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小規模事業者持続化補助金<一般型・災害支援枠>とは?2026年の対象・補助額・申請方法を解説

地震や豪雨などで店舗・設備が被害を受けた小規模事業者は、「小規模事業者持続化補助金<一般型・災害支援枠>」を利用できる場合があります。

災害支援枠は、通常の販路開拓を支援する「一般型・通常枠」と異なり、被災した事業者の事業再建を目的とする制度です。被災した店舗や機械の修繕だけでなく、事業を立て直すための広告、ウェブサイト、設備導入なども対象になる可能性があります。

2026年9月現在は、令和6年能登半島地震等を対象とする第10次公募と、令和8年熊本地震を対象とする第1次公募が進んでいます。いずれも申請締切は2026年10月16日です。ただし、対象となる地域や被害条件、補助上限は同じではありません。

特に能登向け第10次は、能登3市3町で直接被害を受け、特別な事情によって第9次までに補助事業を実施できなかった事業者に対象が限定されています。第10次が最終公募です。

この記事では、小規模事業者持続化補助金<一般型・災害支援枠>について、2026年現在の公募状況、能登・熊本それぞれの対象者、補助額、対象経費、通常枠との違い、申請時の注意点を解説します。

目次

小規模事業者持続化補助金の災害支援枠は2026年も公募されている

小規模事業者持続化補助金には、通常の販路開拓を支援する通常枠とは別に、特定の災害で被害を受けた小規模事業者の事業再建を支援する災害支援枠があります。

災害支援枠は、全国の被災事業者がいつでも利用できる恒常的な制度ではありません。

災害ごとに対象地域や申請要件、公募期間が設定されます。そのため、「災害救助法の対象地域なら申請できる」と一律に考えず、自社が被害を受けた災害に対応する公募があるか確認することが重要です。

2026年9月時点の主な状況は次のとおりです。

災害支援枠公募状況申請締切主な対象
令和6年能登半島地震等第10次公募受付中2026年10月16日能登3市3町の直接被害事業者のうち一定要件を満たす事業者
令和8年熊本地震第1次公募受付中2026年10月16日熊本県内で直接・間接被害を受けた小規模事業者等

能登半島地震等は第10次が最終公募

令和6年能登半島地震等に対応する災害支援枠は、第10次公募が行われています。

申請受付期間は2026年7月27日から10月16日までです。支援機関確認書の発行受付は10月9日までとなっています。

第10次は、これまでの公募より対象が限定されています。

対象となるのは、珠洲市、輪島市、能登町、穴水町、七尾市、志賀町の能登3市3町に所在し、令和6年能登半島地震等による直接被害を受けた事業者のうち、特別な事情によって第9次までに補助事業を実施できなかった事業者です。

そのため、「能登で被災している」という理由だけでは第10次の対象になるとは限りません。

また、能登向け災害支援枠は第10次をもって終了すると案内されています。

令和8年熊本地震は第1次公募が始まっている

令和8年熊本地震で被害を受けた事業者を対象とする災害支援枠は、2026年9月16日に第1次申請受付が始まりました。

申請締切は2026年10月16日です。支援機関確認書の発行依頼は10月9日までに行う必要があります。

能登向け第10次とは異なり、熊本地震向けでは直接被害と間接被害の両方が設定されています。

また、第2次公募については、第1次受付終了後に案内される予定です。

通常枠は被災していない小規模事業者も利用できる

小規模事業者持続化補助金<一般型・通常枠>は、災害による被害を要件とする制度ではありません。

小規模事業者が自ら策定した経営計画に基づいて行う販路開拓や業務効率化などを支援します。

2026年度の第19回公募はすでに受付を終了しており、2026年7月29日に採択結果が公表されています。

災害支援枠の対象にならない場合でも、今後通常枠の公募が行われる際に利用できる可能性があります。

能登半島地震等の災害支援枠に申請できる事業者

能登向け第10次公募は、被災地域のすべての小規模事業者が対象ではありません。

第10次では、対象地域、被害区分、過去の公募で事業を実施できなかった事情などを確認する必要があります。

第10次は能登3市3町の直接被害事業者が対象

第10次公募の対象地域は、

  • 珠洲市
  • 輪島市
  • 能登町
  • 穴水町
  • 七尾市
  • 志賀町

です。

この地域で令和6年能登半島地震等による直接被害を受けていることが前提になります。

直接被害とは、店舗、事務所、設備、機械など事業用資産に物理的な損害が生じているケースです。

被害の確認には、罹災証明書や被災証明書など、公的に被害を確認できる資料が必要になります。災害支援枠では、申請者自身の判断だけで直接被害を主張するのではなく、証明資料をそろえることが重要です。

特別な事情で第9次までに事業を実施できなかったことが必要

能登向け第10次の特徴は、直接被害だけでは申請できないことです。

第9次までに補助事業を実施できなかった特別な事情がある事業者に限られています。

つまり、第10次は新たに広く募集する通常の追加公募というより、これまでの公募で対応できなかった事業者を対象とする最終的な支援という位置付けです。

自社が条件に該当するか判断しにくい場合は、申請書を作成する前に地域の商工会または商工会議所へ確認した方がよいでしょう。

補助上限は200万円・補助率は2/3または定額

能登向け災害支援枠の補助上限は、直接被害の場合200万円です。

補助率は原則2/3で、一定の要件を満たす事業者については定額での支援対象になる場合があります。

たとえば、補助対象経費が150万円で補助率2/3の場合、計算上の補助額は100万円です。

一方、対象経費が400万円あったとしても、補助上限が200万円であれば200万円を超えて受給することはできません。

なお、定額の適用条件はすべての被災事業者に適用されるものではないため、公募要領で個別に確認する必要があります。

令和8年熊本地震の災害支援枠に申請できる事業者

熊本地震向け災害支援枠は、令和8年熊本地震によって被害を受けた熊本県内の小規模事業者等を対象としています。

大きな特徴は、直接被害だけでなく、売上減少などの間接被害も対象になっていることです。

熊本県内で地震被害を受けた小規模事業者が対象

対象となるのは、熊本県内に所在し、令和8年熊本地震によって被害を受けた小規模事業者等です。

持続化補助金でいう小規模事業者の目安は、

  • 商業・サービス業:常時使用する従業員5人以下
  • 製造業その他:常時使用する従業員20人以下

などです。

実際には業種区分や法人形態などの要件もあるため、自社が小規模事業者の定義に該当するか公募要領で確認しましょう。

直接被害は最大200万円まで補助される

自社の事業用資産が直接被害を受けた場合、補助上限は200万円です。

たとえば、

  • 店舗の壁や屋根が損壊した
  • 業務用機械が地震で破損した
  • 店舗設備が使用できなくなった
  • 事業用車両が損傷した

といったケースが考えられます。

直接被害を申請する場合は、罹災証明書や被災証明書などによって被害を確認できることが重要です。

間接被害は最大100万円まで補助される

建物や設備そのものに大きな損壊がなくても、地震の影響によって売上が減少した場合などは、間接被害として対象になる可能性があります。

間接被害の補助上限は100万円です。

たとえば、

  • 地震後に観光客が減少した
  • 取引先が被災し受注が減った
  • 地域全体の客足が落ちた

といったケースです。

ただし、「地震後に売上が下がった」という説明だけで申請できるわけではありません。

間接被害の場合は、売上減少を確認できる認定書などが必要になります。

補助率は2/3で一定要件を満たす場合は定額になる

熊本地震向け災害支援枠の補助率は原則2/3です。

一定の条件を満たす事業者については、定額で支援される場合があります。

整理すると、次のとおりです。

被害区分補助上限補助率
直接被害200万円2/3、一定要件で定額
間接被害100万円2/3、一定要件で定額

直接被害と間接被害では補助上限が異なるため、自社の被害状況を正しく整理してから申請することが重要です。

災害支援枠では復旧と事業再建に必要な費用を申請できる

災害支援枠は、単に壊れた設備を元に戻すだけの制度ではありません。

被災した事業者が事業を再開し、売上や顧客を取り戻すために必要な取り組みも支援対象になります。

主な対象経費には、

  • 機械装置等費
  • 広報費
  • ウェブサイト関連費
  • 展示会等出展費
  • 旅費
  • 新商品開発費
  • 借料
  • 設備処分費
  • 修繕費
  • 委託・外注費
  • 車両購入費

などがあります。

被災した店舗・建物・機械の修繕費が対象になる

災害支援枠では、被災した店舗や設備の修繕費を申請できる場合があります。

たとえば、

  • 壊れた店舗の修繕
  • 破損した業務用機械の修理
  • 被災設備の復旧
  • 事業再開に必要な店舗改修

などです。

通常枠では販路開拓との関連が重視されますが、災害支援枠では被災後の事業再建そのものが制度目的です。

そのため、災害によって失われた事業基盤を立て直すための費用が対象として明確に位置付けられています。

販路を取り戻すための広告やウェブサイト関連費も対象になる

災害後は、店舗や設備を復旧しただけでは売上が戻らないこともあります。

営業再開を顧客へ知らせたり、新たな販路を開拓したりするための費用も支援対象になります。

たとえば、

  • チラシ作成
  • 新聞広告
  • 看板
  • ウェブサイト改修
  • 顧客管理システム
  • アプリ開発

などです。

ただし、ウェブサイト関連費には補助額全体に対する上限が設定される場合があります。

「ホームページを作れば全額対象になる」と考えず、公募要領に記載された経費区分ごとの上限を確認しましょう。

機械装置・外注費・車両購入費なども対象になり得る

事業再建に必要であれば、機械装置や外注費なども補助対象になります。

たとえば、

  • 業務用冷蔵庫
  • 製造設備
  • 商品陳列用設備
  • 店舗改装の外注費
  • 事業用車両

などです。

車両購入費については、申請書類として購入理由書が用意されているなど、個別の条件があります。

また、高額な発注については複数の見積書が必要になる場合があります。

必要性と価格の妥当性を説明できるよう、見積書や発注内容を整理しておきましょう。

被災日以降の支出は交付決定前でも対象になる特例がある

通常の補助金では、交付決定前に契約・発注した費用は対象外となるケースが多くあります。

しかし、災害支援枠では特例が設けられています。

能登向け災害支援枠では、被災した日以降、交付決定前に実施した事業で発生した経費でも、適正と認められれば遡って補助対象経費として認められる場合があります。

災害後は、補助金の交付決定を待たずに修理や復旧を進めなければならないこともあります。そのための特例です。

ただし、何でも後から認められるわけではありません。

見積書、契約書、請求書、領収書、写真など、支出や被害状況を確認できる証拠資料を残しておく必要があります。

一般型・通常枠と災害支援枠は目的が異なる

小規模事業者持続化補助金には複数の枠がありますが、通常枠と災害支援枠では目的が大きく異なります。

どちらの方が補助額が高いかだけで選ぶ制度ではありません。

項目一般型・通常枠一般型・災害支援枠
主な目的販路開拓・業務効率化被災後の事業再建
被災要件不要必要
基本補助上限50万円直接被害200万円など
基本補助率2/32/3、一定条件で定額
主な対象小規模事業者対象災害で被害を受けた小規模事業者等

通常枠は販路開拓や業務効率化を支援する

一般型・通常枠は、災害復旧を目的とする制度ではありません。

経営計画に基づいて、

  • 新規顧客を獲得する
  • 販路を広げる
  • 新商品を開発する
  • 業務を効率化する

といった取り組みを支援します。

補助上限は基本50万円ですが、一定の特例を適用すると上限が引き上げられる場合があります。

災害支援枠は被災後の事業再建を目的とする

災害支援枠では、特定の災害によって被害を受けたことが前提です。

事業再建を目的として、

  • 壊れた設備を復旧する
  • 店舗を修繕する
  • 売上を回復するために広告を出す
  • 新しい販売方法を導入する

といった取り組みを支援します。

対象となる災害が指定されているため、別の災害で被害を受けた事業者が同じ公募へ申請することはできません。

被災していても災害支援枠の要件を満たさない場合がある

「災害で被害を受けた=必ず災害支援枠へ申請できる」というわけではありません。

能登向け第10次のように、公募回によって対象地域や対象者が限定される場合があります。

また、間接被害を受けていても、公募上は直接被害のみを対象とするケースがあります。

災害支援枠に該当しない場合でも、販路開拓など別の目的で通常枠を利用できる可能性があります。

まずは「被災したかどうか」だけではなく、「現在の公募要件に該当するか」で判断しましょう。

災害支援枠の申請は商工会・商工会議所への相談から始める

災害支援枠では、申請者自身が経営計画を作成し、地域の商工会・商工会議所の支援を受けながら申請を進めます。

公募締切だけを確認していると、支援機関確認書の発行期限に間に合わない可能性があります。

自社の所在地を管轄する商工会・商工会議所を確認する

最初に、自社の所在地を管轄する商工会または商工会議所を確認します。

災害支援枠では、支援機関確認書の発行を受ける必要があります。

熊本地震向け第1次では、経営計画書の写しを地域の商工会へ提出し、様式3の発行を受ける仕組みです。

商工会地区か商工会議所地区か分からない場合は、早めに事務局へ確認しましょう。

被害を証明する書類と経営計画を準備する

申請には、被害内容と事業再建計画の両方を示す必要があります。

直接被害の場合は、罹災証明書や被災証明書などが重要です。

間接被害の場合は、地震による売上減少を確認できる認定書などが必要になります。

また、補助金は被害額をそのまま補填する制度ではありません。

「どのように事業を再建するのか」
「なぜその設備や広告が必要なのか」
「実施後にどのように売上を回復させるのか」

まで経営計画へ落とし込むことが必要です。

支援機関確認書は申請締切より前に発行依頼する

2026年の能登第10次と熊本第1次は、いずれも申請締切が10月16日ですが、支援機関確認書の発行受付は10月9日までです。

つまり、10月16日に申請書を完成させても、確認書を取得していなければ申請できない可能性があります。

商工会・商工会議所では内容確認にも時間がかかります。

締切直前ではなく、経営計画の骨子ができた段階で相談しましょう。

復旧を先行した場合も証拠書類を残しておく

災害支援枠には、被災日以降の交付決定前支出を認める特例があります。

そのため、緊急性が高く、補助金申請前に修繕や設備復旧を進めざるを得ない場合もあります。

ただし、後から申請できる可能性があるからといって、証拠を残さなくてもよいわけではありません。

最低限、

  • 被害状況の写真
  • 修繕前後の写真
  • 見積書
  • 発注書・契約書
  • 請求書
  • 領収書・振込記録

などは整理して保存しましょう。

特に現金払いでは確認が難しくなる場合があります。

補助対象になるか判断できない支出を予定している場合は、先に商工会・商工会議所や事務局へ相談する方が安全です。

2026年の災害支援枠は公募期限と対象災害を確認する

小規模事業者持続化補助金の災害支援枠は、災害が発生するたびに同じ条件で利用できる制度ではありません。

対象災害ごとに公募が行われ、地域、被害区分、補助上限、申請期間などが決められます。

能登第10次と熊本第1次はいずれも10月16日が申請締切

2026年9月現在、能登第10次と熊本第1次はいずれも2026年10月16日が申請締切です。

電子申請の場合は17時まで、郵送の場合は締切日当日の消印有効とされています。

一方、支援機関確認書の発行受付期限は10月9日です。

申請締切だけではなく、その前段階の期限まで確認する必要があります。

能登向け災害支援枠は第10次で終了する

令和6年能登半島地震等に対応する災害支援枠は、第10次公募をもって終了します。

第10次は対象事業者が限定されているため、申請を検討している場合は、自社が対象要件を満たしているか早めに確認しましょう。

過去の第7次・第8次などの記事を見て対象条件を判断すると、現在の第10次とは要件が異なる可能性があります。

必ず最新の公募要領を確認することが重要です。

新たな災害では別の災害支援枠が設けられる場合がある

2026年には、能登向け災害支援枠とは別に、令和8年熊本地震向けの災害支援枠が設けられました。

このように、大規模災害が発生した場合、新たな災害支援枠が設けられることがあります。

ただし、自動的に公募されるわけではありません。

被災した場合は、

  • 中小企業庁
  • 中小機構
  • 地域の商工会
  • 商工会議所

などの最新情報を確認しましょう。

小規模事業者持続化補助金の災害支援枠は被害状況と最新公募を確認して申請しよう

小規模事業者持続化補助金<一般型・災害支援枠>は、地震や豪雨などで被害を受けた小規模事業者が事業再建を進めるための制度です。

2026年9月現在は、

令和6年能登半島地震等

  • 第10次公募
  • 2026年10月16日締切
  • 能登3市3町が対象
  • 直接被害を受けた事業者のうち一定条件を満たす事業者
  • 補助上限200万円
  • 第10次が最終公募

令和8年熊本地震

  • 第1次公募
  • 2026年10月16日締切
  • 熊本県内の被災小規模事業者等が対象
  • 直接被害は最大200万円
  • 間接被害は最大100万円
  • 補助率は原則2/3

という状況です。

災害支援枠では、店舗や設備の修繕だけでなく、機械装置、広告、ウェブサイト、新商品開発、外注費など、事業再建に必要な幅広い経費が対象になる可能性があります。

また、災害後の緊急復旧を考慮し、被災日以降に交付決定前に発生した費用でも、一定の条件を満たせば遡って対象になる特例があります。

通常枠との最大の違いは、制度の目的です。

通常枠は販路開拓や業務効率化を支援します。

一方、災害支援枠は被災後の事業再建を支援する制度です。

申請を考えている場合は、

対象災害を確認する
↓
直接・間接被害のどちらに該当するか確認する
↓
被害証明や経営計画を準備する
↓
商工会・商工会議所へ相談する
↓
支援機関確認書を取得する
↓
期限までに申請する

という順で進めましょう。

2026年の能登第10次と熊本第1次は、申請締切より先に支援機関確認書の発行期限が設定されています。

締切直前になってから準備するのではなく、まず自社が対象になるかを確認し、早めに地域の商工会・商工会議所へ相談することが重要です。

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