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地域雇用助成金とは?2026年の対象地域・受給条件・助成額・申請方法を解説

「地域雇用助成金」と検索される制度の正式名称は、**地域雇用開発助成金(地域雇用開発コース)**です。

雇用機会が特に不足している地域などで、事業所を設置・整備し、その地域に住む求職者等を新たに雇用した事業主に対して支給されます。

2026年度の主な条件は、

  • 指定された対象地域で事業所を設置・整備する
  • 助成対象となる設置・整備費が1点20万円以上、合計300万円以上
  • 原則3人以上、創業の場合は2人以上の対象労働者を雇用する
  • ハローワーク等の紹介を通じて雇い入れる
  • 設備投資や採用を行う前に計画書を提出する

ことです。

支給額は、事業所の設置・整備費用と対象労働者の増加人数によって決まり、1年ごとに最大3回支給されます。中小企業は初回支給額が1.5倍、一定の創業事業主は初回が2倍になります。

ただし、全国すべての地域で利用できるわけではありません。

この記事では、地域雇用開発助成金の対象地域、受給条件、助成額、対象経費、対象労働者、申請方法まで解説します。

目次

地域雇用助成金とは

一般に「地域雇用助成金」と呼ばれることがありますが、正式な制度名は「地域雇用開発助成金(地域雇用開発コース)」です。

正式名称は地域雇用開発助成金(地域雇用開発コース)

地域雇用開発助成金は、雇用機会が不足している地域などで新たな雇用を生み出す事業主を支援する雇用関係助成金です。

対象地域に事業所を設置・整備し、それに伴って地域求職者等を一定数以上雇い入れた場合に支給されます。

設備投資だけでも、採用だけでも対象にはなりません。

事業所の設置・整備
と
地域での雇用創出

をセットで行うことが基本です。

地域の雇用環境を改善する事業主を支援する制度

この制度の目的は、企業の設備投資そのものを支援することではありません。

対象地域に新しい雇用機会を生み出し、求職者がその地域で継続的に働ける環境を整えることが目的です。

そのため、

機械を購入したので助成金を受けたい

というだけでは対象になりません。

設備投資とあわせて、対象となる求職者を新たに雇用する必要があります。

全国どこでも利用できる制度ではない

地域雇用開発助成金は、全国一律で利用できる制度ではありません。

対象になるのは、厚生労働省が指定・設定する一定の地域です。

同じ都道府県でも、対象になる市町村と対象外の市町村が分かれる場合があります。

そのため、設備投資や採用計画を立てる前に、まず事業所所在地が対象地域に含まれているか確認しましょう。

地域雇用開発助成金の対象地域

2026年度の主な対象地域は、大きく3つに分かれます。

同意雇用開発促進地域が対象

同意雇用開発促進地域とは、求職者数に対して雇用機会が著しく不足している地域です。

有効求人倍率などの雇用情勢をもとに設定されます。

対象地域で事業所を設置・整備し、地域求職者を新たに雇用することで助成対象となる可能性があります。

過疎等雇用改善地域が対象

過疎等雇用改善地域も、地域雇用開発助成金の主要な対象地域です。

若年層・壮年層の流出などによって雇用環境の改善が必要な地域が対象になります。

地方で新たに店舗や工場、営業所などを設置する場合は、事業所所在地がこの地域に該当していないか確認しましょう。

特定有人国境離島地域等も対象

特定有人国境離島地域、奄美群島、小笠原諸島なども対象になります。

離島など、地理的条件によって雇用機会が限られている地域での事業所整備と雇用創出を支援する仕組みです。

対象地域は市区町村単位で最新リストを確認する

「対象県だから利用できる」と考えるのは避けましょう。

地域雇用開発助成金では、市町村単位などで対象地域が指定されています。

厚生労働省は、

  • 同意雇用開発促進地域
  • 過疎等雇用改善地域
  • 特定有人国境離島地域等

の対象地域一覧を公開しています。

対象地域は変更される可能性もあります。

実際に申請するときは、2026年度の最新リストで事業所所在地を確認してください。

地域雇用開発助成金の主な受給条件

地域雇用開発助成金を受給するには、対象地域に事業所があるだけでは足りません。

事前計画、設備投資、雇用人数など複数の条件があります。

事業開始前に雇用と設置・整備の計画書を提出する

最初に重要なのが、計画書の提出です。

対象地域の事業所において、

  • どの施設・設備を設置・整備するのか
  • どの程度の費用を投じるのか
  • 何人の対象労働者を雇用するのか

などを記載した計画書を、労働局長へ提出します。

設備を購入したり、対象者を採用したりしてから申請する制度ではありません。

先に計画書を提出することが重要です。

1点20万円以上・合計300万円以上の設置・整備を行う

助成対象となる設置・整備費用には金額条件があります。

2026年度は、

1点あたり20万円以上
かつ
合計300万円以上

の設置・整備費用が必要です。

たとえば、

  • 機械設備150万円
  • 別の機械100万円
  • 対象となる設備80万円

で合計330万円となる場合は、金額面では条件を満たす可能性があります。

一方、10万円程度の備品を大量に購入して合計300万円にしても、1点20万円以上という条件を満たさない費用は助成対象として算入できません。

原則3人以上・創業時は2人以上の対象労働者を雇用する

計画期間内に、対象となる地域求職者等を新たに雇用します。

必要人数は原則として3人以上です。

ただし、一定の創業に該当する場合は2人以上から対象になります。

単に事業所全体の従業員数が3人以上あればよいわけではありません。

制度上の対象条件を満たす労働者を、新しく雇い入れる必要があります。

ハローワーク等の紹介で地域求職者等を雇い入れる

対象労働者は、ハローワーク等の紹介を通じて雇い入れることが必要です。

2026年度の手引きでは、

  • ハローワーク
  • 地方運輸局
  • 一定の職業紹介事業者等

の紹介で雇い入れた求職者であることなどが条件として定められています。

自社サイトや知人紹介だけで採用した人が、そのまま助成対象者になるとは限りません。

採用ルートにも注意しましょう。

計画期間は最長18か月

施設・設備の設置・整備と対象労働者の雇い入れは、計画期間内に実施します。

計画日から完了日までの期間は、最長18か月です。

大規模な設備投資では、工事や納品だけでも数か月かかることがあります。

さらに対象人員の採用も必要です。

設備と採用を別々に考えるのではなく、18か月以内に両方を完了できるスケジュールを作成しましょう。

地域雇用開発助成金はいくらもらえる?

地域雇用開発助成金の支給額は、採用人数だけでは決まりません。

事業所の設置・整備費用
と
対象労働者の増加人数

の組み合わせで基本額が決まります。

2026年度の基本額は次のとおりです。

設置・整備費用3~4人5~9人10~19人20人以上
300万円以上1,000万円未満50万円80万円150万円300万円
1,000万円以上3,000万円未満60万円100万円200万円400万円
3,000万円以上5,000万円未満90万円150万円300万円600万円
5,000万円以上120万円200万円400万円800万円

創業の場合は、最初の人数区分が2人から対象になります。

支給額は設置・整備費用と対象労働者の増加人数で決まる

たとえば、設置・整備費用が2,000万円で、対象労働者が6人増加した場合、基本額は100万円です。

一方、同じ6人を雇用しても、設置・整備費用が600万円であれば基本額は80万円になります。

このように、

3人雇えば○○万円

と人数だけで決まる制度ではありません。

設備投資額と雇用人数を両方確認します。

中小企業は初回の支給額が1.5倍になる

中小企業事業主の場合、1回目の支給では基本額の1.5倍が支給されます。

たとえば基本額が100万円なら、初回は150万円です。

2回目以降は通常の基本額で計算されます。

そのため、総額を試算するときは初回と2・3回目を分けて考えましょう。

創業する中小企業は初回の支給額が2倍になる

中小企業事業主で、制度上の創業に該当する場合は、初回支給額が基本額の2倍になります。

たとえば、

設置・整備費5,000万円以上
+
対象労働者20人以上

の場合、基本額は800万円です。

創業として条件を満たせば、初回支給額は1,600万円となります。

ただし、これは開業資金を補助する制度という意味ではありません。

あくまで地域雇用を生み出したことに対する助成です。

雇用を維持すれば1年ごとに最大3回支給される

地域雇用開発助成金は、初回だけで終了する制度ではありません。

対象労働者の職場定着などの条件を満たせば、1年ごとに最大3回支給されます。

たとえば基本額100万円の中小企業であれば、

  • 1回目:150万円
  • 2回目:100万円
  • 3回目:100万円

となる可能性があります。

ただし、2回目・3回目には雇用維持に関する条件があります。

初回を受け取ったから3回目まで自動的に支給されるわけではありません。

地域雇用開発助成金の対象経費

助成金の対象となるのは、対象地域の事業所で事業を行うために必要な施設や設備の設置・整備費用です。

すべての支出を合計して300万円になればよいわけではありません。

事業所の新設・増設・改修工事が対象になる

事業所を設置・整備するための、

  • 新設
  • 増設
  • 改修
  • 内装・設備工事

などが対象になる場合があります。

ただし、助成対象となる事業所は雇用保険の適用事業所として取り扱われることが基本です。

2026年度の手引きでも、雇用保険適用事業所となる施設の設置・整備が制度の前提として説明されています。

機械・設備の購入費が対象になる

事業で使用する機械や設備も対象になります。

たとえば、

  • 製造機械
  • 業務用設備
  • 生産設備
  • 店舗設備

などです。

ただし、1点20万円以上という金額条件があります。

購入予定の設備を一覧化し、対象経費として300万円以上になるか事前に計算しておきましょう。

一定の賃借費も対象になり得る

設備や施設については、購入だけでなく一定の賃借費等が対象となる場合があります。

そのため、

リースや賃借はすべて対象外

と一律に判断する必要はありません。

ただし、契約内容や対象期間などによって取り扱いが変わります。

賃借やリースを利用する場合は、契約前に労働局へ対象可否を確認しましょう。

土地代など対象外経費を事前に確認する

事業所を開設するために支払った費用でも、すべて助成対象になるわけではありません。

土地取得費などは、設備・施設の設置整備費とは別に扱われます。

また、設備によっては1点20万円未満となり、300万円要件の計算に含められない場合があります。

見積段階で、

総事業費
と
助成対象となる設置・整備費

を分けて計算することが重要です。

地域雇用開発助成金の対象労働者

設備投資だけでなく、誰を雇用するかも重要です。

対象労働者には複数の条件があります。

地域に居住する求職者等が対象

基本的には、雇入れ日時点で対象地域に居住する求職者等が対象になります。

事業所が対象地域にあっても、誰を採用しても人数として計算できるわけではありません。

採用候補者の居住地も確認しましょう。

雇用保険の一般被保険者または高年齢被保険者として雇用する

対象労働者は、雇入れ当初から、

  • 雇用保険の一般被保険者
  • 高年齢被保険者

として雇用する必要があります。

さらに、助成金受給後も継続して雇用される見込みがあることが求められます。

短期間だけ人数を増やすための雇用ではありません。

ハローワーク等の紹介による雇入れが必要

対象者は、ハローワーク等の紹介で採用する必要があります。

採用を先に確定させてから助成金を検討すると、紹介要件を満たせない可能性があります。

求人を出す段階から地域雇用開発助成金の利用を想定しておきましょう。

過去に自社で働いていた人などは対象外になる場合がある

対象労働者には、過去の勤務状況などにも条件があります。

2026年度の手引きでは、

  • 過去3年間に申請事業主の事業所で働いていない
  • 過去1年間に関連事業所で雇用されていない
  • 事業主と3親等以内の親族ではない

などの条件が示されています。

単純に「地域に住む人を採用した」というだけでは判断できません。

採用予定者ごとに対象条件を確認する必要があります。

新卒者は人数に制限がある

新規学校卒業者については、対象労働者数の3分の1まで対象に含めることができます。

新卒採用を中心に人数要件を満たそうとする場合は注意が必要です。

中途採用者と新卒者の人数構成を確認したうえで採用計画を立てましょう。

地域雇用開発助成金の申請方法

地域雇用開発助成金では、設備投資や採用を始める前の手続きが重要です。

基本的な流れは、

対象地域確認
↓
計画書提出
↓
施設・設備の設置整備
↓
対象労働者の雇入れ
↓
完了届・第1回支給申請
↓
雇用維持
↓
第2回・第3回支給申請

です。

設置・整備や雇入れ前に計画書を提出する

まず、事業所の設置・整備と雇入れに関する計画書を提出します。

2026年4月1日以降に計画を提出する事業所向けの申請様式も公式サイトで公開されています。

計画書には事業所の概要などの添付資料も必要です。

採用や設備投資を先行させず、計画書提出のタイミングを確認してください。

計画期間内に設備投資と対象労働者の雇入れを行う

計画書を提出した後、最長18か月の計画期間内に、

  • 対象となる施設・設備を設置・整備
  • 対象労働者を必要人数以上雇入れ

ます。

設備投資だけ先に完了し、採用が間に合わない場合は支給要件を満たせない可能性があります。

両方を同じスケジュールで管理しましょう。

完了後に第1回の支給申請を行う

設置・整備と雇入れが完了したら、完了届を提出して第1回の支給申請を行います。

申請時には、

  • 対象労働者に関する書類
  • 雇用状況に関する資料
  • 設置・整備費用の申告書
  • 支給要件確認書類

などが必要です。

書類審査だけでなく、原則として事業所への実地調査も行われます。

その後も雇用状況を確認し第2回・第3回を申請する

第2回・第3回の支給は、初回の受給実績だけで自動的に行われるものではありません。

対象労働者の定着状況などが確認されます。

2026年度の公式情報では、第2回・第3回の支給基準日までに離職した対象労働者数が、完了日時点の対象労働者の2分の1以下、または3人以下であることなどが求められます。

離職者が出た場合でも一定範囲で補充が認められる場合がありますが、継続的な雇用維持が重要です。

地域雇用開発助成金を申請するときの注意点

地域雇用開発助成金は支給額が大きくなる場合がありますが、その分、対象地域・設備投資・雇用の要件が細かく設定されています。

計画書提出前に設備投資・雇入れを始めない

特に注意したいのが手続きの順番です。

基本的には、

計画書提出
↓
計画期間
↓
設備投資・採用

と進めます。

先に事業所を整備したり、対象予定者を採用したりすると、助成対象として扱えない可能性があります。

設備や求人の契約を進める前に管轄労働局へ確認しましょう。

創業助成ではなく地域雇用の創出が目的

創業の場合は、

  • 必要な対象労働者数が2人から
  • 初回支給額が基本額の2倍

という優遇があります。

ただし、地域雇用開発助成金そのものは開業資金を補助する制度ではありません。

厚生労働省も、地域求職者の雇用環境改善が目的であり、事業主の開業支援を目的とした制度ではないと明記しています。

店舗を開業しただけでは対象になりません。

従業員が減ると支給額・継続支給に影響する

助成額の算定では、計画期間中に採用した対象労働者数だけでなく、事業所全体の被保険者数の増加も確認されます。

対象労働者を5人採用しても、既存従業員が4人退職して事業所全体の被保険者数が1人しか増えていない場合、単純に5人増加として扱われない場合があります。

新規採用だけを見るのではなく、既存従業員の離職も含めて雇用計画を考えましょう。

他の補助金・助成金を使う場合は重複を確認する

新しい事業所を開設する場合、

  • 自治体の設備補助
  • 創業支援
  • 雇用関係助成金

など複数制度を利用できる可能性があります。

ただし、同じ経費を二重に補助できない場合や、他の補助金を受けた金額を設置・整備費から控除する取り扱いになる場合があります。

複数制度を利用する場合は、申請前にそれぞれの併用条件を確認してください。

地域雇用開発助成金は対象地域・300万円以上の整備・新規雇用がポイント

地域雇用助成金と呼ばれる制度の正式名称は、「地域雇用開発助成金(地域雇用開発コース)」です。

2026年度に利用できるか確認するときは、まず次の条件を確認しましょう。

①事業所が対象地域にある
↓
②事業所の設置・整備を予定している
↓
③対象経費が1点20万円以上・合計300万円以上
↓
④原則3人以上、創業なら2人以上を新規雇用する
↓
⑤ハローワーク等の紹介を利用する
↓
⑥まだ設備投資・対象者の雇入れを始めていない

基本支給額は設置・整備費と対象労働者の増加人数に応じて50万円から800万円です。中小企業は初回が1.5倍、創業に該当する中小企業は初回が2倍になります。

さらに、対象労働者の職場定着などの条件を満たせば、1年ごとに最大3回支給されます。

ただし、

対象地域に出店すればもらえる

という制度ではありません。

対象地域
設備投資
地域求職者の新規雇用
の3つをセットで満たす必要があります。

申請を検討するときは、最初に厚生労働省の最新地域一覧で事業所所在地を確認し、その後に300万円以上の設置・整備計画と採用計画を作成しましょう。

設備の契約や採用を先に進めず、まず管轄労働局へ計画書の提出時期と対象可否を確認することが重要です。

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