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投資初心者の主婦でも安心!資産を築くためにおすすめの資産運用方法とは?

この記事で解決できるお悩み
  • 家計に無理なく始められる資産運用方法が知りたい
  • 専業主婦としての資産運用のリスクを理解したい
  • 主婦におすすめの資産運用の選択肢を知りたい

本記事は、資産運用に不安を抱く主婦層に向けた、基礎から実践までを網羅したガイド記事である。

資産運用の基本から運用の進め方、商品選択やポートフォリオの組み立て方まで、ステップごとに丁寧に紹介していく。

記事を通じて不安や疑問を解消し、長期的な資産形成に取り組むきっかけとなれば幸いである。

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目次

主婦が資産運用を始める理由は?

主婦の間で資産運用への関心が高まっている。アドバイザーナビ株式会社が2024年6月に行った調査によれば、主婦が資産運用を始めた主な理由は以下のとおりである。

  • 老後の生活が心配だから
    • 「資産運用を始めたきっかけは?」という質問に、もっとも多かった回答は「老後資金を貯めるため(73.3%)」であった。将来もらえる年金の額が減っていくという話を耳にする機会も増え、老後の生活への不安を感じる主婦が増えているのだ。
  • 毎月の家計にゆとりを持ちたいから
    • 次いで多かった回答は「日々の生活費の足しにするため」で、34.4%にのぼった。スーパーでの買い物でも、以前より支払う金額が増えているのを実感する昨今、少しでも家計にゆとりを持ちたいという思いが強まっているのだろう。
  • 子どもの教育費を準備したいから
    • 「子どもの教育費のため」という回答も、32.3%を占めている。習い事や塾、進学と、子育てにかかる費用は年々増加の傾向にある。教育費の準備のため、計画的に資金を増やす手段として資産運用を選ぶ主婦も多い。

このように、主婦が資産運用を始める背景には「将来の不安を解消したい」という切実なニーズがある。

従来は、節約やパート収入で家計を守ることが一般的だったが、長引く低金利により預金だけではお金を増やしにくい状況が続いている。

物価が上がり続ける中で、預金の価値が目減りする不安を感じるのは自然なことだろう。

さらに、新しいNISA制度が始まり、少額からでも資産運用がしやすくなったことも、資産運用への関心を後押ししている。

調査によれば、76.4%の主婦が1年以上の運用経験を持っており、資産運用が家計管理の新しい選択肢として定着しつつあることが分かる。

節約や貯蓄に加えて、資産運用を通じて家計を守ろうとする主婦は今後も増えていくと予想される。

主婦が知っておくべき資産運用の考え方

資産運用というと「難しそう」と感じるかもしれないが、実はそんなことはない。

毎日の家計管理で、収入と支出のバランスを考えたり、商品の価値や価格を比べて選んだりしている主婦のみなさんには、すでに資産運用の基本となる「判断力」が備わっている。

これから解説する内容も、普段の家計管理の延長線上にあるものばかりだ。専門知識がなくても問題ない。ぜひ安心して読み進めていただきたい。

そもそも「資産運用」って何?

資産運用とは、時間をかけてお金を増やし、資産を積み上げていく取り組みだ。

代表的な方法として、株式や投資信託、不動産運用、定期預金などがあり、いずれも計画的に資産を増やすことを目指している。

一方、普通預金にただお金を預けるだけでは、資産運用とは言えない。それはお金を「働かせる」行為ではなく、保管している状態に近いためだ。

また、生命保険や自動車保険への加入は、資産を増やす目的ではなく、リスクに備えるための出費だ。よって、これらも資産運用には該当しない。

さらに、宝くじの購入やギャンブルは資産運用には含まれない。これらは計画的に資産を積み上げる手段ではなく、一時的に大きなリターンを期待する行為だからだ。

資産運用を安心して始めるための3つの基本

資産運用を始めるにあたって、覚えておきたい3つの基本がある。これらは多くの投資家が実践してきた、資産運用の基本原則ともいえるものだ。

第一は、「長期的な視点を持つこと」だ。株価や為替は日々変動するが、それに一喜一憂する必要はない。

日々の数字にこだわりすぎず、長期的な視点で大きな変化を見守る姿勢が大切である。

第二は、「資産を分散すること」である。

これは「たまごを一つの籠に盛るな」といわれるように、一つの商品や資産クラスに偏らず、異なる投資商品に分散することでリスクを軽減するという考え方だ。

資産を複数の商品に分けて投資することで、一つが下落しても他の資産でカバーしやすくなる。

第三は「コツコツと続けること」である。積立投資のように、決めた金額を定期的に投資していくのは、王道のやり方だ。

この方法であれば、価格が高いときも低いときも同じ金額で買い続けるため、購入価格が平均化される。

これにより、「価格が高いときにまとめて買ってしまう」といった失敗を防ぐことができる。

長期的には、安定した資産形成につながりやすく、資産が少しずつ増えていくことを実感できるだろう。

資産運用を始めるうえでの3つの心構え

これから資産運用を始める方に、大切な3つの心構えを紹介したい。

まずは「焦らないこと」である。資産運用は、10年や20年といった長期の視点で取り組むものだ。

日経平均株価の推移を見ても、バブル崩壊やリーマンショックといった大きな変動はあったが、長期的には日本経済は成長を続けている。

一時的な相場の下落や上昇に一喜一憂せず、腰を据えて運用を続けることが大切だ。

次に、「無理のない範囲で始めること」も重要だ。まずは生活費や教育費、緊急時の備えとして預貯金を確保し、余裕資金から少しずつ投資に回していくのが賢明である。

たとえば、半年分の生活費は現預金で保有し、それを超えた資金で少しずつ始めていくと良いだろう。運用経験を積み重ねながら、家計と相談して金額を増やしていけば安心だ。

最後に、「やりすぎないこと」も常に心に留めておこう。資産運用の目的は、老後の備えや子どもの教育資金など、家庭によって異なるだろう。

しかし、欲張りすぎず、無理のない範囲で進めることが大切だ。借金をしてまで投資に手を出すのは、絶対に避けるべきNG行動だ。

自分のペースを守り、確実な一歩を積み重ねることこそが、長期的な成功への唯一の近道である。

資産運用はどうやって始めるの?

資産運用を始めるといっても、さまざまな方法がある。ここでは、シンプルな3つのステップで進める方法を紹介しよう。

STEP
家計の状況を確認する

通帳の残高、保険の掛金、住宅ローンの残高など、お金の出入りをすべて確認する。

家計簿をつける感覚で、まずは家計の現状を把握することが出発点である。

STEP
お金を色分けする

手持ちの資産を3つに分類する作業だ。

「守るお金」は、生活費や緊急時の備えとして必要な資金、「使うお金」は、教育費や老後の生活費など、将来使う予定がある資金だ。

そして、これら以外の「余裕資金」が、資産運用に回せるお金となる。

STEP
運用口座を開設する

次に、資産運用のための口座を準備しよう。たとえば、投資信託を購入したい場合、銀行や証券会社での口座開設が必要だ。

このとき、新NISA口座やiDeCo口座といった税制優遇が受けられる口座も併せて開設しておくと良いだろう。

口座の準備が整ったら、投資対象を選び資金を投じることで、資産運用がスタートする。

次のセクションでは、ステップ3で選択できる運用方法について、さらに詳しく解説していく。

ほったらかし投資とは?主婦でも始めやすい資産運用方法の紹介

従来の投資手法とは異なり、長期的な視点で資産形成を目指す新しい投資アプローチが注目を集めている。

ここでは、現実的で、家計を支えながら資産を増やす手助けになる新しいアプローチを紹介する。

話題の「ほったらかし投資」

 時間に限りのある主婦なら、「ほったらかし投資」と呼ばれる方法から始めてみるのも一案だ。  

ほったらかし投資とは、最初に投資環境を整えた後は最小限の管理で運用を続ける投資手法である。成長が期待できる金融商品を購入し、長期保有することで資産の増加を目指す。

ほったらかし投資のメリット  

ほったらかし投資なら、忙しい主婦でも以下のようなメリットを享受できる。

ほったらかし投資のメリット  
  • 最小限の手間で資産運用が可能
    • 一度購入や積立設定をした後は、定期的な確認のみで管理ができる
  • 感情に左右されずに運用を継続できる
    • 投資をシステム化することで、市場の上下動に一喜一憂せず、冷静に運用を続けられる
  • 着実に資産を増やせる
    • 毎月の自動投資に運用による利益が加われば、複利効果による資産成長が期待できる。たとえば、月3万円を年利5%で10年間投資すれば、元本360万円が約466万円に成長する(運用収益は約106万円)。

実践できるほったらかし投資の方法  

以下は、主婦でも始めやすいほったらかし投資の具体的な方法である。

  • NISAやIDeCoでの積立投資 
    • 非課税制度を活用した、効率の良い運用方法だ。少額からでも始められ、積立投資を通じて無理のない範囲で資産を増やすことができる。
  • バランス型投資信託の利用
    • バランス型投資信託とは、株式や債券など異なる資産に分散して投資することで、1本でリスク分散を図れる商品である。初心者でも扱いやすく、複数の資産にバランス良く投資したい方に適している。
  • ターゲットデートファンドの活用
    • ターゲットデートファンドは、目標とする年(たとえば退職予定年)に向けて、自動的に資産配分を調整する投資信託だ。年数が経過するにつれ、株式の割合を減らして安定資産に切り替えていくため、長く「ほっらかし」してしまってもあまり不安はない。ただし、信託報酬などのコストがやや高めに設定されている点には注意が必要だ。
  • ロボアドバイザー(ロボアド)の活用 
    • ロボアドバイザーは、AI技術を活用して資産配分の最適化や定期的なリバランス(資産配分の再調整)を自動的に行うサービスである。設定を行えば、その後は運用状況を確認する程度で、手軽に資産運用を続けられる。

「ほったらかし投資」は長期運用が前提のため、以下の点に注意が必要である。

  • 最低でも5年以上の投資期間を確保する  
  • 生活防衛資金は別に確保する  
  • 完全に放置せず、年に1〜2回は資産状況を確認する  

ポイント投資やキャッシュバック積立

さらに身近に資産運用を始められる方法として、ポイント投資やキャッシュバック積立がある。

日常の買い物で貯めたポイントを活用して、株式や投資信託の購入に充てたり、キャッシュバック特典を積み立てて投資に回す仕組みだ。

たとえばSBI証券では、取引やカード決済で貯まるVポイントを、NISA口座での投資信託の購入などに使える。

この方法の最大のメリットは、家計の支出を増やさずに投資を始められる点だ。運用から得た利益も現金で受け取れるため、日々の「ポイ活」がそのまま資産形成につながる。

王道!NISAやiDeCoを活用して増やす

資産運用で活用すべき制度に、NISAやiDeCoのような税制優遇制度がある。これらは、非課税メリットを享受しながら運用できるため、効率良く資産を増やすことが期待できる。

NISA:投資初心者でも始めやすい非課税制度

NISA(少額投資非課税制度)は、一定額までの投資に対する運用益が非課税になる制度だ。

2024年からスタートした新NISAには、以下のような特徴がある。

  • 非課税保有期間が無制限
  • 非課税保有限度額はひとり1,800万円
  • 年間投資額は最大360万円(つみたて投資枠120万円、成長投資枠240万円)
  • NISA口座内での運用益には、約20%の税金がかからない
  • NISA口座内の保有商品を売却した場合、取得額分の枠を再利用できる

iDeCo:老後資金の準備に適した個人型確定拠出年金

iDeCo(個人型確定拠出年金)は、老後資金を目的とした積立制度である。

  • 毎月の掛金が所得控除の対象で、所得税や住民税の節税効果がある
  • 運用中の利益が非課税
  • 受取時には退職所得控除や年金控除が適用される

ただし、専業主婦で収入がない場合は所得控除の対象外となる。また、iDeCoは原則60歳まで引き出しができないため、緊急用の資金をiDeCoに充てないよう注意が必要だ。

【年代別】主婦におすすめの資産運用とは

ここでは、年代別におすすめする運用をポートフォリオの形で示していく。ただし、年齢のみを基準にしているため、あくまで一つの参考例としてお役立ていただきたい。

20代主婦:少額から高い成長を目指す

20代の主婦は、資産運用においてもっとも長い時間軸を活用できる年代だ。リスクを取りやすい時期でもあるため、成長性を重視したポートフォリオが適している。

ポートフォリオ例(目標リターン:年7〜8%)
  • 株式:80%(国内35%、海外45%)
  • 債券:15%(国内5%、海外10%)
  • 現預金:5%

20代は仕事やプライベートに忙しい年代なので、自動積立を活用するのがおすすめである。

バランス型やグローバル型など、分散された投資信託を毎月一定額で積み立てていく方法が有効だ。

NISA口座の「つみたて投資枠」を活用し、長期で成長が期待できる商品を定額積立で購入することから始めると良いだろう。

投資に慣れてきたら、「成長投資枠」を活用し、気になる商品や個別株をスポット購入する戦略も検討できる。

ただし、20代は結婚や出産、住居購入などライフステージの大きな変化が見込まれる時期でもある。

そのため、上記のような成長重視のポートフォリオに資金を投入する場合は、あくまでも余裕資金で行うのが基本である。

積立額はまず月5,000円などの無理のない範囲で始め、生活に支障のない範囲で徐々に増やしていくのが賢明だ。

また、iDeCoについては、60歳まで引き出しができないという商品特性を考慮し、開始時期を慎重に検討することが望ましい。

活用する場合も、「どんなことがあっても継続できる」と考える額に設定すると良いだろう。

30〜40代主婦:資産形成と生活資金の確保を両立する

30〜40代は、子育てや住宅購入、教育費の積立などの資金ニーズが重なる年代だ。

まだまだリスクを取れる年代だが、主婦投資家の場合は、急な支出に備える必要がある。そのため、ここでは比較的保守的な基本のポートフォリオを提案する。

ポートフォリオ例(目標リターン:年5〜6%)
  • 株式:60%(国内25%、海外35%)
  • 債券:25%(国内10%、海外15%)
  • 現預金:15%

短期的な支出に備えるため、現預金は15%を保持する。

さらに、中期的な現金化ニーズに対応するため、安定性の高い債券に25%を割り当て、成長の軸として株式比率を60%と設定している。

リスク許容度に応じて、以下のような調整を加えると良い。

  • リスクを抑えたい場合
    • 株式を50〜55%に調整し、現預金や債券の比率を増やすことで、変動リスクをやや抑える
  • リターンを高めたい場合
    • 株式比率を65〜70%に増やし、特に成長性の高い海外株式の割合を増加させる。現預金は最低限の5%とし、債券比率を15〜20%に抑える

この年代におすすめなのは、やはり投資信託の利用である。一本のバランス型投資信託を購入するのも良いが、より柔軟性を持たせるなら、複数の投資信託を組み合わせるのも良い。

株式型と債券型を組み合わせたり、バランス型に株式型を追加する形でも同様のリスク調整が可能となる。

資金が必要になった場合は、安全性の高い商品(バランス型や債券型)から優先的に現金化すると、株式市場の低迷時に損失確定を避けられる。

NISAとiDeCoを使い分けて、短期〜中期と老後資金の双方に備える方法もある。

NISA口座には比較的安全性の高い商品で中期ニーズに備え、iDeCo口座ではリスクが高めの商品で資産成長を目指す方法だ。

50代〜60代中盤:運用の目的を再考する

50代から65歳にかけては、子育てや住宅ローンなどのライフイベントが一段落し、再び資金の自由度が増す時期だ。

同時に、配偶者の定年や年金受給の開始が近づき、資産運用の目的を再評価することが求められる。

基本の資産配分は30〜40代向けと類似しているが、為替リスクを抑えるため、国内資産の比率をやや高めに設定している。

ポートフォリオ例(目標リターン:年5〜6%)
  • 株式:60%(国内30%、海外30%)
  • 債券:30%(国内15%、海外15%)
  • 現預金:10%

この年代は、老後生活を見据えた「運用のラストスパート」の時期である。生活のダウンサイジングを始め、退職後に必要となる生活資金を具体的に見積もることが重要だ。

そのうえで、資産運用の目標を再確認し、状況に応じてポートフォリオのリスク調整を行うと良い。

老後の生活費の確保を重視する場合

この場合、ポートフォリオにさらに安全性を加えると良い。

株式比率を45〜50%に抑え、残りを高格付け債券や毎月分配型の投資信託、国内REITなど、安定収入が見込める商品で補うと良いだろう。

また、インフレリスクへの備えとして、物価連動国債などを加えることも一案である。

定期的な収入の確保を重視する場合

この場合は、株式比率を60%程度に維持しつつ、高配当株式や配当利回りの高いETF(上場投資信託)を増やし、インカムゲイン(配当収入)の確保を目指す。

安定的な賃料収入が見込めるオフィスや住宅などを中心としたREIT銘柄を選ぶのもおすすめだ。

さらなる資産成長を目指す場合

十分な資産を保有しており、リスク許容度が高い場合は、株式比率を65〜70%まで引き上げる選択も可能である。

また、ポートフォリオの中に成長分野や新興市場への投資を一部組み入れることも有効だ。

たとえば、テクノロジーや再生エネルギー、ヘルスケアなど、将来の成長が期待されるセクターのETFを加えることで、分散効果を保ちながらリターンの向上を狙える。

なお、この年代では配偶者の退職金などのまとまった資金が入ることも多い。

その場合は、市場変動リスクを抑制するため、1〜2年程度の期間を使って、分散投資を行うようにすると良い。

65歳以上:インカム重視の安定運用へ移行する

65歳以上は、世帯収入が年金中心となり、資産の取り崩しを意識する時期である。そのため、大きな値動きを避けつつ、インフレにも配慮した運用が望ましい。

ポートフォリオ例(目標リターン:年3%程度)
  • 株式:30%(国内15%、海外15%)
  • 債券:45%(国内20%、海外10%)
  • REIT:15%(国内10%、海外5%)
  • 現預金:10%

資産配分は上記の割合を参考としつつ、以下のように目的別に区分けして管理するとより効果的だ。

  • 1年以内に必要な生活資金
    • 普通預金や流動性の高い預金口座
  • 1〜3年で使用予定の資金
    • 定期預金や短期債券型ファンド
  • 3年以上の余裕資金
    • リスク資産を含むバランス型ファンド

資産運用の目標に応じ、次のように投資商品を組み合わせると良い。

  • 安定的な分配金収入の確保
    • 毎月分配型の投資信託や国内型REITを利用して、継続的なインカム収入を目指す
  • インフレ対策
    • 高配当株式や物価連動型ファンド、グローバルREITを取り入れ、物価上昇に備える
  • 安全性の確保
    • リスクを抑えた国債や地方債、短期債券ファンドなどの安全性の高い商品

株式投資はリスクが高いと思われがちだが、長期化する老後生活の中では、インフレ対策として一定の役割を果たす。

比率を30%程度まで抑え、安定性のある高配当銘柄を選択すれば、値下がりリスクを抑制しつつ、インカム収入を確保できる。

また、NISA口座を活用すれば、配当収入や分配金収入が非課税となり、より効率的な運用が可能である。税制のメリットを活用することで、安定した資産管理が実現できるだろう。

主婦が資産運用を始める際の注意点

ここでは、資産運用を始めるうえで知っておきたい実践的な注意点と、その対処法を解説する。

家族の理解と協力を得る

主婦の資産運用は、夫婦間での認識の共有が重要である。お互いの理解がないまま投資を始めると、相場の下落時などに不要な不安や対立を生む可能性がある。

運用の目的や金額、リスクの程度について、事前に家族で話し合い、合意を得ておくことが望ましい。

金融商品の選択や運用状況についても、定期的に報告・相談する習慣をつけると良いだろう。

感情的な投資判断を避ける

「周りが始めたから」「SNSで話題になっているから」という理由で焦って投資判断をするのは、非常にリスクが高い。

家計を預かる立場にあると、相場が下落すると過度に不安を感じ、逆に上昇すると楽観的になりすぎることもあるだろう。

しかし、感情に左右されると、つい誤った判断をしてしまうものだ。

こうした感情的な投資判断を防ぐために、次のような「自分ルール」を設定しておくと良い。

  • 毎月の投資額や総投資額に上限を設ける
  • 値下がり時の「損切りライン」を決めておく
  • 目標額や目標利益率から、売却のタイミングを決めておく

ルールを設け、それを守っていくことは、資産運用の成功を支える大きな柱となる。ぜひ実践して欲しい。

投資情報は選別して利用する

投資情報の中には、信頼性に欠けるものも多く含まれている。

無料セミナーやSNSで見かける投資情報の中には、実際には投資商品の販売が主な目的であったり、リスクについては触れず利益だけを強調する「おいしい話」が多いことに注意が必要である。

こうした情報に惑わされないためには、情報源の見極めが重要だ。

情報の出所を確認し、公的機関や金融機関、または信頼のおける企業が発信する情報を中心に情報収集するよう心がけると良い。

資産運用は余裕資金で行う

資産運用は、余裕資金で行うのが基本である。

特に主婦の場合、日々の生活費や子どもの教育費を圧迫することのないよう、あらかじめ生活資金と運用資金をしっかりと区別しておくことが重要だ。

以下の点に留意し、資産形成を続けていこう。

  • 毎月の生活費は必ず分けて管理し、資産運用の影響を受けないようにする
  • 将来的に発生する大きな支出は事前に見積もり、計画的に準備する
  • 日々の生活費や将来の支出を確保したうえで、余裕資金のみを運用に充てる

相続や税金の基礎知識を持つ

主婦が投資によって得た利益は、配偶者の所得と合算されることで、税負担が変わる可能性もある。主婦が保有する金融資産は、相続時に重要な論点となる。

そのため、資産運用を行うときは、以下のような分野についてもある程度の知識を持っておくことが望ましい。

  • 配偶者の扶養の範囲で投資可能な金額
  • 贈与税の配偶者控除の活用方法
  • NISAやiDeCoなどの非課税制度の仕組み

これらの知識は、税理士や信頼できるIFAに相談して補完するのが効果的だ。

主婦が資産運用を相談するなら誰がいい?

資産運用も、勉強やスポーツと同じで、専門的なサポートを受けながら行った方がスムーズに成長できる。

専門家の助けを借りて、二人三脚で始めていくと良い。

家族や金融機関の窓口は、相談相手として物足りない

「夫に相談する」「近所の銀行に行く」というのは、多くの主婦にとって身近な選択肢だ。しかし、以下の理由から、必ずしも最適な相談相手とは言い難い。

夫を含めた家族は、身近で頼りになる存在だが、同じ家庭内での相談では意見が偏りがちだ。また、意見が分かれた場合には冷静な判断が難しくなることも多い。

家族間だと感情的になりやすく、スムーズな意思決定が難しい場合もある。

金融機関の窓口は専門家がいるものの、取扱商品が限られており、中立的なアドバイスを期待することは難しい。

担当者の異動も頻繁で、長期的な資産形成のパートナーとしては不安が残る。

FP(ファイナンシャル・プランナー)への相談も選択肢の一つだ。しかし、具体的な商品の提案や売買はできないため、実践的なアドバイスには限界がある。

IFAは「資産運用のかかりつけ医」

こうした中、資産運用の相談相手として注目されているのが、独立系ファイナンシャルアドバイザー「IFA」という存在だ。

日本ではまだ馴染みは薄いが、アメリカでは一般家庭の資産運用パートナーとして定着している。

IFAは、以下のような特徴を持つ専門家だ。

  • 特定の金融機関に属さないため、中立的なアドバイスができる
  • 資産運用の提案から、実際の売買までをワンストップでサポートできる
  • 信頼できるパートナーとして、家計全体の健康管理役のように長期的に支えてくれる

IFAは、まさに「資産運用のかかりつけ医」として、家計の健康を見守ってくれる存在なのだ。

主婦の資産運用は堅実さが大事!まずは小さな一歩から始めよう

家計を預かる主婦だからこそ、資産運用も慎重に進めていきたいものだ。ただし、慎重になりすぎて「いつか始めよう」と先延ばしにするのも得策ではない。

まずはポイント投資や少額積立を活用し、安全性の高い投資信託から始めてみるのがおすすめだ。

運用に慣れてきたら、徐々に金額を増やしたり、商品の選択幅を広げていけば良い。

資産運用に迷ったり不安を感じたりしたときにはIFAに相談してみよう。

プロの視点からアドバイスを得ることで、自分に合った方法を見つけやすくなるはずだ。

この記事を書いた人

当社は、日本の中小企業を支援し、活性化を図ることを目的として「中小企業からニッポンを元気にプロジェクト」を運営している。有名タレントを活用したプロモーション支援を通じて、企業の魅力を効果的に発信し、ビジネスの成長を促進する。また、金融メディア事業においては、メディアを通じた情報発信により、社会全体の金融リテラシー向上に貢献することを使命としている。

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