中小企業からニッポンを元気にプロジェクト

アスリートがEC業界を牽引?デュアルキャリア採用のパイオニアが見出した成長曲線を加速させる生産性と満足度向上

2023.12.26

既に8,000社を超えるECサイトの支援を行い、業界を牽引する株式会社ジーケーライン。
代表 松木氏は「もっと社会や世の中のニーズに合ったアイデアや企画を自分で広めていきたい。」と思い起業し、創業当初は別事業からスタートしたという。
代表の松木氏へ、現在に至るまでの変遷や今後について取材しました。

 

株式会社ジーケーライン

代表取締役 松木 利夫氏

 

ーインターネットという時代の変化に乗って「新しい」を生み出す

 

当社では「すべてのウェブサイトを笑顔に」を、コーポレートフレーズとして行動し

お客様の笑顔を増やすために企業価値向上・サービス価値向上に努めております。

めまぐるしい変化を遂げるIT業界において、様々なサービスの立ち上げや営業を経験していく中で

いつからか「自分の企画やアイデアを形にしていきたい」という思いが強くなり、GMOインターネット株式会社を退職。

「一度しかない人生であれば、自分の力でどれだけ大きな波を起こせるのか挑戦をしてみたい」

そんな想いから2008年に株式会社ジーケーラインを起業しました。

創業当初は、当時主流化していたSEOやアフィリエイト等の広告支援事業を行っておりましたが

EC市場の急拡大に伴うお客様ニーズの変遷に伴い、徐々にEC支援事業にシフトしていきました。

 

EC業界はインターネットが普及してから拓いた歴史の浅い市場ですが、物販系のBtoCサービスであれば2022年には14兆弱の市場へと成長を遂げ

現在は各社が追駆しレッドオーシャン化しています。

その中で勝ち残るためには、勝つための専門的なノウハウや知識が必要です。

当社ではECサイト運営における「集客」「接客」「追客」などのマーケティング領域において

業務効率化ツールの開発や販売やコンサルティングサービスを提供しており、既に累計8,000社以上の企業様のご支援実績がございます。

 

サービスサイト:https://www.gkline.co.jp/service/

 

ー創業してから直面した課題

 

創業してから、まず最初に直面した課題が「キャッシュ」と「利益率」。

当時メイン事業であった広告支援事業の売上は伸びていたものの、会社運営において想定以上のコストがかかってしまっていたのです。

また、EC事業にシフトした際には、業界全体の成長速度に対して、弊社が波に乗り切れていない感覚にも陥りました。

どうすれば、この状況を打破できるのか。

あらゆる上場企業や優良企業の話を聞き、最終的に着目したのが「社員一人一人の生産性」です。

上場企業の中でも超優良企業の1人当たりの利益生産性は、約2,000万円/年を越えることを聞き、驚愕しました。

当社は到底足元にも及ばない状況だったので。

「どうすれば、社員全員が現状に満足せず、前年比で毎年高い生産性を出し続けていくことが出来るか」

そこから私は、経営者として「如何にして社員一人一人の生産性を最大化させるか」ということを主テーマとして常に考えるようになりました。

 

ー心理的安全性を手放すことで見えた進化の形

 

一般的に人は長く同じ仕事を続けていると、無意識のうちに自分の型にはまりがちです。

心理的側面において、過去の経験や慣習を基準として物事を考えてしまうため、現状の手法や考え方、成績で満足してしまうのです。

その今までのやり方が決して不正解ではないとは思うのですが、数ある正解の中でも「より良い選択肢はないのか?」を考え、

常に新たなことにチャレンジしていく、この姿勢がないと個の力は最大化されないし、

社員一人一人の成長にもつながらないのではないかと考えていました。

私の中で「利益」とは「創造力」の差だと定義しています。例えば1万円の商品を仕入れて1万円で売ることは

何の創造力も働かせずに売ることになります。

仕入れた1万円の商品に対して、創造力を働かせてアイデアを出して、何か加工したり

付加価値をつけたりすることで、初めて1万3,000円で売れるようになるのです。

お客様は、単なる1万円の商品よりも、その付加価値に対して価値を感じてくれて1万3,000円の商品を買っていただける

この価値を創り出した「創造力」が「利益」だと私は考えています。

 

だからこそ経営者である私の仕事は、「社員全員が常に創造力を働かせて、自発的に高みを目指し

レベルアップしていくことができる環境を作る事」であると考えています。

「一人一人が現状に満足せず、自身の成長を追求していくために、如何にして新たな気付きや視点を与えていくか」を考えていた時に、

ふと目についたのが「デュアルキャリア採用」でした。

 

 

ーアスリートと共に歩む「デュアルキャリア採用」への挑戦

 

2019年にマイナビさんが開始したアスリート採用、通称デュアルキャリア採用。

「デュアルキャリア」とは、アスリートが競技と仕事の二足の草鞋を履いて、どちらも両立させていくものです。

当時は導入している企業もほとんどなく、アスリートの多くが競技を諦めて就職するか

アルバイト等で生計を立てつつ不安定なまま競技を続行するかの酷な2択を迫られる状況でした。

やはり企業側からすると、仕事一本で頑張ってほしいし、練習中にも給与が発生することに対して疑問が拭えなかったのだと思います。

 

しかし、私はそれ以上にこのアスリートの方々が持つ、ポテンシャルや心理的な強さに着目しました。

当時、アスリート社員としての応募者の中には、日本代表となり世界で闘っている方や

日本で優勝経験のある方など、TOPレベルの成績を収めている方々がいました。

私は、そのようなアスリートの方々は、

「TOPを取るための手法や考え方、行動を知っている人」

「挫折や苦悩を数多く経験し、その乗り越え方を知っている人」

「常に貪欲に自身の成長に向き合い、挑戦し続けている人」

であるのではないかと考えていました。

実際にアスリートの方とお話しすると、やはり期待通りでした。

TOPを目指していく中で直面した大きな怪我やスランプによる挫折を乗り越え、今もなお高みを目指して競技を継続しているという話や、

比較的マイナーな競技だけれども少しでもその競技を世の中に広めていきたいという想いで頑張っている方の話は

まさにまだまだ発展途上のベンチャー企業である弊社にはマッチするのではないかと思いました。

また、率直に「このアスリートの方々の挑戦を応援したい」とも思いました。

アスリート社員の採用によって、既存の社員に新たな気づきや視点を与えつつ、同時にアスリートの方々の挑戦を応援していく事で

双方にとってより良い効果をもたらすことが出来ればと想い、2019年に正式に「デュアルキャリア採用」を導入しました。

 

ー アスリートが教えてくれたキャリアの可能性

 

2020年4月に初のアスリート社員を迎え入れてから、現在では約20名のアスリート社員が在籍しております。陸上、空手、女子サッカー、セパタクロー

トランポリン、アーチェリー、フットサル等様々な社員が在籍しており活躍してくれています。

 

導入した成果としては、一言で大成功です。

 

まず仕事面においては、多くのアスリート社員がアスリートならではのプロ意識やコミット力、問題解決力等を活かして、高い成果を残してくれています。

アスリート社員には主に営業を任せているのですが、現場社員が驚いたのは、「仕事を習得して会社に貢献しよう」という意識の高さですね。

あるときアスリート社員が、上司の前に何人も並んで質問の行列ができたことがありました。

自身の課題を発見し、向き合い、即行動して、問題解決し成果に繋げていく、この姿勢やPDCAサイクルを回すスピードには

アスリートとして掲げてきた目標に対して常にチャレンジしてきた方々の特性なのではないかと驚かされました。

限られた時間の中でも、高い意識を持って成果につなげていく姿勢や思考力は、間違いなく他の社員にも非常に良い影響を与えてくれています。

また競技面においても、各アスリート社員が各々のスポーツにおいて、優秀な成果を出せております。

全日本大会、日本選手権、世界選手権、ワールドカップ、等々、各競技におけるトップレベルの大会で優勝や入賞等の輝かしい成績を残しており

当社としても各社員の挑戦を応援出来ていることが誇らしい限りです。

大きな大会の際は、社員総出で応援に行くこともあります。みんなで同じ応援Tシャツをきて、一緒になって応援しています(笑)

普段仕事も頑張っているメンバーが、また別の世界でアスリートの顔をして必死になって闘っているその姿は、

私自身も心が震えますし多くのメンバーの刺激になっています。

アスリート社員同士も、競技は違えど想いを持って闘い続けている他のアスリートの姿を見て「自分も負けられない」という想いになるようです。

 

実際にデュアルキャリア採用を導入してから、会社全体の「キャッシュ」や「利益」も対前年比で毎年増えています。

課題として抱いていた「社員一人一人の成長と生産性の向上」に対して

このアスリート社員の採用が大きなインパクトを残してくれていることは間違いありません。

私自身も、挑戦するアスリート社員から多くの刺激と学びをもらっています。

改めて、このデュアルキャリア採用を導入して良かったと思っておりますし

今後もアスリート社員の挑戦を応援しつつ、社員全員で成長していきたいと思っております。

 

 

ー アスリートと共に「すべてのECサイトを笑顔に」

 

今後のビジョンとしては、「すべてのECサイトを笑顔に」を掲げております。

人手不足により多くの注文を処理できない問題を解決するための業務効率化システムや、集客・接客・追客といった側面に置ける

マーケティングを自動化するMAシステム、経営判断をするための適切な数値データを抽出・分析する経営判断システムなど

ECサイトの運営者が笑顔になるためのシステムとサービスを提供し続けていきたいと考えています。

当社が有する10年以上の経験とノウハウを持って、レッドオーシャン化したEC業界でも各ECサイトを経営する企業様を笑顔にできるように

アスリート社員も含め社員全員でお客様のため、世の中のためにも日々尽力していきたいと思います。

 

インタビュー協力企業

会社名 :株式会社ジーケーライン

代表者 :松木 利夫

設立年数:2008年11月11日

事業内容:EC支援事業

URL  :https://www.gkline.co.jp/