IT導入補助金を申請するとき、「賃上げは必ず必要なのか」「給与をどの程度上げればよいのか」と疑問を持つ事業者も多いでしょう。
2026年度は、従来のIT導入補助金が「デジタル化・AI導入補助金2026」として実施されています。通常枠では、補助申請額や過去の交付決定実績などによって、賃上げが必須要件になるケースと、加点要件として扱われるケースがあります。
特に注意したいのが、通常枠で150万円以上を申請する場合です。1人当たり給与支給総額や事業場内最低賃金について一定の目標を設定し、賃上げ計画を従業員へ表明する必要があります。
また、IT導入補助金2022~2025で交付決定を受けた事業者には、2026年度から追加の要件が設けられています。150万円未満の申請でも賃上げが必須になるケースがあるため、過去の交付実績も確認しなければなりません。
この記事では、IT導入補助金の賃上げ要件について、2026年度の条件や必要な賃上げ水準、申請時の手続き、未達時の注意点まで解説します。
IT導入補助金の賃上げ要件はすべての申請で必須ではない

IT導入補助金の賃上げ要件は、すべての申請者に一律で課されるものではありません。
通常枠では、補助金申請額が150万円未満か150万円以上かによって扱いが変わります。さらに、IT導入補助金2022~2025で交付決定を受けたことがある事業者は、追加の賃上げ要件を確認する必要があります。
まずは、自社がどのケースに当てはまるか確認しましょう。
| 条件 | 賃上げの主な扱い |
| 通常枠150万円未満・2022~2025の交付決定なし | 原則として加点要件 |
| 通常枠150万円以上・2022~2025の交付決定なし | 必須要件 |
| 通常枠150万円未満・2022~2025に交付決定あり | 必須要件あり |
| 通常枠150万円以上・2022~2025に交付決定あり | より高い賃上げ要件が必要 |
申請額だけで判断するのではなく、過去のIT導入補助金の利用状況まで確認することが重要です。
通常枠150万円未満は原則として賃上げが加点要件
通常枠で補助申請額が150万円未満の場合、IT導入補助金2022~2025で交付決定を受けていない事業者であれば、賃上げは原則として必須ではありません。
通常枠は、1プロセス以上のITツールを導入する場合、5万円以上150万円未満の補助額を申請できます。賃上げに取り組んでいなくても、その他の申請要件を満たしていれば申請可能です。
一方、一定水準の賃上げを計画し、従業員へ表明することで加点を受けられる場合があります。
そのため、「賃上げしないと申請できない」と考える必要はありません。ただし、採択を意識して加点を狙う場合は、達成できる賃上げ計画かどうかを慎重に判断しましょう。
補助金申請時だけ高い目標を設定しても、事業計画期間中に維持できなければ負担になります。人件費や社会保険料への影響も含めて検討することが大切です。
通常枠150万円以上は賃上げが必須要件
通常枠で150万円以上450万円以下を申請する場合、賃上げに関する条件が必須となります。
過去にIT導入補助金2022~2025の交付決定を受けていない場合、主に以下の条件を確認します。
- 1人当たり給与支給総額の年平均成長率3%以上
- 事業場内最低賃金を地域別最低賃金+30円以上とする
- 賃金引上げ計画を従業員へ表明する
150万円以上の申請では4プロセス以上のITツール導入が必要であり、補助額の上限は450万円です。
高額なIT投資への支援を受ける代わりに、ITツールの導入で生まれた生産性向上を従業員の賃金にも反映することが求められています。
申請前には、ITツールの価格だけでなく、3年間の賃上げを継続できるかどうかまで確認しましょう。
過去にIT導入補助金の交付決定を受けた事業者は追加要件に注意
2026年度で特に注意したいのが、IT導入補助金2022~2025で交付決定を受けた事業者です。
これらの事業者については、通常枠で150万円未満を申請する場合でも、1人当たり給与支給総額の年平均成長率3.5%以上が申請要件となります。賃金引上げ計画の従業員への表明も必要です。
150万円以上を申請する場合も、1人当たり給与支給総額について年平均3.5%以上が必要です。さらに、事業場内最低賃金を地域別最低賃金+30円以上とする要件も加わります。
つまり、過去に交付決定を受けている事業者は、
「150万円未満だから賃上げは不要」
とは判断できません。
過去の補助金利用状況を確認してから、2026年度の申請要件と照らし合わせる必要があります。
IT導入補助金の賃上げ要件はいくら上げればよい?

賃上げ要件では、「従業員全員の基本給を一律3%上げる」といった単純な基準が設定されているわけではありません。
主に確認するのは、「1人当たり給与支給総額」と「事業場内最低賃金」です。
両者は意味が異なります。
| 項目 | 確認する内容 |
| 1人当たり給与支給総額 | 非常勤を含む従業員1人当たりの給与支給総額 |
| 事業場内最低賃金 | 事業場で最も低い時間当たり賃金 |
それぞれの要件を分けて確認しましょう。
1人当たり給与支給総額は年平均3%以上の増加が基本
過去にIT導入補助金2022~2025の交付決定を受けていない事業者が通常枠で150万円以上を申請する場合、1人当たり給与支給総額の年平均成長率3%以上が必要です。
たとえば、基準となる1人当たり給与支給総額が300万円の場合、年3%ずつ増加すると仮定すると、おおよそ以下の水準になります。
- 1年後:約309万円
- 2年後:約318万円
- 3年後:約328万円
重要なのは、3年間で合計3%増加させればよいわけではない点です。
「年平均成長率」で判断されるため、複数年度を通じた計画が必要になります。
また、対象となる給与支給総額は非常勤を含む全従業員をもとに計算します。正社員だけの給与を上げれば要件を満たせるとは限りません。
過去の交付決定者は年平均3.5%以上が必要
IT導入補助金2022~2025で交付決定を受けている事業者には、年平均3.5%以上という高い水準が設定されています。
この条件は、通常枠で150万円未満を申請する場合にも適用されます。
たとえば、1人当たり給与支給総額が300万円の場合、年3.5%ずつ増加させると仮定すると、
- 1年後:約311万円
- 2年後:約321万円
- 3年後:約333万円
が一つの目安になります。
3%との差は小さく見えますが、従業員数が多くなるほど会社全体の人件費への影響は大きくなります。
賃上げ分だけでなく、社会保険料や賞与などへの影響も考慮し、3年間継続できる資金計画を立てましょう。
事業場内最低賃金は地域別最低賃金+30円以上が基準
通常枠で150万円以上を申請する場合は、事業場内最低賃金についても条件があります。
事業計画期間中、事業場内最低賃金を地域別最低賃金+30円以上の水準にする必要があります。
たとえば、その地域の最低賃金が1,200円であれば、事業場内最低賃金は1,230円以上が基準です。
ここで確認するのは平均時給ではありません。
事業場で最も低い時間当たり賃金が基準を満たしている必要があります。
正社員の給与が高くても、パートやアルバイトの時間給が基準を下回っていれば要件を満たせない可能性があります。
そのため、申請前に従業員ごとの時間当たり賃金を確認することが重要です。
地域別最低賃金+50円以上なら追加加点を受けられる
事業場内最低賃金を地域別最低賃金+50円以上の水準にすることで、追加の加点対象になる場合があります。
150万円以上の通常枠では+30円以上が申請要件となり、+50円以上に引き上げることでさらに加点されます。150万円未満の場合も、一定水準以上の引き上げが加点につながります。
ただし、最低賃金は毎年見直されます。
申請時点で+50円を達成していても、地域別最低賃金の引き上げに伴って必要な賃金水準も上昇する可能性があります。
加点だけを目的にするのではなく、今後の最低賃金改定も想定した給与設計が必要です。
IT導入補助金は申請枠によって賃上げ要件の扱いが異なる

2026年度のデジタル化・AI導入補助金には、通常枠だけでなく、インボイス枠やセキュリティ対策推進枠など複数の申請枠があります。
すべての枠で通常枠と同じ賃上げ要件が必須になるわけではありません。
申請予定の枠を確認し、その公募要領に定められた条件を確認する必要があります。
通常枠は補助申請額によって必須・加点が変わる
通常枠では、補助申請額によって賃上げ要件の扱いが大きく変わります。
5万円以上150万円未満では、過去の交付決定がなければ原則として加点要件です。
150万円以上450万円以下になると、1人当たり給与支給総額や事業場内最低賃金などに関する要件が必須になります。
したがって、申請金額を決める際はITツールの価格だけで判断しないことが大切です。
150万円を境に賃上げ義務が変わるため、補助金を多く受け取ることだけを目的に高額申請を選ぶと、3年間の人件費負担が大きくなる可能性があります。
IT投資額と賃上げ負担の両方を比較して申請額を決めましょう。
インボイス枠でも賃上げは加点要件になる
インボイス枠は、インボイス制度に対応する会計・受発注・決済ソフトなどの導入を支援する枠です。
2026年度では、賃上げの事業計画を策定し、従業員へ表明したうえで目標を達成する取り組みが加点要素として設けられています。
通常枠150万円以上のように一律で同じ必須要件が適用されるわけではありません。
そのため、インボイス枠を利用する場合は、補助率・補助対象経費だけでなく、どの加点項目を取得するかという視点で賃上げを検討できます。
無理な給与計画を立てるのではなく、自社が3年間継続できるかを確認したうえで加点を狙いましょう。
セキュリティ対策推進枠でも賃上げによる加点がある
セキュリティ対策推進枠では、「サイバーセキュリティお助け隊サービス」に登録されたサービスなどの導入を支援しています。補助額は5万円から150万円で、小規模事業者は補助率2/3以内、中小企業は1/2以内です。
この枠でも、賃上げ目標を設定し、従業員へ表明することで加点を受けられます。交付申請画面では、給与支給総額の年平均成長率などを入力する仕組みです。
ただし、セキュリティ対策推進枠には賃上げ以外の加点項目もあります。
採択対策として賃上げだけを優先するのではなく、自社が取得できる他の加点要素も含めて検討することが重要です。
IT導入補助金の賃上げ計画を申請する流れ

賃上げ要件が必要な場合は、給与を引き上げるだけでは不十分です。
申請時には事業計画を策定し、従業員へ賃上げ計画を表明します。その後、補助事業が完了したあとも効果報告が必要です。
申請から報告までを一つの流れとして管理しましょう。
3年間の賃上げ事業計画を策定する
まず、ITツール導入後の3年間について事業計画を作成します。
事業計画では、
- 労働生産性
- 1人当たり給与支給総額
- 事業場内最低賃金
などの数値を設定します。
重要なのは、ITツール導入と賃上げを別々の計画として考えないことです。
たとえば、販売管理システムを導入して毎月の入力作業を削減し、その結果として生まれた時間を営業活動へ振り向けることで売上や付加価値を増やす、といった流れを整理します。
IT投資による生産性向上を原資として賃上げできる計画でなければ、3年間の継続は難しくなります。
申請前に、売上だけでなく人件費やシステム利用料まで含めた収支を試算しておきましょう。
交付申請前に賃上げ計画を従業員へ表明する
賃上げ要件が必須となる場合は、申請前に従業員へ賃金引上げ計画を表明する必要があります。
「補助金が採択されたら説明する」という順番ではありません。
公式案内では、申請時に従業員へ表明したと申告していたにもかかわらず、実際には表明していなかったことが判明した場合、交付決定を取り消すとしています。
そのため、表明した事実を確認できる形で残しておくことが重要です。
社内通知や書面、メールなど、後から確認できる方法で共有すると管理しやすくなります。
担当者だけが計画内容を把握するのではなく、対象となる従業員へ正式に伝えてから申請しましょう。
補助事業終了後は効果報告を行う
IT導入補助金は、補助金を受け取った時点で手続きがすべて終了するわけではありません。
補助事業終了後は、定められた期間に事業実施効果報告を行います。
報告は申請マイページから必要情報を入力し、IT導入支援事業者の確認を経て提出します。
賃上げ要件が必須となる申請では、効果報告によって計画の達成状況が確認されます。
そのため、給与支給総額や最低賃金の推移を年度ごとに確認できる状態にしておかなければなりません。
申請時の担当者が異動・退職しても対応できるように、計画書や給与データ、申請スケジュールを社内で共有しておくことが大切です。
IT導入補助金の賃上げ要件を達成できなかった場合

賃上げが必須要件となる申請では、目標を達成できなかった場合に補助金の全部または一部の返還を求められる可能性があります。
特に高額な補助金を申請する場合は、採択されることだけではなく、3年間の目標を実行できるかを確認しておきましょう。
必須要件が未達の場合は補助金返還の可能性がある
事務局が賃上げ目標の未達を確認した場合、補助金の全部または一部について返還を求める場合があります。
「一度補助金を受け取れば返す必要はない」と考えることはできません。
IT投資を実施した後も、申請時に設定した事業計画を管理し続ける必要があります。
そのため、150万円以上を申請する際は、
「補助額が大きくなるから申請する」
だけではなく、
「賃上げを含めた要件を3年間達成できるか」
まで含めて判断することが重要です。
従業員数が多い会社では、わずかな賃上げ率の違いでも人件費総額への影響が大きくなります。申請前に複数のシナリオを試算しておきましょう。
効果報告を行わない場合も返還対象になることがある
返還リスクは、賃上げ目標を達成できなかった場合だけではありません。
公式案内では、
- 賃上げ目標が未達だった場合
- 効果報告前に事業を辞退した場合
- 効果報告期間内に報告しなかった場合
- 効果報告が完了しなかった場合
にも、補助金の全部または一部を返還する場合があるとしています。
つまり、「実際には賃上げできているから報告しなくても問題ない」ということにはなりません。
効果報告そのものが必要な手続きです。
補助金の採択後も期限を管理し、報告漏れが起きない体制を作っておきましょう。
ITツールの解約や事業廃止にも注意する
補助金を受けて導入したITツールを途中で解約・利用停止した場合も注意が必要です。
公式案内では、導入したITツールを解約・利用停止した場合や、廃業・倒産・事業譲渡などによって補助事業を取りやめた場合には辞退手続きが必要とされています。
複数のITツールを導入している場合、一部だけを解約したケースでも補助事業の辞退とみなされる可能性があります。
したがって、ITツールを選定するときは導入価格だけでなく、数年間継続して利用できるサービスかどうかも確認しておくことが大切です。
補助金を受けるためだけに不要な機能まで契約すると、後に解約したくなった際のリスクが高くなります。
IT導入補助金の賃上げ要件で注意したいポイント

賃上げ要件を確認するときは、単純に「給与を3%増やせばよい」と考えないことが重要です。
給与支給総額と最低賃金では基準が異なり、非常勤従業員の扱いや過去の交付決定実績によっても条件が変わります。
申請前に、自社の給与データを使って確認しましょう。
給与支給総額と事業場内最低賃金は別々に確認する
1人当たり給与支給総額と事業場内最低賃金は、別の要件です。
たとえば正社員の給与を大幅に上げて、1人当たり給与支給総額の年平均成長率を達成したとします。
しかし、パート従業員の時間給が地域別最低賃金+30円未満であれば、150万円以上の通常枠に必要な最低賃金要件を満たせない可能性があります。
逆に、最低賃金の従業員だけを引き上げても、1人当たり給与支給総額の成長率が不足する可能性があります。
どちらか一方だけを見るのではなく、それぞれ別に計算しましょう。
パート・アルバイトを含めて計算する
1人当たり給与支給総額では、非常勤を含む全従業員が対象になります。
そのため、
- パート・アルバイトが多い
- 短時間勤務者が多い
- 季節によって従業員数が変わる
- 入退社が多い
といった企業は特に注意が必要です。
正社員だけを基準にして計画すると、実際の数値とのズレが生じる可能性があります。
申請前に給与台帳などを確認し、自社の従業員構成を反映した数値でシミュレーションしましょう。
加点だけを目的に無理な賃上げ計画を立てない
150万円未満など、賃上げが加点要件となるケースでは、採択可能性を高めるために賃上げ計画を設定することもできます。
ただし、加点だけを目的に達成が難しい目標を設定するのは避けましょう。
賃上げを行うと、基本給だけでなく、
- 社会保険料
- 残業代
- 賞与
- 各種手当
- 将来の最低賃金引き上げ
などにも影響する可能性があります。
ITツール導入によって削減できる作業時間や増加が見込める付加価値を試算し、その効果の範囲内で継続できる賃上げ水準を設定することが重要です。
IT導入補助金の賃上げ要件に関するよくある質問

150万円未満なら賃上げしなくても申請できる?
IT導入補助金2022~2025で交付決定を受けていない事業者であれば、通常枠150万円未満では賃上げは原則として加点要件です。
そのため、賃上げ計画を設定しなくても申請できます。
ただし、過去にIT導入補助金2022~2025で交付決定を受けている事業者は異なります。
2026年度では150万円未満でも、1人当たり給与支給総額の年平均成長率3.5%以上と、賃金引上げ計画の従業員への表明が申請要件です。
「150万円未満=賃上げ不要」とだけ覚えないようにしましょう。
賃上げ要件を満たせなかったら必ず全額返還になる?
賃上げ目標を達成できなかったからといって、すべてのケースで必ず全額返還になるとは限りません。
未達となった要件や時期、制度上の適用条件によって、全部または一部の返還となる可能性があります。
一方、効果報告を行わなかった場合なども返還の対象となる可能性があります。
重要なのは、未達になってから対応を考えるのではなく、申請段階で実現可能な計画を立てることです。
業績や人員構成が大きく変わった場合も、事業計画と実績の差を継続して確認しましょう。
パートやアルバイトも賃上げ要件の対象になる?
1人当たり給与支給総額については、非常勤を含む全従業員を対象として算出します。
また、事業場内最低賃金を確認するときも、時間給が低いパートやアルバイトが基準になるケースがあります。
そのため、正社員だけの給与を確認すればよいわけではありません。
特に非正規雇用者の割合が高い企業では、従業員全体の給与水準を確認したうえで賃上げ計画を作成することが重要です。
賃上げ計画は申請後に従業員へ伝えてもよい?
賃金引上げ計画の従業員への表明が申請要件となる場合、申請後の表明では不十分です。
交付申請時点で、従業員へ計画を表明している必要があります。
実際には表明していないにもかかわらず、申請時に表明済みと申告していたことが判明した場合、交付決定が取り消されます。
表明した内容や日付を後から確認できるよう、書面や社内メールなどで記録を残しておくとよいでしょう。
IT導入補助金の賃上げ要件は申請額と過去の交付実績を確認しよう

2026年度は、従来のIT導入補助金が「デジタル化・AI導入補助金2026」として実施されています。
通常枠の賃上げ要件は一律ではありません。
過去にIT導入補助金2022~2025の交付決定を受けていない事業者の場合、150万円未満では原則として賃上げは加点要件です。一方、150万円以上450万円以下では、1人当たり給与支給総額の年平均成長率3%以上や、事業場内最低賃金を地域別最低賃金+30円以上とすることなどが求められます。
過去にIT導入補助金2022~2025で交付決定を受けている場合は、さらに注意が必要です。
150万円未満でも、1人当たり給与支給総額の年平均成長率3.5%以上などが申請要件となります。
また、賃上げ計画は申請時だけの手続きではありません。
交付後も事業実施効果報告を行い、申請時に設定した目標の達成状況を確認します。要件が未達の場合や必要な効果報告を行わなかった場合は、補助金の全部または一部について返還を求められる可能性があります。
IT導入補助金を申請するときは、まず申請予定額と過去の交付決定実績を確認しましょう。
そのうえで、現在の給与水準や従業員構成、今後3年間の人件費を試算し、無理なく継続できる賃上げ計画を策定することが重要です。
