本文へスキップ
おかねのチカラ オフィス向け 不動産向け 学習塾向け 小売店向け 飲食店向け

新電力はなぜ安い?従来電力との料金差のカラクリを徹底解説!

更新

執筆 中小企業のチカラ編集部 監修 佐々木 稔 (中小企業診断士 / ファイナンシャル・プランナー)

新電力が高騰・高額請求になる主な原因

新電力は、契約するプランや使用状況が合えば電気代を抑えられる可能性があります。

この記事の内容について相談する

専門スタッフが無料でお答えします。オンライン相談も可能です。

今すぐ無料相談する

 

一方で、「新電力に切り替えたのに高い」「想定より高額請求になった」と感じるケースもあります。

 

新電力の電気代が高くなる原因は、単純に電力量単価だけで決まるものではありません。

 

市場価格の変動、燃料費調整額、電力会社ごとの調整費、契約条件の変更、使用量の増加など、複数の要素が重なることで請求総額が上がります。

 

そのため、新電力を選ぶときは「基本料金が安い」「従量単価が安い」といった表面的な料金だけでなく、どのような条件で高騰する可能性があるのかまで確認しておくことが大切です。

市場連動型プランで電気代が高騰することがある

新電力で電気代が高騰する代表的な原因のひとつが、市場連動型プランです。

 

市場連動型プランとは、卸電力市場の価格に応じて電気料金が変動する料金メニューです。

 

市場価格が安い時期は電気代を抑えやすい一方で、電力需要が増えたり、燃料価格が上がったりすると、電気料金が急に高くなることがあります。

 

市場連動型メニューや電気料金の確認方法については、電力・ガス取引監視等委員会の消費者向けQ&Aでも確認できます。

 

特に注意したいのは、夏や冬など冷暖房の使用が増える時期です。

 

電気の使用量が増えるだけでなく、電力需要の高まりによって市場価格も上がると、使用量と単価の両方が影響し、想定より高額な請求につながる可能性があります。

 

市場連動型プランを契約している場合は、以下の点を確認しましょう。

  • 市場価格が上がったときに料金へどう反映されるか
  • 上限単価が設定されているか
  • 市場価格の変動がどの費用項目に反映されるか
  • 固定単価プランへ変更できるか
  • 契約期間や解約手数料があるか

 

市場連動型プランは、仕組みを理解して利用すれば選択肢のひとつになります。

 

ただし、毎月の電気代を安定させたい家庭や事業者には向かない場合があります。

 

安さだけで選ばず、価格変動リスクを許容できるかを確認したうえで判断しましょう。

燃料費調整額・電源調達調整費で総額が変わる

新電力の料金を比較するときは、基本料金や1kWhあたりの従量単価だけで判断しないことが重要です。

 

実際の請求額には、燃料費調整額や再エネ賦課金、電力会社ごとの独自調整費、電源調達調整費などが加わることがあります。

 

燃料費調整額は、原油・LNG・石炭などの燃料価格の変動を電気料金に反映する仕組みです。

 

燃料価格が上がると、燃料費調整額が増え、電気料金の総額が高くなる場合があります。

 

燃料費調整制度の詳しい仕組みは、資源エネルギー庁の「燃料費調整制度について」で確認できます。

 

また、新電力によっては、燃料費調整額とは別に、電源調達調整費や独自の調整費を設けているケースもあります。

 

そのため、料金表で基本料金や従量単価が安く見えても、調整費用を含めると他社より高くなることがあります。

 

確認したい項目は、以下のとおりです。

項目 内容 確認ポイント
基本料金 毎月固定で発生する料金 0円でも従量単価が高くないか
電力量料金 使用量に応じて発生する料金 使用量帯ごとの単価を確認する
燃料費調整額 燃料価格の変動を反映する費用 上限の有無や計算方法を確認する
電源調達調整費 電力会社独自の調達コストを反映する費用 名称・算定方法・上限の有無を確認する
再エネ賦課金 再生可能エネルギー普及のために発生する費用 どの電力会社でも基本的に発生する

 

新電力を比較するときは、単価の安さではなく、調整費用を含めた請求総額で見ることが大切です。

料金改定・契約条件の変更で負担が増えるケース

新電力の料金は、契約時の条件がずっと続くとは限りません。

 

電力会社によっては、燃料価格や電力調達コストの変動、制度変更、経営状況などを理由に、料金改定やプラン内容の変更を行うことがあります。

 

特に、契約時に安く見えていたプランでも、以下のような変更があると負担が増える可能性があります。

  • 従量単価が改定される
  • 燃料費調整額や独自調整費の計算方法が変わる
  • 割引キャンペーンが終了する
  • セット割の条件を満たせなくなる
  • 契約更新時に料金プランが変更される

 

「新電力が高くなった」と感じる場合、使用量が増えたのではなく、料金単価や調整費、割引条件が変わっている可能性もあります。

 

請求額が上がったときは、前月や前年同月の使用量だけでなく、契約単価・調整費・割引の適用状況を確認しましょう。

事業撤退・契約終了時は切り替え先の確認が必要

新電力を利用する際は、電力会社の事業撤退や契約終了にも注意が必要です。

 

小売電気事業者が事業撤退した場合でも、すぐに電気が止まるとは限りません。

 

ただし、一定期間内に別の電力会社へ切り替えないと、供給停止につながる可能性があります。

 

契約先事業者が事業撤退した場合の対応については、国民生活センターの発表情報でも案内されています。

 

そのため、契約先から事業撤退や契約終了の案内が届いた場合は、早めに切り替え先を確認することが大切です。

 

確認すべき項目は、以下のとおりです。

  • 現在の契約がいつ終了するのか
  • 切り替え期限がいつまでか
  • 新しい電力会社の料金プラン
  • 解約金や違約金の有無
  • 供給開始日と空白期間の有無

 

事業撤退や契約終了時は、慌てて契約先を決めると、結果的に割高なプランを選んでしまうことがあります。

 

まずは現在の契約内容と請求額を確認し、複数の電力会社を総額で比較したうえで切り替え先を選びましょう。

新電力が安い理由と安くならないケース

新電力は「安い」と言われることがありますが、すべての利用者にとって必ず安くなるわけではありません。

 

新電力が安くなりやすいのは、設備投資や運営コストを抑えやすい仕組み、自由な料金メニューの設計、電気と他サービスを組み合わせた割引などによって、利用者に合ったプランを提供できる場合です。

 

一方で、使用量や時間帯、契約条件が合わない場合は、大手電力会社より高くなることもあります。

 

そのため、新電力を選ぶときは「なぜ安いのか」と「どのような場合に安くならないのか」をセットで確認することが重要です。

設備投資や運営コストを抑えられるため料金を下げやすい

新電力が料金を抑えやすい理由のひとつは、大手電力会社とは事業構造が異なる点にあります。

 

大手電力会社は、発電所や送配電設備などの大規模なインフラを保有してきました。

 

一方、新電力の多くは、自社で大規模な発電設備を持たず、卸電力市場や発電事業者から電気を調達して販売しています。

 

また、送配電網は一般送配電事業者の設備を利用するため、新電力が独自に送電線や配電網を整備する必要はありません。

 

このように、発電設備やインフラにかかる大きな固定費を抑えやすいことが、新電力の価格競争力につながっています。

 

さらに、オンライン契約や請求管理の効率化、店舗を持たない運営体制などによって、人件費や事務コストを抑えている会社もあります。

 

その結果、条件が合う利用者に対して、安い料金プランを提供しやすくなっています。

電力自由化で料金メニューを自由に選べるようになった

新電力が登場した背景には、電力小売全面自由化があります。

 

電力自由化によって、家庭や商店を含む利用者が、電力会社や料金メニューを自由に選べるようになりました。

 

電力小売全面自由化の概要は、資源エネルギー庁の「料金の仕組みと料金メニュー例のご紹介」でも確認できます。

 

これにより、電力会社同士の競争が生まれ、利用者の生活スタイルや使用量に合わせた料金メニューが増えました。

 

たとえば、以下のようなプランがあります。

  • 電気使用量が少ない方向けのプラン
  • 夜間の使用量が多い方向けのプラン
  • 電気とガスをまとめるセットプラン
  • ポイント還元や会員特典があるプラン
  • 基本料金を抑えたプラン

 

このように、新電力は料金メニューの自由度を活かして、利用者ごとに合いやすいプランを用意しています。

 

ただし、選択肢が増えた分、自分の使用状況に合わないプランを選ぶと、期待したほど安くならないこともあります。

使用状況に合わないプランは高くなる

新電力が安くならない主な原因は、使用状況と料金プランが合っていないことです。

 

たとえば、電気使用量が多い家庭や事業者が、使用量の少ない方向けのプランを選ぶと、従量単価が高くなり、総額では割高になる可能性があります。

 

また、夜間に安くなるプランを契約していても、実際には昼間の使用量が多ければ、メリットを感じにくくなります。

 

新電力で高くなりやすいケースは、以下のとおりです。

高くなりやすいケース 理由
使用量に合わないプランを選んでいる 想定より従量料金が高くなる
市場連動型プランを理解せず契約している 市場価格の上昇が請求額に反映される
調整費用を確認していない 燃料費調整額や独自調整費で総額が変わる
割引条件を満たしていない セット割やキャンペーンが適用されない
契約後に料金改定があった 契約時より単価や条件が変わる

 

「新電力は安い」と聞いて契約しても、自分の使用量や時間帯に合っていなければ、電気代が下がらないことがあります。

 

比較するときは、毎月の使用量、季節ごとの電気代、契約アンペア、使用時間帯、調整費用を含めて確認しましょう。

新電力で高額請求になったときの確認手順

新電力に切り替えたあとに高額請求が発生した場合は、すぐに「新電力だから高い」と判断せず、請求内容を順番に確認することが大切です。

 

まず確認したいのは、電気使用量です。

 

前月や前年同月と比べて使用量が増えていれば、冷暖房や設備稼働の増加が原因の可能性があります。

 

一方で、使用量が大きく変わっていないのに請求額だけ上がっている場合は、契約単価や燃料費調整額、独自調整費、市場連動型の影響を確認しましょう。

 

確認する順番は、以下のとおりです。

  1. 前月・前年同月と比べて使用量が増えていないか
  2. 基本料金や従量単価が変わっていないか
  3. 燃料費調整額や独自調整費が増えていないか
  4. 市場連動型プランになっていないか
  5. 割引やキャンペーンが終了していないか
  6. 契約期間や解約金があるか
  7. 他社プランや大手電力会社と総額で比較する

 

高額請求の原因は、使用量の増加だけとは限りません。

 

契約内容、料金単価、調整費用、割引条件を確認することで、何が電気代を押し上げているのかを把握しやすくなります。

 

原因が分かれば、固定単価プランへの変更、他社への切り替え、使用量の見直し、契約条件の再確認など、具体的な対策を取りやすくなります。

 

新電力は、使い方や契約条件が合えば電気代削減につながる選択肢です。

 

ただし、安さだけで判断せず、高くなる条件や高額請求時の確認方法まで理解したうえで選ぶことが、後悔しない電力会社選びにつながります。

監修者コメント

資金の話は「いくら借りられるか」よりも「返せる形になっているか」で考えてください。補助金も融資も、入金までのタイムラグが必ずあります。手元資金が何か月分あるかを先に確認したうえで、この記事の内容を検討していただくのが安全です。

佐々木 稔
SUPERVISOR

佐々木 稔 ささき みのる

中小企業診断士 / ファイナンシャル・プランナー

株式会社中小企業のチカラ 経営支援室

地方銀行で15年にわたり中小企業向けの融資審査を担当したのち、独立。補助金申請の支援実績は年間120件を超える。資金繰り…

佐々木 稔が監修した記事をすべて見る

関連キーワード

    次に読む

    製薬業の電気代を見直すには?電力使用量が多い設備と確認ポイントを解説

    読む

    あわせて読みたい

    続きは、無料会員登録で全部読めます

    会員登録すると、コスト削減の実額シミュレーションや比較表つきの記事など、 中小企業の経営判断にそのまま使える情報がすべてご覧いただけます。

    会員限定記事が読める比較表・料金シミュレーションつきの実務記事を公開しています。
    気になる記事を保存できる「あとで読む」した記事を、端末をまたいで見返せます。
    専門家に相談できる補助金・採用・Webの困りごとを、無料でご相談いただけます。

    登録は1分・費用は一切かかりません

    DOWNLOAD

    ダウンロード

    補助金カレンダー、固定費チェックリスト、採用KPIテンプレートなど、
    そのまま使える資料をご用意しています。すべて無料です。

    ダウンロードページを見る

    CONTACT

    お問い合わせ

    補助金が使えるか分からない、採用手段を選びきれない、
    といったご相談も承っています。お気軽にお問い合わせください。

    お問い合わせはこちら