- カードローンの返済をどうやって行うのか知りたい
- カードローンを借りたら毎月の返済額はどのくらいになるのか知りたい
- カードローンの返済が滞ったときはどうなるのか知りたい
カードローンの利用を検討しているものの、「利息が膨らんで延滞するのが怖い」「お金に余裕がないのでブラックリスト入りしないか不安」といった悩みを抱えている人もいるのではないだろうか。
カードローンは普通のローンと比べると金利が高いため、仕組みを理解せずに借りると返済が厳しくなる恐れがある。しかし、事前に返済プランをシミュレーションして賢く活用すれば、生活を助けてくれる存在にもなる。
そこで本記事では、利用をためらっている人の不安を解消するために、カードローンの返済について解説しよう。借入金額や金利ごとに返済シミュレーションも行っているので、イメージを掴むのに役立てていただきたい。
カードローンの返済方法とは?基本を理解しよう
カードローンの返済方法は口座振替やATM、スマホアプリなどを選択可能だ。カードローン会社ごとに選択できる種類が違っていたり、返済方法ごとにメリット・デメリットがあったりする。ここでは、カードローン会社ごとに選択できる返済方法や、返済方法ごとのメリット・デメリットを紹介しよう。
カードローン会社ごとの返済方法
人気のカードローン会社で選択できる返済方法は以下の通りだ。アコム・プロミス・レイク・三井住友銀行カードローン・住信SBIネット銀行カードローンの5社の返済方法をまとめているので、ぜひチェックしていただきたい。
カードローン会社 | 選択できる返済方法 | |
---|---|---|
アコム | インターネット アコムATM 提携ATM(三菱UFJ銀行・セブン銀行・ローソン銀行など) 銀行振込 口座振替(自動引き落とし) | アコム「ご返済方法」 |
プロミス | インターネット スマホATM プロミスATM 提携ATM(三井住友銀行・セブン銀行・ローソン銀行・ゆうちょ銀行など) 銀行振込 口座振替(自動引き落とし) Vポイント返済(スマホアプリ) | プロミス「ご返済方法」 |
レイク | インターネット スマホATM 提携ATM(セブン銀行・ローソン銀行など) 銀行振込 口座振替(自動引き落とし) | レイク「ご返済方法」 |
三井住友銀行カードローン | インターネット 三井住友銀行ATM 提携ATM(セブン銀行・ローソン銀行・ゆうちょ銀行など)・・銀行振込 口座振替(自動引き落とし) | 三井住友銀行「カードローンのご返済について」 |
住信SBIネット銀行カードローン | インターネット 提携ATM(セブン銀行・ローソン銀行・ゆうちょ銀行など) 銀行振込 口座振替(自動引き落とし) | 住信SBIネット銀行「カードローン返済方法」 |
返済方法ごとのメリット・デメリット
返済方法ごとのメリット・デメリットは以下の通りだ。
返済方法 | メリット | デメリット |
---|---|---|
インターネット | ・24時間いつでも返済できる ・自宅で手軽に手続きできる。 | ・入力ミスをする恐れがある ・通信障害などで電波が悪いと返済できない恐れがある |
店舗ATM | ・現金で即時返済ができる ・操作方法が簡単でわかりやすい | ・利用手数料がかかるケースがある ・利用者が多いと待つ必要がある |
スマホATM | ・スマートフォンがあれば返済できる ・通知が届くので忘れにくい | ・専用アプリをインストールしなければならない ・通信障害などで電波が悪いと返済できない恐れがある |
銀行振込 | ・好きなタイミングで返済できる | ・振込手数料がかかる可能性がある ・銀行の営業時間外は処理が遅れるケースがある |
口座振替 (自動引き落とし) | ・返済日に自動で引き落とされるので支払い忘れがない | ・残高不足の場合に引き落としができない |
自分に合った返済方法を見つけるポイント
自分に合った返済方法を見つける際、以下のポイントを意識していただきたい。
- ライフスタイルに合っているか
- 手数料がかからないか
- 確実に返済できるか
仕事や家事で忙しく返済のために外出するのが難しい人は、24時間対応のインターネットスマホATM、口座振替(自動引き落とし)が便利だ。一方、現金で返済を希望する人は、店舗ATMが適しているだろう。
また、銀行振込やATMは手数料が発生するケースがあるため、不要な支出を削りたいなら避けるべきだ。ただし、月数回は振込手数料が無料の銀行口座を持っていたり、ATMの利用手数料が無料のカードローン会社を利用していたりする場合は気にしなくても問題ない。
なお、支払い期限を忘れて滞納する恐れがある場合は、口座振替(自動引き落とし)を選ぶのがおすすめだ。自動的に引き落とされるため、返済の遅れを防ぐことができる。ただし、残高不足には注意が必要なので、適切に口座を管理していただきたい。
【シミュレーション】カードローンの毎月の返済額はどのくらい?
「月々の返済額はどのくらいになるのか」「返済額はどうやって決まるのか」など、疑問に思っている人もいるだろう。ここでは、カードローンの最低返済額や返済額の決まり方を紹介する。借入金額と金利ごとに返済シミュレーションも実施しているので、ぜひチェックしていただきたい。
最低返済額
カードローンの最低返済額は、1,000円、2,000円などカードローン会社によって異なる。人気のカードローン会社の最低返済額は以下の通りだ。
カードローン会社 | 最低返済額 | |
---|---|---|
アコム | 契約極度額に応じて変化 30万円以下の場合:借入額の4.2% 30万円超、100万円以下の場合:借入額の3.0% 100万円超の場合:借入金額の3.0%・借入金額の2.5%・借入金額の2.0%・借入金額の1.5% | アコム「月々のご返済金額の計算方法」 |
プロミス | 借入残高に変化(1,000円未満切り上げ) 30万円以下の場合:借入残高×3.61% 30万円超、100万円以下の場合:借入残高×2.53% 100万円超過:借入残高×1.99% | プロミス「ご返済金額」 |
レイク | ①残高スライドリボルビング方式:借入残高に応じて変動(貸付利率(年率)18.0%、ご返済回数60回以内の場合) 10万円以内の場合:4,000円 10万円超、20万円以下の場合:8,000円 20万円超~30万円以下の場合:12,000円 30万円超~40万円以下の場合:12,000円 40万円超~50万円以下の場合:14,000円 ②元利定額リボルビング方式 契約額10万円:4,000円 契約額20万円:8,000円 | レイク「ご返済方式」 |
三井住友銀行カードローン | 2,000円 | 三井住友銀行カードローン「カードローンのご返済について」 |
住信SBIネット銀行カードローン | 2,000円 | 住信SBIネット銀行カードローン「毎月の返済額はいくらで、どのように返済すればいいですか?」 |
返済額の決まり方
消費者金融系カードローンや銀行カードローンは、リボルビング方式によって返済額が決まる。リボルビング方式は、借入残高に応じて毎月の返済額が決まる仕組みだ。なお、リボルビング方式でも毎月の残高に応じて返済額が変動するタイプを採用しているカードローン会社が多い。例えば、プロミスの返済額が決まる仕組みは以下の通りだ。
借入残高 | 返済額 |
---|---|
30万円以下 | 借入残高×3.61% |
30万円超、100万円以下 | 借入残高×2.53% |
100万円超過 | 借入残高×1.99% |
プロミスのように借入残高に応じた割合を定めているカードローン会社もあれば、残高に応じた金額を定めているカードローン会社もある。方式によって月々の返済額に違いが出るため、利用前にカードローン会社の返済方式を確認しておこう。
出典:プロミス「返済金額」
返済シミュレーション
上記で紹介したプロミスの返済方式をもとに、金利17.8%でカードローンを利用した際の借入金額に応じた返済シミュレーションは以下の通りだ。
借入金額 | 返済金額 | 支払い回数 | 総返済額 |
---|---|---|---|
1万円 | 1,000円 | 11か月 | 10,898円 |
5万円 | 2,000円 | 32か月 | 62,923円 |
10万円 | 4,000円 | 32か月 | 125,864円 |
20万円 | 8,000円 | 32か月 | 251,743円 |
30万円 | 11,000円 | 36か月 | 387,289円 |
カードローンの返済期間を設定するとき注意すべきポイント
カードローンの返済金額に影響を与える返済期間。どのくらいに設定すべきか迷っている人もいるだろう。考えなしに決めると返済が厳しくなる恐れがあるため、カードローンの返済期間を設定する際は以下の点に注意していただきたい。
- 借入期間が長過ぎないか
- 返済が難しくなるほど利息が膨らみ過ぎていないか
それぞれ解説しよう。
借入期間が長過ぎないか
返済期間を設定する際、完済までの期間が長過ないかをチェックしよう。借入期間が長くなるほど毎月の返済額は抑えられるが、返済総額が増加してトータルの負担が増えるためだ。
利息が膨らめば、元金以上の負担が重くのしかかって返済に困るかもしれない。無理のない範囲で早めの完済を目指す設定にすることで、返済総額を抑えやすくなる。
月々の返済額は滞納せずに済む範囲に収まっているか
カードローンの返済計画を立てる際、月々の返済額が自身の収入や生活費を圧迫しない範囲に収まっているか確認することが重要だ。返済額が過大になると、日常生活に支障をきたすだけでなく、返済の遅延や滞納のリスクも高まる。
カードローンを延滞すると金利以上に遅延損害金が発生したり、信用情報に事故情報が記録されたりする。利息負担を抑えるために返済期間を短くしても、滞納すると元も子もないだろう。そのため、返済期間を設定する際は、シミュレーションをして毎回の返済額が滞納せずに済む範囲に収まっているか確認していただきたい。
カードローンの返済が滞ったときの対処法
カードローンを滞納すると、多くのカードローン会社では年20.0%の遅延損害金の追加支払いが必要になる。さらに重い負担がのしかかってくるうえに、滞納し続けると信用情報に事故情報が記録されてクレジットカードやほかのローンの審査に通過できなくなる可能性が高い。
そのため、カードローンの返済を滞納したら、なるべく早めに対処する必要がある。ここでは、カードローンの返済が滞ったときの対処法を解説しよう。
カードローン会社に連絡する
返済が遅れるとわかった時点で、できるだけ早くカードローン会社に連絡を入れよう。事情を説明することで、返済期限の延長や分割返済の提案を受けられる可能性があるためだ。
連絡をせずに放置していると遅延損害金が発生するだけではなく、電話や郵送物による督促が行われたり、信用情報に事故情報が記録されたりするかもしれない。滞納によるマイナスの影響をなるべく防ぐためにも、カードローン会社に返済が厳しいことを相談しよう。
固定費を見直す
カードローンの返済が厳しくなったら、すぐに固定費を見直そう。固定費とは家賃や光熱費、通信費など、毎月一定額がかかる支出を指す。例えば引越して家賃を安くしたり、通信費を格安スマホプランに変更したり、不要な保険を解約したりするのが有効だ。
食費や交際費といった変動費ではなく、固定費の削減から取り組むのは一度見直せば継続的に努力をしなくても支出をカットできるためだ。固定費を見直して支出が減れば、カードローンの返済が楽になるだろう。
おまとめローンを活用する
複数のカードローンを利用している場合は、おまとめローンを検討しよう。おまとめローンとは、複数の借入をまとめて管理しやすくするローン商品だ。別々でカードローンを組むよりも金利が低くなるため、利息負担を抑えられる。
代表的なおまとめローンには、以下のような商品がある。
- プロミスのおまとめローン
- アイフルのおまとめMAX
- レイクのレイク de おまとめ
- 楽天銀行スーパーローン
- 東京スター銀行のおまとめローン
おまとめローンにも審査があるため、事前に条件を確認してから申し込むようにしよう。
債務整理を検討する
支出削減や収入増加、利息負担の軽減などに取り組んでも返済が難しい場合は債務整理を視野に入れていただきたい。債務整理とは、借金の返済が難しくなったときに、返済負担を軽減するための手続きだ。借金が帳消しになる自己破産、大幅に減額して3年〜5年で完済を目指す個人再生、特定の借金に限定して利息や遅延損害金をカットする任意整理がある。
債務整理を行うことで信用情報に記録され、一定期間は新しいローンやクレジットカードの利用が難しくなる。しかし、借金問題の解決を目指せるため、生活を立て直す第一歩になるだろう。
カードローン返済の成功例と失敗例
ここでは、カードローン返済の成功例と失敗例から学ぶ賢い返済のコツ、避けるべき返済の罠を紹介する。
成功例から学ぶ賢い返済のコツ
成功例から学ぶ賢い返済のコツは以下の通りだ。
成功例 | 賢い返済のコツ |
---|---|
ボーナスや臨時収入で余裕がある月には繰り上げ返済を実施。これにより元金の減少が早まり、利息の総額を大幅に削減できた。 | ・繰り上げ返済を利用して利息負担を抑える ・繰り上げ返済に対応しているカードローンを選ぶ |
カードローンの返済計画を立てる際、固定費を中心に見直し、無駄な出費を削減。節約で生まれた資金を返済に充てたことで、滞りなく返済を継続できた。 | ・家計を見直して月々に返済できる金額を明確化する ・固定費を削減して返済しやすい状況を整える |
カードローンを賢く返済するなら、繰り上げ返済を活用したり、固定費を見直したりすることが重要だ。繰り上げ返済を行えば返済スケジュールよりも早く元金が減るため、総返済額を少なくすることができる。
また、公共料金や家賃、保険料、通信費などの固定費を見直せば、毎月の支出が減って返済原資を増やせる。余剰資金が生まれやすくなり、カードローンを返済しやすくなるだろう。
失敗例から学ぶ避けるべき返済の罠
失敗例から学ぶ避けるべき返済の罠は以下の通りだ。
失敗例 | 返済の罠 |
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毎月の最低返済額のみを支払い続けた結果、元金がほとんど減らず、利息ばかりが膨らむ事態に陥った。追加借入を繰り返したことで借入残高が増え、返済期間が大幅に延びてしまった。 | ・最低返済額に頼り過ぎると利息負担が重くなる ・追加借入によって返済が厳しくなる |
返済に追われるあまり、生活費や必要な支出を切り詰めすぎた結果、生活が破綻。数か月滞納し、最終的に債務整理を余儀なくされた。 | ・無理な返済計画は滞納や破綻のリスクを高める |
カードローンは返済月数が長くなると利息負担が重くなるため、なるべく早く返済して利息を軽減すべきだ。ただし、返済を急ぎ過ぎると滞納して遅延損害金が発生したり、最悪の場合はブラックリスト入りしたりする恐れがある。そのため、カードローンを利用する際は事前に返済スケジュールを把握し、無理のない範囲に収まっているか確認していただきたい。
カードローンを利用する際は必ず返済計画を確認しよう
カードローンを確実に返済するためには、返済方法の選択、返済額の適切な設定、そして返済期間の管理が非常に重要だ。例えばインターネット返済や口座振替(自動引き落とし)、ATMなどからライフスタイルに合った返済方法を選べば、期限通りに返済しやすくなる。
また、返済額を無理のない範囲で設定して生活を圧迫しないバランスを保てば、返済に追われる生活に陥らずに済むだろう。このように事前に最適な返済プランを立てることで、返済負担を軽減し、計画的に返済しやすくなる。
しかし、万が一返済が滞ると、遅延損害金が発生し、信用情報に事故情報が記録されるなどのデメリットがある。そのため、返済が難しくなった場合は早めにカードローン会社へ相談し、返済期間の延長や分割返済といった対策を講じることが重要だ。
カードローンは返済計画を立てて賢く利用すれば、急な出費に対応できる便利なサービスだ。本記事で解説した内容を把握してカードローンの返済に詳しくなった人は、カードローンに申し込んでみてはどうだろうか。