ガソリン価格の上昇を受け、「ガソリン補助金はいまも続いているのか」「1リットルあたりいくら補助されているのか」と気になっている方も多いでしょう。
2026年9月現在、ガソリン補助金は実施されています。
現在行われているのは、中東情勢による原油価格高騰を受けて2026年3月19日から始まった「中東情勢を踏まえた緊急的激変緩和措置」です。2026年9月17日以降、ガソリン・軽油・灯油・重油には1リットルあたり51.0円、航空機燃料には40.8円が支給されています。
ただし、ガソリンスタンドで51円が直接値引きされる制度ではありません。補助金は石油元売り事業者や輸入事業者に支給され、卸価格の引き下げを通じて店頭価格を抑える仕組みです。
また、2025年末にはガソリンのいわゆる暫定税率が廃止されていますが、現在のガソリン補助金とは別の制度です。
この記事では、2026年現在のガソリン補助金の支給額や仕組み、再開された背景、暫定税率との違い、今後の見通しについて解説します。
ガソリン補助金は2026年9月現在も実施されている

2026年9月時点でも、ガソリンを含む燃料油に対する価格支援は続いています。
現在の制度では、ガソリンの全国平均小売価格が170円程度を超える見込みとなった場合に、その水準を超えないよう支援する仕組みが採用されています。
以前のように一定額を固定して補助する方式ではなく、原油価格や調達コストなどを踏まえて支給単価が見直されます。
9月17日以降の支給単価は1リットル51.0円
2026年9月17日以降の支給単価は、ガソリン1リットルあたり51.0円です。
現在の支給額を整理すると、次のとおりです。
| 油種 | 2026年9月17日以降の支給単価 |
| ガソリン | 51.0円/L |
| 軽油 | 51.0円/L |
| 灯油 | 51.0円/L |
| 重油 | 51.0円/L |
| 航空機燃料 | 40.8円/L |
2026年9月分には、調達費用に基づく2.8円/Lの調整単価も含まれています。
補助額は固定ではないため、51.0円という数字が今後も継続するとは限りません。
軽油・灯油・重油も51.0円が支給されている
現在の緊急的激変緩和措置では、軽油・灯油・重油についてもガソリンと同額の支援が行われています。
そのため、影響を受けるのは自家用車を利用する個人だけではありません。
軽油を使用するトラックなどを保有する運送事業者や、灯油・重油を使用する事業者などにも、燃料価格を抑制する効果があります。
一方で、実際の小売価格は地域や販売店、仕入れ時期などによって異なります。
航空機燃料は40.8円が支給されている
航空機燃料については、ガソリンと同額ではありません。
2026年9月17日以降は1リットルあたり40.8円が支給されています。
制度上、航空機燃料にはガソリンの補助額を基準とした支援が行われています。
したがって、「燃料油はすべて51円」と一括りにしないことが重要です。
なぜ2026年にガソリン補助金が再開された?

現在のガソリン補助金は、2025年から続く同じ制度がそのまま継続しているわけではありません。
2025年末にはガソリンの暫定税率廃止にあわせて旧来の補助措置が整理されました。
その後、2026年に中東情勢が緊迫し、原油価格が大きく上昇したことから緊急対応として新たな支援が始まっています。
2025年末に旧制度はいったん終了した
2025年には、ガソリンや軽油の価格を一定額引き下げる定額支援が行われていました。
さらに、ガソリンの暫定税率廃止へ向けて、2025年11月から補助額を段階的に引き上げる措置も実施されています。
ガソリンについては、
- 2025年11月13日:15円/L
- 2025年11月27日:20円/L
- 2025年12月11日:25.1円/L
へ段階的に拡充されました。
急に税負担だけを下げると、給油の買い控えや反動増、燃料流通の混乱が起こる可能性があります。
そこで補助金を先に拡充し、価格を徐々に下げながら暫定税率廃止へ移行する仕組みが取られました。
中東情勢による原油高を受けて2026年3月19日に支援が再開された
2026年に入ると、中東情勢を背景に原油価格が上昇しました。
これを受け、政府は2026年3月11日に緊急対応を決定し、3月19日の出荷分から燃料油への支援を開始しています。
対象は、
- ガソリン
- 軽油
- 灯油
- 重油
- 航空機燃料
です。
つまり、現在のガソリン補助金は、暫定税率廃止までの移行措置として行われていた2025年の補助とは目的が異なります。
2026年の制度は、原油価格の急上昇による家計や企業への負担を抑えるための緊急措置です。
全国平均170円程度を超えないよう価格を抑える仕組みになっている
現在のガソリン補助金では、全国平均小売価格が170円程度を超える見込みとなった場合、その超過分について10分の10の補助を行う仕組みです。
たとえば、補助がなければ全国平均価格が200円程度になると見込まれる場合、その価格を170円程度へ抑えるよう補助単価が計算されます。
ただし、実際のガソリンスタンド価格を170円に固定する制度ではありません。
全国平均を基準に補助額が決まるため、地域によっては170円を上回る店舗もあれば、下回る店舗もあります。
ガソリン補助金51円は店頭で51円引きされるわけではない

2026年9月17日以降のガソリン補助金は51.0円/Lですが、給油時にレジで51円値引きされるわけではありません。
また、個人が申請して51円を受け取る制度でもありません。
補助金は消費者ではなく元売り・輸入事業者へ支給される
ガソリン補助金は、石油元売り事業者や輸入事業者などへ支給されます。
仕組みを簡単にすると、次のようになります。
政府
↓ 補助金を支給
石油元売り・輸入事業者
↓ 卸価格を抑制
ガソリンスタンド
↓ 小売価格へ反映
消費者
消費者が国へ申請書を提出したり、マイナンバーを登録したりする必要はありません。
普段どおりガソリンスタンドで給油することで、価格抑制の効果を間接的に受ける仕組みです。
卸価格の引下げを通じてガソリンスタンドの価格に反映される
元売り事業者に補助金が支給されると、その分を含めて卸価格が抑えられます。
ガソリンスタンド側の仕入れ価格が下がれば、最終的な小売価格にも反映されます。
ただし、補助金の支給開始日と同時に全国すべてのスタンド価格が下がるわけではありません。
店舗には補助開始前に仕入れた在庫もあります。
新しい価格で仕入れたガソリンへ順次入れ替わるため、店頭価格へ効果が表れるまで時間差が生じることがあります。
店頭価格は地域や店舗によって差が出る
ガソリン価格には、補助金以外にもさまざまな要素が影響します。
たとえば、
- 原油価格
- 為替相場
- 輸送費
- 店舗の運営コスト
- 地域内の競争環境
- 在庫状況
などです。
そのため、同じ日に同じ補助単価が適用されていても、全国すべてのガソリンスタンドが同じ価格にはなりません。
「補助金51円だから、補助なし価格から必ず51円下がる」と考えない方がよいでしょう。
ガソリン補助金の支給額はなぜ毎週変わる?

現在のガソリン補助金は、一定額を長期間固定して支給する制度ではありません。
燃料の価格状況を確認しながら支給単価が調整されます。
そのため、ガソリン補助金について調べる場合は、記事に掲載されている過去の金額だけでなく、最新の公式情報を確認することが重要です。
原油価格などに応じて変動分が見直される
ガソリン価格は国際的な原油価格や為替などによって変動します。
原油価格が上がれば、国内のガソリン価格にも上昇圧力がかかります。
現在の措置では、全国平均小売価格が170円程度を超える見込みとなったとき、その超過分を補助するため、必要な支給単価も価格変動に応じて変わります。
原油価格が下落すれば補助額が小さくなる可能性があります。
反対に、高騰が続けば大きな補助額が必要になる場合もあります。
2026年は調達コストを反映する調整単価も加算されている
2026年9月17日以降の51.0円/Lには、調達費用に基づく調整単価も含まれています。
2026年9月分の調整単価は2.8円/Lです。
原油価格だけを見ても、実際に国内へ燃料が届くまでの調達コストを十分に反映できない場合があります。
そこで現在の制度では、実際の調達費用などを踏まえた調整も行われています。
最新の支給単価は毎週公式サイトで公表される
ガソリン補助金の支給単価は随時更新されます。
そのため、最新情報を確認するときは、資源エネルギー庁の燃料油価格支援に関する公式サイトを見るのが確実です。
特に、
「今週はいくら補助されているか」
「来週価格が変わりそうか」
を確認したい場合は、古いニュース記事だけで判断しないようにしましょう。
ガソリンの暫定税率廃止と補助金は別の制度

2025年末にはガソリンのいわゆる暫定税率が廃止されました。
そのため、「ガソリン税が下がったのに、なぜ補助金が必要なのか」と疑問に感じる方もいるでしょう。
税率廃止と現在の補助金は、別の仕組みです。
ガソリンの当分の間税率25.1円は2025年末に廃止された
ガソリンには、揮発油税と地方揮発油税に含まれる「当分の間税率」が1リットルあたり25.1円上乗せされていました。
この税率は2025年12月31日に廃止されています。
そのため、現在は2025年当時と比べてガソリンの税負担そのものが小さくなっています。
ただし、税率が下がっても、原油価格そのものが大きく上昇すれば店頭価格は上がります。
そこで2026年は、原油高への対応として補助金が再び必要になりました。
軽油の当分の間税率17.1円は2026年4月1日に廃止された
軽油についても、軽油引取税に1リットルあたり17.1円の当分の間税率が含まれていました。
ガソリンより少し遅く、2026年4月1日に廃止されています。
2026年3月19日に緊急補助が始まった時点では、軽油の暫定税率廃止前だったため、4月1日までは17.1円相当の補助に加え、原油高への追加支援が行われていました。
税率廃止後も原油高対策として補助金が再開されている
暫定税率の廃止は「税金を減らす」政策です。
一方、現在のガソリン補助金は「原油高による価格上昇を抑える」政策です。
違いを整理すると次のようになります。
| 項目 | 暫定税率廃止 | ガソリン補助金 |
| 仕組み | 税負担を減らす | 元売り等へ補助する |
| ガソリン | 25.1円/Lを廃止 | 支給単価は変動 |
| 個人の申請 | 不要 | 不要 |
| 金額 | 税率分は固定 | 原油価格等で変動 |
| 目的 | 税制変更 | 急激な燃料価格上昇の抑制 |
この2つを分けて考えると、2026年のガソリン価格の仕組みが理解しやすくなります。
2025年から2026年にガソリン補助金はどう変わった?

ガソリン補助金は2025年から2026年にかけて、制度目的や支給方法が大きく変化しています。
現在の制度だけを見ると分かりにくいため、流れを整理しておきましょう。
2025年は定額引下げ措置で価格を段階的に抑制した
2025年には、燃料価格を一定額引き下げる支援が行われました。
その後、暫定税率廃止へ向けて補助額を段階的に拡充しています。
ガソリンは2025年11月から、
10円
↓
15円
↓
20円
↓
25.1円
と引き上げられました。
これは、12月31日の暫定税率廃止時に価格が急変しないようにするためです。
2026年1月にガソリン向けの旧補助は役割を終えた
2025年末にガソリンの暫定税率が廃止されたことで、暫定税率相当額まで補助する旧来の移行措置は役割を終えました。
そのため、2026年に入った時点では「補助金から減税へ」という移行が進んでいました。
しかし、その後の原油市場の状況が大きく変化します。
2026年3月から緊急的激変緩和措置として再開された
中東情勢の悪化により原油価格が高騰したため、2026年3月19日から新たな燃料油価格支援が始まりました。
現在の制度は、暫定税率廃止を進めるためのつなぎ措置ではありません。
原油価格高騰による燃料価格の急上昇から家計や企業を守るための緊急支援です。
そのため、2025年以前のガソリン補助金と現在の制度を同じものとして考えない方がよいでしょう。
ガソリン補助金はいつまで続く?

ガソリン補助金について、「いつ終了するのか」が気になる方も多いでしょう。
2026年9月時点では、特定の日をもって一律終了するという固定の終了日は示されていません。
資源エネルギー庁も、2026年3月19日から実施している緊急的激変緩和措置を継続するとしています。
現時点で一律の終了日は示されていない
今回の支援は、中東情勢や原油価格の急騰に対応する緊急措置です。
そのため、2025年のように「12月31日で暫定税率廃止」といった明確な制度終了日を前提とした仕組みではありません。
原油市場や国内燃料価格の状況を見ながら、支援規模や継続期間が判断されることになります。
「○月○日に必ず終了する」といった情報を見かけた場合は、公式発表があるか確認しましょう。
原油価格や中東情勢に応じて支給額が見直される
現在の補助制度では、ガソリンの全国平均小売価格を170円程度に抑えることを目安として支給額が決まります。
そのため、原油価格が大幅に下落し、補助なしでも価格が170円程度に収まる状況になれば、必要な補助額も小さくなります。
反対に、原油価格がさらに高騰すれば支給単価が増える可能性もあります。
支援の有無だけでなく、「現在の支給単価はいくらか」を確認することが重要です。
給油前は最新の支給単価と店頭価格を確認する
ガソリン補助金は、個人が申請する制度ではありません。
そのため、消費者が実際に確認すべきなのは、
- 現在の補助金支給単価
- 全国平均のガソリン価格
- 自分の地域のガソリンスタンド価格
です。
補助金単価が上がっても、すぐにすべての店舗で価格が同額下がるわけではありません。
給油時の負担を抑えたい場合は、補助金情報だけでなく実際の地域価格も確認しましょう。
2026年のガソリン補助金は最新の支給単価を確認しよう

2026年9月現在、ガソリン補助金は「中東情勢を踏まえた緊急的激変緩和措置」として実施されています。
2026年9月17日以降の支給単価は、
- ガソリン:51.0円/L
- 軽油:51.0円/L
- 灯油:51.0円/L
- 重油:51.0円/L
- 航空機燃料:40.8円/L
です。
ただし、この金額がガソリンスタンドで直接値引きされるわけではありません。
補助金は石油元売り・輸入事業者へ支給され、卸価格の抑制を通じて小売価格へ反映されます。
また、2025年12月31日にはガソリンの暫定税率25.1円/Lが廃止され、軽油も2026年4月1日に17.1円/Lの暫定税率が廃止されています。
現在の補助金は、この税率廃止とは別の制度です。
暫定税率廃止
→ 税負担そのものを減らす
2026年のガソリン補助金
→ 中東情勢や原油高による価格上昇を抑える
という違いがあります。
現在の支援では、全国平均小売価格が170円程度を超える見込みとなった場合、その超過分を補助する仕組みです。そのため、支給単価は原油価格などに応じて変動します。
2026年9月時点で明確な一律終了日は示されていません。
ガソリン補助金について確認するときは、過去の記事に掲載された金額ではなく、資源エネルギー庁が公表
