- 消費者金融のデメリットとリスクを知りたい
- 消費者金融のメリットが知りたい
- 消費者金融の安全な利用方法を理解したい
消費者金融は手持ちのお金がない時に、素早く借り入れられる便利なサービスだ。
しかし、借り入れを考えている人の中には、「危険」「やばい」というイメージがある人も多いのではないだろうか。
結論、消費者金融は「一度でも借りると終わり」ということはなく、正しく使えば受けられるメリットも多い。
本記事では消費者金融のメリット・デメリットをまとめ、危険と言われる理由についても解説していく。
安全に利用する方法を知って、実際に借り入れるときの参考にしてほしい。
消費者金融が危険と言われるのはなぜ?知っておくべきリスクとは
消費者金融は危険だと聞いたことがあるかもしれないが、なぜそう言われているのだろうか。
危険と言われる理由と、知っておくべきリスクについて見ていこう。
違法な業者のイメージが根強い
消費者金融と聞くと、ありえないほどの高金利でお金を貸し出したり、怖い取り立てをしたりする違法業者のイメージがある人も多いかもしれない。
しかし実際には、消費者金融と違法業者は全く異なるものだ。
消費者金融を運営するためには、財務省や都道府県に貸金業の登録を受ける必要がある。事業の規模を問わず、登録がなければ運営はできない。
一方で、一般的にヤミ金融業者といわれている業者は、貸金業の登録を受けていない。貸金業法に違反しているにもかかわらず、正規の消費者金融を装っている。
違法業者を利用すると、無理な取り立てがあり危険だ。おかしいと感じたら、絶対に借り入れないようにしてほしい。
借り入れを考えている会社が違法業者かどうかわからない場合、「登録貸金業者情報検索入力ページ」で調べてみよう。
会社名や代表者名を入力して、登録番号が表示されればその会社はれっきとした消費者金融だ。
消費者金融は貸金業法で定められたルールに従って運営しているため、法外な高金利で貸し付けられることはない。違法性はなく、安全に利用できるので安心してほしい。
他のローンに比べ金利が高い
消費者金融は、他のローンに比べて金利が高い。
一例として車を購入する際に組むカーローンの金利は年4〜8%程度だが、消費者金融
は年3%~18%となる。比較すると10%以上差があり、かなりの高金利だ。
特に100万円以下の借り入れなら、多くの場合年18%の最大金利で借り入れることになる。
参考までに、100万円を年利8%と年利18%で借り入れ、10年かけて返済した場合の利息の差は以下のとおり。
金利 | 総返済額 | 利息額の合計 |
---|---|---|
8% | 1,461,344円 | 461,344円 |
18% | 2,182,666円 | 1,182,666円 |
700万円以上も利息に差が出る結果となった。金利が10%違うだけで、契約者の負担がかなり大きくなることがわかる。
この高金利こそが、消費者金融が他のローンよりも敬遠されている原因だろう。
返済が長期化すると利息が増える
金利が同じでも、短期間ですぐ返済するのと、長期間でゆっくり返済するのとでは利息負担額が異なる。
一例として、100万円を年利18%で借り入れ、5年かけて返済した場合と10年かけて返済した場合の差は以下のとおり。
返済期間 | 総返済額 | 利息額の合計 |
---|---|---|
5年 | 1,536,563円 | 536,563円 |
10年 | 2,182,666円 | 1,182,666円 |
返済期間が2倍になると、60万以上多く利息を支払うことがわかる。また、10年かけて返済した場合、借り入れた100万円以上に利息の支払いが必要だ。
消費者金融は毎月数千円から返済できるが、返済額が少ないと返済が長期化してしまう。
利息負担を抑えるため、できるだけ早く支払うことが大切だ。
借り過ぎると多重債務のリスクがある
借金の金額が増えすぎると返済が苦しくなり、多重債務におちいるリスクもある。
借入額が増えると利息も肥大化するため、返済しても借入残高がなかなか減らない。結果、利息ばかり支払うことになり、最終的に返済できなくなるためだ。
そうなると、借金の苦しみから逃れられず、最終的には専門家を頼るしか方法がなくなってしまう。
なお、消費者金融での借り入れは、総量規制というルールにより年収の3分の1までと決められている。
年収が600万円なら、200万円まで借りられるということだ。しかし、制限の範囲内なら安全ということはない。
利息も含めて完済できるよう、借り入れは必要最低限に抑えよう。
信用情報への影響
消費者金融の申し込みや借り入れをすると、信用情報に履歴が全て記録される。
一度でも借り入れるとこの信用情報に傷がつき、他のローンが組めなくなると考える人もいるかも知れない。
しかし実際は、信用情報に借り入れたことが記録されただけでは特に悪い影響はない。
滞りなく返済してすべて返し終えれば、次のローンの審査時にむしろ好印象になる場合もある。
ただし、返済の遅れや滞納があれば、信用情報に傷がついてしまう。そうなると、クレジットカードの契約や、他のローンの審査にも大幅に不利になる。
悪い実績を残さないよう、毎月しっかり返済を続けることが大切だ。
将来のローン審査への影響
消費者金融で借り入れると、将来のローン審査に影響する場合がある。
収入に対して消費者金融での借入残高が多い場合、返済能力に欠けると判断され新たなローンを組むことはできない。
また、滞納や債務整理など悪い実績がある場合も同様に、新たなローンの審査を通過することはかなり厳しくなる。
しかし、借入残高を完済している場合や、借入残高があっても返済能力があると判断されれば、新たなローンを組むことは可能だ。
消費者金融で借り入れただけでは、他のローンが全く組めなくなることはないので安心してほしい。
デメリットだけじゃない!消費者金融のメリットとは
消費者金融が危険と言われる理由を紹介したが、利用することで受けられるメリットも多い。
ここでは、消費者金融のメリットを4つほど解説していく。デメリットとメリットを知って、正しい知識を身に着けよう。
最短で即日融資が可能
消費者金融は審査スピードが早く、最短で申し込んだその日に融資を受けられる。
他のローンは借り入れまでに時間がかかる場合がほとんどだが、消費者金融なら急にお金が必要になっても対応可能だ。
カードレスで契約できる会社を選べば、最短即日で口座振込により融資を受けられる。ローンカードが自宅に送られてくるのを待つ必要もない。
また、大手の消費者金融なら、審査通過後すぐにコンビニATMからアプリを利用してお金を引き出せる会社も多い。
ただし、審査内容によっては、即日借り入れできない場合もある。また、夜間に申し込むと審査が翌日に回されるため、借り入れも翌日以降になる。
状況により、すぐに借りられない場合があることも覚えておこう。
担保や保証人が不要
消費者金融は、担保や保証人なしで借り入れられる。借金と聞くと保証人が必要というイメージがあるかもしれないが、消費者金融なら不要だ。
保証人を探す手間がかからないため、人間関係が崩れる心配もない。借り入れたことを周りに内緒にしたい人も安心だろう。
土地や自宅を担保に借り入れるローンとも異なり、安定した収入がある人なら、条件を満たしていれば誰でも利用できる。
担保・保証人を用意しなくても、気軽に借りられる点も消費者金融のメリットだろう。
簡単に手続きができる
ほとんどの消費者金融は、公式サイトからWebで手続きが可能だ。お手持ちのスマートフォンで24時間365日いつでも申し込めるため、仕事や家事で忙しい人も気軽に利用できる。
わざわざ店舗まで行って、面倒な手続きをする必要もない。書類をスマートフォンで撮影して提出すれば、Webで手続きが完結する。
審査を通過したら契約に進み、Webから振込依頼を済ませれば良い。
無人契約機から申し込む方法もあるが、誰にも見られたくない人はWeb申し込みがおすすめだ。
使い道が指定されていない
消費者金融での借り入れは使い道が指定されていないため、何でも自由に利用できる。生活費や旅行・学費など、好きに使って構わない。
一方で、住宅ローンなど目的が決められているローンの場合、指定された目的以外の利用はできない。
目的別ローンの場合、決められた目的以外の用途で使ってしまうと、契約違反となり一括請求されるリスクもある。目的別ローンは金利が安い分、制約も厳しいため注意が必要だ。
その点、消費者金融の借り入れなら使い道に縛られない。生活費の不足分を少しだけ借り入れるなど、柔軟な用途で利用可能だ。
消費者金融のデメリットを理解し、安全に利用するためのポイント
消費者金融は正規の貸金業者だが、借りすぎてしまうデメリットもある。そのため、安全に利用するためのポイントを知っておくことが大切だ。
実際に借り入れたときに失敗しないよう、以下の4つのポイントを押さえよう。
無理のない返済計画を立てる
よく言われることではあるが、借り入れる際は無理のない返済計画を立てることが大切だ。
消費者金融ではほとんどの場合、毎月の返済額が決められているが、毎月決められた金額を返済するだけでは借入残高がなかなか減らないことが多い。
借入残高が減らないと利息が高額になり、返済が終わらない悪循環となってしまう。
そのため、借り入れる前に「毎月〇〇円返済する」といった具体的な計画を自分で立てることが重要となる。
また、借入額が多過ぎると、その分利息も高額になり返済できなくなる危険もある。
余裕を持って多めに借り入れたくなるかもしれないが、返済のことを考えて、借入額は必要最低限に抑えよう。
返済日を厳守する
毎月決められた返済日は、絶対に厳守しよう。
多くの消費者金融では返済が1日でも遅れると、年20.0%の高額な遅延損害金が発生する。
催促の電話がかかってきたり、督促状が自宅に届いたりする場合もあるので、周りの人に借り入れがバレる可能性も高くなってしまう。
さらに延滞して61日を超えると、金融事故として信用情報に記録される。事故歴がつくと5年間は消えないため、その間は新たなローンの借り入れがほぼ不可能だ。
一方で返済日をしっかり守っていれば、優良顧客として扱われ、信用情報にも良い実績を残せる。
悪い信用履歴を残さないよう、返済日を忘れないようにしよう。
返済スピードを早める
返済スピードを早めればその分完済するのも早くなり、総返済額も少なく抑えられる。そのため、できるだけ早く返済できるよう工夫することが大切だ。
消費者金融の返済方法には毎月の約定返済と、余裕があるときに返済する臨時返済(繰り上げ返済)の2種類がある。
約定返済分には利息が多く含まれるので、毎月決まった金額を支払うだけでは借入残高がなかなか減らない。
一方で、臨時返済分には利息が含まれないため、借入残高を直接減らすことができる。借入残高が減れば利息が減り、返済スピードも上がる好循環となる。
そのため、早く完済するためには、定期的に臨時返済を続けることが大切だ。
「給料が入ったら1万円臨時返済する」といった自分のルールを決めて、返済スピードを上げていこう。
複数の消費者金融の利用を避ける
利用する消費者金融は1社のみに絞り、複数の会社で借り入れないようにしよう。
借入先が増えると返済日もバラバラになるため、管理が大変になる。
また、複数の借入先から小額ずつ借りることで、1社でまとめて借り入れた場合にくらべて金利が高くなることも多い。
消費者金融を利用して返済不能におちいる人は、たくさんの借入先で借り入れて八方塞がりになるケースがほとんどだ。
複数の消費者金融で借りると返済が厳しくなる可能性が高いため、借入先は1社のみにしよう。
消費者金融のメリットとデメリットを知ろう
消費者金融は金利が高く、借り入れすぎると返済できなくなるデメリットがある。また、違法なヤミ金融業者のイメージで、危険といわれることもある。
しかし、困ったときに最短即日ですぐ借りられるなどメリットも多い。
消費者金融を利用する際は、メリットとデメリットをよく理解した上で利用することが大切だ。
安全に利用するため、無理のない返済計画を立て、返済は絶対に遅れないようにしよう。
デメリットとメリットをそれぞれ知ったうえで、ぜひ自分に合う消費者金融を探してみてほしい。