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飲食店の開業に使える助成金・補助金とは?主な制度と申請時期を解説

飲食店を開業する際には、物件取得費、内装工事費、厨房設備費、広告宣伝費など、さまざまな費用がかかります。

店舗の規模や立地によっては、自己資金だけで開業費用をまかなうことが難しい場合もあるでしょう。

そこで検討したいのが、国や地方自治体などが実施する助成金・補助金です。

助成金や補助金は原則として返済する必要がなく、条件を満たせば、飲食店の設備導入や販路開拓、ITツールの導入などに必要な費用の一部を支援してもらえる可能性があります。

ただし、「飲食店を開業する」という理由だけで受け取れるわけではありません。

利用する制度によって、対象者、対象経費、補助率、申請時期が異なります。厨房設備や内装工事も、開業費用であれば無条件に補助されるわけではなく、制度の目的に合った取り組みであることが必要です。

また、一般に「助成金」と「補助金」は同じ意味で使われることがありますが、国の制度では性質が異なります。

助成金は主に雇用や人材育成を支援する制度です。一方、飲食店の設備導入や販路開拓、デジタル化では、補助金を利用するケースが多くなります。

本記事では、飲食店が活用を検討できる小規模事業者持続化補助金、デジタル化・AI導入補助金、ものづくり補助金について解説します。

開業前に確認したい申請時期や、補助金に頼りすぎない資金計画の立て方も紹介するため、開業準備を進めている方は参考にしてください。

目次

小規模事業者持続化補助金

小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者が経営計画に基づいて行う販路開拓や、販路開拓と併せて行う業務効率化を支援する制度です。

飲食店では、新規顧客を獲得するための広告、店舗改装、新商品の販売促進などに活用できる可能性があります。

ただし、飲食店を開業するための費用を一括して補助する制度ではありません。

どのような顧客へ、どのような商品やサービスを提供し、補助事業によってどのように販路を拡大するのかを経営計画で示す必要があります。

飲食店が利用できる条件

小規模事業者持続化補助金を利用するには、申請時点で小規模事業者の要件を満たしている必要があります。

小規模事業者に該当するかどうかは、業種ごとの常時使用する従業員数によって判断されます。

飲食店は一般的に商業・サービス業に分類されますが、実際の業種区分や従業員数の数え方は、公募要領で確認しなければなりません。

また、申請時には、経営計画と補助事業計画を作成します。

現在の一般型・通常枠では、電子申請システムへの入力に加え、地域の商工会または商工会議所へ事業支援計画書の作成を依頼する手続きが必要です。依頼にも期限があるため、申請締切の直前ではなく、余裕を持って相談する必要があります。

確認したい主な条件は次のとおりです。

  • 小規模事業者の基準を満たしているか
  • 申請時点で事業を営んでいる必要があるか
  • 開業予定地が商工会・商工会議所の管轄地域にあるか
  • 補助事業が販路開拓につながっているか
  • 対象経費を申請期間内に支払えるか
  • 過去に同補助金を利用している場合の制限に該当しないか

開業前の事業者が申請できるかどうかは、利用する申請枠によって異なります。

創業者向けの公募が行われる場合もありますが、創業時期や特定創業支援等事業による支援を受けていることなど、追加条件が設けられることがあります。

対象となる主な経費

小規模事業者持続化補助金では、販路開拓に必要な経費が補助対象となります。

飲食店で対象になり得る主な取り組みは次のとおりです。

  • 新規顧客向けのチラシを作成する
  • 店舗の看板を設置する
  • 新メニューを宣伝する
  • テイクアウト販売に必要な設備を導入する
  • 新たな客層を取り込むために店舗を改装する
  • 商談会や地域イベントへ出展する
  • 新商品の試作やパッケージを制作する
  • 販路開拓に必要な機械装置を導入する

例えば、新たにテイクアウト事業を開始するために、専用の調理機器、包装設備、看板、チラシなどを導入するケースが考えられます。

ただし、単に老朽化した厨房設備を交換するだけでは、販路開拓との関係を説明できない可能性があります。

設備を導入することで、新しいメニューを提供できる、提供時間を短縮して販売数を増やせるなど、売上や顧客獲得につながる計画が必要です。

一方、次のような費用は対象外になる可能性があります。

  • 店舗物件の取得費
  • 敷金や礼金
  • 通常の家賃
  • 食材の仕入れ費
  • 水道光熱費
  • 日常的な人件費
  • 補助事業と関係のない備品
  • 交付決定前に契約・支払いをした費用

対象経費は公募回によって変更される可能性があります。

実際に支払う前に、最新の公募要領と経費区分を確認しましょう。現在も一般型・通常枠の公募要領は更新されているため、過去の記事に掲載された条件をそのまま利用するのは避ける必要があります。

補助率と補助上限額

小規模事業者持続化補助金では、補助対象経費の全額が支給されるわけではありません。

補助金額は、基本的に次の計算で求めます。

補助対象経費×補助率=補助金の見込額

ただし、計算した金額が補助上限額を超える場合は、上限額までしか受け取れません。

例えば、対象経費が150万円、補助率が3分の2であれば、計算上の補助額は100万円です。

一方、対象経費が300万円で補助率が3分の2の場合、計算上は200万円となりますが、補助上限額が50万円であれば、受け取れる金額は最大50万円です。

実際の補助率や上限額は、通常枠、創業者向けの枠、特例の利用状況などによって変わります。

過去の記事に掲載された「最大200万円」などの金額だけを見て判断せず、申請する公募回の条件を確認してください。

飲食店での活用例

小規模事業者持続化補助金は、次のような販路開拓で利用を検討できます。

テイクアウト事業を始める場合

店内飲食だけでなく、周辺の会社員向けにテイクアウト弁当を販売するため、包装設備や店頭看板、チラシなどを導入します。

新たな顧客層を取り込む場合

家族連れを集客するために、店内の一部を改装し、子ども向けメニューのパンフレットや広告を制作します。

新商品を販売する場合

店舗で提供していた焼き菓子を持ち帰り商品として販売するため、包装機器やパッケージ、販促物を用意します。

いずれの場合も、単に費用を支払うだけでなく、導入後の売上、来店客数、販売数などの目標を設定することが重要です。

販路開拓を目的とする飲食店が検討できる

小規模事業者持続化補助金は、飲食店の広告、店舗改装、新商品販売など、販路開拓に関する取り組みに活用できる可能性があります。

開業費用を一括して補助する制度ではないため、補助対象となる取り組みと通常の開業費用を分けて考えましょう。

デジタル化・AI導入補助金

デジタル化・AI導入補助金は、中小企業や小規模事業者などがITツールを導入し、業務効率化や労働生産性の向上を目指す取り組みを支援する制度です。

2025年度までは「IT導入補助金」という名称でしたが、2026年度から「デジタル化・AI導入補助金」へ変更されています。

飲食店では、POSレジ、予約管理、会計、受発注、顧客管理などのITツール導入に活用できる可能性があります。

ただし、一般に販売されているすべてのソフトウェアや機器が対象になるわけではありません。

補助金事務局に登録されたITツールを選び、登録されたIT導入支援事業者と共同で申請します。

飲食店が利用できる条件

デジタル化・AI導入補助金は、対象となる中小企業や小規模事業者などが申請できます。

法人だけでなく、条件を満たす個人事業主も対象になり得ます。

飲食店が申請するときは、次の点を確認しましょう。

  • 中小企業・小規模事業者などの対象要件を満たしているか
  • 導入するITツールが登録されているか
  • IT導入支援事業者と共同で申請できるか
  • ITツールによって改善したい業務が明確か
  • 申請に必要なアカウントや事前手続きを完了しているか
  • 交付決定前に契約や利用開始をしていないか

2026年度も、通常枠、インボイス枠、セキュリティ対策推進枠など、複数の申請枠が設けられています。申請枠によって対象ツールや補助内容が異なります。

対象となるITツール

飲食店で対象になり得るITツールの例は次のとおりです。

  • POSレジシステム
  • 会計ソフト
  • 予約管理システム
  • モバイルオーダー
  • セルフオーダーシステム
  • キャッシュレス決済システム
  • 顧客管理システム
  • 受発注管理システム
  • 在庫管理システム
  • 勤怠管理システム
  • セキュリティサービス

例えば、紙の予約台帳で予約を管理している飲食店が、予約管理システムを導入するケースが考えられます。

電話予約の内容を自動で共有できれば、予約の重複や記入漏れを減らせる可能性があります。

POSレジと会計ソフトを連携すれば、売上データを手入力する作業の削減も期待できます。

モバイルオーダーを導入した場合は、注文を受ける時間を減らし、従業員が配膳や接客へ集中しやすくなるでしょう。

ただし、対象ツールは事務局へ登録されたものに限られます。

使いたいサービスが決まっていても、補助対象として登録されていなければ申請できません。公式サイトでは、登録されたITツールとIT導入支援事業者を検索できます。

補助率と補助上限額

デジタル化・AI導入補助金の補助率や補助上限額は、申請枠や導入するITツールの機能によって異なります。

通常枠では、業務効率化や生産性向上に必要なソフトウェア、クラウドサービス、導入関連費などが対象になります。

インボイス枠では、会計、受発注、決済の機能を持つソフトウェアが中心です。

条件を満たす場合は、ソフトウェアと一体的に導入するPOSレジ、券売機、パソコン、タブレットなどのハードウェアが対象になる場合もあります。

ただし、パソコンやタブレットだけを購入する申請はできません。

また、補助対象となる金額には上限があり、対象外のオプション費用や補助期間終了後の利用料は自己負担となる可能性があります。

補助金額だけでなく、次の費用を含めた総額を確認しましょう。

  • 初期設定費
  • データ移行費
  • 操作研修費
  • 月額利用料
  • 保守・サポート費
  • 周辺機器
  • 補助対象外のオプション
  • 補助期間終了後の料金

飲食店での活用例

予約管理を効率化する場合

電話、Web、グルメサイトなどから入る予約を一元管理し、予約の重複や確認作業を減らします。

注文業務を省力化する場合

モバイルオーダーやセルフオーダーを導入し、注文受付にかかる時間を削減します。

会計処理を効率化する場合

POSレジと会計ソフトを連携し、日々の売上集計や仕訳入力を自動化します。

食材の発注を管理する場合

受発注管理システムを導入し、紙や電話による発注をデジタル化します。

申請時には、「IT化する」という抽象的な目的だけではなく、現在の作業時間やミスの件数を整理することが重要です。

例えば、「毎日1時間かかっている売上集計を15分まで削減する」など、導入効果を数値で設定しましょう。

POSや予約管理の導入に活用できる

デジタル化・AI導入補助金は、飲食店のPOSレジ、予約管理、会計、受発注などのIT化に利用できる可能性があります。

登録済みのITツールを選び、IT導入支援事業者と共同で申請する必要があります。
方は、各自治体の公式サイトで詳細を確認し、申請要件やスケジュールを把握することが重要です。

ものづくり補助金

ものづくり補助金は、中小企業や小規模事業者などが行う革新的な新製品・新サービスの開発や、それに必要な設備投資などを支援する制度です。

正式名称は「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」であり、製造業だけを対象とした補助金ではありません。

飲食店も、革新的な商品やサービスを開発する取り組みであれば、利用できる可能性があります。

ただし、厨房設備の購入や店舗改装を目的とするだけでは、採択されるとは限りません。

既存の飲食サービスとどのように異なるのか、設備によってどのような新しい価値を提供するのかを説明する必要があります。

公式サイトでも、革新的サービス開発や試作品開発に必要な設備投資などを支援する制度として案内されています。

飲食店が利用できる条件

ものづくり補助金を利用するには、中小企業・小規模事業者などの対象要件に加え、付加価値額や賃金に関する基本要件などを満たす事業計画を作成する必要があります。

飲食店では、次の点を整理しましょう。

  • 従来にはない商品・サービスか
  • 顧客が感じる新しい価値は何か
  • 導入設備が新事業に必要な理由
  • 既存事業との違い
  • 売上や付加価値額の向上見込み
  • 設備導入後の実施体制
  • 賃上げなどの要件を達成できるか
  • 事業実施期間内に設備を導入できるか

ものづくり補助金の応募申請は電子申請です。現在の公募回でも、申請前に公募要領を読み、定められた様式とシステムを使用する必要があります。

対象となる主な経費

ものづくり補助金では、新製品や新サービスの開発に直接必要な設備費、システム構築費などが対象になります。

飲食店で対象になり得る例は次のとおりです。

  • 新商品を製造するための調理機器
  • 急速冷凍設備
  • 真空包装機
  • 食品加工機械
  • 新たな提供方法に必要なシステム
  • 試作品の開発費
  • 専門家への依頼費
  • 外注加工費
  • 新サービスに必要な専用設備

例えば、店舗で提供している料理を冷凍食品として商品化し、全国販売する事業を始めるため、急速冷凍設備や包装機器を導入するケースが考えられます。

また、アレルギーや健康状態に応じてメニューを提案する独自サービスを開発するため、専用システムを構築するケースも想定できます。

一方、次のような内容だけでは対象になりにくいと考えられます。

  • 古い冷蔵庫を新しい冷蔵庫へ交換する
  • 通常営業に必要な食器を購入する
  • 店舗の見た目を整えるためだけに改装する
  • 一般的なPOSレジを導入する
  • 既存メニューを増やすだけ
  • パソコンやスマートフォンを購入する

設備の性能ではなく、設備を使って実現する新商品・新サービスの内容が重要です。

補助率と補助上限額

ものづくり補助金の補助率や補助上限額は、申請枠、従業員数、特例の利用状況などによって異なります。

また、補助上限額が大きくても、申請額の全額が認められるわけではありません。

補助金額は、補助対象経費に補助率を掛けた金額と、申請枠の補助上限額を比較して決まります。

例えば、補助対象経費が2,000万円、補助率が2分の1であれば、計算上の補助額は1,000万円です。

ただし、申請枠の上限額が750万円であれば、補助金額は最大750万円となります。

また、採択後には交付申請があり、経費の妥当性が確認されます。

採択された時点で、申請した金額の交付が確定するわけではありません。

公募回によって事業実施期限も異なります。設備の納期が期限に間に合うか確認することが必要です。

飲食店での活用例

冷凍食品の販売を始める場合

店舗で提供している料理を冷凍商品として開発し、ECや小売店へ販売するために、急速冷凍設備や包装機器を導入します。

新しい調理サービスを開発する場合

独自の調理方法や提供方法を実現する専用設備を導入し、従来にはない飲食サービスを提供します。

地域食材を使った加工品を開発する場合

地域の農産物を活用し、保存性の高い加工食品を開発するための機械を導入します。

重要なのは、新しい設備を導入することではありません。

その設備を使って、誰に、どのような新しい商品やサービスを提供するのかを明確にすることです。

新商品・新サービスの開発で検討できる

ものづくり補助金は、飲食店が革新的な新商品や新サービスを開発する際に利用できる可能性があります。

通常営業に必要な厨房設備を購入するだけではなく、設備投資と新規事業の関係を具体的に示しましょう。の助成金が最適かを見極めたうえで、早めの準備を進めることをおすすめします。

飲食店の開業前に確認したい申請時期

飲食店向けの補助金は、設備を購入した後や店舗の工事を始めた後では申請できないことがあります。

開業準備を進める前に、利用できる制度と申請時期を確認することが重要です。

開業前でも申請できるか確認する

補助金によって、申請できる事業者の条件は異なります。

制度によっては、すでに事業を営んでいることや、一定期間分の決算書を提出できることが求められます。

一方で、創業予定者や創業後間もない事業者を対象とする自治体制度や申請枠もあります。

確認したい項目は次のとおりです。

  • 開業前の個人でも申請できるか
  • 開業届の提出が必要か
  • 法人設立後でなければ申請できないか
  • 創業から何年以内が対象か
  • 決算書や確定申告書が必要か
  • 特定の地域で開業する必要があるか
  • 商工会や商工会議所の支援が必要か

「飲食店向け」と紹介されていても、開業前の事業者が利用できるとは限りません。

対象者の条件を最初に確認しましょう。

契約・発注前に申請条件を確認する

多くの補助金では、交付決定前に契約、発注、支払いをした費用は対象になりません。

次の行為を行う前に確認が必要です。

  • 厨房設備を注文する
  • POSレジを契約する
  • 店舗改装を発注する
  • 広告制作を依頼する
  • システムの利用を始める
  • 手付金を支払う
  • 新商品の試作を外注する

申請書を提出しただけでは、事業を始められない場合があります。

審査を経て、交付決定を受けてから契約や発注を行うのが基本です。

小規模事業者持続化補助金やものづくり補助金では、採択後にも交付手続きがあります。

デジタル化・AI導入補助金でも、交付決定前にITツールを契約・導入しないよう注意が必要です。

開業予定日から逆算して準備する

補助金を申請するときは、申請締切だけでなく、交付決定日と事業実施期限を確認します。

例えば、9月に店舗を開業する予定でも、交付決定が10月になる補助金では、開業前の設備購入に利用できません。

次の順番でスケジュールを確認しましょう。

  1. 申請受付の開始日
  2. 申請締切日
  3. 採択結果の発表日
  4. 交付決定予定日
  5. 契約・発注できる日
  6. 設備の納品日
  7. 店舗の開業予定日
  8. 補助事業の完了期限
  9. 実績報告期限
  10. 補助金の入金時期

設備の納期にも注意が必要です。

大型の厨房機器や専用設備は、注文から納品まで数か月かかる場合があります。

交付決定後に発注しても、事業実施期限に間に合わなければ、補助対象として認められない可能性があります。

補助金だけに頼らず資金を確保する

補助金は原則として後払いです。

設備や工事などの費用を事業者が先に支払い、実績報告や検査を経てから補助金が振り込まれます。

例えば、1,000万円の開業費用のうち、400万円が補助される予定でも、支払い時には1,000万円を準備しなければならない場合があります。

補助金を利用するときは、次の資金を計算しましょう。

  • 物件取得費
  • 敷金・礼金
  • 内装工事費
  • 厨房設備費
  • 食材の仕入れ費
  • 広告費
  • 開業後の人件費
  • 家賃
  • 水道光熱費
  • 補助対象外経費
  • 消費税
  • 補助金入金までの運転資金

補助金は採択されるとは限りません。

また、採択されても、申請した経費の一部が対象外となり、受取額が想定より少なくなる可能性があります。

自己資金、日本政策金融公庫などの融資、自治体の制度融資も含めて、開業資金を準備しましょう。

設備を購入する前に補助金を確認する

飲食店の開業で補助金を使う場合は、開業前に対象者と申請時期を確認することが重要です。

設備や工事を先に契約すると、補助対象外になる可能性があります。

開業予定日から申請、交付決定、設備導入、実績報告までを逆算し、余裕を持って準備しましょう。

飲食店の開業目的に合った助成金・補助金を選ぼう

飲食店の開業では、厨房設備、店舗改装、広告、ITツールなどに多くの費用がかかります。

助成金や補助金を活用できれば、開業時の自己負担を抑えられる可能性があります。

飲食店が検討できる主な補助金は次のとおりです。

  • 小規模事業者持続化補助金
  • デジタル化・AI導入補助金
  • ものづくり補助金

小規模事業者持続化補助金は、広告、販促、店舗改装など、販路開拓に関する取り組みに利用できる可能性があります。

デジタル化・AI導入補助金は、POSレジ、予約管理、会計、受発注など、登録されたITツールの導入を支援する制度です。

ものづくり補助金は、革新的な新商品や新サービスを開発するための設備投資などに利用できます。

それぞれ目的が異なるため、補助額だけを見て制度を選ぶのは避けましょう。

申請前には、次の点を確認してください。

  • 開業前でも申請できるか
  • 飲食店が補助対象者に含まれるか
  • 支払う予定の費用が対象経費になるか
  • 申請締切に間に合うか
  • 交付決定前に契約していないか
  • 開業予定日までに設備を導入できるか
  • 補助金入金までの資金を用意できるか
  • 不採択でも開業できる資金計画になっているか

なお、飲食店の従業員を採用・育成する場合は、補助金とは別に、雇用関係の助成金を利用できる可能性があります。

厨房設備や広告費は補助金、採用や研修は助成金というように、費用の目的を分けて制度を探すとよいでしょう。

助成金・補助金は原則として返済不要ですが、自由に使える資金ではありません。

最新の公募要領を確認し、制度の目的に合った事業計画と無理のない資金計画を立てることが大切です。

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