度ではなかった
売上減少率が50%以上でも、自動的に最大額が支給されるわけではありませんでした。
たとえば個人事業主の上限が50万円でも、計算式で算出された給付額が30万円であれば、実際の給付額は30万円です。
「最大○万円」という表記はあくまで上限です。
当時の受給額を確認する場合は、売上減少率だけでなく実際の算定結果も確認する必要があります。
事業復活支援金の基準期間・対象月

給付額や対象可否を判断する際には、「基準期間」「基準月」「対象月」の違いを理解する必要がありました。
現在申請する制度ではありませんが、過去の給付内容を確認するときには重要な用語です。
基準期間はコロナ前の所定期間から選択した
基準期間は、コロナ禍前を含む所定の期間から選択しました。
具体的には、
- 2018年11月~2019年3月
- 2019年11月~2020年3月
- 2020年11月~2021年3月
などの期間です。
申請者は自分の事業状況に応じて、制度で認められた基準期間を選択しました。
対象月は2021年11月~2022年3月から選択した
対象月は、
- 2021年11月
- 2021年12月
- 2022年1月
- 2022年2月
- 2022年3月
のいずれか1か月です。
この対象月の売上を、対応する基準月の売上と比較しました。
対象月の選び方によって売上減少率や給付額が変わるため、当時は重要な申請判断の一つでした。
基準月と対象月の売上を比較して減少率を判定した
売上減少率は、対象月と基準月を比較して判定しました。
たとえば、基準月の売上が100万円、対象月が60万円であれば、40%減少です。
この場合は「30%以上50%未満」の区分に該当します。
一方、対象月が50万円以下であれば、50%以上減少の区分になります。
事業復活支援金の申請方法はどうなっていた?

事業復活支援金はオンライン申請を基本として実施されました。
ただし、現在は受付が終了しているため、以下は当時の手続き内容です。
申請IDを取得して必要に応じて事前確認を受けた
申請するには、まず専用サイトで申請IDを取得しました。
その後、一定の申請者は登録確認機関による事前確認を受ける必要がありました。
事前確認では、
- 事業実態
- 書類の有無
- 制度内容を理解しているか
などが確認されました。
一時支援金や月次支援金の受給状況などによっては、改めて事前確認を受ける必要がないケースもありました。
確定申告書・売上台帳・通帳などを提出した
申請時には、事業実態や売上を確認するための書類を提出しました。
代表的なものは、
- 確定申告書
- 対象月の売上台帳
- 振込先口座の通帳
- 本人確認書類
- 法人の履歴事項全部証明書
- 宣誓・同意書
などです。
申請区分や特例によって必要書類は異なりました。
申請期限は延長後2022年6月17日だった
通常申請の最終期限は、延長後の2022年6月17日でした。
ただし、申請IDの発行や事前確認については、それより前に期限が設定されていました。
そのため、当時も申請期限直前にすべての準備を始めればよい制度ではありませんでした。
現在はこれらの期限がすべて終了しています。
一定の申請者には特例申請も用意されていた
通常の売上比較だけでは適切に判断できない事業者向けに、特例も用意されていました。
たとえば、
- 新規開業
- 法人成り
- 事業承継
などです。
ただし、現在は特例を含め新規申請はできません。
過去の申請内容を確認する場合にだけ関係する情報です。
事業復活支援金の差額給付は現在申請できる?

差額給付もすでに終了しています。
現在、新たに差額分だけ申請することはできません。
差額給付の受付もすでに終了している
差額給付は、すでに事業復活支援金を受給した一定の事業者を対象とした仕組みでした。
初回申請時よりも、その後の対象月で売上減少率が大きくなった場合などに、条件を満たせば差額分を受給できる制度です。
現在は申請受付を終了しています。
原則の申請期間は2022年6月1日~6月30日だった
差額給付の原則的な申請期間は、2022年6月1日から6月30日まででした。
そのため、
過去に30%減で給付を受けたが、その後50%以上減ったので今から差額申請したい
という手続きは現在できません。
初回給付後に50%以上の売上減少となった一定の事業者が対象だった
差額給付は、誰でも追加でもらえる制度ではありませんでした。
初回の申請後に対象月の状況が変化し、所定の売上減少要件などを満たした事業者が対象でした。
初回給付額と、改めて計算した給付額との差額が支給される仕組みです。
事業復活支援金を受給した後に確認したいこと

制度は終了していますが、過去に給付を受けた事業者には現在も関係する事項があります。
特に税務処理や、過去の申請内容に誤りが見つかった場合の対応は確認しておきましょう。
事業復活支援金は所得税・法人税上の収入に計上する
事業復活支援金は、所得税や法人税の計算上、収入として扱われます。
個人事業主の場合は、事業所得などの収入として確定申告に反映します。
法人の場合も、法人税の計算上の益金に算入するのが基本です。
ただし、実際の税額は他の必要経費や所得状況によって変わります。
「給付金だから税金がかからない」と一律に考えないようにしてください。
申請内容に誤りがある場合は自主返還の案内を確認する
過去の申請を見直した結果、
- 売上計算を間違えていた
- 対象外だった可能性がある
- 申請内容に誤りがあった
と気づくこともあります。
その場合は、自己判断で放置せず、公式の自主返還に関する案内を確認する必要があります。
制度の申請受付が終了していても、過去の不適切な給付まで無効になるわけではありません。
不正受給には返還等の対応が行われる
虚偽申請などによる不正受給が確認された場合は、給付金の返還などが求められます。
申請時の証拠書類や売上台帳などは、当時の申請内容を確認できるよう適切に保存しておくことが重要です。
「制度が終了したから確認されない」と考えるのは適切ではありません。
現在の補助金・給付金は別制度として確認する
2026年現在利用できる補助金や助成金は、事業復活支援金の単純な後継制度ではありません。
現在の主な支援制度は、
- 設備投資
- 新規事業
- 販路開拓
- 省力化
- 雇用
など、目的ごとに分かれています。
事業復活支援金と同じ「売上が減ったら一定額を給付する制度」として扱わず、現在の事業課題に合う制度を個別に確認する必要があります。
事業復活支援金は終了済みのため現在は新規申請できない

事業復活支援金は、新型コロナウイルス感染症の影響で売上が減少した中小法人や個人事業主などを支援するために実施された給付金です。
対象となったのは2021年11月から2022年3月までで、基準月と比べて売上が30%以上減少していることなどが要件でした。
個人事業主は、
- 30%以上50%未満減少:最大30万円
- 50%以上減少:最大50万円
が給付上限でした。
法人は年間売上高と減少率によって上限が異なり、最大250万円でした。
ただし、現在は通常申請、給付、差額給付のすべてが終了しています。今から新規申請することはできません。
過去に給付を受けている場合は、受給額を税務上の収入として適切に処理する必要があります。申請内容に誤りが見つかった場合は、自主返還などの公式案内も確認してください。
現在利用できる補助金・助成金は事業復活支援金とは別制度です。これから資金支援を探す場合は、設備投資、販路開拓、人材確保など、自社の目的に合った現行制度を確認しましょう。
