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ZEBに使える補助金は?新築・改修の対象制度や補助率を解説

ZEB化を検討していると、「新築でも補助金は使える?」「既存ビルの改修も対象?」「ZEB Readyでも補助される?」と疑問を持つ方も多いでしょう。

ZEB関連の補助金は、新築建築物のZEB化、既存建築物の改修、ZEB化に向けた診断・計画策定など、目的に応じて複数の制度があります。2026年8月時点でもZEB化・省CO2化を支援する公募が実施されています。

ただし、補助率はZEBの区分だけで一律に決まるものではありません。新築か既存建築物か、建物用途、延べ面積、目指すZEB水準などによって条件が変わります。

目次

ZEBに使える補助金はある?

ZEB化を支援する国の補助制度はあります。新築、既存建築物の改修、ZEB化に向けた診断など、現在の建物や計画の段階に合わせて制度を選びます。

最初に確認したいのは、「建物を新しく建てるのか」「既存建物を改修するのか」「まだZEB化できるか判断できていないのか」の3点です。

現在の状況主に確認したい支援
新築でZEBを目指す新築建築物のZEB普及促進支援
既存建物をZEB化したい既存建築物のZEB化普及促進支援
まずZEB化できるか調べたいZEB化診断・計画策定支援
既存テナントを段階的に改修したいZEB実証事業
未評価技術を導入したいZEB実証事業

新築・既存建築物のZEB化を支援する国の補助制度がある

国では、建築物の省エネルギー性能向上や脱炭素化を進めるため、ZEB化に必要な設備・改修などを支援しています。

対象となるのは、オフィス、学校、病院、ホテル、商業施設、工場などの非住宅建築物が中心です。

代表的な取り組みとして、

  • 高効率空調への更新
  • 高効率照明の導入
  • 換気設備の高効率化
  • 高性能な外皮への改修
  • BEMSの導入
  • 再生可能エネルギー設備の導入

などがあります。

ただし、「省エネ設備を導入すればZEB補助金を使える」という単純な仕組みではありません。

建物全体として一定の一次エネルギー消費量削減を達成し、利用する制度ごとの要件を満たす必要があります。

2026年8月現在はZEB化・省CO2化普及加速事業が公募中

2026年8月時点では、建築物等のZEB化・省CO2化を支援する公募が実施されています。

現在の公募期間は、2026年8月21日から9月30日17時までです。

一方で、ZEB実証事業など、すでに2026年度の一部公募を終了している制度もあります。

そのため、

ZEB補助金があるか

だけでなく、

現在どの制度が受付中か

まで確認する必要があります。

ZEB関連制度は同じ年度でも複数回公募されることがあり、募集状況が年度途中で変わります。申請を検討するときは、その時点の公募状況を確認してください。

ZEB化できるか分からない場合は診断・計画策定支援を利用できる

既存建築物について、「どこまで改修すればZEB化できるのか分からない」という段階なら、ZEB化診断・計画策定支援を確認できます。

ZEB化は、空調や照明を個別に交換するだけではなく、建物全体のエネルギー性能を評価して改修計画を作る必要があります。

診断では、

  • 現在のエネルギー使用状況
  • 建物の断熱性能
  • 空調・換気・照明などの設備性能
  • ZEB化に必要な改修内容
  • 改修後の省エネ性能

などを整理します。

2026年度のZEB化診断・計画策定支援は、10月16日17時までの公募が予定されています。ただし、予算状況によって早期終了することがあります。

いきなり大規模改修の申請へ進むのではなく、現在の建物がどのZEB区分を目指せるのか把握するところから始める方法もあります。

ZEB補助金の対象となる4つのZEB区分

ZEBには、『ZEB』、Nearly ZEB、ZEB Ready、ZEB Orientedの4区分があります。

それぞれ一次エネルギー消費量の削減率や再生可能エネルギーの扱いが異なるため、自社が目指す水準を理解しておく必要があります。

区分主な基準
『ZEB』省エネ50%以上+創エネを含め100%以上削減
Nearly ZEB省エネ50%以上+創エネを含め75%以上削減
ZEB Ready省エネだけで50%以上削減
ZEB Oriented10,000㎡以上で用途に応じ30%または40%以上削減など

『ZEB』は省エネと創エネで一次エネルギーを100%以上削減する

『ZEB』は、年間の一次エネルギー消費量を正味ゼロ以下にする最も高い水準です。

まず、省エネルギーによって基準となる一次エネルギー消費量を50%以上削減します。

さらに太陽光発電などによる創エネルギーを加え、合計100%以上削減することが基準です。

たとえば、

高断熱化
+高効率空調
+LED照明
+BEMS
+太陽光発電

といった複数の対策を組み合わせて達成を目指します。

単一設備の導入だけで達成するのは難しく、設計段階から建物全体で省エネ・創エネを組み合わせる必要があります。

Nearly ZEBは省エネと創エネで75%以上削減する

Nearly ZEBは、省エネルギーで50%以上削減したうえで、再生可能エネルギーを含めて75%以上の一次エネルギー消費量削減を目指す区分です。

『ZEB』には届かなくても、高い省エネ性能と創エネ性能を備えた建築物が該当します。

たとえば、建物の立地や屋根面積などの理由で、太陽光発電を大量に設置できない場合があります。

そのような建物でも、省エネ性能を十分に高め、再エネを組み合わせることでNearly ZEBを目指せます。

補助制度では『ZEB』とNearly ZEBで補助率や対象条件が異なることがあるため、設計段階でどの水準を目標にするか決めておく必要があります。

ZEB Readyは省エネだけで50%以上削減する

ZEB Readyは、再生可能エネルギーによる創エネを含めず、省エネルギーだけで一次エネルギー消費量を50%以上削減する区分です。

空調、照明、換気、給湯、建物外皮などの性能向上を組み合わせて達成します。

たとえば、

  • 高効率空調へ更新する
  • LED照明へ切り替える
  • 高性能窓を導入する
  • 断熱性能を高める
  • BEMSでエネルギーを管理する

といった取り組みです。

太陽光発電を設置できない建物でも、建物そのものの省エネルギー性能を高めることでZEB Readyを目指せます。

既存建築物の大規模な省エネ改修でも検討されやすい区分です。

ZEB Orientedは10,000㎡以上の建物で30~40%以上削減する

ZEB Orientedは、延べ面積10,000㎡以上の建築物を対象としたZEB区分です。

小規模な建築物向けの「達成しやすいZEB」という位置付けではありません。

一次エネルギー消費量の削減率は、建物用途によって異なります。

  • 事務所・学校・工場など:40%以上
  • ホテル・病院・百貨店・飲食店・集会所など:30%以上

さらに、通常の省エネ計算では評価されない「未評価技術」の導入が求められます。

ZEB Orientedを検討する際は、単純に30%以上削減すればよいと考えず、建物用途・延べ面積・未評価技術の条件まで確認してください。

新築・既存建築物で使える主なZEB補助金

ZEB関連の補助制度は、新築と既存建築物で候補が異なります。

さらに、既存テナントの段階的な改修や未評価技術の導入など、特殊な取り組みにはZEB実証事業が利用できることがあります。

新築建築物はZEB普及促進支援事業を確認する

新築建築物でZEBを目指す場合は、新築建築物を対象としたZEB普及促進支援事業を確認します。

新築では、建物完成後に省エネ設備を追加するのではなく、設計段階からZEB基準を満たす計画を作ることが基本です。

検討する項目には、

  • 建物形状
  • 断熱性能
  • 窓性能
  • 空調
  • 換気
  • 照明
  • 給湯
  • BEMS
  • 再生可能エネルギー

などがあります。

新築時なら設備や外皮を一体的に設計しやすいため、高いZEB水準を目指しやすい面があります。

ただし、建物用途や延べ面積によって対象となるZEB区分が異なるため、設計を固める前に補助要件を確認してください。

既存建築物はZEB化普及促進支援事業を確認する

既存のオフィス、病院、学校、ホテルなどを改修してZEB化する場合は、既存建築物向けのZEB化支援を確認します。

既存建物では、現在の設備や断熱性能を評価し、必要な改修を組み合わせてエネルギー消費量を削減します。

たとえば、

  • 老朽化した空調を高効率機器へ更新
  • 蛍光灯をLED照明へ変更
  • 外壁・屋根の断熱性能を改善
  • 窓をLow-E複層ガラスへ改修
  • BEMSを導入
  • 太陽光発電を導入

などです。

ただし、設備を個別に交換するだけではなく、ZEB基準を満たす建物全体の改修計画として申請する必要があります。

改修費が大きくなりやすいため、設備更新時期とZEB化を合わせて検討する方法もあります。

未評価技術や既存テナントの改修はZEB実証事業が候補になる

ZEB実証事業では、一般的なZEB化に加え、未評価技術や既存テナントの段階的改修などを対象とする区分があります。

2026年度は大きく、

  • A.ZEB化事業
  • B.既存テナント事業
  • C.未評価技術単独事業

の3区分があります。

既存テナント事業では、すぐに建物全体をZEB化できないテナントビルについて、一定期間をかけたZEB化計画に基づいて段階的に改修する方法があります。

未評価技術単独事業は、省エネ計算上では効果を十分評価できない先進技術などを導入する取り組みが中心です。

なお、2026年度ZEB実証事業の二次公募はすでに終了しています。今後利用する場合は、次の公募スケジュールを確認してください。

自治体独自のZEB設計・改修補助金も確認する

国の補助制度に加えて、自治体が独自にZEB化や省エネ建築物を支援していることがあります。

支援内容は地域によって異なり、

  • ZEB設計費
  • BELS取得費
  • 省エネ診断
  • 高効率設備への更新
  • 太陽光発電
  • 蓄電池
  • 建物改修

などが対象になる制度があります。

自治体制度を探す際は、

「自治体名 ZEB 補助金」
「自治体名 省エネ 建築物 補助金」
「自治体名 ZEB 設計 補助」

などで確認すると探しやすくなります。

国のZEB補助金との併用可否も制度ごとに異なるため、同じ経費を重複して申請しないよう確認が必要です。

ZEB補助金の補助率・上限額はどう決まる?

ZEB補助金の補助率や上限額は、「ZEBなら一律○分の○」と決まっているわけではありません。

新築か既存建築物か、建物用途、延べ面積、目指すZEB区分、利用する事業によって変わります。

新築か既存建築物かで補助率が異なる

ZEB補助制度では、新築と既存建築物の改修で補助率が異なることがあります。

既存建築物では、現在の建物をZEB水準まで引き上げるため、

  • 既存設備の撤去
  • 高効率設備への更新
  • 外皮改修
  • BEMS導入

など複数の工事が必要になります。

一方、新築では設計段階から省エネ性能を組み込めます。

このように工事内容や支援の考え方が異なるため、新築用の補助率をそのまま既存改修へ当てはめることはできません。

自社の建物がどちらに該当するかを最初に確認しましょう。

建物用途と延べ面積によって対象となるZEB区分が異なる

ZEB補助金では、建物用途と延べ面積も対象判定に影響します。

たとえば、

  • 事務所
  • 学校
  • 工場
  • ホテル
  • 病院
  • 百貨店
  • 飲食店

では、省エネルギー特性が異なります。

特にZEB Orientedは延べ面積10,000㎡以上という条件があり、用途によって必要な削減率も30%または40%以上に分かれます。

「延べ面積が大きいから補助率が高い」と単純に考えるのではなく、建物用途と面積から対象区分を確認してください。

『ZEB』・Nearly ZEB・ZEB Readyなど達成水準でも補助率が変わる

同じ補助制度でも、達成するZEB水準によって補助率が異なることがあります。

基本的には、

『ZEB』
Nearly ZEB
ZEB Ready
ZEB Oriented

のどこを目標にするかを設計段階で定めます。

高いZEB水準を目指せば省エネ効果も大きくなりますが、その分、設備投資や設計の難易度が上がることもあります。

補助率だけを理由に最高水準を選ぶのではなく、

  • 現在の建物性能
  • 改修可能な範囲
  • 再エネ設備を設置できるか
  • 初期投資
  • 将来の光熱費削減

まで含めて目標区分を決める必要があります。

補助額は対象経費と各事業の上限から決まる

実際の補助額は、対象として認められる経費に補助率を掛け、さらに各制度の補助上限を適用して決まります。

たとえば工事総額が1億円でも、その全額が補助対象経費になるとは限りません。

対象となる設備・工事と、対象外となる部分を分けて計算します。

また、同じ空調設備でも、

  • ZEB化に必要な設備として導入する
  • 通常の維持管理として交換する

では扱いが異なることがあります。

補助金額を概算するときは、総工事費ではなく「補助対象として認められる経費」を基準に考えましょう。

ZEB補助金の対象となる設備・経費

ZEB補助金では、建物全体のエネルギー消費量を削減するための高効率設備や断熱改修などが主な対象です。

ただし、対象となる設備や仕様は制度ごとに細かく定められています。

高効率空調・換気・照明・給湯設備などが対象

ZEB化では、建物内で大きなエネルギーを使用する設備の高効率化が中心となります。

主な対象候補は、

  • 高効率空調
  • 高効率換気
  • LED照明
  • 高効率給湯
  • 熱源設備
  • ポンプ・ファンなどの補機

です。

特にオフィスや商業施設では、空調や照明がエネルギー使用量の大きな割合を占めるため、改修による削減効果も大きくなります。

ただし、省エネ性能が高い設備なら何でも対象になるわけではありません。

公募要領で定められた性能要件や補助対象範囲を確認してください。

BEMSなどエネルギー管理設備も対象

BEMSは、建物内のエネルギー使用状況を計測・管理するシステムです。

ZEB化では、設備そのものを高効率化するだけでなく、実際の運用段階でエネルギーを適切に管理することも求められます。

BEMSを導入すると、

  • 電力使用量を見える化する
  • 空調の運転状況を把握する
  • 時間帯ごとの使用量を分析する
  • 不要な運転を抑える

といった管理ができます。

補助制度によってはBEMSの導入やエネルギー計測設備が要件に含まれるため、設計時点から組み込むことが必要です。

高性能断熱材・Low-E複層ガラスなどの外皮改修も対象になる

ZEB化では、設備だけでなく建物外皮の省エネルギー性能も重要です。

既存建築物では、

  • 高性能断熱材
  • 高性能窓
  • Low-E複層ガラス
  • 日射遮蔽
  • 外壁・屋根の断熱改修

などが対象となることがあります。

外から入る熱や室内から逃げる熱を減らせれば、空調設備に必要なエネルギーも抑えられます。

特に古い建物は設備だけを高効率化しても熱負荷が大きく、ZEB水準まで届かないことがあります。

設備改修と外皮改修を組み合わせて検討すると、建物全体の省エネ性能を高めやすくなります。

太陽光発電・蓄電池は制度ごとの条件を確認する

太陽光発電や蓄電池もZEB化で利用されますが、補助対象になるかは制度ごとに確認が必要です。

『ZEB』やNearly ZEBを目指す場合は、省エネだけでなく創エネによる一次エネルギー削減が必要になるため、太陽光発電が有効です。

一方、ZEB Readyは創エネを含めず省エネだけで50%以上削減する区分です。

また、太陽光発電設備について、

  • 補助対象経費に含められる範囲
  • 発電電力の利用方法
  • 他の補助制度との併用
  • 蓄電池の要件

などが定められていることがあります。

「ZEB化に必要だから必ず補助される」と判断せず、利用する事業の対象設備を確認してください。

ZEB補助金を申請する流れ

ZEB補助金を利用するときは、ZEB化できるかを確認し、設計・省エネ計算を行ったうえで補助制度を選び、交付決定後に工事を進めるのが基本です。

一般的な設備補助金より準備工程が多いため、早めに計画を始める必要があります。

1.ZEB化できる建物か診断する

既存建築物では、まず現在のエネルギー性能を把握し、どの程度の改修でZEB水準に到達できるか確認します。

診断では、

  • 建築年
  • 建物用途
  • 延べ面積
  • 断熱性能
  • 空調・照明・換気設備
  • 現在のエネルギー使用量

などを調査します。

その結果をもとに、

ZEB Readyなら現実的
Nearly ZEBまで目指せる
大規模改修が必要

といった方向性を決めます。

建物全体を改修する前に、省エネ診断やZEB化診断を利用して投資規模を把握する方法もあります。

2.ZEBプランナーと省エネ性能・BEIを確認する

ZEB化の設計では、ZEBプランナーなどの専門家と連携し、建物の省エネ性能を確認します。

ZEB性能の評価では、BEIなどの指標を用いて基準となる一次エネルギー消費量と設計後の消費量を比較します。

設計段階では、

  • 外皮性能
  • 空調
  • 照明
  • 換気
  • 給湯
  • 昇降機
  • 再生可能エネルギー

などを組み合わせて削減量を計算します。

一度設備仕様を決めた後にZEB要件へ合わせるより、計画初期から専門家を入れる方が設計変更を抑えやすくなります。

3.新築・既存・建物用途に合う補助制度を選ぶ

ZEB化の方向性が決まったら、自社の建物に合う補助制度を選びます。

判断する順番は、

新築か既存か
↓
建物用途
↓
延べ面積
↓
目標ZEB区分
↓
対象となる公募

とすると整理しやすくなります。

ZEB補助金という名称だけで制度を選ぶと、建物用途や面積条件が合わず対象外になることがあります。

特に新築事務所ビル、既存テナント、未評価技術などは利用できる制度が異なるため注意してください。

4.必要書類を準備して公募期間内に申請する

利用する制度が決まったら、公募要領に従って必要書類を準備します。

申請では、

  • 建物情報
  • ZEB化計画
  • 省エネ計算
  • 設備仕様
  • 見積書
  • 事業費
  • スケジュール

などを提出します。

制度によってはZEBプランナーの関与やBELSなどが必要です。

また、電子申請ではGビズIDプライムが必要になる事業があります。

公募開始後にすべての準備を始めるのではなく、設計・省エネ計算・見積もりなどを前もって進めておく方が安全です。

5.交付決定後に設計・設備導入・工事を進める

補助対象となる契約・工事は、原則として交付決定後に進めます。

補助制度を利用する予定なのに、

施工会社と先に契約した
空調設備を先に発注した
改修工事を始めた

という状態になると、対象外となることがあります。

基本的な流れは、

申請
↓
審査
↓
交付決定
↓
契約・発注
↓
設備導入・工事

です。

設計会社や施工会社にも、ZEB補助金を利用する予定であることを伝え、契約時期を調整しましょう。

6.事業完了後に実績報告を行う

ZEB化工事が完了したら、実績報告を行います。

実績報告では、

  • 実際に導入した設備
  • 工事内容
  • 支払額
  • 省エネ性能
  • 完成状況

などを確認します。

申請時の計画と実際の工事内容が大きく変わっていると、補助額に影響することがあります。

工事途中で仕様変更が必要になった場合は、自己判断で進めず、変更手続きが必要か確認してください。

補助金は、事業完了後の実績確認などを経て支払われるため、工事費を一時的に負担できる資金計画も必要です。

ZEB補助金を申請するときの注意点

ZEB補助金で特に注意したいのは、交付決定前の契約・着工、ZEBプランナーなどの関与、制度ごとの対象範囲の違いです。

ZEB化は設計から工事完了まで時間がかかるため、公募開始後に準備を始めるのではなく早めに動く必要があります。

交付決定前の契約・着工は補助対象外になる

補助対象となる設備や工事は、原則として交付決定後に契約・発注・着工する必要があります。

特に既存建物では、空調の故障や設備更新時期が迫っていることから、補助申請より先に工事を進めたくなることがあります。

しかし、補助金を利用するなら、

補助制度確認
→申請
→交付決定
→契約・工事

という順番を守る必要があります。

緊急の設備交換とZEB補助事業を同時に考える場合は、補助対象範囲を事前に整理してください。

ZEBプランナーの関与が必要な制度がある

ZEB関連の補助制度では、ZEBプランナーの関与が要件となる事業があります。

ZEBプランナーは、

  • ZEB化の設計支援
  • 省エネ性能の検討
  • 設備選定
  • BEIの確認
  • 補助事業の計画支援

などを行います。

「ZEBプランナーへ依頼すれば採択されやすくなる」という意味ではありません。

制度要件を満たし、建物全体としてZEB性能を実現するために必要な専門的支援として考えましょう。

依頼先を探す場合は、計画している建物用途や規模に対応した経験があるかも確認すると進めやすくなります。

GビズIDプライムは早めに取得する

電子申請を利用する制度では、GビズIDプライムが必要になることがあります。

GビズIDを持っていない状態で公募締切直前を迎えると、申請準備に影響します。

ZEB補助金を利用する可能性があるなら、

  • GビズIDの有無
  • 申請システム
  • 必要な法人情報
  • 担当者情報

などを早めに確認しておきましょう。

ただし、すべてのZEB関連制度で同じ申請方法を使うとは限りません。

利用する公募の申請方法に従って準備してください。

同じZEBでも制度ごとに対象建物・設備が異なる

ZEB関連補助制度は、それぞれ対象となる建物や設備が異なります。

たとえば、

  • 新築か既存か
  • 事務所か病院か
  • 建物面積
  • テナントか建物所有者か
  • 未評価技術を導入するか

によって利用できる制度が変わります。

一つの補助制度で対象外になったからといって、ZEB化そのものを諦める必要はありません。

新築向け、既存向け、診断向けなど別の支援制度がないか確認しましょう。

逆に「ZEBという名称が入っている制度だから使える」と判断するのも避けてください。

公募状況は年度途中でも更新されるため最新情報を確認する

ZEB関連補助金は、同じ年度でも複数回の公募や追加募集が行われることがあります。

2026年8月時点でも、公募中の事業とすでに募集を終了している事業が混在しています。

そのため、

  • 現在募集中か
  • 公募締切はいつか
  • 予算上限による早期終了があるか
  • 次回募集予定があるか
  • 公募要領が更新されていないか

まで確認してください。

過去年度の記事に掲載されている補助率や公募期間を、そのまま現在の申請へ使うのは避けましょう。

ZEB制度は年度ごとの変更が比較的大きいため、申請時点の条件を基準に判断する必要があります。

ZEB補助金は建物の用途・規模・新築か改修かで選ぼうう

ZEB関連の補助制度は、新築建築物、既存建築物の改修、ZEB化診断など、建物の状況に合わせて利用できます。

どの制度を選ぶか判断するときは、まず新築か既存かを確認し、そのうえで建物用途、延べ面積、目標とするZEB区分を整理してください。

特にZEB Orientedは、小規模建築物向けの簡易的なZEBではありません。延べ面積10,000㎡以上の建築物を対象とし、用途によって30%または40%以上の一次エネルギー削減などが求められます。

また、補助率はZEB区分だけで一律に決まるものではありません。新築・既存、用途、面積、利用する補助事業によって条件が変わります。

まだ具体的な改修内容が決まっていないなら、ZEB化診断から始める方法もあります。実際に申請する際は、ZEBプランナーなどと連携して省エネ性能を確認し、対象制度を絞り込むと進めやすくなります。

補助金を利用する予定がある場合は、交付決定前に契約や着工を進めないことも欠かせません。現在の公募状況と要件を確認し、設計・申請・工事の順番を整えてZEB化を進めましょう。

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