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開業時に使える補助金・助成金とは?資金調達の方法や申請の注意点を解説

新しく事業を始めるときは、店舗や事務所の取得、内装工事、設備の購入、広告宣伝などにまとまった資金が必要です。

「自己資金だけでは開業費用が足りない」

「開業時に利用できる補助金を知りたい」

このような悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。

開業時には、国や地方自治体が実施する補助金・助成金を利用できる可能性があります。対象となる制度を活用できれば、販路開拓やITツールの導入、設備投資、従業員の雇用などにかかる費用の一部を補えます。

ただし、「開業補助金」という名称の制度が全国一律で用意されているわけではありません。

開業する地域や事業内容、資金の使い道、従業員の有無などに応じて、複数の補助金・助成金から自分に合った制度を選ぶ必要があります。

また、多くの補助金は後払いです。採択されてもすぐに資金を受け取れるとは限らないため、自己資金や融資も含めて開業資金を準備しなければなりません。

本記事では、開業時に利用できる主な補助金・助成金の種類や選び方、申請の流れ、利用するときの注意点を分かりやすく解説します。

目次

開業時に利用できる補助金・助成金とは

開業時に利用できる補助金・助成金とは、創業や販路開拓、設備導入、雇用などに取り組む事業者を支援する制度です。

一定の条件を満たして採択や支給決定を受ければ、対象経費の一部を受け取れます。

ただし、補助金と助成金では、制度の目的や主な対象者が異なります。それぞれの特徴を理解し、開業計画に合った制度を選びましょう。

補助金と助成金の違い

補助金と助成金は、どちらも原則として返済を必要としない支援制度です。

主な違いは次のとおりです。

比較項目補助金助成金
主な目的創業、設備投資、販路開拓、デジタル化など雇用、人材育成、職場環境の改善など
主な実施機関経済産業省、地方自治体など厚生労働省、地方自治体など
主な対象者個人事業主、中小企業、小規模事業者など従業員を雇用する事業主など
審査事業計画などを審査し、採択者を決定支給要件を満たしているかを確認
募集期間公募期間が決まっていることが多い通年または一定期間受け付ける制度もある
支給時期原則として事業実施後取り組みの実施後に支給される制度が多い

一人で開業する場合は、販路開拓やIT導入などに使える補助金が中心になります。

従業員を採用する場合は、雇用や研修を対象とする助成金も候補です。

「開業補助金」という一つの制度があるわけではない

一般的に使われる「開業補助金」という言葉は、開業時に利用できる複数の支援制度をまとめた呼び方です。

全国の開業者が同じ条件で利用できる「開業補助金」という名称の制度が、常に設けられているわけではありません。

開業時に利用できる可能性がある制度には、次のようなものがあります。

  • 地方自治体の創業支援補助金
  • 小規模事業者持続化補助金
  • デジタル化・AI導入補助金
  • ものづくり補助金
  • 地方創生に関する起業支援金
  • 地域雇用開発助成金
  • 人材開発支援助成金などの雇用関係助成金

制度によって、開業前に申請できるものと、開業後の事業者を対象とするものがあります。

「これから開業する」という理由だけで申請できるとは限らないため、対象となる開業時期や事業実績を確認してください。

補助金は原則として返済不要

補助金や助成金は、融資とは異なり、原則として返済する必要がありません。

ただし、自由に使えるお金ではありません。

申請時に認められた事業や経費に使用し、期限内に必要な報告を行う必要があります。

次のような場合は、補助金の返還を求められる可能性があります。

  • 申請内容と異なる目的に使用した
  • 虚偽の内容で申請した
  • 対象事業を実施しなかった
  • 必要な実績報告を提出しなかった
  • 無断で事業内容や購入設備を変更した
  • 対象経費を証明する書類を提出できなかった

採択後も、公募要領や交付規程に沿って事業を進めることが重要です。

多くの補助金は後払いになる

多くの補助金は、対象事業を実施して経費を支払った後に入金されます。

一般的な流れは次のとおりです。

  1. 補助金へ申請する
  2. 審査を受ける
  3. 採択・交付決定を受ける
  4. 設備の購入や広告などを実施する
  5. 事業者が代金を支払う
  6. 実績報告を提出する
  7. 補助金額が確定する
  8. 補助金を受け取る

例えば、300万円の設備を導入し、補助金として150万円を受け取る予定でも、最初に300万円を支払う必要があります。

審査の結果、不採択になる可能性もあります。補助金を受け取れなければ開業できない資金計画は避けましょう。

補助金と助成金の対象を見分けよう

開業時には、販路開拓やIT導入、設備投資などに使える補助金を利用できる可能性があります。

一方、雇用関係助成金は、従業員を採用したり、研修を受けさせたりする事業主が主な対象です。

まずは開業時に何へ資金を使いたいのかを整理し、目的に合った制度を探しましょう。

開業時に使える主な補助金・助成金

開業時に利用できる制度は、開業する地域や事業内容によって異なります。

代表的な補助金・助成金を比較すると、次のとおりです。

制度主な対象者主な活用目的
自治体の創業支援補助金対象地域で開業する人店舗、設備、広告、賃借料など
小規模事業者持続化補助金小規模事業者販路開拓、店舗改装、広告など
デジタル化・AI導入補助金中小企業・小規模事業者ITツール、AI、決済・会計システムなど
ものづくり補助金中小企業・小規模事業者新製品・新サービスの設備投資
起業支援金地域課題を解決する事業の創業者設備、賃借料、人件費など
地域雇用開発助成金対象地域で事業所を設置し、雇用する事業主事業所の整備と地域求職者の雇用
その他の雇用関係助成金従業員を雇用する事業主採用、人材育成、職場環境改善など

募集時期や対象経費は年度ごとに変わります。申請時には各制度の公式情報を確認してください。

自治体の創業支援補助金

都道府県や市区町村では、地域内で創業する人を対象に、独自の補助金を実施していることがあります。

制度によって異なりますが、次のような費用が対象になる場合があります。

  • 店舗や事務所の賃借料
  • 店舗の内装・改装費
  • 機械や設備の購入費
  • ホームページ制作費
  • 広告宣伝費
  • 法人設立や許認可に関する費用
  • 専門家への相談費用
  • 従業員の人件費

自治体の創業支援制度では、所在地や開業時期に条件が設けられています。

例えば、対象地域に居住していること、地域内に事業所を設置すること、交付決定後に開業することなどが申請要件になる場合があります。

また、自治体が実施する創業セミナーや特定創業支援等事業を受けていることが条件になるケースもあります。

開業予定地の都道府県と市区町村の公式サイトを確認しましょう。

小規模事業者持続化補助金

小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者が経営計画を作成し、販路開拓などに取り組む費用を支援する制度です。

対象となる可能性がある取り組みは次のとおりです。

  • チラシやパンフレットの制作
  • Web広告や新聞広告
  • 店舗の改装
  • 看板の設置
  • 展示会や商談会への出展
  • 新商品のパッケージ制作
  • 販路開拓に必要な機械の導入
  • 新商品・新サービスの開発

ただし、これから開業する人が無条件で利用できる制度ではありません。

申請時点の事業実態や開業時期、確定申告の状況などによって対象外になる可能性があります。

また、地域の商工会・商工会議所へ相談し、事業支援計画書などの発行を受ける必要がある公募もあります。

書類発行の受付期限は、補助金の申請期限より早く設定されるため注意してください。

デジタル化・AI導入補助金

デジタル化・AI導入補助金は、中小企業や小規模事業者がITツールやAIを導入し、業務効率化や生産性向上を図る取り組みを支援する制度です。

2026年度からは、従来の「IT導入補助金」から名称が変わっています。

2026年度は、通常枠、インボイス枠、セキュリティ対策推進枠などが設けられています。

開業時には、次のようなツールの導入に利用できる可能性があります。

  • 会計ソフト
  • 請求書発行システム
  • POSレジ
  • キャッシュレス決済
  • 予約管理システム
  • 顧客管理システム
  • 在庫管理システム
  • 受発注システム
  • セキュリティサービス
  • AIを利用した業務支援ツール

市販されているソフトウェアを自由に購入できる制度ではありません。

原則として、登録されたIT導入支援事業者と連携し、事務局に登録されているITツールを選んで申請します。

すでに契約・購入したツールは対象にならない可能性があるため、導入前に支援事業者へ相談しましょう。

ものづくり補助金

ものづくり補助金は、中小企業や小規模事業者が行う革新的な新製品・新サービスの開発に必要な設備投資などを支援する制度です。

名称に「ものづくり」とありますが、製造業だけに限定された制度ではありません。

サービス業や小売業などでも、新しいサービスの開発に設備やシステムが必要であれば、対象になる可能性があります。

主な活用例は次のとおりです。

  • 新商品を製造するための機械
  • 新サービスに使用する専用設備
  • 新たな生産・提供工程を構築するシステム
  • 検査・測定機器
  • 自動化・省力化のための設備
  • 海外展開に必要な機械やシステム

ただし、一般的な店舗設備の購入や、古い設備の単純な買い替えだけでは対象になりにくいと考えられます。

従来の商品・サービスと比べて何が新しいのか、どのような顧客価値や生産性向上を生み出すのかを説明する必要があります。

2026年には第23次公募の電子申請が開始されており、申請には最新の公募要領とスケジュールの確認が必要です。

地方創生に関する起業支援金

地方創生に関する起業支援金は、地域の課題解決につながる社会的事業を新たに始める人などを支援する制度です。

都道府県が中心となって実施するため、対象地域や申請条件は地域によって異なります。

対象になり得る事業の例は次のとおりです。

  • 高齢者の生活を支援するサービス
  • 子育て世帯を支える事業
  • 地域の買い物・交通問題を解決する事業
  • 空き家や空き店舗を活用する事業
  • 地域資源を活用した商品開発
  • デジタル技術を使って地域課題を解決する事業

単に地方で飲食店や小売店を開業するだけでは、対象にならない可能性があります。

地域が抱えている課題と事業内容の関係を示すことが重要です。

地域雇用開発助成金

地域雇用開発助成金は、雇用機会が不足している地域などで事業所を設置・整備し、その地域の求職者を雇い入れる事業主を支援する制度です。

対象施設・設備の設置費用と、雇用する対象労働者の増加数に応じて助成されます。

創業の場合は、対象地域で事業所を設置・整備し、原則として対象となる労働者を2人以上雇い入れるなどの要件があります。設備・施設費についても、1点20万円以上、合計300万円以上などの条件が設けられています。

開業するだけで受け取れる助成金ではありません。

主な確認事項は次のとおりです。

  • 開業する場所が対象地域に含まれるか
  • 事前に計画書を提出しているか
  • 対象となる施設・設備を整備するか
  • 地域の求職者を一定人数以上雇用するか
  • 雇用保険の加入条件を満たすか
  • 労働者数を一定期間維持できるか

計画書を提出する前に設備を購入したり、人を雇ったりすると、対象にならない可能性があります。

申請を検討する場合は、開業準備の早い段階で労働局やハローワークへ相談しましょう。

雇用に関するその他の助成金

開業に伴って従業員を採用する場合は、雇用関係助成金を利用できる可能性があります。

代表的な制度には次のようなものがあります。

  • トライアル雇用助成金
  • 特定求職者雇用開発助成金
  • キャリアアップ助成金
  • 人材開発支援助成金
  • 人材確保等支援助成金

助成金ごとに、対象となる労働者や雇用形態、賃金、雇用保険、就業規則などの条件があります。

一人で開業し、従業員を雇用しない場合は、これらの雇用関係助成金を利用できないケースが一般的です。

開業目的と資金の使い道から制度を選ぼう

開業時に利用できる補助金・助成金は、資金の使い道によって異なります。

店舗や広告に費用を使う場合は自治体の創業支援制度や小規模事業者持続化補助金、ITツールを導入する場合はデジタル化・AI導入補助金が候補です。

新製品・新サービスの開発に設備投資が必要であれば、ものづくり補助金も検討できます。

従業員を雇用する場合は、補助金だけでなく雇用関係助成金も確認しましょう。

開業時に使える補助金・助成金の選び方

補助金額の大きさだけで制度を選ぶと、開業計画と申請条件が合わず、準備が無駄になる可能性があります。

まずは開業前後のどちらが対象かを確認し、予定している費用が補助対象になるかを調べましょう。

開業前と開業後のどちらが対象か確認する

制度によって、申請できる時期が異なります。

主な対象時期は次のとおりです。

  • これから開業する人
  • 交付決定後に開業する人
  • 開業後1年以内の事業者
  • 開業後3年以内の事業者
  • すでに確定申告を行っている事業者

例えば、自治体の創業支援制度では、申請時点で未開業であることが条件になる場合があります。

一方、小規模事業者向けの補助金では、すでに事業を開始し、事業実態を確認できることが求められる場合があります。

開業届を提出する時期や、店舗を契約する時期によって対象外になる可能性もあるため、先に申請条件を確認してください。

補助対象経費を確認する

開業に必要な費用であっても、すべてが補助対象になるわけではありません。

一般的な費用と、対象になる可能性を整理すると次のとおりです。

開業時の費用対象になる可能性
店舗・事務所の賃借料自治体の創業支援制度など
内装・改装工事創業支援制度、持続化補助金など
機械・設備制度の目的に合えば対象になる可能性がある
会計・決済システムデジタル化・AI導入補助金など
ホームページ・広告創業支援制度、持続化補助金など
商品の仕入れ対象外になりやすい
敷金・保証金対象外になる制度が多い
生活費原則として対象外
一般的な人件費対象外になる制度が多い
消費税原則として自己負担

ホームページ制作費やパソコン購入費は、制度によって扱いが大きく異なります。

「事業に必要だから対象になる」と判断せず、対象経費と対象外経費の両方を確認しましょう。

対象者の条件を確認する

補助金・助成金では、事業内容だけでなく、申請者にも条件があります。

確認する主な項目は次のとおりです。

  • 法人か個人事業主か
  • 開業予定者も申請できるか
  • 資本金や従業員数
  • 事業所の所在地
  • 居住地
  • 年齢や移住歴
  • 市区町村税の納付状況
  • 過去に受けた補助金
  • 従業員の雇用状況
  • 許認可の取得状況

自治体の制度では、一定期間以上その地域で事業を続けることを条件としている場合があります。

申請後すぐに移転する予定がある場合などは、継続要件も確認してください。

補助率と自己負担額を計算する

補助金では、対象経費の全額を受け取れるわけではありません。

例えば、対象経費が300万円、補助率が2分の1の場合、補助金の見込額は150万円です。

ただし、実際には次の費用も自己負担になります。

  • 補助対象外の費用
  • 補助上限額を超えた部分
  • 消費税
  • 申請代行の費用
  • 補助金が入金されるまでの立替資金
  • 計画変更によって対象外になった費用

開業費用の総額だけでなく、補助対象額と最終的な自己負担額を分けて計算しましょう。

補助金の支給時期を確認する

開業前にまとまった費用が必要でも、補助金が先に振り込まれるとは限りません。

補助金の入金までには、事業の実施や実績報告、確定検査などが必要です。

設備代や広告費を先に支払える資金がなければ、採択されても事業を進められない可能性があります。

自己資金だけでは不足する場合は、融資も含めた資金調達を検討しましょう。

補助金額よりも対象時期と経費を確認しよう

開業時の補助金を選ぶときは、補助上限額の大きさだけで判断してはいけません。

開業前後のどの時点で申請できるのか、店舗や設備などの予定経費が対象になるのかを確認しましょう。

補助金が入金されるまでに必要な自己資金も計算し、無理なく実施できる制度を選ぶことが大切です。

開業時の補助金・助成金を申請する流れ

申請方法は制度によって異なりますが、基本的な流れには共通点があります。

ここでは全体像を簡潔に確認します。

1.開業計画に合う制度を探す

開業する地域や事業内容、資金の使い道を整理して、利用できる制度を探します。

国の制度だけでなく、次のサイトや窓口も確認しましょう。

  • 都道府県・市区町村の公式サイト
  • Jグランツ
  • ミラサポplus
  • J-Net21
  • 商工会・商工会議所
  • よろず支援拠点
  • 労働局・ハローワーク

雇用関係助成金は、補助金検索サイトではなく、厚生労働省や労働局の情報を確認する必要があります。

2.公募要領で対象条件を確認する

制度が見つかったら、公募要領や募集要項を読みます。

確認する項目は次のとおりです。

  • 対象者
  • 開業時期
  • 対象地域
  • 対象事業
  • 対象経費
  • 補助率・助成率
  • 上限額
  • 申請期限
  • 事業実施期間
  • 必要書類
  • 審査基準
  • 契約・発注できる時期

過去の募集要項ではなく、現在受付中の公募資料を確認してください。

3.必要なアカウントや事前手続きを準備する

電子申請では、GビズIDプライムや専用申請システムのアカウントが必要になる場合があります。

制度によっては、次の手続きも必要です。

  • 商工会・商工会議所への相談
  • 創業支援セミナーの受講
  • IT導入支援事業者との打ち合わせ
  • 労働局への計画書の提出
  • 金融機関や認定支援機関への相談
  • SECURITY ACTIONの宣言

申請締切より早く、事前相談や書類発行の期限が設定されることもあります。

公募開始後に慌てないよう、早めに確認しましょう。

4.事業計画書や見積書を準備する

一般的に必要となる可能性がある書類は次のとおりです。

  • 事業計画書
  • 資金計画書
  • 経費明細書
  • 見積書
  • 開業届
  • 確定申告書
  • 本人確認書類
  • 納税証明書
  • 通帳の写し
  • 履歴事項全部証明書
  • 許認可に関する書類
  • 雇用計画書

事業計画書では、商品やサービスの内容だけでなく、次の点を示します。

  • どのような顧客を対象とするか
  • 市場にどのような需要があるか
  • 競合とどう差別化するか
  • どのように集客するか
  • 開業後の売上をどう見込むか
  • 補助金を何に使用するか
  • 補助事業によってどのような成果を得るか

「売上を伸ばす」「集客を強化する」といった抽象的な表現だけでは、計画の実現可能性を判断できません。

見込客数、客単価、月間売上、作業時間の削減など、根拠のある数値を使いましょう。

補助金申請の詳しい手順や事業計画書の作成方法については、関連記事の**「補助金の申請方法を初心者向けに解説|必要書類や受給までの流れ」**もご覧ください。

5.期限内に申請する

申請フォームへ必要事項を入力し、書類を添付して送信します。

締切直前は電子申請システムへのアクセスが集中する可能性があります。

ファイルの不備や不足に気付いても、修正できる時間が残っていないかもしれません。

数日前までに申請を完了し、次の項目を確認しましょう。

  • 受付番号が発行されたか
  • 申請完了メールが届いたか
  • マイページが申請済みになっているか
  • 下書きのまま残っていないか
  • 申請内容の控えを保存したか

6.採択・交付決定後に事業を始める

補助金では、採択と交付決定が別の手続きになっている場合があります。

採択通知を受け取っただけで、設備の購入や店舗工事を始められるとは限りません。

正式な交付決定を確認してから、契約や発注を行いましょう。

助成金でも、設備の設置や従業員の採用前に計画書を提出しなければならない制度があります。

地域雇用開発助成金では、事業所の設置・整備や対象労働者の雇用に関する計画書を事前に労働局長へ提出する必要があります。

7.事業実施後に報告する

補助事業が完了したら、実績報告を行います。

必要になる主な証拠書類は次のとおりです。

  • 契約書
  • 発注書
  • 納品書
  • 請求書
  • 銀行振込の記録
  • 通帳の写し
  • 購入した設備の写真
  • 完成した広告やWebサイト
  • 雇用契約書
  • 賃金台帳
  • 出勤簿

書類を提出できない経費は、補助対象として認められない可能性があります。

取引が発生するたびに書類を整理し、事業終了後まで保管しましょう。

申請前から入金後までの流れを把握しよう

開業時の補助金・助成金は、書類を提出しただけで受け取れる制度ではありません。

事前手続き、申請、審査、交付決定、事業実施、実績報告などが必要です。

契約や設備購入のタイミングを間違えないよう、申請前に全体の流れを確認しましょう。

開業時に補助金・助成金を利用するときの注意点

補助金・助成金は開業費用の負担を軽減できますが、制度だけを頼りに開業計画を立てるのは危険です。

不採択や入金の遅れも想定し、自己資金や融資を含めた資金計画を準備しましょう。

申請しても必ず受け取れるわけではない

補助金には審査があります。

対象条件を満たしていても、申請内容の評価や予算の状況によって不採択になる可能性があります。

次のような申請は評価されにくくなるため注意してください。

  • 補助金の目的と事業内容が合っていない
  • 開業する必要性が明確でない
  • 顧客や市場の分析が不足している
  • 売上計画に根拠がない
  • 経費の内容や金額が不明確
  • 開業後の実施体制が整っていない
  • スケジュールに無理がある

助成金も、要件を一つでも満たしていなければ支給されません。

交付決定前に契約・購入しない

補助金では、交付決定前に契約、発注、購入、支払いを行った費用が対象外になる場合があります。

開業準備では、物件や設備を早く確保したくなるものです。

しかし、補助対象として申請する予定の費用については、先に契約してよいか必ず確認してください。

特に注意したい手続きは次のとおりです。

  • 店舗や事務所の賃貸借契約
  • 内装工事の契約
  • 機械・設備の注文
  • ホームページ制作の発注
  • 広告の掲載
  • ITツールの契約
  • 従業員の採用

制度によって認められる時期は異なります。自己判断せず、事務局や支援機関へ確認しましょう。

補助金はすぐに入金されない

補助金の支給は、開業後や事業完了後になるのが一般的です。

申請から入金までに数か月以上かかる場合もあります。

開業時には、次の費用を先に支払える資金が必要です。

  • 物件の取得費用
  • 内装工事費
  • 設備代
  • 仕入れ費
  • 人件費
  • 広告費
  • 開業後の家賃
  • 水道光熱費
  • 自分自身の生活費

補助金の入金時期と、開業後に売上が安定するまでの期間を想定して資金を準備しましょう。

運転資金や生活費は対象外になりやすい

補助金は、制度の目的に沿った特定の経費を支援するものです。

開業に必要な費用であっても、次の経費は対象外になることがあります。

  • 商品や材料の通常の仕入れ
  • 日常的な水道光熱費
  • 自分自身の人件費
  • 個人の生活費
  • 敷金・保証金
  • 借入金の返済
  • 消費税
  • 汎用性の高いパソコンやスマートフォン
  • 補助事業と関係のない設備

特に、開業後の運転資金や生活費まで補助金で賄えると考えるのは避けましょう。

同じ経費に複数の制度を使えない場合がある

異なる経費であれば、複数の補助金や助成金を利用できる場合があります。

しかし、同じ設備や広告費に対して、複数の制度から重複して支援を受けることは原則として認められません。

例えば、同じPOSレジの導入費を、自治体の創業補助金とデジタル化・AI導入補助金の両方へ申請することはできない可能性があります。

複数の制度を利用するときは、対象経費を明確に分け、各事務局へ併用の可否を確認してください。

補助金だけを前提に開業しない

補助金には不採択や減額の可能性があります。

採択された場合でも、申請した金額がすべて認められるとは限りません。

補助金を受け取れなければ開業できない状態では、計画そのものを見直す必要があります。

開業資金には、次の方法を組み合わせましょう。

  • 自己資金
  • 日本政策金融公庫の創業融資
  • 地方自治体の制度融資
  • 民間金融機関からの融資
  • 補助金・助成金

融資は返済が必要ですが、審査に通れば開業前に資金を受け取れる可能性があります。

補助金は設備や広告などの負担軽減に使い、開業時の支払いと運転資金は自己資金や融資で準備すると、資金繰りを安定させやすくなります。

補助金・助成金の勧誘に注意する

補助金・助成金の申請支援をうたう事業者のなかには、高額な着手金や成功報酬を求めるケースがあります。

依頼する際は、次の点を確認してください。

  • 支援実績
  • 対応する業務の範囲
  • 着手金
  • 成功報酬
  • 不採択時の費用
  • 採択後の実績報告への対応
  • 契約の解約条件

「必ず採択される」「誰でも受け取れる」と断定する事業者には注意が必要です。

最終的な申請内容と事業計画を確認する責任は、申請者自身にあります。

補助金がなくても開業できる資金計画を立てよう

補助金・助成金は、申請すれば必ず受け取れるものではありません。

また、原則として後払いであり、対象外になる経費もあります。

不採択になった場合でも開業を進められるよう、自己資金や融資を含めた資金計画を立てましょう。

開業資金は補助金と融資を組み合わせて準備しよう

開業時に利用できる可能性がある主な制度は次のとおりです。

  • 自治体の創業支援補助金
  • 小規模事業者持続化補助金
  • デジタル化・AI導入補助金
  • ものづくり補助金
  • 地方創生に関する起業支援金
  • 地域雇用開発助成金
  • その他の雇用関係助成金

どの制度を利用できるかは、開業する地域、事業内容、開業時期、資金の使い道、従業員の有無によって異なります。

まずは開業に必要な費用を整理し、店舗、設備、ITツール、広告、雇用など、何に資金を使うのかを明確にしましょう。

補助金の申請では、対象者や対象経費だけでなく、契約・発注できる時期にも注意が必要です。

採択や交付決定を受ける前に設備を購入すると、補助対象外になる可能性があります。

また、補助金は後払いが基本です。

開業前の支払いと、売上が安定するまでの運転資金は、自己資金や創業融資などで準備する必要があります。

補助金だけに頼らず、複数の資金調達方法を組み合わせ、無理のない計画で開業を進めましょう。

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