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新事業進出補助金と事業再構築補助金の違い|併用可否と対象外ケースを解説

新事業進出補助金と事業再構築補助金は、どちらも中小企業等の新たな挑戦を支援する制度ですが、同一事業・同一経費で二重に補助を受ける考え方は避ける必要があります

補助金では、国などの公的制度から同じ事業内容・同じ経費について重複して支援を受けることは、原則として認められにくい扱いです。

新事業進出補助金の第4回公募要領でも、補助対象外経費として「国が目的を指定して支出する他の制度により既に受給の対象となっている経費」が挙げられており、国には独立行政法人等も含むとされています。

つまり、同じ設備・同じシステム・同じ建物費などを、事業再構築補助金と新事業進出補助金の両方で受け取るような申請は危険です。

一方で、過去に事業再構築補助金を利用した事業者が、別の新事業として新事業進出補助金を検討できる余地はあります。

ただし、過去の採択時期、報告義務、返還命令や採択取消しの有無、過去事業との重複性などを確認しなければなりません。

併用可否は「2つの制度名」だけで判断するのではなく、事業・経費・期間・過去採択状況を切り分けて見ることが重要です。

目次

新事業進出補助金とは

新事業進出補助金は、中小企業等が既存事業とは異なる新事業へ挑戦する際の設備投資等を支援する制度です。

事業再構築補助金の後継的な制度として語られることもありますが、制度の目的や要件、補助対象者、補助対象経費は公募要領ごとに確認する必要があります。

併用可否を考える前に、まず新事業進出補助金がどのような制度なのかを整理しておくことが大切です。

新事業進出補助金の概要

新事業進出補助金は、既存事業とは異なる事業への前向きな挑戦を支援する補助金です。

第4回公募要領では、企業の成長・拡大に向けた新規事業への挑戦を行う中小企業等を対象に、設備投資等にかかる経費の一部を補助するとされています。

この制度で重要になるのは、単なる設備更新や既存事業の延長ではなく、新市場・高付加価値事業への進出として説明できるかどうかです。

たとえば、既存の商品を少し増やすだけ、既存顧客へ同じサービスを広げるだけでは、新事業としての説得力が弱くなりやすいです。

新事業進出補助金の基本的な見方は、次のとおりです。

確認項目内容
制度の目的中小企業等の新規事業への挑戦を支援
対象となる取組既存事業とは異なる新市場・高付加価値事業への進出
主な経費建物費、機械装置・システム構築費、広告宣伝費など
注意点採択後も交付審査で経費が精査される
併用時の論点同一事業・同一経費の重複を避ける必要がある

新事業進出補助金は、採択されればすぐに全額が確定する制度ではありません。

公募要領では、補助金交付候補者として採択されても、交付申請時に経費内容が精査され、減額または全額対象外となる場合があるとされています。

そのため、事業再構築補助金との併用を考える場合も、「採択されたから大丈夫」と考えるのではなく、交付申請・経費精査・実績報告まで見据えて、対象経費の切り分けを明確にする必要があります。

補助率・補助金額

新事業進出補助金の補助率や補助金額は、公募回ごとの公募要領で確認する必要があります。

第4回公募要領では、補助金額は従業員数に応じて区分され、補助率は原則2分の1とされています。

地域別最低賃金引上げ特例の適用を受ける場合は、補助率が3分の2になる扱いも示されています。

補助金額は大きく見えますが、実際には自己負担も残ります。

さらに、補助対象外経費が含まれていた場合や、見積・契約・支払いの内容に不備がある場合は、申請時に計上した金額どおりに認められない可能性があります。

併用を考える場合は、金額面でも次のような整理が必要です。

確認項目確認する内容
補助上限額自社の従業員数や特例の有無で上限が変わる
補助率自己負担額を含めて資金計画を立てる
対象経費他補助金で受給対象となっていないか確認する
交付決定採択後の交付審査で減額される可能性がある
支払い時期補助金は後払いのため立替資金が必要

特に、事業再構築補助金で既に対象となった経費と、新事業進出補助金で申請する経費が重なる場合は注意が必要です。

同じ見積書、同じ設備、同じ建物改修、同じ広告費などを両方の制度で申請すると、重複受給の問題につながる可能性があります。

補助対象者と対象外のケース

新事業進出補助金は、中小企業等が対象となる制度です。

第4回公募要領では、日本国内に本社および補助事業実施場所を有し、中小企業者等の要件を満たす者が補助対象者とされています。

一方で、対象外となるケースもあります。

たとえば、みなし大企業に該当する場合、過去に不正な補助金受給がある場合、法令違反がある場合、経済産業省または中小機構から補助金交付等停止措置や指名停止措置を受けている場合などは注意が必要です。

併用を検討する事業者は、次の点を確認しておくと安全です。

確認項目注意点
企業規模中小企業者等の要件に該当するか
過去採択事業再構築補助金の採択時期や実施状況を確認する
報告義務事業化状況報告などを適切に提出しているか
ペナルティ採択取消し、返還命令、不正受給がないか
経費重複既に国の他制度で受給対象となった経費ではないか

対象外の判断は、単に「申請できるか」だけではなく、採択後の交付審査や実績報告にも影響します。

過去に事業再構築補助金を使っている場合は、申請前に過去事業の状況を整理しておくことが重要です。

新事業進出補助金は新たな挑戦向けの制度

新事業進出補助金は、既存事業とは異なる新事業への挑戦を支援する制度です。
補助率や補助金額だけでなく、補助対象者、対象外ケース、補助対象経費の重複有無まで確認する必要があります。
事業再構築補助金との併用を考える場合は、新事業としての違いと経費の切り分けを明確にすることが大切です。

事業再構築補助金とは

事業再構築補助金は、ポストコロナ・ウィズコロナ時代の経済社会の変化に対応するため、中小企業等の事業再構築を支援してきた補助金です。

新事業進出補助金と比較されることが多く、過去に事業再構築補助金を受けた事業者が、新事業進出補助金を申請できるかを確認するケースもあります。

両制度の関係を理解するには、まず事業再構築補助金の目的と対象事業を整理する必要があります。

制度の概要と目的

事業再構築補助金は、新分野展開、事業転換、業種転換、業態転換、事業再編など、思い切った事業再構築に取り組む中小企業等を支援してきた制度です。

新事業進出補助金と同じく、新たな事業への挑戦や設備投資が関係しますが、制度の背景や要件は異なります。

事業再構築補助金では、補助対象事業が他の公的制度と同一または類似している場合、二重受給の問題が生じる可能性があります。

第13回公募の応募申請に関する注意資料では、国が支出する他の制度と同一または類似した事業内容は不採択となり、補助対象経費が重複していなくても、テーマや事業内容が同一または類似する場合は問題になると説明されています。

この考え方は、新事業進出補助金との併用を考えるうえでも重要です。同じ経費でなければよい、という単純な話ではなく、事業内容そのものが重複していないかも見られる可能性があります。

補助対象となる事業と企業

事業再構築補助金では、新たな市場や事業分野への進出、業態転換、事業転換などが主な対象でした。

過去にこの補助金を使って設備投資やシステム開発、店舗改修、建物整備などを行った事業者は、新事業進出補助金を検討する際に、過去事業と新たな申請事業の関係を整理する必要があります。

たとえば、以下のようなケースは注意が必要です。

ケース注意点
事業再構築補助金で始めた事業をさらに拡大する同一・類似事業と見られる可能性がある
同じ設備の追加購入を新事業進出補助金で申請する同一経費・類似経費の問題が起きやすい
同じ店舗・同じサービスで別名の事業計画を作る実態が同じなら重複と判断されるリスクがある
過去事業の事業化報告が未完了次の申請に影響する可能性がある
過去補助金で返還命令がある対象外や不利な評価につながる可能性がある

事業再構築補助金を受けた企業が新事業進出補助金を検討する場合は、「過去に補助金を受けたから申請できない」と短絡的に考える必要はありません。

ただし、過去の補助事業と今回の補助事業が本当に別の事業かどうかを、客観的に説明できる必要があります。

過去の事業再構築補助金との関係整理が必要

事業再構築補助金は、中小企業等の事業再構築を支援してきた制度であり、新事業進出補助金と比較されやすい補助金です。
過去に事業再構築補助金を受けている場合でも、新事業進出補助金を検討できる可能性はあります。
ただし、過去事業との同一性、類似性、経費の重複、報告義務、ペナルティの有無を整理しておくことが重要です。

新事業進出補助金と事業再構築補助金の違い

新事業進出補助金と事業再構築補助金は、どちらも中小企業等の新たな挑戦を支援する制度ですが、基本要件や補助対象経費、事業規模、補助金額には違いがあります。

併用可否を考える際も、まず両制度の違いを把握しておく必要があります。

同じような名前や目的に見えても、申請で求められる説明や経費の考え方は同じではありません。

基本要件の違い

新事業進出補助金では、既存事業とは異なる新事業への進出が大きな軸になります。

中小企業庁の案内でも、既存事業と異なる事業への前向きな挑戦であり、新市場・高付加価値事業への進出等に意欲を有する中小企業等を支援する制度とされています。

一方、事業再構築補助金では、新分野展開、事業転換、業種転換、業態転換、事業再編など、コロナ禍以降の事業再構築が大きなテーマでした。

どちらも「新しいことをする」制度ではありますが、新事業進出補助金では、より新市場・高付加価値事業への進出という見せ方が重要になります。

比較すると、次のように整理できます。

比較項目新事業進出補助金事業再構築補助金
制度の軸新市場・高付加価値事業への進出事業再構築、新分野展開、業態転換など
重視される点既存事業と異なる新事業性再構築の必要性と事業転換性
申請時の論点新事業進出要件、付加価値向上など事業再構築要件、付加価値額要件など
併用時の注意同一事業・同一経費の重複回避他制度との二重受給や類似事業に注意

併用を検討するときは、両制度の要件を都合よく混ぜるのではなく、それぞれの制度で求められる要件を満たしているかを別々に確認する必要があります。

補助対象経費の違い

新事業進出補助金では、建物費、機械装置・システム構築費、クラウドサービス利用費、広告宣伝・販売促進費などが補助対象経費として整理されています。

ただし、既存事業に活用するなど専ら補助事業のために使用されると認められない経費、汎用性があり目的外使用になり得るもの、国が目的を指定して支出する他の制度により既に受給の対象となっている経費などは対象外です。

事業再構築補助金でも、補助対象経費の考え方はありますが、同一または類似した事業内容で国の他制度から支援を受けることは二重受給として問題になる場合があります。

第13回公募の注意資料でも、補助対象経費は重複していなくても、テーマや事業内容が国の他制度と同一または類似する場合は不採択となる旨が示されています。

併用時に特に注意すべき経費は、次のとおりです。

経費注意点
建物費同じ建物・同じ改修を両制度で申請しない
機械装置費同一設備や一体的に使う設備の重複に注意
システム構築費同じシステムや機能追加が過去事業と重ならないか確認
広告宣伝費同じサービス・同じ販促活動の二重申請に注意
クラウド費同一サービス利用料を複数制度で申請しない

「経費の名前が違うから大丈夫」ではなく、実際に何に使う費用なのか、どの事業に紐づくのかを明確にすることが必要です。

事業規模と補助金額の違い

新事業進出補助金と事業再構築補助金では、想定される事業規模や補助金額にも違いがあります。

新事業進出補助金の第4回公募要領では、従業員数に応じた補助金額の区分が設けられており、一定の投資規模を伴う新規事業が想定されています。

事業再構築補助金も、これまで大きな設備投資や新分野展開を支援してきた制度ですが、現在は新事業進出補助金と比較しながら、自社の計画に合う制度を見極める必要があります。

事業規模を比較する際は、次の点を確認します。

確認項目見るべき内容
投資額計画している設備投資が制度の規模に合うか
補助上限事業に必要な補助額をカバーできるか
自己負担補助金以外の資金を用意できるか
事業期間補助事業期間内に契約・納品・支払いが可能か
実現可能性売上計画、資金計画、人員体制に無理がないか

補助金額が大きい制度ほど、事業計画の実現可能性や経費の妥当性が厳しく見られやすくなります。

併用を考える場合は、制度ごとの投資目的と資金計画を分けて整理しておくことが重要です。

違いを理解してから併用可否を判断する

新事業進出補助金と事業再構築補助金は、どちらも新たな挑戦を支援する制度ですが、基本要件、補助対象経費、事業規模、補助金額に違いがあります。
併用可否を考える前に、まず両制度の違いを整理することが大切です。
特に、同じ事業・同じ経費・同じ設備を複数制度で申請しないよう、経費と事業内容を明確に分ける必要があります。

対象外となるケース

過去に事業再構築補助金を利用した事業者が、新事業進出補助金を申請する場合、対象外となるケースや審査上不利になり得るケースを確認しておく必要があります。
特に、過去の採択時期、採択取消し、返還命令、報告義務の未対応などは、次の申請に影響する可能性があります。
併用を考える際は、過去の補助金利用状況を先に整理しておくことが重要です。

過去16か月以内に事業再構築補助金に採択された場合

新事業進出補助金を検討する際は、過去に事業再構築補助金へ採択された時期を確認する必要があります。

過去16か月以内に事業再構築補助金に採択された場合が対象外ケースとして扱われていますが、実際の可否は最新の公募要領で確認する必要があります。

採択時期が問題になる理由は、短期間に似たような補助事業を連続して申請する場合、同一・類似事業と見られやすくなるためです。

また、過去事業の実績や報告がまだ十分に整理されていない状態で次の申請を行うと、審査上の説明が難しくなることがあります。

確認すべき項目は、次のとおりです。

確認項目内容
採択日事業再構築補助金の採択時期
交付決定日実際に交付決定を受けた時期
補助事業期間過去事業が完了しているか
実績報告実績報告が完了しているか
事業化報告報告義務に未対応がないか
新事業との関係過去事業と同一・類似ではないか

採択時期だけでなく、過去事業の完了状況や報告義務まで確認することで、次の申請に進める状態か判断しやすくなります。

採択取消し・返還命令などのペナルティ歴がある場合

過去の補助金で採択取消し、交付決定取消し、返還命令、不正受給などがある場合は、新事業進出補助金の申請に大きく影響する可能性があります。

新事業進出補助金の公募要領でも、補助金交付等停止措置や指名停止措置が講じられている事業者への支払いは補助対象外経費として扱われるなど、補助金の適正利用に関する制限が示されています。

また、事業再構築補助金でも、国庫および公的制度からの二重受給などに該当する場合、採択取消しや交付決定取消しにつながることがあると注意喚起されています。

過去のペナルティで確認したいのは、次のような内容です。

ペナルティ・問題次の申請への影響
採択取消し申請資格や審査で問題になる可能性
交付決定取消し過去補助金の適正性を確認される可能性
返還命令補助金管理体制への不信につながる
不正受給対象外や厳しい審査につながる可能性
報告義務違反事業実施後の管理能力を疑われる可能性

過去に問題がある場合は、自己判断で進めるのではなく、申請前に公募要領と事務局確認を行うことが安全です。

過去採択とペナルティは先に整理する

新事業進出補助金を検討する際は、過去に事業再構築補助金を利用しているか、採択時期はいつか、実績報告や事業化報告が済んでいるか、採択取消しや返還命令がないかを確認する必要があります。
過去の補助金利用があること自体で直ちに申請できないとは限りませんが、同一・類似事業やペナルティ歴がある場合は慎重な判断が必要です。

申請前に確認したいポイント

新事業進出補助金と事業再構築補助金の併用や連続申請を考える場合、申請前に「新事業への取り組みか」「補助対象経費が適しているか」「事業規模と補助金額が適しているか」を確認する必要があります。

特に、過去に事業再構築補助金を利用している事業者は、今回の計画が過去事業と別の事業として説明できるかを明確にしておくことが重要です。

新事業への取り組みか

新事業進出補助金では、既存事業とは異なる新たな事業への挑戦が求められます。

中小企業庁の案内でも、既存事業と異なる事業への前向きな挑戦、新市場・高付加価値事業への進出等を支援する制度とされています。

事業再構築補助金を利用した事業者が新事業進出補助金を検討する場合、過去の補助事業と今回の補助事業が同一・類似していないかを確認する必要があります。

確認しやすい切り口は、次のとおりです。

確認項目見るべき内容
顧客過去事業と対象顧客が同じではないか
商品・サービス提供内容が実質的に同じではないか
市場新しい市場への進出と言えるか
設備過去に導入した設備と用途が重ならないか
売上計画過去事業とは別の収益計画になっているか

新事業として説明するには、「名前を変えた別事業」ではなく、実態として新しい市場・新しい価値・新しい収益モデルが必要です。

補助対象経費が適しているか

補助対象経費が適しているかの確認は、併用可否を判断するうえで特に重要です。

新事業進出補助金では、国が目的を指定して支出する他の制度により既に受給の対象となっている経費は補助対象外とされています。

そのため、事業再構築補助金で既に申請・受給した経費と、新事業進出補助金で申請する経費が重ならないように管理する必要があります。

経費の切り分けでは、次のような表を作ると整理しやすくなります。

経費項目事業再構築補助金で申請済み新事業進出補助金で申請予定重複リスク
建物改修費ありあり高い
機械装置費あり別設備
システム構築費あり機能追加高い場合あり
広告宣伝費過去サービス向け新サービス向け内容次第
クラウド利用費なしあり低い可能性

同じ経費でなくても、事業内容や用途が近い場合は注意が必要です。

事業再構築補助金の注意資料でも、補助対象経費が重複していなくても、テーマや事業内容が国の他制度と同一または類似する場合は不採択になる旨が示されています。

事業規模と補助金額が適しているか

補助金申請では、事業規模と補助金額が合っているかも重要です。

新事業進出補助金は一定規模の投資を想定した制度であり、補助金額が大きいほど、自己負担、資金調達、実行体制、売上計画の現実性が問われます。

事業規模を確認する際は、次の点を整理します。

確認項目内容
投資総額自社の資金力に対して無理がないか
補助対象経費対象外経費を含めていないか
自己負担額補助金以外の資金を準備できるか
実施期間補助事業期間内に完了できるか
売上計画投資回収の見通しがあるか
過去事業との関係事業再構築補助金の事業と重複していないか

補助金は後払いであるため、採択されてもすぐに資金が入るわけではありません。

事業再構築補助金の過去事業がまだ資金回収途中の場合、新たな投資が資金繰りを圧迫する可能性もあります。

新事業性・経費・規模の3点を先に確認する

申請前には、新事業への取り組みか、補助対象経費が適しているか、事業規模と補助金額が合っているかを確認する必要があります。
特に、事業再構築補助金を過去に利用している場合は、過去事業との違いを客観的に説明できるかが重要です。
同一事業・同一経費に見える部分がある場合は、申請前に整理しておくことが欠かせません。

併用を考えるなら同一事業・同一経費かを切り分ける

新事業進出補助金と事業再構築補助金の併用を考えるなら、最初に切り分けるべきなのは「同一事業か」「同一経費か」です。同じ事業・同じ経費で二重に補助を受けることは避ける必要があります。

一方で、別事業・別経費として整理できる場合でも、証憑や事業計画を制度ごとに明確に分けて管理しなければなりません。

同一事業・同一経費での重複受給は避ける

同一事業・同一経費での重複受給は避ける必要があります。

新事業進出補助金では、国が目的を指定して支出する他の制度により既に受給の対象となっている経費は補助対象外とされています。

また、事業再構築補助金の注意資料では、補助対象経費が重複していなくても、テーマや事業内容が国の他制度と同一または類似する場合は不採択になるとされています。

つまり、重複リスクは2段階で考える必要があります。

切り分け確認する内容
同一経費か同じ見積書、請求書、設備、支払いを二重に申請していないか
同一事業か事業目的、サービス内容、市場、収益計画が実質的に同じではないか
類似事業か過去補助事業の延長や機能追加に見えないか
証憑管理制度ごとに経費・証拠書類を分けて管理できるか
説明可能性第三者が見ても別事業・別経費と理解できるか

「別の補助金だから両方使える」という考え方は危険です。重要なのは、制度名ではなく、事業と経費の実態です。

別事業・別経費なら制度ごとに整理する

過去に事業再構築補助金を使っていても、新事業進出補助金でまったく別の事業に取り組む場合は、検討できる余地があります。

ただし、その場合でも事業計画、経費、実施場所、設備用途、売上計画を明確に分ける必要があります。

別事業として整理するには、次のような観点が役立ちます。

確認項目別事業として説明しやすい状態
事業目的過去事業と目的が異なる
顧客層対象顧客や市場が異なる
商品・サービス提供内容が異なる
設備用途設備やシステムの用途が異なる
売上計画収益管理を別にできる
証憑見積書・請求書・支払いを分けられる

たとえば、事業再構築補助金で飲食店の新業態を始め、新事業進出補助金で別市場向けの製造・販売事業を始めるような場合は、事業内容が明確に分かれていれば検討余地があります。

反対に、過去の補助事業で作ったECサイトに新機能を追加するだけ、同じ店舗の内装を追加で改修するだけ、といった場合は、類似事業や経費重複と見られやすくなります。

公募要領と事務局に確認する

併用可否は、公募回や制度改正によって扱いが変わる可能性があります。

自己判断で「別事業だから大丈夫」と進めるのではなく、必ず最新の公募要領、FAQ、事務局への確認を行うことが大切です。

確認時には、抽象的に「併用できますか」と聞くだけでは不十分です。以下のように、具体的な情報を整理して確認すると判断しやすくなります。

事前に整理する情報内容
過去の補助金名事業再構築補助金の公募回・採択時期
過去事業の内容何を行い、どの経費を申請したか
今回事業の内容新事業進出補助金で何を行うか
経費の一覧過去経費と今回経費が重複していないか
事業の違い顧客、市場、商品、設備用途の違い
報告状況実績報告・事業化報告の提出状況

新事業進出補助金の公式FAQでも、補助対象経費や対象外経費については公募要領を必ず参照する必要があると案内されています。

併用可否は、事業内容や経費内容によって個別判断になりやすい論点です。

後から重複と判断されると、採択取消し、交付決定取消し、返還などにつながる可能性があるため、申請前の確認が重要です。

併用は事業と経費を分けられるかで判断する

新事業進出補助金と事業再構築補助金の併用を考える場合は、同一事業・同一経費かどうかを最初に切り分ける必要があります。
同じ設備や同じ事業内容で二重に補助を受けることは避けるべきです。
別事業・別経費として検討する場合でも、見積書、請求書、支払証憑、売上計画、事業目的を制度ごとに整理し、最新の公募要領と事務局確認を行うことが大切です。

同一事業・同一経費の併用は避けて別事業として整理する

新事業進出補助金と事業再構築補助金は、どちらも中小企業等の新たな挑戦を支援する制度ですが、同一事業・同一経費で重複受給する考え方は避ける必要があります

新事業進出補助金では、国が目的を指定して支出する他の制度により既に受給の対象となっている経費は補助対象外とされており、事業再構築補助金でも、国の他制度と同一または類似した事業内容は不採択や取消しにつながる可能性があります。

過去に事業再構築補助金を利用した事業者でも、新事業進出補助金を検討できる可能性はあります。

ただし、過去16か月以内の採択、採択取消しや返還命令、報告義務、加点未達、過去事業との類似性などを確認する必要があります。

最後に、併用可否を判断する際の確認ポイントを整理します。

確認ポイント内容
同一事業か過去補助事業と今回事業の目的・市場・顧客が同じではないか
同一経費か同じ設備・建物・システム・広告費を二重に申請していないか
類似事業か過去事業の延長や機能追加に見えないか
過去採択状況採択時期、実績報告、事業化報告を確認する
ペナルティ歴採択取消し、返還命令、不正受給がないか
証憑管理見積書、請求書、支払証憑を制度ごとに分けられるか
最新確認公募要領・FAQ・事務局確認を行う

併用を考えるなら、「両方使えるか」よりも先に、事業と経費を明確に切り分けられるかを確認することが重要です。

制度名だけで判断せず、過去事業との違い、経費の重複有無、最新の公募要領をもとに、安全に申請判断を進める必要があります。

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