FXのスキャルピングはどんな手法？取引ルールと実践方法、注意点を詳しく解説

短い時間に取引を繰り返す手法の「スキャルピング」。FX取引においても小さな利益を積み上げていくトレードスタイルとして知られているが、中には「初心者でも取り組めるの？」、「他のトレード手法とどう違うの？」と疑問に感じている人も多いかもしれない。

そこで本記事では、スキャルピングの仕組みやメリットについて解説していく。スキャルピング取引におすすめのFX口座も紹介するため、口座開設を行う際の参考にしていただきたい。

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スキャルピングとはどんな手法？

まずは、スキャルピングの特徴やメリット、他のトレード手法との比較について学んでいこう。

スキャルピングの特徴

スキャルピングとは、数十秒や数分単位など短いスパンで何度も取引を繰り返す手法である。細かい値幅を活用して利益を積み上げていくトレードスタイルで、1日に何十回、何百回と取引を繰り返すこともある。

ポジションを保有する時間が短いため、トレーダーは瞬時に相場を判断する決断力が求められることが特徴だ。

また、スキャルピングは短期的な市場の変動を活用してトレードするため、「毎日1時間だけトレードに取り組む」といった活用方法も可能である。FXというと「長い間、チャートに張り付いてチャンスをうかがう」というイメージがあるかもしれないが、スキャルピングであれば取引時間が限られた人でも取り組みやすいといえるだろう。

スキャルピングのメリット

スキャルピングのメリットとして、主に下記のような点が挙げられる。

小さな値幅の中で取引を繰り返すスキャルピングは、市場の大きな変動の影響を受けにくく、大きな損失が発生しにくいメリットがある。その分利益も小さくなるものの、「大きな損失を負うのが怖い」という人には向いているトレード手法だ。

また、FXではポジションを翌日に持ち越すことで大きな損失を被ることがある。たとえば、米ドル/日本円は日本時間の深夜にトレードが活発になるため、「朝起きたら強制ロスカットされていた」ということも少なくない。

その点、スキャルピングでは数十秒、数分の短い時間でポジションを決済するため、持ち越すことによって市場の動向が大きく変化してしまうリスクが少ないといえる。

他のトレード手法との比較

FXには、スキャルピングのほかに下記のようなトレードスタイルがある。

トレードスタイル	概要
デイトレード	ポジションをその日のうちに決済して、翌日に持ち越さない。
スイングトレード	数日から数週間のスパンでポジションを決済する。
ポジショントレード	数ヶ月～数年単位の長期スパンでポジションを保有する。

数十秒・数分のかなり短期間で取引を繰り返すスキャルピングに対して、最も長期のトレードスタイルでは数年単位でポジションを保有することもある。

それぞれにメリット・デメリットがあるため、トレードスタイルの特徴をよく理解して自分の投資意向に合った手法を選択することが重要だ。

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スキャルピングはFX初心者向きではない

「小さな利益を積み上げていくトレードスタイル」と聞くと、「初心者でも取り組みやすいのでは？」と感じる人もいるかもしれない。しかし、スキャルピングによるトレードは、あまり初心者向きとはいえない。

その理由は、主に下記の通りだ。

それぞれくわしく解説していこう。

初心者向きでない理由①豊富なトレード経験が必要だから

スキャルピングは短時間で繰り返しトレードを行うため、為替相場の動きを瞬時に読み取り、適切なタイミングで売買判断を下す必要がある。したがって、トレーダーは豊富な投資経験に基づく冷静な判断力が求められることとなる。

初心者がスキャルピングに取り組む場合、市場の動きを正確に予測できなかったり、瞬時に投資判断が下せなかったりする可能性がある。もし経験不足による誤った判断が続けば、損失だけが膨らんでしまうこともあるだろう。

スキャルピングでは大きな損失は出にくいものの、負けが続けば投資資金も目減りしてしまう。

より適切に投資判断を下しながら利益を積み上げていくためには、さまざまな相場でトレードを行ってきた経験や知識が欠かせない。

初心者向きでない理由②相場の分析力が必要だから

先ほど、スキャルピングには瞬時の判断力や正しい投資判断が欠かせないと説明したが、これを実現するためには相場分析のスキルも必要だ。

相場分析には、「ファンダメンタル分析」と「テクニカル分析」の両方が求められる。ファンダメンタル分析では、経済指標や政治的イベントなどの情報を収集し、為替相場に与える影響を予測する力が必要だ。

一方、テクニカル分析では、チャートパターンや指標を用いて為替相場の動きを予測しなければならない。特にスキャルピングではトレードの間隔が短いため、分析した情報を瞬時に投資判断に反映しなければならない。

中には初心者でも取り組みやすい分析方法もあるが、細かいスパンでのトレードにおいて初心者が分析スキルを活用するのは容易ではないといえるだろう。

初心者向きでない理由③コストがかさみやすいから

何度も取引を繰り返すスキャルピングでは、その度に取引コストがかかる欠点がある。特にスプレッドはトレードの都度発生するコストであるため、利益を圧迫する要因にもなりかねない。

コスト負担を軽減しながら資金効率を上げるためには、「安価なFX会社を利用する」ということはもちろんだが、それ以上に「着実に利益を積み上げていく」ということが欠かせない。

ただし、不慣れな初心者の場合、慣れるまでは損失が続くケースも珍しくない。取引の都度コストが発生するうえに損失ばかりが続くと、トレードそのものに対するモチベーションも失われてしまうかもしれない。

長くスキャルピングを続けていくためには、ある程度コスト分もカバーしながら利益を出せる経験値が必要になるといえるだろう。

初心者向きでない理由④迅速に取引を判断する必要があるから

スキャルピングは、数十秒や数分などごく短いスパンでポジションを決済する。細かい値幅を利用して利益を出すため、常に市況を見ながら迅速に投資判断を下す必要がある。

投資経験がない初心者の場合、「今の相場ではどのような投資判断を下すべきか」ということが分からず、結果的に直感頼りで取引を繰り返すこととなってしまう。しかし、それではトレードのスキルも身につかないだろう。

FXのスキルをしっかりと身につけて素早い投資判断を下すためには、まずはある程度長いスパンでポジションを保有し、さまざまな相場でのトレードを経験することが欠かせない。

スキャルピングが向いている人とは？

これまで解説した内容を踏まえると、スキャルピングが向いている人は下記のような特徴がある人といえる。

コストがかさみやすいスキャルピングで着実に利益を積み上げていくためには、ある程度まとまった資金が必要となる。少額取引ではなく、一定程度のロットでトレードを行える人が向いているといえるだろう。

また、短いスパンで取引を繰り返すスキャルピングでは、瞬時に相場を読み解く力が必要となる。判断が遅れたり、誤った判断を下したりすることが重なると、「損失ばかりが膨らんでいく」という事態にもなりかねない。

適切な投資判断を下して利益を積み上げていくためには、十分な投資経験や分析能力が必要不可欠だ。

スキャルピングの可否はFX会社ごとに異なる

スキャルピングに取り組むときに注意したいのが、「どのFX会社でスキャルピングが行えるわけではない」ということだ。

最近では、スキャルピング自体を禁止しているFX会社は少ないものの、中には取引約款の中でスキャルピングに該当するような行為を禁止行為として定めているところも見られる。

もし禁止行為として判断された場合は、取引が停止されたり、最悪の場合口座が凍結されたりする可能性もある。

スキャルピングに取り組む際は、利用するFX会社でスキャルピングが認められているか確認することが大切だ。

ここでは、国内の主要FX会社におけるスキャルピングの可否を確認しよう。

FX会社	スキャルピングの可否
LION FX （ヒロセ通商）	〇
FXネオ （GMOクリック証券）	〇	公式サイトで詳細を見る
松井証券	〇	公式サイトで詳細を見る
外貨ex （GMO外貨）	〇	公式サイトで詳細を見る
SBI FXトレード	〇	公式サイトで詳細を見る
LIGHT FX	△
外貨ネクストネオ （外為どっとコム）	△
みんなのFX	△

なお、海外のFX会社などでは自動売買システムを活用してスキャルピングに取り組むケースも珍しくない。しかし、国内のFX会社ではそうした外部の自動売買システムと連携したスキャルピングは認めていないことが多い。

スキャルピングにおすすめのFX口座8選

スキャルピングに利用するFX口座を選ぶ際は、「スプレッドの狭さ」や「ツールの使いやすさ」などに注目したい。ここからは、スキャルピングにおすすめのFX口座を8種類紹介していこう。

LION FX（ヒロセ通商）

FX会社名	LION FX（ヒロセ通商）
取扱通貨ペア数	54通貨ペア
スプレッド（米ドル/日本円）	0.2銭コアタイム以外は3.8銭
最低取引単位	1,000通貨
取引ツール	・C2 ・.NET4 ・Mac専用 ・LION Web ・HTML5版 ・LION Basic ・LIONチャートPlus+ ・LION FX iPhoneアプリ ・LION FX Androidアプリ
デモトレード	有

ヒロセ通商が提供するLION FXでは、取引ツールが豊富に揃えられている点が大きな魅力だ。短い時間で取引を繰り返すスキャルピングでは、1分1秒の変動によって大きな影響を受ける。

快適な取引環境を構築するためには、自分に合ったツールを使うことが欠かせない。

その点、LION FXではPC向けとスマートフォンアプリの合計9種類のツールがあり、それぞれ異なる特徴を持っている。たとえば、PC向けの「C2」はワンクリック注文が可能で、新規・決済を同時に発注することもできる。

スピーディーさが求められるスキャルピングにイチオシだといえるだろう。

また、LION FXは取扱通貨ペア数が豊富である点も魅力のひとつである。取扱通貨ペアは54種類で、メジャー通貨からマイナー通貨、クロス円以外の通貨ペアも多く取り揃えられている。

最初は米ドル/日本円などメジャー通貨からスキャルピングを始めることがおすすめだが、慣れてきたら他の通貨ペアにチャレンジしてみるのもよいだろう。

FXネオ（GMOクリック証券）

FX会社名	FXネオ（GMOクリック証券）
取扱通貨ペア数	20通貨ペア
スプレッド（米ドル/日本円）	0.2銭
最低取引単位	1,000通貨（南アフリカランド/円とメキシコペソ/円は10,000通貨単位）
取引ツール	・GMOクリックFX（スマホアプリ） ・はっちゅう君FX+ ・プラチナチャート・FXウォッチ！ ・GMOクリックFX（アップルウォッチ）
デモトレード	有

GMOクリック証券が提供するFXネオは、高機能かつ直感的に操作が行えるツール「はっちゅう君FX+」を提供している。

はっちゅう君FX+では、為替レートや注文状況、保有ポジション、証拠金維持率などを1つの画面にコンパクトに表示することができる。画面は自分でカスタマイズできるので、より見やすいようにアレンジすることが可能だ。

また、はっちゅう君FX+ではワンクリックで発注を出せる「スピード注文」の機能もある。スピード注文では、新規・決済・ドテン・同一通貨ペアの全決済注文が1クリックで完了できる。

その他に、売買の注文や取引数量の変更についてもショートカットキーだけで変更できるため、素早い注文が求められるスキャルピングにも向いているといえる。

MATSUI FX（松井証券）

FX会社名	MATSUI FX（松井証券）
取扱通貨ペア数	20通貨ペア
スプレッド（米ドル/日本円）	0.2銭
最低取引単位	1通貨
取引ツール	・FXトレーダー・プラス ・松井証券FXアプリ
デモトレード	なし

松井証券が提供するMATSUI FXは、1通貨から取引できることが大きな魅力だ。スキャルピングで利益を積み上げていくためには、ある程度まとまった資金が必要となるが、いきなりはじめから大きな資金を投じるのに抵抗を感じる人もいるだろう。

しかし、MATSUI FXでは1通貨から取引ができるため、「まずはスキャルピングがどのようなトレードか試してみたい」、「取引の流れを掴みたい」という人でも気軽に挑戦しやすい。

慣れてきたら取引ロットを増やしていくことがおすすめではあるが、最初は少額取引から始めてみるのもよいだろう。

また、松井証券ではFXだけでなく株式や投資信託、先物など他の金融商品も提供している。NISAやiDeCoなどの税制優遇制度や、「MATSUI Bank」と呼ばれる松井証券の顧客限定の銀行サービスを利用することも可能だ。

FXだけでなく他の資産運用に取り組む場合は、資産を1つの金融機関でまとめて管理できるメリットがある。

外貨ex（GMO外貨）

FX会社名	外貨ex（GMO外貨）
取扱通貨ペア数	24通貨ペア
スプレッド（米ドル/日本円）	0.2銭コアタイム以外は4.0銭
最低取引単位	1,000通貨
取引ツール	・スマホアプリ ・PCアプリ ・ブラウザ版
デモトレード	有

GMO外貨が提供する外貨exは、スマートフォンアプリの使いやすさが大きな魅力だ。

外貨exのスマホアプリではユーザーの声が反映されており、直感的に取引しやすいデザインとなっている。たとえば、注文画面ではワンタップでの注文が可能で、チャートを見ながら瞬時に発注を出すことができる。

FXのスマホアプリの中には複雑な仕様で分かりにくいものもあるが、外貨exはシンプルで初心者でも使いやすい魅力がある。

1分1秒の変動が大きな影響を持つスキャルピングにおいて、スピーディーに注文を出せるのは大きなメリットといえる。

また、スマホアプリでは最大4つのチャートを表示することができる。スキャルピングでは同時に複数の通貨ペアで取引を行うケースも多いため、一度に4つのチャートを確認できるのは嬉しいポイントだ。

「出先でも取引を行いたい」、「スマホで手軽にFXに取り組みたい」という人は、外貨exを検討してみるとよいだろう。

SBI FXトレード

FX会社名	SBI FXトレード
取扱通貨ペア数	34通貨ペア
スプレッド（米ドル/日本円）	0.18銭
最低取引単位	1通貨
取引ツール	・リッチクライアント版取引ソフト ・WEB版取引サイト ・スマートフォン取引アプリ
デモトレード	なし

SBI FXトレードは、スプレッドの狭さが魅力のFX会社だ。主な通貨ペアのスプレッドは下記の通りである。

短い時間の中で何度も取引を繰り返すスキャルピングは、スプレッドによる取引コストがかさみやすい傾向にある。

その点、SBI FXトレードは大手FX会社の中でも最狭水準のスプレッドとなり、コストを抑えながらスキャルピングに取り組むことができる。

もちろん流動性が低いときや、相場が大きく変動しているときなどはスプレッドの開きに注意する必要があるが、通常時のコアタイムであれば低コストで取引できるといえるだろう。

また、SBI FXトレードは1通貨から取引できることも特徴だ。長くスキャルピングを続けていくためにはある程度まとまった資金が必要ではあるものの、「最初は少額取引で試してみたい」という人はSBI FXトレードを利用してみるとよいだろう。

LIGHT FX

FX会社名	LIGHT FX
取扱通貨ペア数	34通貨ペア
スプレッド（米ドル/日本円）	0.18銭
最低取引単位	1,000通貨 （RUB/JPY、HUF/JPYおよびHUF/JPY LIGHTのみ10,000通貨）
取引ツール	・LIGHT FXアプリ ・アドバンストレーダー ・シンプルトレーダー ・Trading View
デモトレード	なし

LIGHT FXはスプレッドが狭いことに加えて、スプレッド提示率が高いことが大きな魅力だ。スプレッド提示率とは、実際の取引で広告スプレッドが適用された確率を示すものである。

2024年11月18日〜2024年12月13日における米ドル/日本円のスプレッド提示率は97.48％となっており、高い確率で広告スプレッドが適用されていることが分かる。

ただし、LIGHT FXでは「スキャルピングを禁止していない」と謳っているものの、次のような行為は禁止行為として判断される可能性がある。

短時間で注文を繰り返し行う等、当社の価格形成を歪曲化し、他のお客様の不利益に繋がる行為。

取引状況によっては、上記の「短時間で注文を繰り返し行う行為」とみなされるリスクもあるため注意しよう。

• 出典：LIGHT FX「店頭外国為替証拠金取引約款」

外貨ネクストネオ（外為どっとコム）

FX会社名	外貨ネクストネオ（外為どっとコム）
取扱通貨ペア数	30通貨ペア
スプレッド（米ドル/日本円）	0.2銭（コアタイム以外は0.2～8.0銭）
最低取引単位	1,000通貨RUB/JPYは10,000通貨
取引ツール	・リッチアプリ版 ・スマホアプリ版 ・iPad版 ・Webブラウザ版
デモトレード	有 ※2025年春頃まで長期メンテナンス中

外為どっとコムの外貨ネクストネオでは、デモトレードと本番の取引が1つのアプリで行える。わざわざアプリを切り替える必要がないので、「デモトレードで経験を積んでから本番トレードに移行したい」というときでも便利だ。

たとえば、新しい通貨ペアにチャレンジするときなどは、ぜひデモトレードの機能を活用してみよう。

ただし、外為どっとコムについても「スキャルピングは禁止していない」としているものの、取引約款では下記の行為を禁止行為のひとつとして定めている。

短時間に、頻繁に行われる取引であって、他のお客様または当社のシステムもしくはカバー取引等に著しい悪影響を及ぼす行為

スキャルピングを行う際は、禁止行為としてみなされないように注意が必要だ。

• 出典：外為どっとコム「取引約款に抵触する行為」

みんなのFX

FX会社名	みんなのFX
取扱通貨ペア数	33通貨ペア
スプレッド（米ドル/日本円）	0.2銭
最低取引単位	1,000通貨 （RUB/JPYおよびHUF/JPYのみ10,000通貨）
取引ツール	・FXトレーダー ・FXトレーダー（アプリ版） ・Webトレーダー ・Trading View ・マイパフォーマンス
デモトレード	有

みんなのFXでは、口座開設を行うと同時に「みんなのシストレ」や「みんなのオプション」などの口座も開設することができる。たとえば、みんなのシストレは自動売買が行えるため、「米ドル/日本円はスキャルピングで、ユーロ/日本円は自動売買で」など、通貨ペアによって戦略を変えるのもよいだろう。

自動売買というと難しいイメージがあるかもしれないが、「セレクターランキング」から他の優秀なトレーダーの取引手法をフォローできる機能もある。ベテラントレーダーと同じ取引が行えるのは、自動売買ならではの強みといえる。

なお、みんなのFXでもスキャルピング自体は禁止されていないが、下記のような行為は禁止行為と判断される可能性がある。

短時間で注文を繰り返し行う等、当社の価格形成を歪曲化し、他のお客様の不利益に繋がる行為。

スキャルピングを行う際は、禁止行為とみなされないように注意が必要だ。

• 出典：みんなのFX「店頭外国為替証拠金取引約款」

スキャルピングで利益を出すには？

スキャルピングによって利益を出すためには、下記のポイントを押さえておきたい。

それぞれくわしく解説していこう。

事前に取引ルールを定める

継続的に利益を出すには、事前に取引ルールを定めておくことが重要だ。明確な取引ルールを定めておくことで、感情に左右されずにトレードを冷静に判断できるメリットがある。

たとえば、ポジションを建てるポイントや損切りを行うポイント、利益確定を行うポイント、ロット数などは明確に決めておこう。

また、「定めた取引ルールが有効か」ということを判断するために、トレードの成果を記録しておくことも大切だ。きちんと振り返りを行うことで、「改善点はないか」「より効果的な戦略はないか」といったことを点検するきっかけになるだろう。

スプレッドなどの取引コストを削減する

取引コストも注意したいポイントのひとつである。1日に何十回、何百回とトレードを繰り返すスキャルピングでは、その分コストもかさみやすくなる。

特にスプレッドは目に見えにくいものではあるが、取引の都度発生する重要なコストだ。

スプレッドは各FX会社によって異なっており、取引コストを抑えるためにはよりスプレッドの狭いFX会社を選ぶことが大切である。口座開設を行う際は、各FX会社のスプレッドを比較して選ぶようにしよう。

また、その際はスプレッドの提示率にも注意したい。スプレッドの提示率とは、広告として提示されているスプレッドが実際の取引でどれくらい適用されたかという数値である。

中にはスプレッドが広がりやすいFX会社もあるため、よりコストを抑えるためにはスプレッド提示率の高いFX会社を選ぶことが重要だ。

機能性の高い取引ツールを選ぶ

短いスパンで行うトレードでは、ツールの機能も大きなポイントとなる。たとえば、「取引画面が複雑で分かりにくい・見にくい」、「ワンクリックで注文できず、発注までに時間がかかる」というツールの場合、取引のチャンスを逃がしてしまいかねない。

スピード感が勝負となるスキャルピングでは、快適なトレード環境を構築することが欠かせない。よりスピーディにトレードに取り組むためには、機能性の高さを重視して取引ツールを選ぶようにしよう。

また、中にはスマートフォンでスキャルピングに取り組むトレーダーも少なくない。「出先でもトレードを楽しみたい」という場合は、スマホアプリの機能が充実しているFX会社がおすすめだ。

取引量の多い通貨ペアを活用する

短期間でポジションを決済するトレードでは、取引量つまり流動性が大きな影響を与える。もし取引量が少なく流動性の低い通貨ペアで取引すると、狙ったレートで約定できないことも想定される。

細かい値幅でトレードを行うスキャルピングでは、約定レートがズレることは致命傷になるともいえる。

狙ったレートで取引を成立させるためには、取引量が多いメジャー通貨ペアを用いることがおすすめだ。

流動性が高い時間帯を選ぶ

流動性は、通貨ペアだけでなく時間帯についても考慮したい。取引量が多い通貨ペアであっても、時間帯によっては流動性が低くなることがあるためだ。

たとえば米ドル/日本円の場合でいうと、日本時間の朝方は市場参加者が少なくなり、流動性が低くなりやすい。こうした時間帯に取引を行うと、スリッページが起こりやすく、場合によっては損失を被ってしまうリスクもある。

トレードを行う際は流動性の低い時間帯を避けて、より活発に取引が行われているコアタイムを狙うようにしよう。

資金管理を徹底する

頻繁な取引で小幅な利益を狙うトレードでは、資金管理を徹底することが重要だ。

1日に何度も取引を繰り返していると、判断ミスによって損失につながってしまうトレードも幾度か発生する。しかし、「次のトレードで取り返せば大丈夫」と安易な気持ちで取り組んでいると、「いつの間にか資金が大きく減っていた」ということにもなりかねない。

トレードを継続していくためには、きちんと資金管理を徹底し、資金が枯渇しないように注意することが大切だ。

コツコツと経験を積む

スキャルピングは、知識と経験がものを言うトレードスタイルである。はじめは必要最低限のロットで取引を繰り返しながら、自分の取引戦略が有効かどうかを検証しよう。

「改善点があれば次に活かす」ということをコツコツと繰り返しているうちに、相場に対する理解も深まるはずだ。

いきなり本番の取引を行うことが不安な場合は、デモトレード機能を活用して経験を積むこともおすすめである。

スキャルピングとは短期売買を重ねるトレード手法のこと

スキャルピングとは、短期的なスパンで取引を繰り返しながら利益を積み上げていくトレードスタイルだ。一見すると初心者にも取り組みやすいような手法に見えるかもしれないが、スキャルピングはコストがかさみやすいことや、瞬時の投資判断が必要になることから、あまり初心者向きとはいえない。

また、FX会社によっては禁止行為としてみなされる可能性がある点にも注意が必要だ。スキャルピングを行う際は、公に認められているFX会社を利用するようにしよう。