- カードローン審査に通るための具体的な基準がわからない
- 審査時間や審査が通らない理由について知りたい
- 審査落ちを回避するための対策を知りたい
カードローンは、利便性が高いことで人気の”個人向け金融商品”だ。
少額から気軽に利用でき、限度額の範囲内で繰り返し借入できるのは大変便利で、多くの人が利用している。
これからカードローンを利用したいと考えている人が、まず不安に感じるのは『審査』ではないだろうか。
「カードローンの審査って厳しい…?」
「どうすれば審査に通る?見られるポイントはどこ?」
このような不安は、申し込み前に払拭しておきたいものだ。
当記事ではカードローンの『審査』に注目し、安心した気持ちで申し込みに進めるよう、知っておくべき様々な情報を分かりやすく解説する。
審査の厳しさや重要視される項目の他、よくある審査落ちの理由とその対策についても紹介していく。
カードローンの審査を問題なく通過したいと考えている人は、是非参考にしてほしい。
カードローンの審査はなぜ必要?厳しい審査のワケ
カードローンの審査は、決して形式的なものではない。
「本当にお金を貸しても大丈夫か」を、各社独自の判断基準に則り慎重に見極めているのだ。
まずは、カードローン審査の必要性について理解を深めてほしい。
返済能力を確認し、貸し倒れリスクを抑えるため
審査を行う理由の1つに「返済能力にあった限度額を付与し、貸し倒れリスクを抑える」がある。
貸し倒れとは、売掛金や貸付金が回収不可能となることだ。
カードローンの場合には「利用者側が自己破産や任意整理等の申請を行い、返済義務を負わなくても良い状態となることで、貸したお金が返ってこないこと」を意味する。
貸し手側にとって大きな損失となるのはもちろん、借り手側にとっても返済不能で金融事故を起こすことは今後の人生に大きな影響を及ぼすことになる。
このように”双方にとって最悪の事態”を防ぐためにも、申込者の返済能力を正しく見極めた上で”貸し過ぎ・借り過ぎ”が起こらないよう、適正な限度額の付与が必要となり、場合によっては、「貸さない」という選択肢をとることも必要となるのだ。
法律で義務付けられているため
審査を行う理由の2つ目は「申込時の審査が法律で義務付けられている」からだ。
貸金業法には以下の内容が定められている。
- 貸金業者は、貸付けの契約を締結しようとする場合には、顧客等の収入又は収益その他の資力、信用、借入れの状況、返済計画その他の返済能力に関する事項を調査しなければならない。
- 貸金業者が個人である顧客等と貸付けの契約を締結しようとする場合には、前項の規定による調査を行うに際し、指定信用情報機関が保有する信用情報を使用しなければならない。
つまり、消費者金融や信販会社といった貸金業を営む業者は、申込者の返済能力等を適切に審査する義務があるということだ。
「誰でも借入OK」や「審査なしですぐ融資」とうたっている業者は、危険性の高い違法業者ということになるため、絶対に申し込んではいけない。
カードローンの審査基準とは?審査で見られるポイント
カードローンの申込時に行われる審査は、各社がこれまで培ってきた金融機関としての知識やノウハウの集大成だと言える。
どこの会社も具体的な基準は一切公表しておらず、社外秘情報として厳密に守られている。
それでも、法律上の観点や見聞などから、一般的な審査の傾向や重要視される点について推察することは可能だ。
カードローン審査において、特に重要視される3つのポイントを紹介する。
年収と返済能力
審査担当者は、年収から以下の内容を判断している。
- 借入希望額は、年収に見合っているか
- 安定した収入があるか
- 返済できる能力があるか
収入がなければ、返済はできない。
カードローン会社側としても、返してもらえる見込みのない人にお金を貸したいとは思わないだろう。
年収は、返済能力を判断する上で非常に重要な項目だ。
加えて、貸金業法では『貸付限度額は年収の3分の1まで』と定められている。
法律に違反した過度な貸付をしないためにも、申込者の年収額を正しく把握することは必須なのである。
勤務状況
審査担当者は、勤務状況から以下の内容を判断している。
- 雇用形態はどうか、安定性はあるか
- 勤続年数は長いか、安定した生活を送れる人なのか
- 職種に安定性、継続的な収入は見込めるか
コツコツと返済を進めるには、安定的な収入が欠かせない。
職を転々としている・雇用形態が不安定・収入に振れ幅の大きい職種といった人は、不安要素が大きいと判断されてしまうリスクがある。
信用情報
審査担当者は、信用情報で以下の内容をチェックしている。
- 過去の借入履歴
- 他社での返済状況
- 他にどのような金融契約を結んでいるのか
- ローンやクレジットカードの申し込み履歴
- 過去に金融事故を起こしているか
申込者が信用するに値する人物なのか否かの判断材料として、信用情報は大変重宝される。
本人が申告してきた内容や収入関係の書類だけでは分からない、これまでのお金との付き合い方が見てとれ、その人となりやお金に関するルーズさなども丸わかりになる。
貸金業法の定める『貸付限度額は年収の3分の1まで』とは、1社からではなく全ての借入を合計して年収の3分の1までという意味だ。
貸し過ぎ・借り過ぎを防ぐためにも、現在他社でいくら借入があるのかを正しく把握しておく必要があるのだ。
カードローン審査の流れ
どこの会社のカードローンを選んでも、”申込~借入”の流れに大差はない。
予め全体の流れを把握し、気持ちに余裕を持って審査に臨んでほしい。
詳しく解説する。
5つのステップと注意点
申し込みから融資実行までの流れは以下の通りだ。
- オンラインまたは店頭での申し込み
- 仮審査
- 本審査
- 審査結果の通知
- ローンカードの発行と借入
銀行系や消費者金融など一部店頭窓口に対応している商品もあるが、オンラインでの申し込みが主流だ。
本人確認書類の提出も、WEB上にアップロードという形をとっている会社がほとんどで、これにより審査スピードが格段に早くなる。
「5.ローンカードの発行と借入」の部分は、各社の違いが最も大きく現れる部分と言える。
専用のローンカードを郵送で発送するケースに限らず、
- 既存のキャッシュカードをそのままローンカードとして使用
- アプリケーションの画面を使ってATM出金ができる
- 無人契約機にてローンカードを発行
など、様々なパターンがあるからだ。
自宅に郵送物が届くことでの家族バレを懸念する人は、審査通過後のカード発行の流れについても気にかけて商品選びをしてほしい。
カードローンの審査に落ちる理由とその対策
審査通過を手堅いものにしたいなら、審査に落ちる理由とその対策方法について理解を深めておくことは非常に大切だ。
よくある審査落ちの理由と、それを起こさないためにできることを詳しく解説する。
各社の定める申し込み条件を満たしていなかった
各社の定める申し込み条件を満たさない状態で審査を受けても、確実に審査落ちとなってしまう。
自社のカードローン商品をどういった条件の顧客に提供するかは、各社の判断に委ねられている。
【違いの出やすいポイント】
- 年齢
- 年収制限
- 主婦や学生を対象としているか
- 自営業者やフリーランスを対象としているか
一見すると似通っているものの、申し込み条件は金融機関によって細かな違いがあるため、事前にきちんと確認することが大切だ。
特に上記の4点は違いが出やすいポイントで、申込先を比較検討していく中で認識違いを起こさないよう注意してほしい。
申し込み条件を満たして、初めて審査のスタートラインに立てる。
各金融機関の商品概要ページをよく確認してから、申し込みへと進んでほしい。
信用情報に問題があった
「信用情報に問題あり」と判断されてしまうと、ローン審査の通過は大変厳しくなる。
「カードローンの審査基準とは?審査で見られるポイント」でも解説したように、信用情報は審査の中でも非常に重要な項目として扱われている。
いわゆる金融事故と呼ばれる重大な内容はもちろん、度重なる返済遅延や延滞も審査結果に響いてくるマイナス要素だ。
信用情報の記録は、一定期間経過すると消える仕組みとなっている。
心当たりのある人は、悪い情報が消えるまで待ってから再申し込みをすると良いだろう。
一度または短期間に複数の申し込みを行った
短期間に複数の金融契約を申し込むことで起こる信用情報の傷のことを”申し込みブラック”と呼ぶ。
申し込みブラックは、審査担当者に「本当にお金に困っている人」という印象を与えると同時に「そんなに困っているなら、返済も見込めないのではないか」と判断され、審査通過は困難を極めるだろう。
1社、2社の申し込みであればそこまで心配は要らないが、1~2か月で3社以上申し込んでいる人は申込ブラックと判断されるリスクが高い。
たとえ審査落ち等で契約に至らなかったとしても、金融商品に申し込んだという履歴は6か月間保管される。
申込ブラックに心当たりのある人は、信用情報の記録が消える6か月後から動き始めるとよいだろう。
すでに他社で借入があった
他社で高額な借入をしている状態での新たなローン契約は、かなり難しい。
総量規制の定める「年収の3分の1」とは、「(全ての借入を合計して)年収の3分の1」という意味だからだ。
借り過ぎ・貸し過ぎにならないと判断してもらえるよう、ある程度返済を進めてからの申し込みが推奨される。
申し込み内容に不備があった
たとえ入力ミスだとしても、申込内容の不備は審査にマイナスな影響を与える。
金融機関側としては、単なる誤入力なのか意図的な虚偽申告なのか判断できないからだ。
よくある不備は、
- 提出書類の有効期限切れ
- 年収と手取りを間違える
- 勤続年数
- 住所の番地漏れ
- 携帯電話の番号を間違える
などである。
急いでいる時ほど焦らず、入力完了ボタンを押す前の最終確認を怠らないでほしい。
カードローンの審査に落ちたときの対処法
カードローンの審査に落ちてしまっても、必要以上に思いつめる必要はない。
審査自体は、何度でも申し込めるからだ。
実際に、審査落ちとなってしまってからの動き方について紹介する。
事前に知っておくことで、審査に対して必要以上の不安を抱くことなく、落ち着いた気持ちで申し込みへと進めるはずだ。
状況を見直してから再挑戦
審査落ちになった人が、何も対策せずに再度申し込みをするのはNGだ。
なぜ審査を通過できなかったのか振り返り、改善できるところは改善してから再申し込みに臨むようにしてほしい。
【改善例】
・信用情報の改善(遅延や延滞をしない、事故情報が消えるまで待つ)
・他社の返済をすすめる
・年収アップ
・雇用形態の安定
たとえ審査落ちになったとしても、信用情報には「申込履歴」が記録される。
申し込みブラックにならないためにも、再挑戦は6か月後を目安にするのがおすすめだ。
審査のないカードローンは存在しない
当記事では、カードローンの『審査』に焦点をあてて解説をした。
カードローンの審査は、法律で義務付けられている。
”審査のないカードローンは存在しない”ということを知っておいてほしい。
【記事のポイント】
カードローンの審査とは | ・返済能力の確認は法律で義務付けられている ・借り過ぎ、貸し過ぎ、貸し倒れ等のトラブルを防ぐ目的 |
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重要視されるポイント | ・年収と返済能力 年収と借入希望額のバランス ・勤務状況 業種や社名の他、雇用形態や勤続年数も評価対象 ・信用情報 過去の借入履歴や返済状況等、金融関係情報 |
審査の流れ | 1.オンラインまたは店頭での申し込み 2.仮審査 3.本審査 4.審査結果の通知5.ローンカードの発行と借入 |
審査に落ちる理由と対策 | 各社の定める申し込み条件を満たしていなかった →申し込み条件は会社ごとに異なる、事前に確認を 信用情報に問題があった →事故情報は消えるまで待つのがおすすめ 一度または短期間に複数の申し込みを行った →申込ブラックに注意!6か月の期間を空けて再挑戦 すでに他社で借入があった →年収の3分の1を超える借入は法律上不可 申し込み内容に不備があった →入力ミスはNG。確定ボタンを押す前にもう一度チェック |
安心した気持ちで申し込みに臨み、審査通過を手堅いものにするためには、事前に流れとポイントを確認して準備を行うことが重要だ。
個人向けの金融契約の中でも、資金の使い道に制限がなく、少額~高額まで1人1人のニーズに合わせて柔軟に利用できるカードローンは大変便利である。
また、実際に借入をしなければ利息が発生しない点も、大きな利点だ。
いざお金が必要となった時に困らないよう、思い立ったタイミングで申し込んでおくのも良いだろう。
急な支払いはもちろん、趣味や自分へのご褒美など、カードローンを活用して生活を豊かにしてみてはいかがだろうか。