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個人事業主でも使える助成金・補助金は?2026年の制度や申請条件を解説

個人事業主でも、条件を満たせば助成金や補助金を利用できます。

ただし、個人事業主が一人で事業をしているのか、従業員を雇っているのかによって、利用できる制度は大きく変わります。

一人で事業をしている個人事業主の場合は、小規模事業者持続化補助金やデジタル化・AI導入補助金2026など、事業者向けの「補助金」が中心です。

一方、従業員を雇っている個人事業主であれば、キャリアアップ助成金や人材開発支援助成金など、厚生労働省が実施する「雇用関係助成金」も利用できる可能性があります。キャリアアップ助成金は非正規雇用労働者の正社員化や処遇改善、人材開発支援助成金は雇用する労働者への職業訓練などを支援する制度です。

この記事では、2026年に個人事業主が利用できる主な助成金・補助金を、従業員の有無や目的別に分けて解説します。申請時の注意点や、自分に合う制度の選び方も確認していきましょう。

目次

個人事業主でも助成金・補助金を利用できる

個人事業主だからという理由だけで、助成金や補助金の対象外になるわけではありません。

実際に、2026年度も個人事業を対象に含む補助制度や、従業員を雇用する事業主を対象とした雇用関係助成金が実施されています。

重要なのは、「個人事業主かどうか」だけではなく、

  • 従業員を雇っているか
  • 何にお金を使いたいか
  • 業種や事業規模
  • 雇用保険などの要件
  • 公募期間

を確認することです。

一人で事業をしている個人事業主は補助金が中心

従業員を雇わず、一人で事業をしている場合は、厚生労働省の雇用関係助成金よりも、経済産業省・中小企業庁系の補助金を確認するのが基本です。

代表例として、

  • 小規模事業者持続化補助金
  • デジタル化・AI導入補助金2026
  • ものづくり補助金
  • 自治体独自の創業・設備投資支援

などがあります。

たとえば、小規模事業者持続化補助金<一般型・通常枠>は、小規模事業者が経営計画に基づいて行う販路開拓などを支援する制度です。2026年も第19回・第20回の公募が行われています。

従業員を雇っている場合は雇用関係助成金も利用できる

従業員を雇っている個人事業主であれば、補助金に加えて厚生労働省の雇用関係助成金も候補になります。

たとえば、

  • 有期雇用労働者を正社員化する
  • 非正規雇用労働者の賃金制度を改善する
  • 従業員に職業訓練を受けさせる
  • 従業員のリスキリングを進める

といった取り組みです。

キャリアアップ助成金は、有期雇用・短時間労働者などの正社員化や処遇改善を行う事業主を支援しています。2026年度も正社員化コースなどが実施されています。

助成金・補助金・給付金は目的が異なる

「助成金」と「補助金」は似ていますが、制度の性質が異なります。

種類主な目的特徴
補助金販路開拓、IT化、設備投資など審査・採択がある制度が多い
助成金雇用、処遇改善、人材育成など支給要件を満たすことが重要
給付金生活・事業継続など一定の支援制度ごとに対象条件が異なる

個人事業主向けの情報では、これらをまとめて「助成金」と呼ぶケースもあります。

しかし、申請方法や受給条件が違うため、実際に利用するときは区別して考えましょう。

従業員なしの個人事業主が使いやすい補助金

一人で事業を行う個人事業主は、販路開拓やデジタル化、設備投資を支援する補助金を確認するとよいでしょう。

目的から選ぶと、自分に合う制度を見つけやすくなります。

販路開拓なら小規模事業者持続化補助金

小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者等が自ら作成した経営計画に基づいて行う販路開拓などを支援する制度です。

たとえば、

  • 新しい顧客を獲得するための広告
  • チラシ・看板などの販促
  • Webを活用した販売促進
  • 店舗・サービスの改善
  • 販路開拓とあわせた業務効率化

などを検討している場合に候補になります。

2026年度は一般型・通常枠の第20回について、2026年11月5日から12月15日までの申請受付が予定されています。

ただし、広告を出したいだけでは申請できません。

経営計画を作成し、その販促活動が今後の売上や顧客獲得へどうつながるのかを示す必要があります。

ITツール導入ならデジタル化・AI導入補助金2026

2026年度は、従来の「IT導入補助金」が「デジタル化・AI導入補助金2026」として実施されています。

申請対象には個人事業も含まれています。

対象となるITツールを導入して、

  • 会計
  • 受発注
  • 決済
  • 顧客管理
  • 業務管理
  • インボイス対応
  • セキュリティ対策

などを進めたい場合に確認したい制度です。

ただし、自分で自由に選んだソフトやサービスなら何でも対象になるわけではありません。

原則として、補助対象として登録されたITツールを、登録されたIT導入支援事業者と一緒に申請します。

新製品・新サービスや設備投資ならものづくり系補助金

新しい製品・サービスを開発するために設備投資を行う場合は、ものづくり系の補助制度も候補になります。

2026年には「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」の第23次公募が実施され、新製品・新サービス開発や海外需要開拓に必要な設備投資などが支援されました。

また、2026年6月には「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」の第1回公募要領も公開されています。

ただし、

パソコンを買いたい
古い設備を新しくしたい

というだけでは対象にならないことがあります。

革新的な製品・サービスや新市場進出など、制度目的に合った事業計画が必要です。

従業員を雇っている個人事業主が使える助成金

個人事業主でも、労働者を雇っていれば「事業主」として雇用関係助成金を利用できる場合があります。

一方、自分一人だけで事業をしている場合は、これらの助成金を自分自身のために使えるわけではありません。

非正規雇用労働者の正社員化ならキャリアアップ助成金

キャリアアップ助成金は、有期雇用労働者、短時間労働者などの非正規雇用労働者について、正社員化や処遇改善を行った事業主を支援する制度です。

2026年度には、

  • 正社員化コース
  • 賃金規定等改定コース
  • 賃金規定等共通化コース
  • 賞与・退職金制度導入コース
  • 短時間労働者労働時間延長支援コース

などが実施されています。

たとえば、パート・アルバイトなどの有期雇用労働者を正社員へ転換する場合は、正社員化コースを確認します。

個人経営の店舗でも、雇用している従業員について要件を満たせば申請対象になる可能性があります。

従業員の研修・リスキリングなら人材開発支援助成金

人材開発支援助成金は、事業主等が雇用する労働者に職務関連の知識・技能を習得させるため、職業訓練などを実施した場合に、訓練経費や訓練期間中の賃金の一部などを助成する制度です。

2026年度は、

  • 人材育成支援コース
  • 人への投資促進コース
  • 事業展開等リスキリング支援コース
  • 教育訓練休暇等付与コース

などが実施されています。

たとえば、従業員に業務上必要な専門研修を受けさせる場合や、新事業・DXに必要なリスキリングを行う場合に利用を検討できます。

個人事業主本人の研修費がそのまま対象になるわけではない

人材開発支援助成金について、特に注意したいポイントです。

この制度は、基本的に事業主が雇用する労働者の人材育成を支援する制度です。

そのため、

個人事業主本人が資格を取りたい
自分自身がオンライン講座を受講したい

という場合に、人材開発支援助成金をそのまま利用できるわけではありません。

個人事業主本人の学び直しに利用できる制度を探している場合は、自治体の支援や個人向け教育訓練制度など、別制度を確認する必要があります。

雇用関係助成金は雇用保険などの要件を確認する

雇用関係助成金では、対象となる従業員や雇用保険の加入状況などについて条件があります。

たとえば、

  • 雇用形態
  • 雇用保険の被保険者であるか
  • 就業規則
  • 賃金台帳
  • 出勤簿
  • 雇用契約書

などが確認されることがあります。

「従業員を雇っているから使える」と判断せず、利用するコースの支給要件を確認しましょう。

個人事業主が利用できる自治体の助成金・給付金

国の制度だけでなく、都道府県や市区町村が独自に個人事業主向けの支援制度を設けることがあります。

自治体制度は全国共通ではないため、事業所所在地を基準に探します。

創業・店舗開設・設備投資など地域独自の支援がある

自治体によっては、

  • 創業支援
  • 空き店舗活用
  • 店舗改修
  • 設備導入
  • DX・IT化
  • 省エネ設備
  • 人材確保
  • 販路開拓

などを対象とする補助金・助成金があります。

国の制度より対象地域が狭い一方、地域の産業振興や商店街活性化などに合わせた独自の経費が対象になる場合があります。

国の補助金だけでなく、事業所がある自治体の公式情報も確認しましょう。

自治体制度は所在地と募集期間から探す

自治体の支援制度を探すときは、

「自治体名+個人事業主+補助金」
「自治体名+店舗改装+補助金」
「自治体名+創業支援」

などで検索すると見つけやすくなります。

ただし、過年度のページが検索結果に表示されることがあります。

制度名だけではなく、

  • 2026年度の募集か
  • 現在受付中か
  • 自分の事業所所在地が対象か

まで確認してください。

国と自治体で同じ経費を重複して受給できない場合がある

複数の支援制度を利用できる場合でも、同じ経費について二重に補助を受けられないケースがあります。

たとえば、同じ広告費について国の補助金と自治体の補助金を両方受給することは認められない場合があります。

併用する場合は、

  • 制度そのものの併用が可能か
  • 補助対象経費が重複していないか
  • 国費が含まれる制度同士ではないか

を確認しましょう。

個人事業主が助成金・補助金を利用するときの条件

個人事業主を対象に含む制度でも、申請者全員が利用できるわけではありません。

それぞれの制度で事業規模や雇用状況などの条件があります。

個人事業主本人だけでは使えない雇用関係助成金がある

キャリアアップ助成金や人材開発支援助成金は、雇用する労働者に対して一定の取り組みを行う事業主向けの制度です。

そのため、従業員がいない個人事業主の場合、

  • 自分を正社員化する
  • 自分自身の賃金を引き上げる
  • 自分の研修費を助成してもらう

といった使い方は基本的にできません。

一人で事業をしている場合は、事業者向け補助金や自治体支援を中心に確認しましょう。

小規模事業者要件は業種と従業員数で判断する

小規模事業者向けの補助制度では、業種によって従業員数の基準が設定されていることがあります。

デジタル化・AI導入補助金2026でも、個人事業を含む中小企業・小規模事業者が対象とされ、業種によって従業員数などの基準が設けられています。

たとえば小規模事業者としては、

  • 商業・サービス業(宿泊・娯楽を除く):5人以下
  • 宿泊業・娯楽業:20人以下
  • 製造業その他:20人以下

という基準があります。

自分が対象になるかは、制度ごとの業種分類まで確認しましょう。

税金・労働保険・必要書類の条件も確認する

制度によっては、

  • 納税状況
  • 雇用保険
  • 労災保険
  • 就業規則
  • 賃金台帳
  • 確定申告書
  • 開業届
  • 決算・売上資料

などの確認が必要です。

特に雇用関係助成金では、労働関係法令や雇用管理に関する書類が重要になります。

申請直前に書類を用意するのではなく、日頃から適切に労務管理しておくことが大切です。

申請前に確認したい注意点

助成金・補助金は返済不要の制度が中心ですが、申請方法を誤ると対象外になることがあります。

制度の性質によって手続きが異なるため、一律に考えないようにしましょう。

補助金は交付決定前の契約・購入に注意する

事業者向け補助金では、交付決定後に対象事業を開始する制度が多くあります。

そのため、

先に設備やサービスを購入する
↓
後から補助金を申請する

という順番では、補助対象にならない可能性があります。

特に設備投資やITツール導入では、契約・発注・支払いの時期を確認してください。

一方で、雇用関係助成金は事前の計画届や一定期間の取り組みなど、制度ごとに異なる手続きがあります。

必ず個別の申請要領を確認しましょう。

助成金・補助金は後払いが多いため資金を準備する

補助金は、

申請
↓
採択・交付決定
↓
事業を実施
↓
事業者が支払う
↓
実績報告
↓
補助金を受け取る

という流れが一般的です。

つまり、設備費や広告費を一度自分で支払う必要があります。

補助金を受け取る前提で手元資金をすべて使い切ると、事業運営に影響する可能性があります。

自己資金や融資を含めて、支給までの資金繰りを考えておきましょう。

GビズIDが必要な制度は早めに準備する

電子申請を行う補助金では、GビズIDプライムが必要になる場合があります。

たとえば2026年のものづくり補助金第23次公募では、申請にGビズIDプライムアカウントが必要と案内されています。

制度を見つけてからID取得を始めると、申請期限に間に合わない可能性があります。

利用予定の制度が電子申請の場合は、必要なアカウントを早めに確認しましょう。

年度が変わると制度名・要件が変わる

助成金や補助金は毎年度同じ内容で実施されるとは限りません。

たとえば、2026年度には従来のIT導入補助金が「デジタル化・AI導入補助金2026」として実施されています。

キャリアアップ助成金でも、2026年度に制度改正や新コースの追加が行われています。

古いブログ記事や前年のパンフレットだけで判断せず、必ず申請年度の公式情報を確認してください。

自分に合う制度は「何に使いたいか」から選ぶ

個人事業主向けの制度は数が多いため、制度名を一つずつ覚える必要はありません。

まず「何をしたいのか」を決め、それに対応する制度を探す方が効率的です。

やりたいこと主に確認する制度
広告・販路開拓小規模事業者持続化補助金
会計・受発注・顧客管理などのIT化デジタル化・AI導入補助金2026
新製品・新サービス開発、設備投資ものづくり系補助金
パート等を正社員化キャリアアップ助成金
従業員へ研修を行う人材開発支援助成金
創業・店舗改装など自治体の創業・事業者支援

集客・広告なら販路開拓向け補助金

チラシやWeb広告、看板などを使って新規顧客を増やしたい場合は、小規模事業者持続化補助金など販路開拓を支援する制度を確認します。

ポイントは、「広告費を出してもらうこと」が目的ではない点です。

新しい顧客を獲得し、事業を持続的に発展させるための経営計画が必要になります。

会計・顧客管理などのIT化ならデジタル化支援

会計や決済、顧客管理などをIT化したい場合は、デジタル化・AI導入補助金2026が候補です。

同制度は個人事業も対象に含んでいます。

ただし、対象となるITツールや申請方法が決められています。

単純なPC購入を目的にするのではなく、自社の業務課題を解決するITツールを導入する制度として考えましょう。

従業員の雇用・育成なら厚生労働省の助成金

従業員を雇っている場合は、

  • 正社員化
  • 賃金制度の改善
  • 社内教育
  • リスキリング

などに応じて、厚生労働省の助成金を確認します。

2026年度もキャリアアップ助成金、人材開発支援助成金の各コースが実施されています。

一方、一人で事業をしている個人事業主は、こうした雇用関係助成金ではなく、事業者向け補助金を中心に探しましょう。

地域限定支援は自治体の公式情報を確認する

国の制度で条件が合わなくても、自治体独自の支援を利用できる場合があります。

特に、

  • 開業
  • 店舗改装
  • 空き店舗活用
  • 販路開拓
  • 設備導入
  • 省エネ

などは地域独自制度が設けられることがあります。

自治体制度は募集期間が短いケースもあるため、定期的に事業所所在地の公式サイトを確認するとよいでしょう。

個人事業主は従業員の有無と目的から助成金・補助金を選ぼう

個人事業主でも、2026年に利用できる助成金・補助金はあります。

ただし、最初に確認したいのは「一人で事業をしているのか」「従業員を雇っているのか」です。

一人で事業をしている場合は、

  • 小規模事業者持続化補助金
  • デジタル化・AI導入補助金2026
  • ものづくり系補助金
  • 自治体独自の事業者支援

などが主な候補です。

一方、従業員を雇っている個人事業主は、これらに加えて、

  • キャリアアップ助成金
  • 人材開発支援助成金

などの雇用関係助成金も利用できる可能性があります。

自分に合う制度を探すときは、

従業員がいるか
↓
何に使いたいか
↓
制度の対象者か
↓
対象経費・支給要件を満たすか
↓
申請期限・事前手続きを確認する

という順で確認すると分かりやすくなります。

また、補助金は採択・交付決定後に事業を実施し、後から支給されるものが多くあります。設備やITツールを先に購入すると対象外になる場合もあります。

2026年には制度名称や内容の変更も行われています。

過年度の情報だけで判断せず、中小企業庁、厚生労働省、各制度の事務局、自治体などの最新情報を確認したうえで申請を進めましょう。

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