【事例あり】タレント起用でブランディングに活用できるの?ブランディングの概要から実際の費用対効果まで
ブランディングとは?
ブランディングとはブランドを立ち上げ、その信頼や共感を通じて自社の価値向上や他社との差別化などを目指す、マーケティング戦略の一つです。
ブランドとは、商品やサービスを他の類似品と区別するための一連の要素を指します。 商標登録、デザイン、キャッチフレーズやロゴの作成などを経て完成したブランドを消費者に認知させ、市場でのポジションを確立させる行動をブランディングといいます。
ブランドというと高級品のイメージがありますが、その概念は価格に縛られません。 単価の低いものでも「〇〇といえば△△」、もしくは「インスタ映えする飲み物が飲みたいから〇〇に行こう」という認識を消費者に定着させることが、ブランディングのゴールです。
タレントが寄与する効果とは?
ブランディングにはさまざまな方法がありますが、タレントが寄与する一番の効果は、他社との差別化が図りやすいことでしょう。 企業名を知らない層に向けて「タレント名=〇〇」と想起させるきっかけになり、企業名の認知に大きく貢献します。
それだけでなく、有名タレントを起用できるという財務基盤や事業の透明性のアピールにもなり、企業の信頼度の向上にも貢献するのです。 また認知度の低いサービスや商品も、好感度の高いタレントを活用することで、認知度の向上につながるというメリットもあります。
「有名人を起用できるまで会社が成長した」という従業員のモチベーションアップにもつながるのです。 コストはかかりますが、その分リターンの大きいマーケティング手法といえるでしょう。
タレント起用に関する留意点
企業の内部や外部に大きな影響をもたらすタレントを起用したブランディングですが、リスクも存在します。 留意点を3つに分けて見ていきましょう。
一時的な認知度向上では、効果が一過性となる
タレントを起用したブランディングでは、効果が継続しないという一面があります。
今までタレントをブランディングに起用する場合は、短期の契約期間で媒体はテレビCMや広告であることが通例でした。
企業が資産形成していく際に、このような形で有名タレントを一時的に起用した場合、瞬発的にブランドの認知度や好感度は上がり、ある程度のマーケティング視点での効果は見込めるでしょう。
しかし、ブランド力・ブランディングとしては一過性に過ぎず、長期的な視点では効果が見込めないというのが現状です。
タレントをブランディングに起用する場合、一時的なブランドイメージの上昇につながったとしても、ブランド自体のコアなファンの獲得には直接つながらないという側面を理解しなければなりません。
構築していくブランドとの親和性
タレントの好感度やパブリックイメージだけでなく、ブランドの価値観と親和しているのかも留意しなければならないポイントです。
タレントを選定する際、知名度や露出度だけを条件にしてはいけません。
売り込みたい商品やサービス、ブランドのターゲット層との関係を考慮し、認知度や好感度、固定のファンが多いかを検討しながら、慎重に選定する必要があります。
ブランド構築において重要なのは、より多いターゲット層に対して確実に、できるだけ強い独自性を持って感情移入を形成することです。
商品の特徴と、タレントの透明性やポテンシャルも加味しながら選定することで、商品やサービスがロングセラーとなるような効果的なマーケティングとなるでしょう。
タレント以前の課題発見
タレントを起用する前に、ブランドが抱える課題を発見しておきましょう。 商品にマッチしたタレントを起用するだけでは、抱えている課題の網羅的な解決にはつながりません。 獲得したい印象やイメージに対して、効率的なコミュニケーションを構築するためには、自社の課題を明確にする必要があります。
その課題を解決する策の一つとして、戦略的な視線でタレントを検討する必要があるのです。 具体的にいうと、まず企業の課題を整理して、課題解決に向けたブランドイメージを選定します。 そのうえで、ターゲット層を明確にするという要件整理のステップが必要といえます。 課題を明らかにすることで、目標値も具体的に選定可能となり、ブランディングの効率化にも効果を発揮するでしょう。
ブランディングにおける費用対効果とは?
ブランディングにおける費用対効果の高さとは、自社商品やサービスの認知に成功して顧客との強固なリレーションシップを構築し、自社のブランド価値を高められることを指します。
費用対効果を求める場合には、目標や成功のラインを明確に決める必要があります。
よく企業から「費用対効果がわからない」「悪い」という声を聞きますが、その場合はそもそもの目標値の設計が甘く、ラインを引いていないことが多いのです。
目標値を定めて、そこから逆算して自社のポジションを捉え、その差を埋めるように戦略的にブランディングのプランを構築していくのが理想的です。
そうすることで、費用対効果の高いターゲットに確実に訴求するマーケティングが成功するでしょう。
ブランディング効果:マーケティング
マーケティングで利用する際には、リード数(見込客数)、CVR(アクセス数に対する目標達成の割合)、CPA(コンバーション獲得のための費用)など、どのように活用できるのかも重要です。
具体例として挙げられるのは、個人向けに不動産売却や、購入時の手数料を最大無料にするイエフリで知られる、株式会社ユナイテッドリバーズです。
中小企業からニッポンを元気にプロジェクトの導入を機に、タレントプロモーションに成功しました。
ペット関連の事業を検討していたこともあり、SNSで「オザワくん」の画像を見ていたことから、ウエンツ瑛士さんを起用したのです。
すると、リスティング経由のCVRが191.40%上昇し、購入物件の価格代が上昇しました。
さらに、女性の単身者の申込数が飛躍的に上がるなどの効果を得られました。
また別企業では事業立ち上げ後、推進力を高めるべく「ブランディング」と「営業設計」に注力すべく、中小企業からニッポンを元気にプロジェクトへ参画し、前年比1200%超えの成長を遂げることができました。
詳しくは動画にてお話しいただいているので、ぜひご覧ください。
https://promotion-chikara.com/movie/401939
ブランディング効果:採用活動
タレントを起用したブランディングは、採用活動にも高い効果を発揮します。
埼玉県の松本興産株式会社は、若手の人材不足に悩んでいました。
高額なエージェント費用も払うも応募数が少なく、雇用しても短期離職を繰り返すという負のスパイラルに陥っていました。 しかし、中小企業からニッポンを元気にプロジェクトに参画し、永作博美さんの肖像権を活用したのです。
25歳以下の若手に向けたブランディングを行ったことで、大きな費用対効果を得ました。
まずタレントを起用したラッピングバスやポスター、看板で、企業の認知度と信頼度を向上させたことにより、従業員の応募数は4倍にも膨れ上がりました。
さらに、エージェントの利用料がなくなったことで、費用が半分になったのです。
ターゲット層の獲得に成功し、ミスマッチによる短期離職率も減ったため、当初の課題は解決に向かいました。
まとめ
タレントを活用したブランディングは、日本では代表的なマーケティング手法であり、効果を得られることで知られています。
しかし、費用対効果を確実に得るためには、自社の課題を把握したうえで目標設定をし、ターゲット層に確実に訴求するタレントを選定しなければなりません。
効果の持続性などの課題はありますが、課題解決のために検討する価値は十分あるでしょう。