2026年07月21日 更新

保育園の電気代を削減するには?電気代が高い理由とすぐ見直せる節電対策をわかりやすく解説

目次
  1. 保育園の電気代が高くなりやすい理由
  2. 保育園は空調と照明の使用時間が長くなりやすい
  3. 給食室や給湯設備でも電気を使いやすい
  4. 安全性と快適性を優先するため単純に使用量を減らしにくい
  5. 保育園の電気代は施設特性上高くなりやすい
  6. 保育園の照明設備でできる電気代削減方法
  7. 照明をLEDに切り替える
  8. 明るさと点灯時間を見直す
  9. 人感センサーや自然光を活用する
  10. 照明器具を清掃して効率を保つ
  11. 照明はLED化と点灯管理の両方で見直す
  12. 保育園の空調設備でできる電気代削減方法
  13. 設定温度と運転時間を見直す
  14. 使っていない部屋の空調をこまめに調整する
  15. 遮熱フィルムやカーテンで冷暖房効率を高める
  16. フィルター清掃や室外機まわりの管理を徹底する
  17. 空調は設定よりも運用と効率改善が重要
  18. 保育園の厨房・給湯・電化製品でできる電気代削減方法
  19. 冷蔵庫や冷凍庫の設定温度を見直す
  20. 給湯温度を適正に調整する
  21. 洗濯や電化製品の使い方を見直す
  22. 古い機器は省エネ性能を見て更新する
  23. バックヤード設備は見落としやすいが改善余地が大きい
  24. 保育園の電気代削減は電力契約・省エネ設備・補助制度をセットで見直す
  25. 電気の使い方だけでなく契約プランの見直しも効果が出やすい
  26. 太陽光発電やデマンド監視機器は中長期のコスト対策になる
  27. 省エネ設備や再エネ導入は補助制度の対象になることがある
  28. 一定規模以上の法人は省エネ管理の実務も意識しておきたい
  29. 運用改善に加えて契約と制度活用まで見ると差が出る
  30. まとめ|保育園の電気代削減は「我慢」ではなく「ムダの整理」が基本

保育園の電気代は、一般的な事務所や小規模店舗より高くなりやすい傾向があります。

理由はシンプルで、子どもが長時間過ごす施設だからこそ、空調・照明・給湯・厨房機器を止めにくいからです。しかも、ただ使用量を減らせばよいわけではありません。

暑さや寒さを我慢させる運用や、暗さを感じる照明管理は、保育の質や安全性に直結します。

そのため、保育園の電気代削減では「とにかく消す」「設定温度を極端に変える」といったやり方より、ムダな稼働を減らす、設備効率を上げる、契約や補助制度まで含めて見直すという考え方が重要です。

現場でも、「節電したいけれど子どもの快適性は落としたくない」「給食室や午睡時間の空調をどう管理すればよいかわからない」といった相談は少なくありません。

この記事では、保育園の電気代が高くなりやすい理由を整理したうえで、照明・空調・厨房・給湯設備ごとの具体的な見直しポイントをわかりやすく解説します。

あわせて、電力契約の見直し、省エネ設備、補助制度まで含めた進め方も紹介します。まずは、どこに電気代がかかりやすいのかから見ていきましょう。

電気に関するお悩みはお気軽にご相談ください。

保育園の電気代が高くなりやすい理由

保育園の電気代が高くなりやすいのは、単に電気を多く使っているからではありません。

長時間運営、安全性の重視、衛生管理の必要性が重なることで、どうしても電力消費が増えやすい構造になっています。先に理由を整理しておくと、どこから見直せばよいかが見えやすくなります。

保育園は空調と照明の使用時間が長くなりやすい

保育園では、朝の受け入れから延長保育まで施設を長時間稼働させるケースが多く、空調と照明の使用時間が自然と長くなります。

とくに乳児室や午睡スペースは、季節に関係なく温度や明るさへの配慮が必要です。

たとえば、朝は外気の影響が残るため早めの空調運転が必要になり、日中は活動量や年齢に応じて室温を調整し、夕方は職員室や共用部の照明も使うことがあります。

こうした積み重ねで、1日のうち設備を稼働させる時間が長くなりやすいのが保育園の特徴です。

しかも、空調や照明は「一斉に切る」が難しい設備です。子どもの人数、年齢、活動内容によって必要な環境が変わるため、一般オフィスのように単純な節電ルールだけでは対応しにくい場面も多くなります。

結果として、不要な点灯や過剰な空調運転が続いていることもあります。

保育園で電気を使いやすい代表的な設備を整理すると、次のようになります。

設備電気代がかかりやすい理由
空調長時間運転になりやすい
照明保育室・廊下・共用部まで使用範囲が広い
給湯手洗い、洗浄、清掃で使用頻度が高い
厨房機器冷蔵庫、冷凍庫、換気設備が常時稼働しやすい

給食室や給湯設備でも電気を使いやすい

保育園では保育室以外にも、給食室、調乳スペース、洗濯室、シャワーや手洗いまわりなど、電気を多く使う場所が複数あります。

とくに給食を園内調理している場合は、冷蔵庫、冷凍庫、食洗機、電気温水器、換気設備などが重なり、日中の電力負荷が大きくなりやすいです。

また、子どもの生活環境を清潔に保つため、お湯を使う場面も少なくありません。

手洗い、食器洗浄、汚れ物の洗濯、衛生管理のための清掃など、給湯が日常業務に組み込まれているため、給湯設備の設定や運用の差がそのまま電気代の差になりやすいです。

現場では、保育室の照明やエアコンに意識が向きやすい一方で、厨房機器やバックヤード設備の電力消費は見落とされがちです。請求書を見て「高い」と感じても、どこで使っているのかが見えていないケースは珍しくありません。

安全性と快適性を優先するため単純に使用量を減らしにくい

保育園の節電が難しい最大の理由は、安全性と快適性を優先しなければならないことです。

子どもは体温調節が未熟で、室温や湿度の影響を受けやすい年齢層です。こまめな換気や衛生管理も必要で、感染対策の観点からも設備管理は欠かせません。

そのため、「設定温度を大きく変える」「照明を極端に減らす」といった節電は現実的ではありません。

節電を優先しすぎて、保育室が暑い・寒い、廊下や手洗い場が暗い、衛生管理がしにくいといった状態になると本末転倒です。

ここで大切なのは、削ってよい部分と削ってはいけない部分を分けることです。

  • 削ってはいけないもの
    室温管理、安全確保に必要な照明、衛生維持に必要な給湯や換気
  • 見直しやすいもの
    使っていない部屋の空調、過剰な点灯、古い設備、契約内容、待機電力

この切り分けができると、無理のない節電に進みやすくなります。

保育園の電気代は施設特性上高くなりやすい

保育園の電気代が高くなりやすいのは、空調や照明の使用時間が長く、厨房や給湯設備も日常的に稼働し、さらに安全性や快適性を優先する必要があるからです。

単純に使用量を減らすのではなく、どこにムダがあるのかを設備ごとに整理することが節電の出発点になります。

保育園の照明設備でできる電気代削減方法

照明は、保育の質や安全性を保ちながら比較的見直しやすい設備です。

古い照明器具を使い続けている園では、LED化や点灯管理の改善だけでも効果が出やすい分野でもあります。大がかりな見直しに入る前に、まずは照明から整えると進めやすいです。

照明をLEDに切り替える

照明の見直しで最初に検討したいのが、蛍光灯や古い照明器具のLED化です。LEDは消費電力を抑えやすく、交換頻度も下げやすいため、点灯時間が長い保育園と相性がよい設備です。

とくに、保育室、廊下、玄関、トイレ、職員室など、日常的に長く使う場所から優先して切り替えると効果を出しやすくなります。

すべてを一度に更新するのが難しくても、「点灯時間が長い場所」「交換回数が多い場所」から進めるだけで負担を抑えながら改善できます。

LED化では、価格だけで選ばないことも重要です。確認しておきたいのは次の点です。

  • 明るさが十分か
  • 色温度が保育空間に合っているか
  • ちらつきが少ないか
  • 交換や維持管理がしやすいか

保育園では、見やすさだけでなく、落ち着いて過ごせる光環境も大切です。

明るすぎる、冷たく感じる光だと、かえって居心地が悪くなることもあります。

明るさと点灯時間を見直す

照明の電気代削減は、器具の更新だけで完結しません。必要な場所を必要な時間だけ照らすという運用の見直しも非常に重要です。

たとえば、日中でも十分に明るい窓際まで一律に照明をつけていないか、午睡中に必要以上の照明が点灯していないか、延長保育の時間帯に使っていない部屋まで点灯していないか。

このあたりは、意外と「前からそうしているから」で固定化していることがあります。

よくあるのは、「朝に全部つけて最後にまとめて消す」運用です。管理は楽でも、使っていないエリアの電気代まで積み上がります。そこで、部屋ごと・時間帯ごとに点灯ルールを整理すると、現場が混乱しにくくなります。

見直しポイント具体例
点灯範囲使う部屋だけ点灯する
点灯時間午睡・延長保育で必要時間を絞る
明るさ明るすぎる場所は間引き点灯や調光を検討する
共用部廊下や倉庫の常時点灯を見直す

無理に暗くするのではなく、過剰な点灯を減らすと考えると進めやすくなります。

人感センサーや自然光を活用する

トイレ、倉庫、職員用バックヤード、出入口付近など、常時点灯が不要な場所では人感センサーの活用が有効です。消し忘れを防ぎやすく、職員の手間も減らせます。

また、保育室や遊戯室では、窓の位置やカーテンの使い方を工夫して自然光を取り入れるだけでも、昼間の照明負荷を抑えやすくなります。

もちろん、直射日光が強い時間帯はまぶしさや暑さにつながるため、遮光とのバランスは必要です。それでも、自然光をうまく使う園は昼間の点灯時間を抑えやすい傾向があります。

新たに大きな工事をしなくても、家具の配置を見直して窓まわりをふさがない、カーテンを使い分けるといった小さな工夫から始められます。

照明器具を清掃して効率を保つ

見落としがちですが、照明器具の清掃も大切です。器具カバーや反射板にホコリや汚れがたまると、同じ電力を使っていても明るさが落ちやすくなります。

その結果、「暗いから増灯する」「必要以上に点灯する」といった流れにつながります。

保育園では、ホコリに加えて、厨房周辺なら油汚れ、水まわりでは湿気由来の汚れも出やすいため、定期的な確認が欠かせません。

日常清掃の延長でできる範囲でも、器具の状態を保つことには十分意味があります。

地味な対策ですが、既存設備の効率を落とさないための基本です。

LED化やセンサー導入のような設備対策とあわせて、運用面の手入れも習慣化しておくと節電効果が安定しやすくなります。

照明はLED化と点灯管理の両方で見直す

照明の電気代削減では、LED化だけでなく、点灯時間の見直し、人感センサーの活用、自然光の取り入れ方、器具の清掃まで含めて考えることが大切です。

子どもの安全や見やすさを保ちながら、過剰な点灯を減らすことが、保育園に合った現実的な進め方です。

保育園の空調設備でできる電気代削減方法

保育園の電気代で大きな割合を占めやすいのが空調です。

とくに夏と冬は使用時間が長く、設定や運用次第で負担が大きく変わります。ただし、子どもの体調や快適性に直結する設備なので、我慢の節電ではなく効率のよい運転を目指す必要があります。

設定温度と運転時間を見直す

空調の見直しでまず取り組みやすいのが、設定温度と運転時間の確認です。

ありがちなのは、「毎年なんとなく同じ設定温度」「朝から夕方まで一律で運転」といった固定運用です。これでは、実際の室温や人数、活動内容に合っていないことがあります。

たとえば、活発に動く時間帯と午睡時間では、快適に感じる温度が異なります。

乳児室と職員室でも必要な環境は同じではありません。部屋ごとの用途に合わせて設定を分けるだけでも、無駄な冷やしすぎ・暖めすぎを防ぎやすくなります。

また、登園前から長時間フル運転していないか、降園後に使っていない部屋まで運転していないかも確認したいポイントです。必要な時間に合わせた運転へ調整すると、快適性を落とさずに見直しやすくなります。

使っていない部屋の空調をこまめに調整する

保育園では、時間帯によって使う部屋が変わります。活動室、午睡スペース、一時保育室、面談室など、終日フル稼働ではない部屋も多いはずです。

それなのに全室ほぼ同じように空調を入れていると、電気代は上がりやすくなります。

そこで大切なのが、部屋ごとの稼働状況に合わせて空調を切り替えることです。

完全に止めるのが難しい場合でも、設定温度を調整する、弱運転にする、使用前後だけ重点的に運転するなど、やり方はいくつかあります。

運用ルールを作るなら、次のように整理すると現場で使いやすくなります。

場面空調の見直し例
登園前必要な部屋だけ先行運転する
日中活動時使用中の部屋を優先して調整する
午睡時間利用状況に応じて温度と風量を見直す
延長保育使っていない部屋は停止または弱運転にする

「切り忘れが心配で結局つけっぱなしになる」という声はよくあります。

だからこそ、担当者任せにせず、時間帯ごとのルールを見える化することが大切です。

遮熱フィルムやカーテンで冷暖房効率を高める

空調の電気代を減らすには、機械の設定だけでなく、部屋そのものの熱の出入りを抑える工夫も有効です。

夏は窓から入る日射で室温が上がりやすく、冬は窓まわりから熱が逃げやすいため、エアコンだけで頑張る運用になりやすいからです。

そこで役立つのが、遮熱フィルム、カーテン、ブラインド、すだれなどです。

保育室の窓面積が大きい園では、とくに効果を感じやすいことがあります。日差しの強い時間帯だけ遮る、午睡時は遮光を強めるなど、使い分けもできます。

もちろん、採光や見守りとのバランスは必要です。

ただ、何も対策しないまま直射日光を受け続けるより、外気や日射の影響を少しでも抑えた方が空調効率は上がりやすいです。設備更新ほど大きな費用がかからず、取り入れやすいのもメリットです。

フィルター清掃や室外機まわりの管理を徹底する

空調で確実に押さえておきたいのがメンテナンスです。

フィルターが汚れていると風量が落ち、設定温度まで届きにくくなります。その結果、余計に電力を使いやすくなります。室外機のまわりに物が置かれていたり、吹出口がふさがれていたりしても効率は下がります。

実際の現場では、保育業務が優先になり、空調の手入れは後回しになりがちです。

ただ、定期清掃は節電と機器寿命の両方に関わる基本です。故障予防にもつながるため、結果的にコスト管理にもプラスになります。

空調まわりで確認したい項目をまとめると、次の通りです。

  • フィルター清掃の頻度
  • 吹出口がふさがれていないか
  • 室外機まわりに物を置いていないか
  • 冷暖房効率が落ちていないか
  • 部屋ごとの運転ルールが決まっているか

空調は設定よりも運用と効率改善が重要

空調の電気代削減では、設定温度だけを変えるのではなく、部屋ごとの運転管理、遮熱対策、フィルター清掃、室外機まわりの整備まで含めて見直すことが大切です。

子どもが無理なく過ごせる環境を保ちながら、冷暖房効率を上げることが保育園向きの節電につながります。

保育園の厨房・給湯・電化製品でできる電気代削減方法

保育園の電気代というと照明やエアコンに目が向きがちですが、実は厨房、給湯、洗濯機、乾燥機、冷蔵庫などのバックヤード設備も見逃せません。

毎日の運営に欠かせない設備だからこそ、小さな改善の積み重ねが月額コストに効いてくる分野です。

冷蔵庫や冷凍庫の設定温度を見直す

給食室や職員室で使う冷蔵庫・冷凍庫は、24時間稼働するため、設定や使い方の差が電気代に反映されやすい設備です。

必要以上に低い温度設定になっていないか、開閉が多すぎないか、詰め込みすぎで冷気の循環を妨げていないかを確認しておきたいところです。

冷蔵庫は安全管理が最優先なので、もちろん食品衛生を無視した温度変更はできません。

ただ、適正範囲を外れない中で過剰設定を避けるだけでも無駄を減らしやすくなります。庫内整理をして取り出しやすくするだけでも、扉の開放時間を短くしやすくなります。

また、壁にぴったり付けすぎて放熱しにくくなっていないか、パッキンが劣化していないかも確認ポイントです。

古い機種では、運転効率がかなり落ちていることもあります。

給湯温度を適正に調整する

保育園では、手洗い、食器洗浄、清掃、洗濯などで給湯を使う場面が多く、給湯設備の運用は電気代に影響しやすいです。

設定温度が必要以上に高くなっていると、そのぶんエネルギーを多く使いやすくなります。

もちろん、衛生面への配慮は前提です。ただ、用途ごとに必要な温度は同じではありません。

給食室、手洗い、清掃などで一律高温設定になっている場合は、安全性や衛生面を確認したうえで適正温度に調整する余地があります。

現場では「前からこの設定だから」で固定されていることも少なくありません。

給湯器の設定を見直すだけなら比較的取り組みやすく、電気温水器や給湯設備が古い場合は、待機電力や保温ロスも確認しておきたいところです。

洗濯や電化製品の使い方を見直す

保育園では、タオル、シーツ、汚れ物などの洗濯が日常的に発生します。

洗濯乾燥機を何度も小分けで回していると、そのぶん電力使用量は増えやすくなります。業務に支障がない範囲で、まとめ洗いのタイミングを調整したり、乾燥工程の使い方を見直したりすると効果が出ることがあります。

そのほかにも、ポット、電子レンジ、加湿器、空気清浄機、事務機器など、細かな電化製品が積み上がっているケースもあります。

1台ごとの消費電力は大きくなくても、つけっぱなし、待機状態の放置、不要な同時使用が重なると無視できません。

見直しやすいポイントを整理すると、次のようになります。

  • 洗濯や乾燥の回数をまとめられないか
  • 使っていない家電が常時オンになっていないか
  • 待機電力の大きい機器が放置されていないか
  • 使用ルールが人によってばらついていないか

古い機器は省エネ性能を見て更新する

古い冷蔵庫、電気温水器、洗濯乾燥機、業務用厨房機器などは、新しい機器に比べて消費電力が大きいことがあります。

頻繁に使う設備ほど、その差は長期的な電気代に表れやすくなります。

もちろん、故障していない機器をすぐ入れ替えるのは簡単ではありません。

ただ、修理費がかさみ始めている、効きが悪い、音が大きい、温度管理が不安定といった兆候があるなら、更新時期として考えやすいタイミングです。

省エネ性能を見ながら計画的に更新すると、月々のコストだけでなくトラブル防止にもつながります。

バックヤード設備は見落としやすいが改善余地が大きい

厨房、給湯、洗濯、冷蔵庫などの設備は、保育園の電気代の中で見落とされやすい一方、改善余地も大きい分野です。

温度設定、使い方、稼働時間、機器更新を順番に見直すことで、保育室以外の電力負担も抑えやすくなります。

保育園の電気代削減は電力契約・省エネ設備・補助制度をセットで見直す

ここまで紹介した節電対策は、日々の運用改善として始めやすい内容です。

ただ、一定規模以上の施設や、もともとの電気代が高い園では、それだけでは限界があることもあります。

そんなときは、電気の使い方だけでなく、契約・設備・制度活用までまとめて見直す視点が重要です。

電気の使い方だけでなく契約プランの見直しも効果が出やすい

保育園の電気代は、使用量だけで決まるわけではありません。

契約電力、料金単価、時間帯別の単価設定などによっても変わります。

そのため、節電を進めても請求額が思うほど下がらない場合、電力契約そのものが現状に合っていない可能性があります。

たとえば、園児数や運営時間が変わったのに昔の契約をそのまま使っていたり、空調や厨房設備の更新後も契約内容を見直していなかったりすると、必要以上のコストを払っていることがあります。

実際に、「設備は見直したのに電気代があまり下がらない」というケースでは、契約条件の確認が有効になることがあります。

確認したい項目は次の通りです。

確認項目チェックしたい内容
基本料金現在の運営規模に合っているか
使用量季節や時間帯で偏りがないか
最大需要電力ピークが高すぎないか
請求内訳何がコスト増の要因になっているか

単純な使用量削減だけではなく、契約の適正化もコスト削減の一部として考えることが大切です。

太陽光発電やデマンド監視機器は中長期のコスト対策になる

日常の節電だけでは削減幅に限界がある場合、太陽光発電やEMS、デマンド監視といった仕組みの導入も選択肢になります。

とくに昼間の使用量が多い施設では、太陽光発電と相性がよいケースがあります。

また、電気代は「どれだけ使ったか」だけでなく、「一時的にどれだけ大きな電力を使ったか」が影響する契約もあります。

そこで、デマンド監視や見える化の仕組みを使ってピークを把握し、空調や厨房機器の運転タイミングを調整できるようになると、基本料金や全体コストの抑制につながることがあります。

いきなり大規模投資に踏み切るのが難しい園でも、まずはピークがどこで発生しているかを把握することに意味があります。見えない電力負荷を見える化することが、中長期の改善につながります。

省エネ設備や再エネ導入は補助制度の対象になることがある

設備更新や省エネ機器の導入では、補助制度を活用できる場合があります。

ここで意識したいのは、「保育園向け」と書かれた制度だけを探す必要はないという点です。法人として設備更新を行う事業者向け制度の中に、条件に合えば使えるものが含まれていることがあります。

とくに確認したいのは次のような制度です。

  • 省エネ設備更新に関する補助制度
  • 再エネ導入に関する支援制度
  • EMSや見える化設備に関する支援制度
  • 自治体独自の補助事業

公募時期や対象設備、補助率は年度ごとに変わるため、導入を決めてから探すのではなく、計画段階で制度を確認する方が実務的です。

自治体独自の制度が出ていることもあるため、国の制度とあわせて見ておくと抜け漏れを防ぎやすくなります。

一定規模以上の法人は省エネ管理の実務も意識しておきたい

園の規模や法人全体のエネルギー使用量によっては、単なる節電ではなく、省エネ管理の実務対応が必要になる場合があります。

すべての保育園法人が対象になるわけではありませんが、複数園を運営している法人や、保育事業以外も含めて施設数が多い法人では、全体使用量の把握が必要になることがあります。

現場の節電だけでなく、法人単位でエネルギー管理を考える段階に入っているか、一度確認しておくと安心です。園単位では小さく見えても、法人全体で合算すると影響が大きくなるケースもあります。

運用改善に加えて契約と制度活用まで見ると差が出る

保育園の電気代削減は、日々の節電だけでなく、電力契約の適正化、設備投資、補助制度の活用まで含めて考えると成果が出やすくなります。

特に電気代が高止まりしている園ほど、使い方だけでなく仕組みの見直しが重要です。

まとめ|保育園の電気代削減は「我慢」ではなく「ムダの整理」が基本

保育園の電気代を削減するうえで大切なのは、子どもの安全性や快適性を犠牲にして使用量を無理に減らすことではありません。

照明・空調・厨房・給湯といった設備ごとにムダを洗い出し、効率のよい使い方へ整えることが基本です。

特に見直したいポイントは次の通りです。

  • 照明はLED化、点灯時間の見直し、人感センサー活用
  • 空調は設定温度だけでなく、部屋ごとの運転管理や遮熱対策
  • 厨房や給湯は温度設定、稼働時間、古い機器の更新確認
  • 請求内訳を見ながら電力契約もあわせて見直す
  • 設備更新時は補助制度やEMS導入も検討する

正直なところ、保育園の節電は「消す」「止める」だけでは続きません。

現場で無理なく運用できる形に落とし込んでこそ、はじめて電気代削減が定着します。

まずは、請求書の内訳確認、照明と空調の運用見直し、バックヤード設備の点検といった始めやすいところから取り組むのが現実的です。

必要に応じて、契約や設備更新まで広げていくと、より安定したコスト改善につながります。

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