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研修に使える補助金・助成金は?2026年の対象制度・助成率・申請方法を解説

従業員研修やリスキリングを実施する企業は、条件を満たせば国の助成制度を利用できる可能性があります。

「研修 補助金」と検索した場合、まず確認したいのが厚生労働省の人材開発支援助成金です。

人材開発支援助成金には2026年度も複数のコースがあり、通常の職業訓練だけでなく、

  • 新入社員研修
  • 専門スキル研修
  • DX・IT研修
  • リスキリング
  • eラーニング
  • 定額制・サブスクリプション型研修
  • 労働者が自発的に受講する研修
  • 新事業に必要な人材育成

などを支援しています。

代表的な選び方は次のとおりです。

研修の目的主なコース
通常の業務スキル・専門知識を習得人材育成支援コース
IT・デジタル人材を育成人への投資促進コース
定額制・サブスク型研修を導入人への投資促進コース
新事業・DX・GXに必要なスキルを習得事業展開等リスキリング支援コース
社員が自発的に受講する研修を支援人への投資促進コース
教育訓練のための休暇制度を導入教育訓練休暇等付与コース

人への投資促進コースや事業展開等リスキリング支援コースでは、対象となる訓練について最大75%の経費助成となる場合があります。

ただし、研修を受ければ自動的に助成されるわけではありません。

原則として研修開始前に計画を作成し、対象となる訓練・労働者・費用・実施方法が制度要件を満たしているか確認する必要があります。

この記事では、2026年に研修へ使える主な助成制度、対象となる研修、助成内容、申請方法、利用するときの注意点まで解説します。

目次

2026年に研修で使える主な補助金・助成金

企業研修に対する国の代表的な支援制度が、人材開発支援助成金です。

2026年度も複数のコースが用意されており、研修目的によって使い分けます。

一般的な社員研修なら人材育成支援コース

人材育成支援コースは、従業員が職務に関連する知識・技能を身につけるための訓練を支援する制度です。

2026年度は、職務に関連する10時間以上の訓練などが対象となります。

たとえば、

  • 営業研修
  • 接客研修
  • 製造技術研修
  • 業務に必要な資格研修
  • 専門知識を身につける外部研修

などが候補です。

訓練経費だけでなく、対象となる場合は訓練期間中の賃金の一部も助成されます。

IT・デジタル研修なら人への投資促進コース

IT・デジタル分野の人材育成を行う場合は、人への投資促進コースが候補です。

同コースでは、

  • デジタル人材育成
  • 高度人材育成
  • IT関連訓練
  • 大学院等での高度訓練
  • 定額制研修
  • 労働者の自発的職業能力開発

などを支援しています。

DXを進めたい企業や、社内にIT担当者を育てたい場合に確認したいコースです。

新事業・DX・GXなら事業展開等リスキリング支援コース

新規事業を始めるために従業員へ新しいスキルを身につけてもらう場合は、事業展開等リスキリング支援コースがあります。

対象になるのは、

  • 新事業への進出
  • 新商品・サービス開発
  • DX
  • デジタル業務効率化
  • GX・脱炭素

などに対応するための人材育成です。

現在の業務をそのまま続けるための一般研修よりも、

事業内容を変える
新しい分野へ進出する
デジタル化へ対応する

ための訓練に向いています。

教育訓練のための休暇制度なら教育訓練休暇等付与コース

労働者自身が教育訓練を受けられるよう、有給の教育訓練休暇制度などを導入する場合は、教育訓練休暇等付与コースがあります。

会社が指定した研修だけでなく、社員が自ら学ぶ時間を確保する制度を整えたい企業向けです。

厚生労働省は2026年度も、教育訓練休暇等付与コースを人材開発支援助成金の一つとして実施しています。

人材育成支援コースで一般的な研修費を支援する

通常の社員教育で最初に確認したいのが、人材育成支援コースです。

職務に関連する10時間以上の訓練が基本

2026年度の人材育成支援コースでは、職務に関連する10時間以上の訓練などが対象です。

単発の短いセミナーや、業務と直接関係しない講座まで何でも対象になるわけではありません。

研修内容と対象従業員の職務がどのようにつながるかを説明できることが重要です。

OFF-JTだけでなくOJTを組み合わせた訓練もある

人材育成支援コースでは、座学などのOFF-JTだけでなく、OJTとOFF-JTを組み合わせた訓練も対象になる場合があります。

たとえば、

座学で基礎知識を学ぶ
↓
現場で実践する
↓
講師や上司から指導を受ける

といった研修です。

実務スキルを身につけてもらいたい場合に活用できます。

外部研修の受講料だけでなく賃金助成もある

対象となる訓練では、

  • 外部研修の受講料
  • 講師費用
  • 教材費等
  • 訓練期間中の賃金

などが助成対象となる場合があります。

ただし、どこまで経費に含められるかは訓練内容やコースによって異なります。

研修会社から提示された「受講料一式」がそのまますべて助成対象になるとは限りません。

新入社員研修でも利用できる可能性がある

厚生労働省は、人への投資促進コースの案内の中でも「新入社員研修に助成金を活用できます」と周知しています。

新人研修だから対象外というわけではありません。

ただし、

  • 研修内容
  • 時間数
  • 対象労働者
  • 雇用保険の加入状況
  • 計画提出時期

などの条件を確認する必要があります。

人への投資促進コースでIT・定額制研修を支援する

2026年度の研修助成で特に確認したいのが、人への投資促進コースです。

従来型の集合研修だけでなく、デジタル人材育成やeラーニングにも対応しています。

IT未経験者へのデジタル研修も対象になり得る

人への投資促進コースでは、IT分野の未経験者にIT関連訓練を実施する場合も支援対象になり得ます。

たとえば、

  • プログラミング
  • システム開発
  • データ分析
  • AI
  • クラウド
  • 情報セキュリティ

などの研修です。

現在IT担当ではない社員を、新たにデジタル人材として育成したい企業でも検討できます。

定額制・サブスクリプション型研修も支援対象

人への投資促進コースでは、定額制サービスによる訓練も対象です。

毎月一定額を支払うことで、多数の講座を受講できるオンライン研修サービスなどが該当します。

従業員ごとに単発研修を申し込むより、

全社員にオンライン学習環境を提供したい

という企業に向いています。

ただし、契約しただけではなく、実際に対象労働者が訓練を受講していることを確認する必要があります。

eラーニングにも対応している

2026年度もeラーニング訓練の実施結果報告書が用意されており、対象要件を満たせばオンライン研修も利用できます。

2026年8月3日以降に支給申請する一部ケースでは、改正後のeラーニング訓練実施結果報告書を使用する必要があります。

オンライン研修だから手続きが不要になるわけではありません。

受講履歴や修了状況を管理できる体制が必要です。

最大75%の経費助成になる場合がある

人への投資促進コースは、対象となる訓練によって最大75%の経費助成となる場合があります。

ただし、

  • 中小企業か
  • 訓練内容
  • 対象となる訓練類型
  • 賃金要件等を満たすか

によって助成率は異なります。

「どの研修でも75%戻ってくる」と考えないようにしましょう。

事業展開等リスキリング支援コースで新事業に必要な人材を育成する

リスキリングという言葉が広く使われていますが、制度上は単なる学び直しではありません。

事業展開等リスキリング支援コースでは、新しい事業やDX・GXに必要な知識・技能を習得させることがポイントです。

新規事業に必要な研修が対象

たとえば、現在飲食店を運営している企業が新しくEC事業へ参入するため、

  • ECサイト運営
  • Webマーケティング
  • データ分析
  • デジタル広告

などを従業員に学ばせるケースが考えられます。

現在の仕事の延長ではなく、新たな事業展開に必要なスキルであることが重要です。

DX・GX対応の研修も対象

事業展開等リスキリング支援コースは、DXやGXへの対応に必要な人材育成も対象です。

たとえば、

  • AI活用
  • RPA
  • データ活用
  • 業務システム導入
  • 脱炭素
  • 省エネ技術

などの知識を習得する研修です。

単に「流行しているからAI研修を受ける」というより、企業のDX計画や新しい業務との関連を明確にしましょう。

最大75%の経費助成になる場合がある

事業展開等リスキリング支援コースでも、対象となる企業・訓練では最大75%の経費助成となる場合があります。

新規事業立ち上げ時には、

  • 設備
  • システム
  • 広告
  • 採用
  • 人材育成

など多くの費用が発生します。

研修費だけでも助成制度を活用できれば、新事業立ち上げ時の負担軽減につながります。

2026年度は設備投資加算も新設

2026年4月8日の改正では、事業展開等リスキリング支援コースに設備投資加算が新設されました。

人材育成だけでなく、新事業・DXなどに必要な設備投資を伴う企業は、2026年度の最新条件を確認しておきましょう。

研修補助金・助成金の対象になる費用

人材開発支援助成金では、研修に関係するさまざまな費用が支援対象になる場合があります。

ただし、研修会社へ支払った金額がすべて対象になるわけではありません。

外部研修の受講料が対象になり得る

代表的なのが外部研修会社や教育機関へ支払う受講料です。

業務に関連した研修であり、利用するコースの要件を満たしていれば経費助成の対象になる可能性があります。

見積書や申込書だけでなく、研修内容・時間・カリキュラムも確認されます。

eラーニング・通信制研修も対象になる

2026年度の申請書類には、

  • eラーニング
  • 通信制
  • 定額制サービス

それぞれに対応した実施結果報告書が用意されています。

集合研修だけでなく、オンライン学習を中心とした人材育成でも制度を検討できます。

定額制研修は契約内容と利用実績を確認する

定額制サービスの場合、

月額料金を支払っているから全額対象

とは限りません。

どの従業員がどの研修を利用したかなど、実施状況を確認できる必要があります。

2026年度も、定額制サービスによる訓練に関する経費助成の内訳や実施結果報告書が用意されています。

訓練期間中の賃金も助成される場合がある

研修時間中も社員へ給与を支払う企業にとっては、受講料だけでなく人件費も負担になります。

人材開発支援助成金では、コースや訓練内容によって、訓練期間中の賃金の一部も助成されます。

そのため、研修費だけで助成額を計算せず、賃金助成も含めて確認するとよいでしょう。

研修補助金・助成金の対象にならないケース

「社員教育なら何でも助成される」というわけではありません。

研修を申し込む前に対象可否を確認しましょう。

業務と関係のない研修は対象になりにくい

人材開発支援助成金は、基本的に労働者の職業能力開発を支援する制度です。

そのため、

  • 趣味
  • 一般教養
  • 私生活向け資格
  • 業務との関連性が弱い講座

などは対象にならない可能性があります。

「社員が受けたい研修」ではなく、会社の業務・職務に必要な訓練かどうかを確認します。

短時間のセミナーは対象外になる場合がある

人材育成支援コースでは、職務関連の10時間以上の訓練などが基本です。

たとえば1時間程度の単発セミナーでは、同コースの対象にならない可能性があります。

研修内容だけでなく、訓練時間も確認しましょう。

会社が実質的に研修費を負担していない場合は注意

助成金では、事業主が実際に訓練経費を負担していることが重要です。

厚生労働省は人材開発支援助成金について、訓練経費の負担に関する取り扱いを明確化し、不適正な勧誘への注意喚起も行っています。

「実質無料で研修できる」「助成金で全額戻る」といった説明だけで契約しないようにしましょう。

研修開始後に初めて申請すると間に合わない場合がある

人材開発支援助成金は、原則として訓練開始前に計画関係の手続きが必要です。

「社員が研修を受け終わったから、あとから助成金を探す」という進め方では利用できない可能性があります。

研修を契約・開始する前に最新の手続きを確認しましょう。

研修補助金・助成金を申請する流れ

人材開発支援助成金を利用するときは、研修を実施する前から準備を進めます。

研修目的から利用するコースを選ぶ

まず、

  • 通常の業務スキル研修
  • デジタル人材育成
  • 定額制研修
  • 新事業向けリスキリング
  • 教育訓練休暇

のどれに該当するか整理します。

たとえば、

一般的な専門研修
→ 人材育成支援コース

IT・サブスク研修
→ 人への投資促進コース

新事業・DX・GX
→ 事業展開等リスキリング支援コース

という選び方が基本です。

対象労働者と研修内容を確認する

次に、

  • 対象従業員
  • 雇用保険加入状況
  • 研修内容
  • 訓練時間
  • 実施方法
  • 受講料

などを整理します。

対象従業員によって利用できる訓練類型が異なる場合もあります。

研修開始前に計画を提出する

人材開発支援助成金では、研修開始前の計画提出が重要です。

申請書類は厚生労働省のWebサイトからダウンロードでき、雇用関係助成金ポータルによる電子申請にも対応しています。

計画提出前に研修を開始しないよう注意してください。

計画どおり研修を実施する

計画提出後は、届け出た内容に沿って研修を実施します。

eラーニングの場合は、

  • 受講履歴
  • 修了状況
  • 実施期間

などを記録しておきます。

集合研修でも、出席状況や実施内容を確認できる資料を保管しましょう。

研修終了後に支給申請する

訓練が終了したら、必要書類をそろえて支給申請します。

2026年度もコースごとに、

  • OFF-JT実施状況報告書
  • eラーニング訓練実施結果報告書
  • 通信制訓練実施結果報告書
  • 定額制サービス訓練実施結果報告書

などの様式が用意されています。

研修終了後になって受講記録がないことに気づかないよう、実施中から資料を管理しましょう。

研修補助金・助成金を利用するときの注意点

助成金を前提に研修を導入する場合は、制度要件だけでなく契約内容にも注意が必要です。

「助成金で研修費が無料になる」と考えない

助成率が高いコースでも、すべての費用が100%戻るわけではありません。

助成対象外経費や自己負担が発生する場合があります。

また、最終的に助成金が支給されるかどうかは審査によって決まります。

2026年5月から受講料の価格設定確認が強化されている

2026年5月14日の支給要領改正により、一定のケースでは「受講料等の価格設定に関する疎明書」の提出が必要になりました。

研修会社が助成金利用を前提に通常より高い価格を設定していないかなど、受講料の適正性も確認されます。

研修事業者から提示された価格をそのまま受け入れるだけでなく、通常価格やサービス内容を確認しましょう。

eラーニングは受講実績を残す

オンライン研修では、会社側が社員の学習状況を把握できることが重要です。

単にアカウントを発行しただけでは、実際に研修を受けたことを証明できません。

  • ログイン履歴
  • 受講時間
  • 修了状況
  • 受講講座

などを確認できるサービスを選ぶと管理しやすくなります。

研修会社と助成金申請者の役割を分ける

研修会社が助成金について案内することはありますが、助成金の申請主体は基本的に事業主です。

「研修会社が全部やってくれるから大丈夫」と考えず、

  • 自社が対象企業か
  • 研修内容が対象か
  • 必要書類は何か
  • 申請期限はいつか

を事業主側でも確認してください。

2026年度途中にも制度改正が行われている

人材開発支援助成金は年度途中にも改正されています。

2026年度も4月8日、5月14日、8月3日などに支給要領・様式の変更が行われています。

古いパンフレットや過去の記事だけを使って申請しないようにしましょう。

計画届を出した時期によって使用する要領・様式が異なる場合もあります。

2026年の研修補助金・助成金は研修目的から選ぼう

2026年も、企業が従業員へ研修を実施するときに利用できる支援制度があります。

中心となるのは厚生労働省の人材開発支援助成金です。

研修目的ごとに整理すると、

通常の社員研修
→ 人材育成支援コース

IT・デジタル人材育成
→ 人への投資促進コース

eラーニング・定額制研修
→ 人への投資促進コース

新事業・DX・GX向けリスキリング
→ 事業展開等リスキリング支援コース

社員が学ぶための休暇制度
→ 教育訓練休暇等付与コース

という選び方が基本です。

特に人への投資促進コースや事業展開等リスキリング支援コースでは、条件によって最大75%の経費助成となる場合があります。

ただし、重要なのは助成率だけではありません。

①どんな人材を育てたいか
↓
②研修内容と職務が関係しているか
↓
③どのコースに該当するか
↓
④対象労働者・時間数・経費を確認
↓
⑤研修開始前に計画を提出
↓
⑥計画どおり研修を実施
↓
⑦受講履歴・支払資料を保存
↓
⑧研修終了後に支給申請

という順番で進めることが重要です。

また、2026年度は定額制研修やeラーニングに関する申請様式の変更、受講料の価格設定に関する確認強化なども行われています。

研修を申し込んでから助成金を探すのではなく、研修契約前に2026年度の対象コースと申請手順を確認することが、制度を活用するうえで最も重要です。

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