- 楽天証券のIFAコースを利用するメリットが知りたい
- 楽天証券のIFAコースとインターネットコースの違いが知りたい
- 楽天証券のIFAコースが自分に向いているかどうか知りたい
大手ネット証券の楽天証券では「IFAコース」を設けている。
中立な立場で投資助言を提供するIFAが資産運用のコンサルティングを提供してくれる口座だが、どういった利点があるのだろうか。
本記事では、楽天証券のIFAコースの特徴や利用するメリット、手数料体系を解説していく。
インターネットコースとの違いやIFAコース利用時の注意点も併せて解説していくので、ぜひ本記事を参考にIFAコースを利用すべきかどうかを検討しよう。
楽天証券のIFAコースとは?利用するメリット
楽天証券では通常のインターネットコースとは別に「IFAコース」が用意されているが、どのようなサービスなのだろうか。
ここではIFAコースの基本的な特徴や利用するメリットを紹介する。
IFAコースとは
楽天証券のIFAコースとは、投資助言を行う専門家のIFAから投資助言を受けながら資産運用を行える口座のことだ。
通常の取引を行う「インターネット口座」とは別に「IFA口座」が用意されており、専門家からアドバイスをもらえることが特徴となっている。
野村證券や大和証券などの対面型の証券会社であれば、専任の担当者が商品提案や売買タイミングの助言などを提供してくれるが、ネット証券には原則としてそういったサービスはない。
楽天証券でも基本的には専任の担当者が付くことはなく、投資助言は得られない。
もしプロに相談しながら資産運用を始めたいのであれば、IFAコースを利用するほかないだろう。
IFAとは
IFA(Independent Financial Advisor)とは「独立系ファイナンシャルアドバイザー」とも呼ばれる専門家である。
特定の金融機関には所属せず、独立した立場から顧客の資産運用の支援を行うことが役割の専門家だ。
IFAは内閣総理大臣から「金融商品仲介業者」として登録を受け、金融機関の外部から金融商品の提案や売買の媒介を行う。
特定の金融機関には所属せずに商品提案を行えるため、顧客に対しての中立な立場から投資助言を提供できることが特徴だ。
米国ではすでに「お金のかかりつけ医」のような形で定着しており、弁護士や税理士などの職業と並んで社会的地位が高い専門家である。
近年は日本でも広がりを見せており、金融庁の「金融商品仲介業者登録一覧」によると、令和6年10月31日時点の業者数は687業者となっている。
今後の拡大にさらなる期待が寄せられる職業だ。
IFAコースの個別相談のメリット
IFAコースで個別相談を行う場合、以下のような利点を得られる。
- ライフステージに沿った投資助言を提供してもらえる
- 最適な商品の組み合わせの提案を受けられる
- 長期的なサポートを受けられる
IFAは「投資のゴール」を共有した上で、ライフステージに寄り添った投資助言を提供する。自身の人生設計に合わせた投資戦略を提案してもらえることが魅力だ。
また、IFAは株式や投資信託、債券、ラップなどの幅広い商品ラインナップから最適な組み合わせを提案してくれる。
特定の金融機関に在籍していないため営業方針に縛られることもなく、本当に自分に合った商品の提案を受けられることが魅力だ。
そして、IFAには原則転勤がないため、中長期にわたって資産運用をサポートしてくれる。
次世代に資産を引き継ぐための支援にも対応しており、長期目線での運用サポートを受けられることが利点だ。
楽天証券IFAコースの手数料体系
IFAコースの利用にあたり、年会費やコンサルティング料などは原則としてかからない。ただし、一部のIFAはコンサルティング料が発生する場合があるため注意が必要だ。
IFAコースで主に手数料が発生するのは以下の取引を行った場合である。
- 国内株式
- 外国株式
- 投資信託
- 外国為替
IFA口座を利用している場合、基本的にはインターネット口座とは違う手数料体系が採用される。具体的な手数料についてはIFAによって異なるため、事前に確認しておこう。
そして、IFAからのアドバイスを受けずに自分自身で注文した場合もIFA口座専用の手数料が適用されるため注意が必要だ。
また、楽天証券では「管理口座コース」と呼ばれる手数料体系を設けている。管理口座コースは、預かり資産残高に対して年率1.1%の手数料が発生する「フィー型」の手数料体系だ。
預かり資産が増えるほどIFAの報酬も増えるため、顧客とIFAが同じ目標に向かって資産の増加を目指せる手数料体系である。
手数料体系を理解した上でIFAコースを利用すべきかどうかを検討しよう。
楽天証券のIFAコースとインターネットコースの違い
2つのコースには以下の違いがある。
- サービス内容
- サポート体制
- 手数料
それぞれの違いを確認しておこう。
サービス内容
インターネットコースでは、以下のような商品を取り扱っている。
- 国内株式
- 米国株式・海外ETF
- 中国・アセアン株式
- 投資信託
- 楽ラップ
- 債券
- 先物・オプション
- 楽天FX
- 楽天CFD
- 楽天MT4CFD
- バイナリーオプション
- 外国為替
- 金・プラチナ
インターネットコースでも幅広い商品に投資を行えることが特徴だ。
IFAコースでも原則として上記のようなサービスを利用でき、加えてIFA口座専用の商品・サービスとして以下のようなものが提供されている。
- IFA専用ラップ
- IFA口座専用の債券
- 管理口座コース
- 家族信託
- 贈与手続きサポート
- 投信定期売却サービス
さまざまな専用商品・サービスを提供していることがIFAコースの特徴だ。
サポート体制
インターネットコースでは、口座開設の手続きや投資先の選定、売買タイミングの見極め、取引をすべて自分で対応しなければならないことが特徴だ。
問い合わせ窓口などに不明点の質問などは行えるものの、投資に関しての相談は受け付けていない。
IFAコースでは、専任のIFAが付いて投資助言を提供してくれる。
投資先の選定や売買タイミングの判断、商品の購入などをすべてサポートしてくれるため、投資初心者でも安心して利用できることが特徴だ。
自力で投資を行える方はインターネットコースでも問題ないが、投資のすべてをサポートしてもらいたい方にはIFAコースをおすすめする。
手数料
前述の通り、IFAコースはインターネットコースと異なる手数料体系が設定されている。
基本的にはインターネットコースよりもIFAコースの方が手数料が高い点に注意が必要だ。
IFAコースでは、専任のIFAが投資助言を提供してくれる分の付加価値が得られるため、支払う手数料も高く設定されている。
事前に手数料体系をチェックし、手数料を支払うだけの価値がある投資助言を得られるかどうかを判断しよう。
楽天証券のIFAコースを利用すべき人とは
ここまでIFAコースの特徴を解説してきたが、どんな人が利用すべきなのだろうか。ここでは、2つのコースのそれぞれについて利用すべき人の特徴を解説していく。
インターネットコースの方が向いている人
インターネットコースは以下のような人に向いている。
- 自分で投資判断を行いたい人
- 極力コストを抑えて運用したい人
インターネットコースは基本的な投資判断をすべて自分で行う必要があり、投資に関して相談できる窓口もない。
自分で投資判断を行えるだけの知識・経験があり、自由に取引したい人にはインターネットコースがおすすめだ。
また、手数料については基本的にインターネットコースの方が安く設定されている。
できる限りコストを抑えて資産運用を行いたい人は、インターネットコースを利用すると良いだろう。
IFAコースの利用が向いている人
IFAコースは以下のような人に向いている。
- 専門家による投資助言を受けたい人
- フィー型の手数料体系のIFAに相談したい人
IFAコースでは、高度な専門知識を有する専門家が担当して投資助言を提供してくれる。専門家が自分に合った投資戦略を構築し、最適な商品を提案してくれることが魅力だ。
専門家による投資助言を希望する人にはIFAコースの利用を推奨する。
また、楽天証券では国内初の「フィー型」の手数料体系を設けている。
預かり資産の残高に連動してIFAの手数料が決まるため、利益相反が起きずに同じゴールを目指してIFAと運用を行えることが特徴だ。
フィー型の手数料体系のIFAに相談したい方はIFAコースを利用しよう。
IFAコースを利用する際のポイントと注意点
次に、IFAコースを利用する際のポイントや注意点を解説していく。効果的にサービスを活用するためにも、それぞれのポイントを頭に入れておこう。
長期的な信頼関係の構築が重要
IFAには大切な資産の運用を任せることになるため、お互いの信頼関係の構築が重要となる。
二人三脚で資産運用のゴールに向かっていくためにも、お互いに信頼できる関係性を築くことが大切だ。
IFAは原則として転勤・異動といった制度がなく、同じ担当者が長期にわたって運用サポートを継続してくれる。
人生に寄り添って資産運用のサポートを提供してくれる上に、次世代への資産承継を見据えた運用戦略を提案してくれることが特徴だ。
しかし信頼関係が築けていないと本音で話すことができず、提案される投資戦略もニーズとマッチしないものとなる可能性がある。
また、定期的に行う面談自体がストレスになってしまう恐れもある。
きちんと信頼関係を築くためにも定期的に面談を行いながら自己開示を行い、心の距離を近づけていこう。
手数料が高めになる可能性がある
繰り返しとなるが、IFAコースはインターネットコースよりも高めの手数料が設定されている。資産運用におけるコストが高くなってしまう可能性がある点に注意が必要だ。
楽天証券は業界でもトップクラスに安い手数料水準となっており、運用コストを抑えられることが魅力の証券会社である。
しかし、IFAコースでは手数料が安いという強みを活かしきれない可能性がある。
基本的にIFAコースでは金融商品の売買にかかる手数料が高く、自己判断で取引する場合も高い手数料が適用されてしまう。頻繁に売買を行うと、手数料の負担がどんどん重くなっていく。
手数料が高くなってしまう可能性がある点を考慮し、金融商品の売買頻度を検討しよう。
IFAの質や提案内容にばらつきがある
楽天証券には数多くのIFAが登録されており、担当者によって提案の質や内容にばらつきが生じてしまう。担当者が自分の投資ニーズを満たせない可能性がある点に注意が必要だ。
一口に「IFA」と言っても、金融業界での経験年数や保有している資格、提案スキルはアドバイザーごとで違う。
豊富な経験を積んだベテランもいれば、まだIFAとしての実績が少ないアドバイザーもいる。
提案スキルが低い担当者に当たってしまい、自分に合わない投資戦略を提案される可能性がある。
また、アドバイザーによって得意分野が異なっており、自分の相談したい内容と得意分野がミスマッチとなってしまうケースも少なくない。
自分と合わない担当者に当たる可能性がある点に注意しておこう。
自己責任の意識が必要
IFAから提案を受けられるとは言え、最終的な投資判断は自分で行うことになる。投資成果の責任は自分で負うという覚悟を持って運用を始めよう。
他責思考で投資を始めてしまうと、運用に失敗したときにIFAのせいにしてしまうケースが多い。
自分の責任として振り返らないため投資の判断力が身に付かず、IFAとの関係性も悪化してしまう。
IFAからのアドバイスはあくまでも判断材料とし、最終的な投資の責任は自分で負うという意識で運用を始めよう。
楽天証券のIFAコースを最大限に活用するためのステップ
IFAコースを利用する場合、基本的にはIFA経由で楽天証券に口座開設を行うことになる。すでにインターネットコースを利用している場合、IFAに相談できるのだろうか。
ここでは、インターネットコースからIFAコースに変更する流れやIFA検索サービス「資産運用ナビ」の特徴について解説していく。
IFAコースに変更する流れ
楽天証券では、2つのコースの併用はできないため、すでにインターネットコースを利用している場合はIFAコースに変更しなければならない。
コースを切り替える流れは以下の通りだ。
- 相談したいIFAを探して面談を申し込む
- IFAと面談を行う
- 面談の内容に納得した場合は書面でコース変更の手続きを行う
基本的には以下のステップでコースを変更できる。インターネットコースに預けている残高も自動でIFAコースに移行する仕組みだ。
詳しい手続きの方法や担当のIFAまたは楽天証券に問い合わせて確認しよう。
「資産運用ナビ」の活用がおすすめ
「先ほど担当するIFAが自分と合わない可能性がある」と解説した。自分に合うIFAを探し、最適な専門家に相談したいという方は「資産運用ナビ」の活用をおすすめする。
「資産運用ナビ」とは、相談先を探す投資家とIFAをマッチングさせるオンラインプラットフォームのことだ。
たった60秒、相談先の希望条件等を専用フォームに入力するだけで、あなたにぴったりのIFAを紹介してもらえる。
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「資産運用ナビ」ではIFAの詳細なプロフィールが公開されているため、事前に経歴や得意分野、保有資格などを把握した上で面談に進める。
また、IFAの紹介は全国47都道府県どこでも対応しており、オンラインでの面談も可能だ。
IFAの紹介や相談には原則費用がかからず、無料で自分にぴったりのIFAとマッチングできる点が魅力となっている。
IFAに面談を申し込みたい方は楽天証券のIFAコースだけを検討するのではなく、IFA検索サービス「資産運用ナビ」の利用も視野に入れてみてはいかがだろうか。
楽天証券のIFAコースを上手く活用しよう
楽天証券のIFAコースは、中立な立場の専門家から長期にわたるコンサルティングを受けられることが魅力だ。
インターネットコースとサービス内容やサポート体制、手数料が異なるため、違いを踏まえてどちらのコースを利用すべきか検討しよう。
IFAコースを利用する際には「長期的な信頼関係を築く」「自己責任の意識を持つ」といったポイントを押さえておくと良い。
また、担当者によって質や提案内容にばらつきがある点にも注意が必要だ。
信頼できるIFAに相談したい方には、IFA検索サービス「資産運用ナビ」から申し込むことを推奨する。
「資産運用ナビ」では、あなたにぴったりのIFAを無料で紹介するサービスを提供している。
ぜひこの機会に「資産運用ナビ」を活用し、自分に合った専門家とマッチングしよう。