中小企業からニッポンを元気にプロジェクト

EC業界で困っている人をマーケティングの力で助けたい。人のためを想った生き方をし、世界中の人々に感動を与えニッポンを元気にする。

2024.08.06

2600以上の楽天ショップが利用する日本最大級の会員制サポートサービス「ECマスターズクラブ」を運営する日本ECサービス株式会社。

楽天のECコンサルタントとして月間最大600店舗を担当した後、EC業界で困っている人をもっと助けたいという思いで起業。

そんな代表の清水氏へ得意を活かした集客方法やECマスターズの強みについて取材しました。

 

 

日本ECサービス株式会社

代表取締役社長 清水将平氏

株式会社ECXグループ代表取締役社長、一般社団法人ECスキル認定協会JECSA代表理事。

1975年生まれ。関西大学商学部卒業後、株式会社ドリーム・トレイン・インターネット(DTI)にてサポート部門の責任者を務め、各専門誌でサポート満足度No.1を獲得。

1年間のカナダに滞在し、帰国後、住友商事のグループ会社にて、CATVインターネット機器の営業を経験。2003年に楽天株式会社に入社し、ECコンサルタントや多数の部署を兼務し、最大600店舗を担当。

フリービット株式会社のCEO室、子会社DTIの営業部マネージャーを経て、2010年に独立。GMOグループのECアドバイザーも務め、ネットショップの会員制サービス「ECマスターズ」を設立。

 

 

EC業界で困っている人を自分の力で助けたい

 

大学卒業後の4年で、複数の会社を渡りながら様々な業務に挑戦してきました。

営業やコールセンターの立ち上げ、マーケティングなど、どんな環境にいてもどのように成果を出すかを因数分解し1番を取ることが自分の強みでした。

こういった経験を経て所属部署以外からも仕事を任されるようになったんですが、部署外での仕事がうまく軌道に乗らず、大きく年収が下がってしまったことがあったんです。

人って急に生活水準を下げることができないじゃないですか。

 

私も当時、結婚して子供が生まれたタイミングでもあって、頼まれたことだけをこなしていくだけじゃ、自分や家族の生活を守ることが厳しいと痛感しました。

また自身で成果を出すことはできるものの、教えるとなると解像度や理解にギャップが起きることが多く、正直サラリーマンとしてのキャリアは向いていないって感じてたんですね。

 

当時の役員に「便利屋だけど何が得意なの?」って聞かれた時に、自分のやりたいことをやろうって思って、独立を決めました。

私は経験してきた中でも、ECのコンサルが楽しかったんです。

直接中小企業の社長さんたちとお話しして、私が提案したものが売上貢献に繋がったり、効果が出たときに仕事へのやりがいを感じていました。

楽天を退職した後も手伝ってほしいと声をかけていただいていたのもあって、EC業界にはまだまだ困っている人が多くいて、そのような人たちを自分の力で助けたいという思いから、ECの領域で事業を起こしました。

 

 

低価格でお客様と並走できるサブスクリプション型サービス

 

起業当初は、知り合いのご縁からECコンサルティングをメイン事業としていました。

2011年の東日本大震災後、多くのネットショップが集客に苦しんでいる状況を目の当たりにし、楽天市場の検索対策を教えようと動きました。

直接伝えるべく渋谷のセミナールームに100名ほどを集め、セミナーを開催したところ予想以上の反響があり手応えを感じました。

そこから楽天市場に出店している20社ほどのコンサルを行うこととなりました。

 

その後、友人から月額1万円ほどの士業向けサブスクリプション型サービスの反響が良いことを聞いて、やっぱり多くの人に届けるには低価格で提供できるサービスへ進化させていきたいと思いました。

創業時は私一人だったため難しかったんですが、そのとき運良く後輩が取締役としてジョインしてくれたことがきっかけに、私の根本にあった「より多くのショップを助けたい」をカタチにできるサブスクリプション型サービスに挑戦を決めました。

 

得意を活かしセミナーで会員集客

 

2014年にサブスクリプション型サービスとなる「ECマスターズクラブ」をスタートさせました。

当初は月額1万円で、ネットショップ同士が掲示板を通じて教え合えるサービスとしてスタートしました。

元々私自身がダイレクトレスポンスマーケティング、セールスライティングやコピーライティングが得意だったことから、集客戦略としてセミナーの定期開催を決めたんですけど、最初は赤字続きでしたね。

セミナーしたり、DVD配ったりと試行錯誤しながら続けてきました。

 

最終的に会員数500社限定という形で、全国をまわり歩いてセミナーを講演し、2年ほどで500社ほどの会員を集めました。

現在はセミナーに加えて、Youtubeチャンネルでも配信したり、会員さんが口コミで紹介してくれたりと、会員数は増え続けています。

 

お客様の声を反映し機能を拡充

 

ECマスターズでは、月額1万5000円から3万円程度の価格帯で、これまで培ってきた有名ショップのサポート経験を基に、実用的なノウハウや手法を提供しています。

掲示板がメインのサービスから、会員制のサイトに移行し、ライブ配信・公開コンサルティング・SEO対策・広告対策・業務効率化ツールを提供するなど、お客様の声を大切にしながら金額を変えずにサービスを進化させ、ユーザーに対して付加価値のある機能を拡充し、サービスの品質向上に努てきました。

 

当時はまだサブスクという言葉もオンラインサロンという言葉もなかった時代で、そんなこともよく分からずにただひたすらお客様への思いだけで立ち上げてきたカタチですね。

 

 

サービスサイト:https://ec-masters.club/

 

より良いサービス提供をするための相手を想った行動

 

より良いサービスを提供するためには3つのポイントがあります。

 

1つ目は、目の前に困ってる人がいたら必ず助けるという想いを持つことです。

 

仕事をする目的やサービスを提供する理由は、目の前で困っているお客様を支援するためです。

困っている人がいる状況で、「自社のサービスでは問題を解決できない領域だから」とか「自分にはそのようなスキルがないから」といったような理由で、問題から目を背ける人は、お客様にとって必要とされない存在になると思っています。

 

本気でお客様のためになりたいのであれば、お客様が抱えるお困りごとを解決するために、あらゆる手段を駆使して解決策を見つけ出し、新しいサービスを立ち上げて展開することが重要になります。

お客様のためになるとは、自分ができる範囲内だけでなく、本当のニーズに応えるサービスを提供することだと思っています。

 

2つ目は、できるかできないかではなく、実際に行動することです。

 

新しいサービスを始めようとする際、「リソースが不足している」「優先度が低い」等と言い訳して行動しない人や企業は、それだけのレベルに留まってしまう可能性があります。

本当にお客様のためになりたいのであれば、出来るかどうかを悩むのではなく、形にするために何をすべきかをよく考え、ひたすら行動に移すことが重要です。

 

3つ目は、一人の悩みを万人の悩みと捉えることです。

 

ある人が抱えるお困りごとは、他の人も同様に悩んでいる可能性があります。

ただ目の前の人のお困りごとを解決するだけでは、根本的な社会問題解決には繋がりません。

一人の悩みを万人の悩みと捉え、その解決策を他の人と共有し、サービスとして提供できるようにすることで、お客様のためになるサービスが生まれます。

 

後悔しない生き方をし、ネガティブな発言はしない

 

私が大切にしているのは、後悔しない生き方をすることとネガティブな発言をしないことです。

 

1つ目の後悔しない生き方をすることに関しては、いつ死んでも大丈夫なように、自分がやりたいことを日々実践するように心掛けています。

甘えが出そうな時は、自分の本能に逆らって挑戦し、常に自分を追い込み続けています。

 

2つ目のネガティブな発言をしないことに関しては、「疲れた」「忙しい」「他人の悪口」を口にしないようにしています。そのような発言は誰にとっても幸せになるものではないと思っていて、言霊じゃないですけど口に出すと実現してしまう恐れがあるじゃないですか。

なので言わないし、もはや考えないようにしてます。

 

 

若手メンバーの育成と支援幅の拡充

 

今後は、若手メンバーの育成と支援の幅を拡充することに注力していきたいと考えています。

私が20代の時に楽天で働いていなければ今の事業をやろうと思わなかったですし、単純にこの仕事が楽しかったという経験があったから今があります。

 

やはり環境が人を変えると思うんですね。

 

なので若手メンバーにも時間を忘れるくらい仕事が楽しいと思えるような経験をして欲しいと思ってます。

私は代表として、若手メンバーが成長していくために自分が何をすべきなのかを常に考えるようにしています。

若手のメンバーのやりたいことを後押しすることが出来て、かつもっと世の中に貢献できるような事業をメンバーと創っていきたいと想っています。

 

支援幅の拡充に関しては、楽天出店社以外にも困ってるショップは沢山いると思うので、他のEC事業者にも支援できるような体制を作っていきたいです。

 

上場し別次元でやりたいことを叶える

 

会員数が増えてきて経営統合もしたので、対外的に会社を存続させるために将来的に株式会社ECXグループを上場させたいと考えております。

そこで資金調達することが出来れば、また違う次元でやりたいことが出来るようになると思うので、そこを目指して日々精進していきたいと思います。

 

あとは個人的なことになってしまいますが、お金を稼がなくてもよくなった時に自分は何をするんだろうというところがまだ見えていないので、そこがどうなるのかがすごく楽しみです。

 

インタビュー協力企業

会社名 :日本ECサービス株式会社

代表者 :清水将平

設立年数:2011年5月24日

事業内容:ネットショップ支援事業

URL  :https://ec-masters.co.jp/