ユーザー目線の追求が成果を生む!業界最大級のメディアにまで拡大させたグロース戦略とは
「中小企業からニッポンを元気にプロジェクト」へ2021年1月13日第5期より参画いただいている、株式会社ネットKENの高橋様と会嶋様に水道修理専門のメディアを立ち上げた背景とメディア拡大のプロセスおよびプロジェクト参加後の効果についてインタビューしました。
株式会社ネットKEN
Create New Values(私たちは情報を繋げ新たな価値観を提供する)をミッションに掲げ2019年4月に創業。
広告代理事業やWEB制作事業を行う一方、水道修理専門メディアのセーフリー(https://toiretumari-center.com/)を立ち上げ、水道関連の記事投稿や水道事業者の顧客を増やし、業界の先駆者としてメディアを拡大させていった。
現在では業界最大級のメディアとして利用者や水道業者からの信頼を得ている。
取材協力者 高橋幹佳さん、会嶋翔さん
株式会社ネットKEN Webマネージャー 会嶋 翔
株式会社ネットKEN セールスマネージャー 高橋 幹佳
事業立ち上げの背景
私たちが事業を立ち上げた背景として、一つ目は多くの水道事業者の集客手法が10年〜15年前の方法から進歩していなかったことです。かつてはマグネット広告やリスティング広告が主流で、一定の成果を上げていました。
しかし、近年のSNSの普及やメディアの報道により、水道事業者の「ぼったくり被害」が注目され、消費者の業界に対する不信感が高まっています。
結果として、口コミが重要視される傾向が出てきた中で、昔ながらの方法に依存している事業者は、安定的に集客することが難しくなってきています。
こうした現状を踏まえ、消費者が信頼できる情報を手に入れ、新たに新規顧客を獲得できるチャネルとして、水道修理専門の比較メディアを立ち上げようと思い事業化に至りました。
このメディアを通して、業界の透明性を高め、利用者と事業者双方にメリットをもたらすことで、水道修理業界の新たな一歩となると確信しています。
・ユーザー目線の追求が信頼を築く
私たちが事業をスタートした当初、業界全体のITスキルの面で、改善すべき点があると感じていました。
この隙をついて、いくつかのWEB会社が高額な料金を請求し、成果が出せずに、業者が被害を受けることがありました。このような状況から、多くの事業者がWEB会社への不信感が強く、私たちの営業も初めは冷たくあしらわれることが多かったです。そのためお客様の獲得にはすごく苦労しました。
ただ私たちは自社のサービスには自信を持ってましたし、また水道業者の多くが良くも悪くも職人気質なところがあるので、非効率かもしれないが、時間をかけて密にコミニュケーションを取ることで信頼関係を築くことができると思っていました。
WEB会社やIT企業の多くは効率化を求めてオンライン営業に注力していますが、我々は意図的に電話や対面でのコミニュケーションを重視する戦略を取り入れました。
その結果、お客様との信頼関係を築き上げ、顧客基盤を着実に拡大していくことができました。
メディア拡大の核となる戦略
主に4つの戦略を実施し、メディアの拡大をすることができました。
①SEO対策の実施
まず最初に取り組んだ施策が、コンテンツマーケティングにおけるSEO対策の徹底でした。ユーザーに価値ある情報を継続的に提供し、メディア流入を増やすことに専念しました。
これまでの経験から培った知識と弊社の強みを活かし、ユーザーに最適な情報を提供することを第一に考え日々改善を行っています。
②エリア別戦略の展開
流入数が限られていた立ち上げ初期には、訪れる顧客のエリアに応じて提携事業者を増やしました。
他の比較メディアでは、成果に結びつかないケースが多い中、弊社のメディアは顧客と業者の親和性が高く、安定した集客を提供できているため、事業者の方々からは高い評価をいただいています。
③サイト内改善と開発
サイト内の改善は、ユーザーヒアリングを基に継続的に行われています。
例えば、事業者が口コミに直接返信できる機能の追加や、会員ページの再設計など、ユーザーのニーズに合わせたメディアの更新を心がけています。
④一般認知の獲得
メディア運営が安定してきた段階で、一般認知の向上に注力しました。このためタレントを起用し、信頼性とブランディングの向上を目的に「中小企業からニッポンを元気にプロジェクト」に参加いたしました。
セーフリーの強み
私たちの最大の強みは、ユーザー視点に対する深いこだわりです。
具体的には、一般のユーザーに対して1時間のインタビューを実施し、メディアの利便性やニーズを徹底的にヒアリングしています。私たちは必ずユーザーの中に答えがあると思い、地道な作業を惜しまず行っています。
このアプローチが、業界内で私たちが高い評価を受けている理由です。
・時代の変化への適応力
WEB業界は、Googleのアップデートや生成AIなど目覚ましいスピードで進化しています。
私たちはこの変化に対応するため、常に時代の一歩先の情報を取り入れて、業務に活かすことを心掛けています。
すでに生成AIを活用し、ライターの業務効率化を実現しています。
また、社内チャット上で最新情報を共有し、会社全体で知識のアップデートを行っています。
ただ、情報が日々更新される中で、私たちは『本当にこれがユーザーにとって有益か』という疑問にまずは立ち返り、データ分析や仮説構築を通じて、新しい情報や技術を取り入れるべきかどうかを慎重に判断しています。
クライアントへの価値提供やユーザーファーストの姿勢を常に忘れず、期待に応え続けることを心掛けています。
・Think Mind
その根源には、会社のバリューにある「Thin Mind-誠実に、考え抜こう」という重要な指標があります。
良いものを届けるためには、表層的な情報に留まらず、データを深掘りし、ユーザーの視点で徹底的に考えることが、質の高いサービスを提供する鍵だと信じています
。この『Think Mind』の姿勢を大切にし、お客様と真摯に向き合っています。
「中小企業からニッポンを元気にプロジェクト」に参加の経緯
弊社のメディアが順調に進んできたタイミングで、一般認知の拡大に向けた新たな取り組みを模索している中でタレント起用を検討していました。
実は、本プロジェクトに参加する前にも一度、別のタレントを短期起用していましたが、期待したほどの効果は得られませんでした。
その原因について、クリエイティブのデザインやメッセージの訴求が悪いのか、また起用タレントとの親和性がなかったのかなど探る中で、新たなタレントを起用してテストをするために本プロジェクトに参加することを意思決定しました。
タレントを起用する上で意識した点
タレントを選ぶ際には、ただ社内アンケートに頼るのではなく、社外の意見も広く取り入れることを重視しました。
パートナー企業を含む多様なステークホルダーからのフィードバックを集め、様々な視点からの意見を考慮しました。またその上でセーフリーが目指すブランディングの方向性を加味して、起用するタレントを意思決定したので、タレントの選択は効果に大きく影響すると思い、とても慎重に行いました。
タレント起用後の効果
・BtoB
まず水道業者向けに永作さんを起用した効果についてお伝えしますと、永作さん起用前は、信頼を獲得するために、無料プランでの契約をいただく事業者がほとんどで、無料プランなしで契約いただくケースはわずか1%以下に過ぎませんでした。
ただ、永作さんを起用したことで、『セーフリーといえば永作さんのメディア』というブランド認知が高まりました。
これにより、メディアに価値があるものと感じていただけるようになり、営業活動もスムーズに進むようになりました。
その結果として、約7割のお客様に有料プランでご契約いただくことができました。
売上試算すると約140%増のインパクトを与えることができて大きな成果を感じています。
・BtoC
また一般ユーザー向けに、上記のAパターンとBパターンでABテストを実施いたしました。
結果として、平均滞在時間や回遊率ともに永作さんを起用したことにより向上しました。
また直帰率についても永作さんがいることで低下したため、BtoC向けでも、永作さんの効果を感じることができました。
今後の展望
今後の展望としては、まずはセーフリーのコンテンツ領域を充実させ、より幅広いお客様のお悩みに答えられるよう努めていきたいと思っています。
また今後の目標としては、「水道トラブル」と聞いたときに、多くの方々が自然と「セーフリー」と答えるほどの認知度と信頼を築き、水道トラブルのインフラになることを目指しています。
緊急性の高い業界だからこそ、ニーズが潜在化していて、なかなかスポットが当たらない業界です。
ただ私たちは、日々事業者の方々と向き合う中で、その仕事の重要性を実感しています。
安心した暮らしを過ごすうえでなくてはならない存在で、とても尊敬すべき仕事だと思っています。
だからこそ業界の明るい未来を作るために、私たちのサービスを通じて、業界のイメージ改善と健全化、さらには業界の雇用創出にも貢献していきたいと考えています。
取材協力企業
株式会社ネットKEN
所在地:東京都渋谷区富ケ谷2-43-15 山崎ビル 4F
代表者:代表取締役社長 岡野 健二
資本金:500万円
ホームページ:https://ntg-lab.com/
事業内容:広告代理事業
Webパートナー事業
Web制作事業
その他(デジタルメディア事業など)