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建設業でも持続化補助金は使える?対象経費・申請条件・注意点を解説

建設業でも、条件を満たせば小規模事業者持続化補助金を活用できます。

対象になりやすいのは、ホームページ制作、チラシ・パンフレット作成、看板設置、施工事例ページの作成など、販路開拓につながる取組です。現場管理アプリや図面管理ツールも、販路開拓に伴う業務効率化として説明できる場合は検討できます。

一方で、重機・工具・車両の単なる購入や、既存設備の買い替えは対象外になりやすいです。
持続化補助金は、通常業務に必要な経費を補助する制度ではありません。小規模事業者等が自ら策定した経営計画に基づき、販路開拓等に取り組む際の経費を支援する制度です。

まずは、建設業でよくある費用の判断を確認しましょう。

費用・取組対象になりやすさ判断基準
ホームページ制作高い新規顧客・元請けからの問い合わせ増加につながる
チラシ・パンフレット高い営業活動や販路開拓に使う
看板設置高い認知度向上・相談増加につながる
施工事例ページ作成高い実績訴求・問い合わせ増加につながる
現場管理アプリ販路開拓に伴う業務効率化として説明できる
図面管理ツール業務効率化との関係を説明できる
工具・小型機器低〜中汎用性が高いと弱い
重機購入低め単なる設備購入では弱い
トラック・作業車低め通常業務や汎用利用と見られやすい

第20回公募では、申請受付期間が2026年11月5日から12月15日までと案内されています。申請前には、最新の公募要領、電子申請システム、様式4の依頼期限を確認してください。

目次

建設業でも持続化補助金は活用できる

建設業でも、持続化補助金は活用できます。

ただし、対象になるのは販路開拓や、それに伴う業務効率化の取組です。通常の現場作業で使う道具や車両を買うだけでは、補助対象として弱くなります。

建設業は常時使用する従業員数20人以下なら対象になり得る

建設業は、常時使用する従業員数が20人以下であれば、小規模事業者として対象になり得ます。

中小企業庁は、小規模事業者向け支援策として、従業員20人以下、商業・サービス業は5人以下等と案内しています。
建設業は商業・サービス業ではないため、基本的には20人以下が目安です。

ただし、従業員数の数え方には注意が必要です。

確認したい項目は、次の通りです。

  • 常時使用する従業員数
  • 役員や個人事業主本人を含めるか
  • 家族従業員の扱い
  • パート・アルバイトの勤務実態
  • 申請時点の従業員数
  • 公募要領上の定義

一人親方や小規模な工務店、内装業、電気工事業、塗装業、設備工事業なども、要件を満たせば申請を検討できます。

まずは自社が小規模事業者に該当するか確認しましょう。

販路開拓や業務効率化につながる取組が対象になる

持続化補助金では、販路開拓につながる取組が中心になります。

建設業であれば、元請け案件の獲得、新規顧客からの問い合わせ増加、地域での認知度向上、施工実績の見える化などが考えられます。

対象になりやすい取組は、次の通りです。

  • ホームページの制作
  • 施工事例ページの作成
  • チラシ・パンフレットの作成
  • 看板の設置
  • Web広告やSNS広告の実施
  • 営業資料の作成
  • 問い合わせ導線の改善
  • 予約・相談受付フォームの整備

業務効率化も、販路開拓と関係がある場合は検討できます。

たとえば、現場管理アプリを導入して事務作業を減らし、見積作成や営業対応に使える時間を増やす取組です。
単なる効率化ではなく、受注拡大や顧客対応の改善につながる形で説明しましょう。

単なる設備更新や通常業務の経費は対象外になりやすい

単なる設備更新や通常業務で使う経費は、対象外になりやすいです。

持続化補助金は、建設業の運転資金や日常業務の経費を補助する制度ではありません。販路開拓等の取組に必要な経費かどうかが見られます。

注意したい経費は、次の通りです。

  • 古くなった工具の買い替え
  • 既存重機の更新
  • 通常利用する作業車の購入
  • 現場で日常的に使う消耗品
  • 汎用的なパソコンやタブレット
  • 既存設備の修理
  • 補助事業と関係が薄い備品

たとえば、「古い電動工具を新しくしたい」だけでは弱くなります。

一方で、新しいサービスを開始し、その販路開拓に必要な設備として説明できる場合は、検討の余地があります。
その場合でも、公募要領で対象経費の範囲を確認してください。

建設業が持続化補助金で使える主な対象経費

建設業が持続化補助金で使いやすいのは、販路開拓に直結する経費です。

ホームページ、チラシ、パンフレット、看板、施工事例ページ、営業資料などは、建設業の集客や問い合わせ獲得と結びつけやすい取組です。

ホームページ制作・チラシ・パンフレットは販路開拓に使いやすい

ホームページ制作やチラシ、パンフレットは、建設業でも持続化補助金と相性がよい経費です。

理由は、新規顧客や元請け先からの問い合わせ獲得につながりやすいからです。

たとえば、次のような取組です。

  • 施工実績を掲載したホームページを作る
  • 対応エリアや得意工事を分かりやすく掲載する
  • リフォーム相談用の問い合わせフォームを設置する
  • 地域向けのチラシを配布する
  • 元請け企業向けの営業パンフレットを作成する
  • 新サービスを案内する販促物を作る

建設業は、施工品質や実績が伝わりにくい業種です。

ホームページやパンフレットで、施工事例、対応エリア、工事内容、強み、問い合わせ方法を整理すると、見込み客が相談しやすくなります。

事業計画書では、「ホームページを作る」だけでなく、どの顧客からの問い合わせを増やすのかまで書きましょう。

看板設置や営業資料の作成は認知度向上につながる

看板設置や営業資料の作成も、販路開拓につながる取組として検討できます。

特に地域密着型の建設業では、事務所や作業場の場所が分かりにくいと、相談機会を逃すことがあります。看板を設置することで、地域住民や近隣事業者への認知度向上が期待できます。

活用例は、次の通りです。

取組目的
事務所看板の設置地域での認知度向上
現場用の案内看板施工中の実績を周知
会社案内パンフレット元請け・法人営業で使用
施工事例集の作成技術力や実績を伝える
リフォーム相談チラシ個人顧客からの問い合わせ獲得

ただし、看板や営業資料も目的が曖昧だと弱くなります。

「会社名を目立たせたい」ではなく、「地域のリフォーム相談を増やす」「法人向けの見積依頼につなげる」など、販路開拓との関係を明確にしてください。

現場管理アプリや図面管理ツールは業務効率化として検討できる

現場管理アプリや図面管理ツールは、業務効率化の取組として検討できます。

ただし、販路開拓との関係を説明できることが前提です。

たとえば、現場写真、図面、工程表、見積情報を一元管理することで、問い合わせ対応や見積提出を早められる場合です。
その結果、新規顧客への提案スピードが上がり、受注機会を逃しにくくなると説明できます。

書き方の例は、次の通りです。

現在は現場写真や図面を個別に管理しており、見積作成や施工事例の整理に時間がかかっています。現場管理アプリを導入し、施工写真や進捗情報を整理することで、顧客への提案資料作成を効率化し、新規問い合わせへの対応時間を短縮します。

単に「現場管理を楽にする」だけでは、販路開拓とのつながりが弱くなります。

問い合わせ対応、営業資料作成、見積提出、施工事例の活用などと結びつけて説明しましょう。

建設業で対象外になりやすい経費

建設業では、重機、工具、車両、設備修理などが対象になるかで迷いやすくなります。

これらは通常業務でも使えるため、単なる購入や買い替えでは対象外になりやすいです。

重機・工具・車両の単なる購入は対象外になりやすい

重機、工具、車両の単なる購入は、持続化補助金では対象外になりやすいです。

理由は、通常業務に使う汎用的な経費と見られやすいためです。

注意したい例は、次の通りです。

経費注意点
重機既存工事で使うだけなら弱い
電動工具通常業務用の買い替えは弱い
トラック汎用利用・通常業務利用と見られやすい
作業車販路開拓との関係を説明しにくい
測量機器新サービスとの関係が必要
ドローン空撮サービスや調査メニューとの関係が必要

たとえば、「古くなったトラックを買い替える」は対象外になりやすいです。

一方で、ドローンを使って屋根点検サービスを新たに始め、そのサービスをホームページやチラシで販路開拓するなど、取組全体として説明できる場合は確認の余地があります。

経費単体ではなく、補助事業全体で判断しましょう。

既存設備の買い替えや修理だけでは販路開拓と結びつきにくい

既存設備の買い替えや修理だけでは、販路開拓との関係が弱くなります。

持続化補助金では、経営計画に基づく販路開拓等の取組が対象です。
そのため、壊れた設備を直すだけ、古い工具を新しくするだけでは、制度の目的に合いにくくなります。

対象外になりやすい例は、次の通りです。

  • 既存のコンプレッサーの修理
  • 古い電動工具の買い替え
  • 通常工事で使う脚立や足場の購入
  • 既存車両の修理
  • 事務所の老朽化修繕
  • 通常業務用の備品購入

ただし、すべての設備関連費が絶対に対象外というわけではありません。

新しいサービスを始めるために必要な設備であり、販路開拓と明確につながるなら、補助対象として検討できる場合があります。
最終判断は公募要領と事務局、商工会・商工会議所で確認してください。

交付決定前に契約・発注した経費は対象外になる

補助対象にしたい経費は、交付決定前に契約・発注しないよう注意が必要です。

建設業では、設備購入や工事関連の契約を先に進めたくなることがあります。しかし、補助金では手続き前に動いた経費が対象外となることがあります。

注意したい行動は、次の通りです。

  • 採択前にホームページ制作を発注する
  • 交付決定前に看板工事を契約する
  • 先にチラシ印刷を依頼する
  • 支払いだけ後ならよいと考える
  • 口頭発注なら問題ないと思い込む
  • 見積依頼と発注を混同する

契約日、発注日、納品日、支払日などは、実績報告で確認されます。

補助金を使う場合は、見積取得までは進めても、契約・発注のタイミングは公募要領に沿って確認しましょう。

建設業の持続化補助金活用例

建設業で持続化補助金を活用するなら、元請けや新規顧客からの問い合わせを増やす取組が中心になります。

単なる設備購入ではなく、営業活動や受注拡大につながる形で計画を作りましょう。

元請け・新規顧客を増やすホームページ制作

ホームページ制作は、元請けや新規顧客からの問い合わせを増やす取組として使いやすいです。

建設業では、施工実績や得意分野が伝わらないと、相談先として選ばれにくくなります。ホームページで実績を整理すれば、見込み客が問い合わせる理由を作れます。

掲載したい内容は、次の通りです。

  • 対応できる工事内容
  • 施工事例
  • 対応エリア
  • 保有資格・許可
  • 代表者や職人の紹介
  • 見積依頼の流れ
  • よくある質問
  • 問い合わせフォーム

事業計画書では、次のように書けます。

現在は紹介や下請け案件が中心で、自社へ直接問い合わせが入る導線が不足しています。補助事業では、施工事例を掲載したホームページを制作し、対応工事や施工品質を分かりやすく伝えます。これにより、元請け企業や地域の個人顧客からの見積依頼増加を目指します。

「ホームページを作る」ではなく、「誰からの問い合わせを増やすか」を書くのがコツです。

地域での認知度を高める看板・チラシ制作

看板やチラシは、地域での認知度を高める取組として活用できます。

特に、リフォーム、外壁塗装、屋根工事、内装工事、電気工事など、地域住民からの相談を増やしたい建設業と相性があります。

活用例は、次の通りです。

  • 事務所看板を設置して相談窓口を分かりやすくする
  • 近隣住宅地へリフォーム相談チラシを配布する
  • 外壁塗装の施工事例を掲載したパンフレットを作る
  • 法人向けに設備工事の営業資料を作成する
  • 地域イベントで配布する会社案内を作る

事業計画書では、配布先や目的を具体化しましょう。

地域内での認知度が低く、紹介以外の新規問い合わせが少ない状況です。補助事業では、施工事例を掲載したチラシを作成し、近隣住宅地へ配布します。外壁塗装や屋根修繕の相談を増やし、見積依頼につなげます。

チラシは作るだけでは不十分です。

配布エリア、対象顧客、訴求内容、問い合わせ方法まで書くと、販路開拓として伝わりやすくなります。

問い合わせ対応を改善する施工事例ページや資料作成

施工事例ページや営業資料は、問い合わせ対応を改善する取組として有効です。

建設業では、過去の施工内容が分からないと、顧客は依頼を迷います。写真、工事内容、工期、費用感、対応エリアなどを整理すると、相談前の不安を減らせます。

施工事例ページに入れたい内容は、次の通りです。

  • 工事前後の写真
  • 工事内容
  • 施工期間
  • 対応エリア
  • 顧客の課題
  • 提案内容
  • 使用した材料や工法
  • 問い合わせへの導線

営業資料では、法人向け・個人向けで内容を分けると使いやすくなります。

たとえば、法人向けなら対応可能な工事範囲、保有資格、安全管理体制、施工実績を整理します。
個人向けなら、料金の目安、相談の流れ、施工事例、保証内容などを分かりやすく見せます。

現場管理の効率化で営業対応時間を確保する取組

現場管理の効率化は、営業対応時間を確保する取組として説明できます。

建設業では、見積作成、写真整理、工程管理、顧客連絡に時間がかかり、問い合わせ対応が遅れることがあります。
現場管理アプリや図面管理ツールを導入することで、事務作業を減らし、営業や顧客対応に時間を使いやすくなります。

事業計画書では、次のように書けます。

現在は現場写真や工程表を個別に管理しており、見積作成や施工事例の整理に時間がかかっています。補助事業では現場管理アプリを導入し、写真・工程・資料を一元管理します。これにより、見積提出までの時間を短縮し、新規問い合わせへの対応力を高めます。

この場合も、単なる社内効率化だけでは弱くなります。

問い合わせ対応、提案スピード、施工事例の活用など、販路開拓とのつながりを明確にしてください。

建設業が申請前に確認すべき条件

建設業が持続化補助金を申請する前には、従業員数、補助対象者、取組内容、対象経費を確認しましょう。

建設業許可の有無だけで判断するのではなく、制度上の対象者に該当するかが大切です。

小規模事業者の従業員数要件を確認する

まず確認すべきなのは、常時使用する従業員数です。

建設業では、従業員数20人以下が小規模事業者の目安になります。中小企業庁も、従業員20人以下、商業・サービス業は5人以下等の小規模事業者向け支援策を案内しています。

確認する内容は、次の通りです。

  • 正社員の人数
  • 常時使用するパート・アルバイト
  • 役員の扱い
  • 個人事業主本人の扱い
  • 家族従業員の扱い
  • 申請時点の人数
  • 公募要領上の定義

建設業では、現場ごとに外注先や協力会社を使うことがあります。

外注先や一人親方を自社の従業員として数えるかどうかは、実態と公募要領を確認してください。
判断に迷う場合は、商工会・商工会議所へ相談しましょう。

建設業許可の有無より補助対象者と取組内容を確認する

持続化補助金では、建設業許可の有無だけで申請可否が決まるわけではありません。

確認すべきなのは、補助対象者に該当するか、そして補助事業が販路開拓等に該当するかです。

建設業許可がある事業者でも、従業員数要件や取組内容が合わなければ申請は難しくなります。
反対に、許可が不要な範囲で事業を行う一人親方や小規模事業者でも、条件を満たせば申請を検討できます。

申請前には、次の順番で確認しましょう。

  1. 自社が小規模事業者に該当するか
  2. 補助対象者として対象外になっていないか
  3. 取組内容が販路開拓等に該当するか
  4. 経費が補助対象経費に該当するか
  5. 事業計画として説明できるか
  6. 様式4の依頼が間に合うか

建設業許可は、信頼性の説明材料にはなります。

ただし、補助金の対象可否は公募要領に沿って判断してください。

補助対象経費と事業計画のつながりを確認する

補助対象経費は、事業計画とつながっている必要があります。

建設業では、工具や設備を先に考えがちです。
しかし、持続化補助金では「何を買うか」より「何の販路開拓に使うか」が重要です。

次のように整理すると、計画に一貫性が出ます。

経営課題補助事業経費
下請け案件に依存している元請け向けホームページを制作Web制作費、写真撮影費
施工実績が伝わっていない施工事例ページを作成Web改修費、資料作成費
地域での認知度が低い看板・チラシを制作看板費、印刷費
事務作業に時間がかかる現場管理アプリを導入ソフトウェア利用料等

この表のように、課題、取組、経費をセットで考えましょう。

経費だけを並べると、補助事業の必要性が伝わりにくくなります。

建設業向け事業計画書の書き方

建設業の事業計画書では、集客、受注、人手不足、業務負担などの課題を具体的に整理します。

そのうえで、補助金を使った取組がどのように問い合わせや受注につながるのかを書きましょう。

現状の課題は集客・受注・人手不足・業務負担に分けて書く

現状の課題は、集客、受注、人手不足、業務負担に分けて書くと整理しやすくなります。

建設業では、課題が複数重なりやすいです。
下請け依存、紹介頼み、施工実績の見せ方不足、見積作成の遅れなどを分けて書きましょう。

書き方の例は、次の通りです。

課題記載例
集客紹介以外の新規問い合わせが少ない
受注施工実績が伝わらず相見積もりで不利になる
人手不足現場対応に追われ営業活動の時間が取れない
業務負担写真整理や見積作成に時間がかかる
認知度地域で対応工事の内容が知られていない

文章例は次の通りです。

当社は地域密着で住宅リフォーム工事を行っています。現在は紹介や既存顧客からの相談が中心で、ホームページ経由の新規問い合わせは少ない状況です。施工実績を整理して発信する仕組みがなく、対応できる工事内容や強みが見込み客に伝わっていません。

課題は、愚痴のように書くのではなく、補助事業で解決できる内容に絞って書きましょう。

補助事業は誰からの問い合わせを増やすかまで具体化する

補助事業では、誰からの問い合わせを増やすのかまで具体化します。

「集客を増やす」だけでは抽象的です。
元請け企業、地域住民、法人顧客、リフォーム希望者など、対象を明確にしましょう。

例は次の通りです。

対象顧客補助事業の例
元請け企業施工実績を掲載した営業資料を作成
地域住民リフォーム相談用チラシを配布
法人顧客設備工事の対応範囲をまとめたWebページを制作
個人顧客施工事例と問い合わせフォームを整備
管理会社修繕対応メニューを掲載したパンフレットを作成

文章例は次の通りです。

補助事業では、施工事例を掲載したホームページを制作し、地域の住宅所有者からのリフォーム相談を増やします。外壁塗装、屋根修繕、水回り改修の施工事例を掲載し、問い合わせフォームから見積依頼を受けられる導線を整備します。

誰に向けた取組かが明確になると、経費の必要性も伝わりやすくなります。

効果は受注件数・問い合わせ数・作業時間削減などで示す

補助事業の効果は、受注件数、問い合わせ数、見積依頼数、作業時間削減などで示します。

「売上向上を目指す」だけでは弱いため、建設業に合う指標を選びましょう。

使いやすい指標は、次の通りです。

  • 月間問い合わせ数
  • 見積依頼数
  • 受注件数
  • ホームページ経由の相談数
  • 施工事例ページの掲載数
  • 見積作成時間
  • 写真整理時間
  • 営業対応時間

文章例は次の通りです。

ホームページ公開後は、月5件の新規問い合わせ獲得を目指します。施工事例ページを整備することで、見込み客が工事内容を事前に確認できるようにし、見積依頼につながる導線を作ります。

現場管理アプリを導入する場合は、次のように書けます。

現場写真と工程表を一元管理し、見積作成にかかる時間を月10時間削減します。削減した時間を新規問い合わせ対応や営業資料作成に充て、受注機会の増加を目指します。

効果は、売上だけでなく業務時間や問い合わせ数でも示せます。

建設業が持続化補助金を申請する流れ

建設業が持続化補助金を申請する際は、公募要領の確認、GビズIDの準備、経営計画・補助事業計画の作成、様式4の依頼を進めます。

申請は締切直前にまとめて行うのではなく、早めに準備しましょう。

公募要領を確認してGビズIDを準備する

まず、公募要領を確認し、GビズIDを準備します。

第20回公募では、電子申請システムへ経営計画と補助事業計画を入力し、必要書類を添付したうえで、地域の商工会に様式4の作成依頼を行う流れが案内されています。

最初に確認する内容は、次の通りです。

  • 申請受付期間
  • 対象者要件
  • 補助対象経費
  • 補助対象外経費
  • 補助上限額
  • 必要書類
  • GビズIDの取得状況
  • 様式4の依頼期限
  • 電子申請システムの操作方法

GビズIDは、取得に時間がかかることがあります。

公募締切の直前に準備すると間に合わないおそれがあるため、申請を検討した時点で確認しましょう。

経営計画・補助事業計画・経費明細を作成する

次に、経営計画、補助事業計画、経費明細を作成します。

建設業では、経費から先に考えず、経営課題から整理するのが安全です。

作成の流れは、次の通りです。

  1. 現在の事業内容を整理する
  2. 顧客や受注経路を確認する
  3. 集客・受注・業務負担の課題を書く
  4. 補助事業で行う取組を決める
  5. 対象顧客を具体化する
  6. 必要な経費を整理する
  7. 期待する効果を数字で示す

たとえば、下請け依存を改善したい場合は、ホームページ制作や施工事例ページ作成を補助事業として整理できます。

経費明細では、Web制作費、写真撮影費、パンフレット制作費など、取組内容に必要な費用だけを記載しましょう。

商工会・商工会議所に様式4の作成を依頼する

持続化補助金では、商工会または商工会議所へ様式4の作成を依頼する必要があります。

様式4は、申請者が自分で作成する書類ではありません。

公式申請ページでも、電子申請システムに「経営計画」および「補助事業計画」を入力し、希望する特例や加点等に関する書類を添付したうえで、地域の商工会に様式4の作成依頼を行うよう案内されています。

注意したいのは、様式4の依頼期限です。

申請締切より前に、様式4発行の受付締切が設定されることがあります。
第20回公募では、申請受付期間とは別に様式4発行の受付締切も案内されています。

事業計画がある程度まとまった段階で、早めに相談しましょう。

建設業が持続化補助金を使う際の注意点

建設業が持続化補助金を使う際は、後払い、証拠書類、対象経費の範囲に注意が必要です。

特に設備・工具・車両を検討している場合は、持続化補助金より別の補助金が合うこともあります。

補助金は後払いのため先に資金を用意する

持続化補助金は、基本的に後払いです。

採択された時点で、すぐに補助金が入金されるわけではありません。交付決定後に補助事業を実施し、実績報告を行い、認められた経費に対して補助金が支払われます。

確認したい資金計画は、次の通りです。

  • 補助事業に必要な総額
  • 自己負担額
  • 支払い時期
  • 補助金の入金時期
  • 対象外経費の有無
  • 消費税や振込手数料の扱い
  • つなぎ資金の必要性

建設業では、ホームページ制作、看板設置、システム導入などで先に支払いが発生します。

補助金を前提に資金繰りを組みすぎると、入金前に負担が大きくなります。
申請前に、支払いに耐えられるか確認してください。

採択後も実績報告と証拠書類の管理が必要になる

採択後は、実績報告と証拠書類の管理が必要です。

補助金は、使った経費を後から確認されます。契約書、発注書、請求書、領収書、振込記録、成果物などを整理しておきましょう。

建設業で管理したい証拠書類は、次の通りです。

経費残すべき資料
ホームページ制作契約書、請求書、公開画面、制作物
チラシ制作デザインデータ、印刷物、配布記録
看板設置見積書、施工写真、請求書
パンフレット作成完成物、納品書、支払記録
現場管理アプリ契約内容、利用画面、支払記録

証拠書類が不足すると、経費が認められないおそれがあります。

契約・発注・納品・支払いの流れを、日付が分かる形で残しておきましょう。

持続化補助金で難しい投資は他の補助金も検討する

持続化補助金で難しい投資は、他の補助金も検討しましょう。

特に、重機、大型設備、業務用システム、ITツールなどは、持続化補助金ではなく別制度の方が合うことがあります。

検討候補になる制度は、次の通りです。

投資内容検討したい制度
大型設備・機械導入ものづくり補助金など
省力化設備省力化投資補助金など
ITツール導入デジタル化・AI導入補助金など
新事業進出新事業進出関連の補助金
小規模な販路開拓持続化補助金

ただし、複数の補助金を同じ経費に重複して使うことはできません。

持続化補助金で無理に申請するより、投資内容に合う制度を選んだ方が採択後の手続きも進めやすくなります。

建設業の持続化補助金に関するよくある質問

建設業で持続化補助金を検討するときは、一人親方、ドローン、測量機器、作業車、自社施工などで迷いやすくなります。

よくある疑問を整理します。

一人親方でも持続化補助金は申請できる?

一人親方でも、要件を満たせば持続化補助金を申請できます。

ただし、事業実態があり、販路開拓等の取組を行うことが前提です。

確認したい内容は、次の通りです。

  • 個人事業主として事業を行っているか
  • 小規模事業者の要件を満たすか
  • 経営計画を作成できるか
  • 補助事業が販路開拓につながるか
  • 必要書類を用意できるか
  • 商工会・商工会議所に相談できるか

一人親方の場合、紹介や既存取引先に依存していることがあります。

ホームページやチラシで直接問い合わせを増やす計画であれば、持続化補助金の目的に合わせやすくなります。

ドローンや測量機器は対象になる?

ドローンや測量機器は、使い方によって判断が分かれます。

通常業務のために購入するだけなら弱くなります。
一方で、新しい点検サービスや調査サービスを始め、その販路開拓と結びつけて説明できる場合は確認の余地があります。

たとえば、次のような整理です。

内容判断の考え方
現場確認用にドローンを買う通常業務用として弱い
屋根点検サービスを始める新サービスの販路開拓と結びつけられる
既存測量の効率化だけ業務効率化のみでは弱い
新たな測量サービスをPRする販路開拓と説明できる

申請する場合は、機器単体ではなく、新サービス、販路開拓、広告宣伝、顧客獲得まで含めて計画を作りましょう。

トラックや作業車は補助対象になる?

トラックや作業車は、補助対象としてはかなり慎重に考える必要があります。

理由は、通常業務でも使える汎用的な車両と見られやすいからです。

持続化補助金では、販路開拓等に必要な経費であることが求められます。
通常の資材運搬や現場移動に使う車両は、補助事業との関係を説明しにくくなります。

申請前に確認したい点は、次の通りです。

  • 補助事業専用と説明できるか
  • 通常業務にも使う車両ではないか
  • 販路開拓との関係があるか
  • 公募要領で対象外に該当しないか
  • 他の補助金の方が適していないか

車両を検討している場合は、必ず公募要領と商工会・商工会議所で確認しましょう。

自社施工の工事費は対象になる?

自社施工の工事費は、対象経費として認められるか慎重に確認が必要です。

自社で工事を行う場合、外部への支払いではないため、補助対象経費として扱いにくいことがあります。材料費や人件費の扱いも、公募要領の確認が必要です。

たとえば、事務所の看板設置や相談スペース整備を行う場合でも、すべての費用が認められるとは限りません。

確認したい内容は、次の通りです。

  • 自社施工が対象経費に該当するか
  • 材料費の扱い
  • 人件費の扱い
  • 外注費として認められる範囲
  • 証拠書類を残せるか
  • 補助事業との関係を説明できるか

自社施工は判断が難しいため、自己判断で進めない方が安全です。

申請前に、公募要領、事務局、商工会・商工会議所で確認しましょう。

建設業の持続化補助金は販路開拓とのつながりを明確にして申請する

建設業でも、要件を満たせば持続化補助金を活用できます。

ただし、対象になるのは販路開拓や、それに伴う業務効率化の取組です。ホームページ制作、チラシ・パンフレット、看板、施工事例ページ、営業資料などは、建設業でも活用しやすい経費です。

一方で、重機、工具、車両の単なる購入や、既存設備の買い替えは対象外になりやすくなります。

申請前には、次の点を確認しましょう。

  • 常時使用する従業員数が要件を満たしているか
  • 建設業の取組が販路開拓につながっているか
  • 重機・工具・車両を単なる購入として書いていないか
  • ホームページや看板の目的が明確か
  • 施工事例や営業資料の使い道を書いているか
  • 経費明細と補助事業計画が一致しているか
  • 見積書を用意しているか
  • GビズIDを準備したか
  • 様式4を商工会・商工会議所へ依頼したか
  • 交付決定前に契約・発注していないか

第20回公募では、電子申請システムに経営計画と補助事業計画を入力し、地域の商工会に様式4の作成依頼を行う流れが案内されています。

建設業の場合、「何を買うか」から考えると計画が弱くなります。

まずは、どの顧客からの問い合わせを増やすのか、どの受注を伸ばすのかを整理しましょう。
そのうえで、必要なホームページ、チラシ、看板、営業資料、システムなどを経費として組み立てると、持続化補助金の目的に合った計画になります。

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