新事業進出補助金の申請では、申請時に必ず抵当権を設定しなければならないわけではありません。
ただし、補助金で取得・整備した建物や設備などの財産に、金融機関の融資に伴う抵当権などの担保権を設定する場合は注意が必要です。
新事業進出補助金の手引きでは、補助事業により建設した施設等の財産に抵当権などの担保権を設定する場合、担保権設定前に承認申請を行い、必ず事前に承認を得る必要があるとされています。
また、申請が必ず承認されるとは限りません。
さらに、交付規程では、補助事業により整備した施設等の財産に対して根抵当権の設定を行うことは認められないと明記されています。
抵当権と根抵当権は似ていますが、補助金上の扱いは大きく異なるため、金融機関から担保設定を求められた場合は、早めに確認しておくことが大切です。
抵当権と根抵当権の違い

抵当権と根抵当権は、どちらも不動産などを担保にする権利ですが、担保する借入の範囲が違います。
新事業進出補助金では、補助対象財産に担保が及ぶかどうかが重要になるため、まず抵当権と根抵当権の違いを押さえておく必要があります。
特に根抵当権は、補助金で整備した財産への設定が認められないため、通常の抵当権以上に慎重な確認が必要です。
抵当権とは
抵当権とは、特定の借入に対して、不動産などを担保にする権利です。
たとえば、金融機関から建物建設資金を借り、その借入を担保するために土地や建物へ抵当権を設定するようなケースが考えられます。
抵当権の特徴は、どの借入を担保するのかが比較的はっきりしていることです。
借入金額や返済期間、担保にする財産が明確で、対象となる債務が特定されています。
新事業進出補助金では、抵当権そのものが一律に禁止されているわけではありません。
ただし、補助事業により建設した施設等の財産に抵当権などの担保権を設定する場合は、担保権設定前に承認申請を行い、事前に承認を得る必要があります。
抵当権を検討する場面としては、次のようなケースがあります。
| ケース | 注意点 |
| 補助事業用の建物を新築するために融資を受ける | 建物に抵当権を設定する前に承認が必要 |
| 補助事業用の施設整備資金を借りる | 担保が補助対象財産に及ぶか確認が必要 |
| 土地・建物を担保に金融機関から融資を受ける | 補助対象財産と担保対象の切り分けが必要 |
| 既存担保に補助対象財産を追加する | 追加担保に該当するか慎重に確認が必要 |
抵当権は、補助事業遂行のための資金調達と関係する場合に問題になりやすいです。
金融機関の融資条件だけで進めるのではなく、補助金側の承認手続きも同時に確認する必要があります。
根抵当権とは
根抵当権とは、一定の極度額の範囲内で、継続的な取引や複数の借入をまとめて担保する権利です。
抵当権が特定の借入に紐づくのに対し、根抵当権は、将来発生する借入も含めて広く担保する性質があります。
金融機関との継続的な融資取引では、土地や建物に根抵当権が設定されているケースがあります。
事業者側にとっては、追加借入のたびに新たな担保設定をしなくて済むメリットがありますが、補助金の財産管理では問題になりやすい権利です。
新事業進出補助金の交付規程では、補助事業により整備した施設等の財産に対して、根抵当権の設定を行うことは認められないとされています。
根抵当権で注意したい点は、次のとおりです。
| 注意点 | 内容 |
| 担保範囲が広い | 特定の借入だけでなく継続的な取引を担保する |
| 将来債務も関係する | 今後の借入まで担保に含まれる可能性がある |
| 補助対象財産に及ぶと問題になりやすい | 財産管理上、補助金の目的外処分と見られるリスクがある |
| 解除や変更が簡単ではない | 金融機関との調整や抹消手続が必要になる |
| 既存契約にも注意が必要 | 土地に根抵当権がある場合、建物への影響確認が必要 |
根抵当権は、金融機関取引ではよく使われる一方、補助金の対象財産にはなじみにくい担保権です。
補助対象となる建物や設備に根抵当権が及ぶ可能性がある場合は、申請前に必ず確認しておく必要があります。
抵当権と根抵当権の違い
抵当権と根抵当権の違いは、担保する債務の範囲です。
抵当権は特定の借入を担保するのに対し、根抵当権は一定の極度額の範囲で継続的な取引を担保します。
違いを整理すると、次のようになります。
| 比較項目 | 抵当権 | 根抵当権 |
| 担保する債務 | 特定の借入 | 一定範囲の継続的な取引・複数借入 |
| 借入との関係 | 借入ごとに紐づきやすい | 将来の借入も含まれやすい |
| 補助金上の扱い | 条件付きで認められる場合がある | 補助対象財産への設定は認められない |
| 必要な手続 | 担保権設定前の承認申請が必要 | 原則として設定不可 |
| 実務上の注意 | 事前承認と担保範囲の確認 | 既存契約や追加担保条項の確認 |
新事業進出補助金では、抵当権と根抵当権を同じように考えると危険です。
抵当権は条件付きで検討できる場合がある一方、根抵当権は補助事業により整備した施設等の財産への設定が認められません。
抵当権と根抵当権は担保範囲が違う
抵当権は特定の借入を担保する権利で、根抵当権は継続的な取引や将来の借入まで含めて担保する権利です。新事業進出補助金では、この違いが非常に重要です。
抵当権は事前承認を前提に検討される場合がありますが、補助事業により整備した施設等への根抵当権設定は認められていません。
金融機関との融資条件を確認する際は、どちらの担保権なのかを必ず切り分ける必要があります。
補助金における抵当権・根抵当権の扱い

補助金で取得・整備した財産は、通常の事業用財産よりも自由に扱えません。
新事業進出補助金では、補助事業により取得した財産について、交付規程等に基づき処分に制限が課されます。
ここでいう処分には、譲渡や廃棄だけでなく、担保に供する処分も含まれます。
そのため、補助対象財産に抵当権や根抵当権を設定する場合は、単なる金融機関との融資条件ではなく、補助金上の財産管理の問題として確認する必要があります。
根抵当権は認められにくい
新事業進出補助金では、補助事業により整備した施設等の財産に対して、根抵当権の設定を行うことは認められていません。
交付規程で明確に記載されています。
根抵当権が問題になりやすい理由は、担保する債務の範囲が広く、将来発生する債務まで含まれる可能性があるためです。
補助金で整備した建物や設備が、補助事業とは直接関係しない将来の借入まで担保する状態になると、補助金の目的に反する扱いになるおそれがあります。
根抵当権で特に注意したいのは、次のようなケースです。
| ケース | リスク |
| 補助対象建物に新たに根抵当権を設定する | 認められない可能性が高い |
| 既存根抵当権の対象に補助対象建物が追加される | 追加担保として問題になる可能性 |
| 土地に根抵当権があり、建物にも担保が及ぶ | 交付申請や実績報告で確認が必要になる可能性 |
| 金融機関が包括的な担保を求める | 補助金側の制限と衝突しやすい |
| 契約書に追加担保差入条項がある | 補助対象財産に担保が及ぶ可能性 |
金融機関から「通常の融資実務ではよくある」と説明されても、補助金上は別の判断になります。
根抵当権は特に慎重に確認すべき担保権です。
抵当権は条件付きで認められる場合がある
抵当権は根抵当権と違い、一律に禁止されているわけではありません。
ただし、補助事業により建設した施設等の財産に抵当権などの担保権を設定する場合は、設定前に承認申請を行い、必ず事前に承認を得る必要があります。
手引きでは、補助事業実施に必要な資金調達をする場合に限り、担保権実行時に納付をすることを条件として認める場合があるとされています。
ただし、申請が必ず承認されるとは限らず、事後承認はできません。
抵当権が問題になる場面を整理すると、次のとおりです。
| 場面 | 確認すべきこと |
| 補助対象建物を建てるために融資を受ける | 担保権設定承認申請が必要か |
| 補助対象施設を担保にする | 補助事業遂行に必要な資金調達か |
| 担保権実行時の扱いがある | 納付条件を理解しているか |
| 交付決定後に担保設定する | 事前承認を得ているか |
| 既に担保設定を進めている | 事後承認不可のため早急な確認が必要 |
抵当権は「条件付きで可能性がある」だけで、自由に設定できるわけではありません。
金融機関との契約前に、補助金側の承認が必要か確認することが大切です。
処分制限財産として管理される
新事業進出補助金で取得・整備した財産は、処分制限財産として管理されます。
交付規程では、取得価格または効用の増加価格が単価50万円税抜以上の機械、器具、その他の財産が処分制限財産とされ、処分制限期間は原則として減価償却資産の耐用年数等に関する省令を準用するとされています。
処分には、補助金の交付目的に反する使用、譲渡、交換、貸付、担保に供する処分、廃棄などが含まれます。
つまり、担保設定も財産処分の一種として扱われるため、補助対象財産に担保権を設定する場合は制限を受けます。
処分制限財産で注意すべき点は、次のとおりです。
| 注意点 | 内容 |
| 自由に売却できない | 処分制限期間中は承認が必要 |
| 自由に担保設定できない | 担保に供する処分も制限対象 |
| 補助事業以外で使えない | 目的外使用と判断される可能性 |
| 処分時に納付が必要になる場合がある | 補助金額を限度に納付が発生する可能性 |
| 管理期間が長くなる場合がある | 耐用年数に応じた管理が必要 |
補助金を受けた後も、財産管理の義務は続きます。
担保設定は採択後や交付決定後の話と思われがちですが、融資を伴う事業計画では申請前から見ておくべき論点です。
補助対象財産への担保設定は自由にできない
新事業進出補助金では、補助対象財産に対する担保設定は自由にできません。
抵当権は事前承認を受けることで条件付きで認められる場合がありますが、根抵当権は補助事業により整備した施設等への設定が認められていません。
補助金で取得・整備した財産は処分制限財産として管理されるため、金融機関の融資条件と補助金上の制限を分けて確認する必要があります。
土地に既存の根抵当権がある場合の注意点

新事業進出補助金で建物を新築する場合、土地に既に根抵当権が設定されているケースは特に注意が必要です。
土地だけに根抵当権があると思っていても、契約内容によっては、将来建てる建物や追加取得する財産にも担保が及ぶ可能性があります。
補助対象建物に担保が及ぶと、交付申請や財産管理で問題になるおそれがあります。
根抵当権がある土地に建物を新築する場合
土地に既存の根抵当権が設定されている状態で、補助金を使って建物を新築する場合は、建物にも担保が及ぶかどうかを確認する必要があります。
補助事業で整備する建物が、既存の根抵当権契約により追加担保として扱われる可能性があるためです。
新事業進出補助金の交付規程では、補助事業により整備した施設等への根抵当権設定は認められていません。
そのため、土地に既存の根抵当権がある場合でも、補助対象建物へ根抵当権の効力が及ばない状態にできるかを確認する必要があります。
確認すべきポイントは、次のとおりです。
| 確認項目 | 内容 |
| 土地の登記 | 既存の根抵当権があるか |
| 根抵当権者 | どの金融機関が担保権者か |
| 契約内容 | 追加担保差入条項があるか |
| 新築建物への影響 | 建物にも担保設定を求められるか |
| 金融機関の対応 | 免除・同意・確認書の発行が可能か |
土地に根抵当権があること自体よりも、補助対象となる建物に担保が及ぶかどうかが重要です。
追加担保差入条項の有無を確認する
既存の根抵当権契約で特に確認したいのが、追加担保差入条項です。
追加担保差入条項とは、担保価値が不足した場合や新たな財産を取得した場合などに、金融機関が追加担保を求めることができる内容の条項です。
この条項があると、土地上に新築した建物についても、金融機関から担保設定を求められる可能性があります。
補助対象建物に根抵当権や追加担保が及ぶと、補助金上の制限と衝突しやすくなります。
追加担保差入条項を確認する際は、次の資料を見ます。
| 資料 | 確認内容 |
| 根抵当権設定契約書 | 追加担保に関する条項があるか |
| 金銭消費貸借契約書 | 担保提供義務があるか |
| 登記事項証明書 | 既存担保の内容 |
| 金融機関の確認書 | 建物への担保設定を求めないか |
| 補助金側の様式・案内 | 提出が必要な確認書があるか |
新事業進出補助金の公式資料には、根抵当権設定義務の免除に関する書面様式も公開されています。
金融機関等から根抵当権を設定する義務を免除してもらう場面を想定した資料であり、既存根抵当権がある場合の確認が実務上重要であることが分かります。
既存根抵当権は建物への影響まで確認する
土地に既存の根抵当権がある場合は、土地だけの問題として考えず、補助対象となる建物に担保が及ぶかを確認する必要があります。
特に追加担保差入条項がある場合は、金融機関から建物への担保設定を求められる可能性があります。
補助対象建物に根抵当権が及ぶと問題になりやすいため、登記、契約書、金融機関の確認書を早めにそろえることが大切です。
根抵当権の解除方法と注意点

根抵当権が補助対象財産に影響する場合、解除や抹消を検討することがあります。
ただし、根抵当権は事業者だけの判断で簡単に外せるものではありません。
金融機関との借入残高、極度額、契約内容、担保の必要性を確認し、同意を得たうえで手続を進める必要があります。
補助金申請の直前に慌てて対応しようとすると、スケジュールに間に合わない可能性があります。
債務を返済して根抵当権を抹消する
根抵当権を解除する代表的な方法は、金融機関への債務を返済し、根抵当権を抹消することです。
借入が残っている場合、金融機関は担保を外すことに慎重になるため、まず現在の借入残高や返済計画を確認する必要があります。
抹消までの流れは、一般的に次のようになります。
| 手順 | 内容 |
| 1 | 金融機関に根抵当権解除の相談をする |
| 2 | 借入残高や担保状況を確認する |
| 3 | 必要に応じて債務を返済する |
| 4 | 金融機関から抹消書類を受け取る |
| 5 | 司法書士等を通じて抹消登記を行う |
| 6 | 登記事項証明書で抹消を確認する |
根抵当権の抹消には時間がかかる場合があります。
補助金の申請期限や交付申請期限がある場合は、金融機関との調整を早めに始める必要があります。
根抵当権を抵当権に変更する手続きはない
根抵当権は、単純に抵当権へ変更できるものではありません。
根抵当権と抵当権は別の権利であり、継続的な取引を担保する根抵当権をそのまま特定借入の抵当権へ置き換えるには、金融機関との契約見直しや担保権の抹消・再設定などが関係します。
そのため、「根抵当権が不可なら抵当権に変えればよい」と簡単に考えるのは危険です。
金融機関が応じるか、既存借入の担保として問題がないか、新たな抵当権設定に補助金側の承認が必要かを確認する必要があります。
整理すると、次のようになります。
| 誤解しやすい点 | 正しい確認 |
| 根抵当権を抵当権へ簡単に変更できる | 原則として契約見直しや抹消・再設定が必要 |
| 金融機関が変更してくれるはず | 金融機関の審査・同意が必要 |
| 抵当権なら自由に設定できる | 補助対象財産なら事前承認が必要 |
| 登記だけ直せばよい | 借入契約や担保契約全体の確認が必要 |
補助金上は根抵当権が認められず、抵当権は条件付きという扱いです。
権利の種類を変える場合でも、補助金側と金融機関側の両方を確認しなければなりません。
解除には金融機関との調整が必要になる
根抵当権の解除には、金融機関との調整が欠かせません。根抵当権は金融機関にとって債権回収を確保するための担保です。
そのため、借入残高が残っている、他に十分な担保がない、今後も継続取引があるといった場合には、簡単に解除に応じてもらえないことがあります。
金融機関と確認すべき内容は、次のとおりです。
| 確認項目 | 内容 |
| 借入残高 | 現在の債務額 |
| 極度額 | 根抵当権で設定されている上限額 |
| 担保範囲 | 土地・建物・設備のどこまで及ぶか |
| 解除可否 | 抹消や一部解除が可能か |
| 代替担保 | 他の担保提供が必要か |
| 確認書 | 補助金申請用の書面を発行できるか |
補助金の申請や交付申請では、金融機関の対応がボトルネックになることがあります。
担保権の扱いは後から簡単に修正できないため、事業計画の段階で確認することが重要です。
根抵当権は解除も変更も早めの調整が必要
根抵当権を解除するには、債務の返済、金融機関の同意、抹消登記などが必要になります。
また、根抵当権を単純に抵当権へ変更できるわけではないため、金融機関との契約見直しや補助金側の確認が欠かせません。
新事業進出補助金で建物や設備を整備する予定がある場合は、土地や既存担保の状況を早めに確認しておくことが大切です。
新事業進出補助金の申請前に確認したい担保設定のポイント

新事業進出補助金で抵当権や根抵当権が問題になるのは、補助金申請そのものに担保設定が必須だからではありません。
多くの場合、金融機関から融資を受ける際に担保設定を求められ、その担保が補助対象財産に及ぶことで問題になります。
申請前には、抵当権設定が本当に必要なのか、担保対象がどこまで及ぶのか、事務局や専門家への確認が必要かを整理しておくことが重要です。
申請時に抵当権設定が必須か確認する
新事業進出補助金の申請時に、抵当権設定が必須というわけではありません。
補助金は返済を前提とした融資ではなく、要件を満たした補助事業に対して経費の一部を支援する制度です。
ただし、補助事業を行うために金融機関から融資を受ける場合、金融機関側が担保を求めることがあります。
このとき、担保対象が補助金で建設・取得する建物や設備に及ぶと、補助金上の承認や制限が関係します。
確認すべきポイントは、次のとおりです。
| 確認項目 | 内容 |
| 補助金申請上の担保設定 | 必須ではない |
| 金融機関融資上の担保設定 | 求められる場合がある |
| 補助対象財産への抵当権 | 事前承認が必要 |
| 補助対象財産への根抵当権 | 認められない |
| 既存担保の影響 | 土地や建物に担保が及ぶか確認が必要 |
つまり、見るべきなのは「補助金の申請に担保が必要か」だけではなく、「融資を受けるための担保が補助対象財産に影響するか」です。
今回の補助対象資産に担保が及ぶか確認する
金融機関へ確認すべき最重要ポイントは、今回の補助対象資産に担保が及ぶかどうかです。
土地、建物、設備、システムなどのうち、どこが担保対象になるのかを明確にしておく必要があります。
特に、建物費を補助対象経費に含める場合は慎重な確認が必要です。
補助事業により建設した施設等に抵当権などの担保権を設定する場合、担保権設定前に承認申請を行い、事前承認を得る必要があるためです。
金融機関には、次のような点を確認します。
| 金融機関への確認事項 | 確認する理由 |
| 今回の建物に抵当権を設定する予定があるか | 事前承認が必要になる可能性がある |
| 根抵当権を設定する予定があるか | 補助対象財産には認められない |
| 既存根抵当権に追加担保条項があるか | 新築建物に担保が及ぶ可能性がある |
| 担保対象は土地だけか建物も含むか | 補助対象財産への影響を確認するため |
| 確認書や同意書の発行が可能か | 申請・交付手続で必要になる場合がある |
補助金側では問題がないと思っていても、金融機関の担保契約で補助対象財産に担保が及ぶ場合があります。
補助金と融資は別の制度ですが、実務上は密接に関係します。
事務局・金融機関・専門家へ早めに確認する
抵当権や根抵当権の扱いは、個別判断になりやすい分野です。
土地の登記、金融機関との契約、補助対象経費、補助事業の内容、取得財産の管理期間などが絡むため、自己判断だけで進めるのは危険です。
確認先は、次のように役割を分けると整理しやすくなります。
| 確認先 | 確認する内容 |
| 補助金事務局 | 担保権設定の承認手続、必要書類、可否判断 |
| 金融機関 | 融資条件、担保対象、根抵当権の有無 |
| 司法書士 | 登記内容、抵当権・根抵当権の抹消や設定 |
| 税理士・認定支援機関 | 資金計画、補助金申請全体の整合性 |
| 社内担当者 | 契約・発注・登記・融資スケジュール |
担保権設定は、事後承認ができない点も重要です。
手引きでは、担保権設定前に承認申請を行い、必ず事前に承認を得る必要があり、事後承認はできないとされています。
事業計画が固まってから確認するのではなく、融資相談や物件契約を進める段階で、担保設定の有無を確認するほうが安全です。
申請前に担保の範囲と承認手続きを確認する
新事業進出補助金の申請時に抵当権設定が必須というわけではありません。
ただし、金融機関融資を受ける場合に、補助対象財産へ抵当権や根抵当権が及ぶと問題になります。
抵当権は事前承認が必要で、根抵当権は補助事業により整備した施設等への設定が認められていません。
申請前に、金融機関、事務局、司法書士などへ確認し、担保対象と必要手続きを整理することが大切です。
新事業進出補助金では抵当権より根抵当権に特に注意する

新事業進出補助金の申請では、抵当権設定が必須というわけではありません。
ただし、補助事業により建設した施設等の財産に抵当権などの担保権を設定する場合は、設定前に承認申請を行い、事前に承認を得る必要があります。承認されるとは限らず、事後承認もできません。
一方、根抵当権はより厳しく扱われます。
交付規程では、補助事業により整備した施設等の財産に対して、根抵当権の設定を行うことは認められないとされています。
最後に、確認すべきポイントを整理します。
| 確認ポイント | 内容 |
| 申請時に抵当権は必須か | 補助金申請そのものでは必須ではない |
| 抵当権は設定できるか | 補助対象財産なら事前承認が必要 |
| 根抵当権は設定できるか | 補助対象財産には認められない |
| 既存根抵当権がある土地はどうするか | 追加担保差入条項や建物への影響を確認 |
| 解除は簡単か | 金融機関の同意や抹消登記が必要 |
| いつ確認すべきか | 融資相談・交付申請前の早い段階 |
補助金と融資を併用する場合、金融機関の担保条件と補助金の財産管理ルールが衝突することがあります。
特に、土地に既存の根抵当権がある場合や、補助対象建物を担保に入れる可能性がある場合は、申請前に金融機関・事務局・専門家へ確認することが重要です。
